2007年8月4日土曜日

8月4日(土)保護者からのお声

保護者からのお声
1.4月の校長就任以来、正式のPTA機関を通じたものではなく、保護者個人から校長へ届く「お声」が数件あった。自分としてはこれらの声を重要視している。余程の事と考え、率直なお声を大切に思い、前向きに対応してきた。今後ともこの考えは変わらない。
2. お声の方法は色々あり、まず正規にアポイントを取って「校長面談」とする形であるが、これはまったく問題ない。保護者の不安、不満がかゆいところまで理解できるし、校長の方針や学校の事情をご説明すれば、保護者も安心してお帰りになってくれている。問題は電話とお手紙であり、堂々と名乗っていただく場合と「匿名」のケースだ。名乗って頂くのはこれまたまったく問題ないが、匿名は少し困っているのが正直な感想である。
3.大体名乗っておられる保護者のお話は論理的であり指摘が具体的である。先般も某クラスで担当教諭による行き過ぎと思える生徒指導上の問題発言があり、些か物議を醸し、間髪入れず、校長は対応したのであるが、「学校長はこの事態を知っているか?」と電話で問い合わせてきたものである。堂々と名乗り、的確に問題点を指摘し、校長が「存じており対応している。」と一言言っただけでこのお方は「ああ、それなら良いです。」と話が変わっていった。校長の話を聞いてこの保護者は納得して頂いたし、逆に校長に「学校改革」の感謝と激励の言葉を頂いたくらいだ。問題は匿名のお声である。
4.今抱えているのは某特定クラスというか某特定教科担当者のクラス秩序維持に疑念があるという匿名の手紙が私を悩ませている。授業中騒々しい生徒、教室を押さえられない先生は排除しろ、出来なければ訴えるというかなり過激な内容であった。我々の対応と保護者の要求レベルがタイミング良く調節できないので未だに尾を引いている。内容から言って匿名にする必然性は全く無いと思うがやはり、一保護者の立場では一歩引かれるのであろう。
5.校長として問題ある教員は放置しないし、厳しく指導はする。学校教育法28条は「校長は校務を運営し教職員を監督する」という、この有名な条項を自分は誰よりも十二分に遂行している積もりである。そのために校長の目や耳は常に大きく開いている積りだ。内容によっては学則、就業規則にのっとり処分もするが、匿名の通報で大切な一人の教員をそう軽々に処分など出来ない。又学校は日々動いており変化しているということも理解して頂きたい。何時のことか、未だに懸念されている事態は続いているのか、得た情報はその保護者の子供さんだけに特有のものか、幅広く多くの生徒にかかわるものか、検証しなければならない項目は多くある。「あのクラスだろう」「あの先生の事だろう」と想定しながら対応している積もりであるが、今度は校長の声がその保護者には届かないのだ
6.けっして匿名を否定はしていない。それだけに校長の悩みは課題を引きずることになる。このブログをこの匿名の当事者が読んでくれればと思うが・・・・。