2008年8月25日月曜日

8月25日(月)本日は夏季研修会

・ 本日は「夏季教員研修会の日」である。午前中の授業が終えて午後13時30分から始まる。何時のも職員会議や職員集会ではじっくり時間も取れないためこの研修会である程度まとまった報告会として全員が「当事者」から話しを聞いて「共通認識」をもつことにしている。
・ 要は「意見交換の場」であるが、実態は「報告会」に近いものになっている。しかし最後は組織の管理者として「理事長校長がどのように考えているか」を、「言葉を尽くして説明」するのだ。ブログに書き、私の執務室で話し、そしてこのような場を生かして「生の声で私の思いを伝えるのだ。」
・ 報告者は我々とは比較にならないくらいの知識を有しており、正直相当な勉強をしなければ議論にはならない。出ても「質問とか付則意見」になったりして議会のような反対意見が出るようなことにはならない。私はそれで良いと思っている。
・ 問題は「謙虚に人の話に耳を傾けることができるか」という人間性の問題だろう。教員は「プライドが高い」だけに「フン、あんなこと知ってるワイ」くらいにしか受け止めなかったら意味はない。要は専門家の意見を「無料(ただ)で聞ける」と考えてくれれば良いのだが。
・ 1時間半程度の職員会議で「あれこれ深い議論が出来る筈がない」というのが私の経験だ。本校の例ではないが、確かに組合に属するグループの教員から校長の学校運営に関する意見や学校方針に対して反対意見が職員会議で出ることはあるが深い議論には時間的都合で不可能である。
・ やはり別の場でじっくりと時間を取って議論を深め、その集約を職員会議等で出すのは良いが「その場で突然動議を出しても議論にはならない。」一方では教職員の労働負荷を軽減することも私の仕事であり、生徒がいない夏季冬季の年2回に時間をある程度取って「研修会」を有している。それも長いといっても「高々3時間程度の話しだ。夜9時、10時までやるわけではない」。
・ 今日は1.残業時間管理、2.2学期制検討チームの答申、3.入試動向の3点がメインだ。担当の教諭や事務が資料をまとめ、常勤講師以上が集まって行う。残業時間管理については遂に「1歩前進」する。恐らく府内の公私通じて本校は先頭を切っているのではないか。
・ 結論的には「一定の条件化で残業代を支払う」ということを決めたものだ。ただ「残業」と「残留」とは違うし「ボランティア活動」とも異なる。学校は企業や行政組織と違って「生徒を相手の特別な活動」であり、全てが残業と言うわけには行かない。
・ 修学旅行や運動会、文化祭での居残り、部活動での校外試合など「取り扱いが微妙な部分」は多くある。いずれはこれらも整理されていくだろうが「やりながら完成形に近づける」ということだ。労働基準監督署とも並行して指導を受けていく。
・ 新しくイントラネットをレベルアップした。「勤務開始ボタン」と「勤務修了ボタン」を個人パソコンに組み入れ、9月からは個人別に全ての時間実績が把握できるようになる。教員には趣旨を理解して貰って皆で「良いものにしていく」努力が必要だ。従来から教員には「残業という概念」が日本全国無かった。これを浪速は先頭を切って「新しい勤務時間概念の世界」に突入するのだ。
・ 2学期制については「検討チーム」が1年かけて検討してくれたものの発表だ。一時期ブームとまで言われる位「2学期制への移行」が報告されていたが、どうも今は一時期のような動きはない。
・ しかし私は大学側の改革が進めばそれは高校にも波及する可能性を否定できない。それに義務教育の小学校、中学校が2学期制になれば高校もせざるを得まい。確かに「2学期制も3学期制もそれぞれ得失があり」簡単に「どちらが良い」などとは言えない。
・ しかし今日のチームの報告である程度の知識が全教職員に行きわたった。前の学校の勤務時代にもこの問題を取り上げ相当私は苦労して「2学期制に移行」した。苦労したのは当時の誰も「2学期制を知らなかった」からだ。教員の性向として「知らないことに臆病」である。
・ もっとも当時も組合分会は強くて「誰がその準備に入るの?今で問題ないから3学期制のままでよいではないか」という意見もあった。しかし一部有力な教員の力で徐々に意思統一をしながら3年かけて移行した。
・ その結果、2学期制は単に「学期の変更」だけではなくて「学校の姿勢と教員の意識改革」に繋がり、名実共に立派な高校に立ち直った。時が過ぎれば当時の関係者も居なくなり、「誰があの学校を体を張って改革したか」は忘れられていく運命だが私は当時たった一人で「2学期制の口にしたときの心」を生涯忘れることは出来ない。
・ ただ前の学校で成功したから本校でいけるというほど単純ではない。「完全なる進学校がどうも2学期制を採用」しているようにも見える。本校でもSSとⅠ類は2学期制でも良かろうが文武両道のⅢ類を中心として現在の3学期制も捨てがたい味がするのだ。
・ 検討チームは「中身の濃い答申」をしてくれた。立派な答申であった。来年からすぐ2学期制に移行するなどの考えは無いがこれで何時でも直ぐに「具体論に入れる基礎基本」は完成した。大きな進歩である。 このチーム長なかなか良くやる。評価したい。
・ 入試動向については「最近の国公立大学の入試状況」を整理して発表されたもので、これも全員の整理された知識とはなったろう。特に大学も2極化がますます顕著になてきた。「高校の進路指導のあり方」を考える良い機会に成ったと思う。
・ 最後に私から2学期以降の教員人事と一般的な社会人の保持すべき「上司へ接する時のマナーや外部研修会レポートなどの常識」について言及した。職業人は朝家を出た瞬間から夜家にたどり着くまで「緊張の連続」であり、それに耐えねばならない。職場の何処にも基本的には「休まるところはない」と認識した方が良いとまで話した。今浪速に必要なことは「緊張感」である。「職場は休息所ではない」。
・ そして最後は「生徒生活指導のあるべき姿」に向かって「切り込む」ための背景と必要性を力を込めて説明した。2学期以降踏み出すのだ。「教職員間の温度差」があればこの目論見は崩壊する。「苦労覚悟で1歩踏み出す」。今日はそのための最後の意思統一の会合と私は捉えている。これでダメなら次の手を考えるだけだ。2学期の始まりが近づくにつれ徐々に「緊張感」が高まってきた。