・ 大手学習旅行会社の幹部が表敬訪問に来てくれて色々とお話を聞く。支店長曰く今日は女性課長の紹介だという。中々面構えの良い「キャリア女性」の感じがした。この会社来年度の海外修学旅行契約競争で敗れ去り、今から彼女を含めて「来年度入学生対応の受注獲得準備」に入ったということだろう。
・ 原油高で燃料代が上がり国内国外を問わず、各航空会社は「もう空気は運べない。小さな飛行機で一杯に客を乗せないと採算が合わない」「合わないところは飛ばないで路線の廃止」だと完全に言い切っているとのこと。
・ 府内の公立・私立の高校でも安いところへシフトする学校が目立ってきているという。「台湾が人気」らしい。中国はさっぱりで一校もないらしい。台湾は見るところが多く、比較的大きなホテルがあって手軽が人気を呼んでいるらしい。もう一つはやはり「ヨーロッパと北米は根強い」ものがあるらしい。少々高くとも「得るものは十分ある」とのことで「これは十分理解できる」話だ。
・ 本校は来年度の入学生は現1年生の豪州旅行の経験も入れて「台湾」「カナダ」「タイ」 「オーストラリア」「グアム」「沖縄」or 「北海道」を総合的に検討し、「複数の行き先を決定」する方向が正しいのかも知れない。「一箇所に限定するのはもはや無理がある」。来年2月頃決まる21年度入学生の「学年主任の大きな仕事」だ。
・ ところで「原油価格」が下がってきた。町のガソリンスタンドも値下げの動きが出てきたがとにかく下がってくれと願わずにはいられない。来年度、本校は創立以来初めて「海外修学旅行」を計画しているが、航空会社が飛行機を飛ばしてくれないと海外には行けないのでまだ不安が消えない。
・ 決めた頃からオイルの値段が上がり始め、各航空会社は不採算路線のカットを始めた「運の悪い時に」決めたものだから、先行きが気になって仕方がないのだ。いっそ「やめざるを得ないか」とも思った時もあったが、「初志貫徹」と思い、今のところ実行する考えだ。
・ 大体学校文化はこのような場合、「下見旅行」に教員を行かせる。それも「1年前の夏休みしかタイミングはない」。普通の日には授業があり、行く事は出来ないのでこの時期を狙うのだが、「1年前の下見」など一般の人には「えー」と言う感じだろう。
・ 「下見」はこれが例えば毎年行く場所が同じであっても基本的には「行く、行かせる」のが普通で、その理由は「引率教員が異なる」し、今日日のことゆえ1年前と大きく現地が変わっていると言うこともあるからだ。特に「宿泊場所が問題」となる。
・ 下見の教員の数は普通2名程度で行うが、今回は初めての海外修学旅行ということもあり、4名の教員を指名した。「多い」のではなくて来年の2年生の数が多いため4回に分けて「機関銃発射」の出発となる。一度に600人の生徒の乗れる飛行機などはない。
・ 即ち3班、3日間に分けて順次関空を飛び立つからそれぞれの班に下見をした教員が一人はいないと現地で「右往左往」しても困るからと考えた。それに加えて責任者の学年主任である。
・ 行先は「オーストラリア」で地域は「モートン島」とし、大自然の中で「環境問題を考えさせる」のを目的としている。加えて「英語圏の文化に触れる」「海外の食文化を考える」「海外の海洋とは」と、とにかく盛り沢山に趣向を入れているが、まず「日本を離れてみる」ということが最も大きな意味かもしれない。
・ シーワールドリゾート訪問やコアラにも触りたいだろうし、色々とあろうがやはり砂の島「モートン島」である。ブリスベン空港から船で行くことになろうが果たして1班160名の言ってみれば「海外などほとんど行ったことがない生徒」を上手く引率できるのか心配になってくる。
・ ここは「ジュゴン」や「イルカ」の餌付けでも有名だが果たして生徒は「喜ぶのであろうか」心配だ。下見した教員の報告書の写真ではホテルは「ウーン」と言った感じだが、島だから仕方がないか。
・ 報告書を見ると「行き帰りの服は制服か、私服か」というのがあったが、個人的には「勿論、私服だ。」修学旅行まで制服にこだわる必要はない。ある程度の基準があれば「私服」で良いと私は思っている。
・ 「プールを認めるかどうか」と言うのもあったが、勿論「認めよ」と言いたい。「当たり前だ。」海外では海やプールに入るのが楽しみだ。報告書には「目のやり場に困るような水着の場合?」と書いてあったが、指導すれば良いだけの話だ。男子は指定の水着があるから良い。
・ しかし「下見団はあらゆる視点でよく観察」してくれている。お土産を何処で買わせるか、オーストラリア弗をどこで両替させるか、コアラの写真は人数によっては時間がかかり過ぎるとか、読んでいて笑ってしまった。
・ 本校の教員は「海外修学旅行のノウハウ」がないから「珍道中になる可能性」が高そうだ。付き添いの教員は大体標準は40名の生徒に1.5人の教員だが、幾分多めにいるかもしれない。費用がかかるが「仕方がない」と思っている。
・ 旅行会社は「海外の方が利益率が高い」ので国内旅行よりは好むが、オイルサーチャージの影響で海外旅行が減少気味と聞く。今日の旅行会社は海外から「国内北海道を受注したのだが結果オーライ」となるかもしれないよと言ってあげた。しからばこの時を狙って本校は海外修学旅行としたのだが、「果たしてどのような教育成果」を生み出してくれるのか、今の1年生の学年団に期待したい。「支援は惜しまない」。成功して欲しい。
・ しかし前述したように再来年は「少しやり方を変えよう」。一度に多くの生徒を同じ場所に行かせるのはどうも無理がありそうだ。個人的には案があるのだがまだ面に出すのは早い。「卒業式とは違った意味での学校の一大事業が修学旅行」である。