2009年2月8日日曜日

2月8日(日)来年度の教員体制

・ 「来年度の教員体制」がほぼ固まってきた。一応「中学3クラス、高校15クラス」で陣容を整えている。これ以上クラス数が増えることは想定していないが、もしそのようになった場合は「持ち時間オーバー分を学校が買い取る」ことで対応したいと考えている。
・ この買取は公立では絶対出来ないことで、だから公立は常勤・非常勤講師の手配が流動的になる。公立も本校も現在「標準持ち時間は18時間」となっており、本校の場合は私学だから「1時間位幾ら」で買い取るのだ。
・ この辺の考え方は色々あろう。「たった1時間じゃないか。ボランティヤでやってよ」と思うだろうが私はそれは「不味い」という考え方だ。教師は特別の「資格を有しているプロ」だからやはり「高い、安い」は別として「価値あるものには対価を支払うべき」というのが私の考え方だ。
・ それにしても新しい陣容を見て私は「感慨」に浸る。「これは2年前とまったく別の学校だ。」と言う思いになる。管理職、嘱託教諭、非常勤講師を除いた「専任教諭、常勤講師のトータルは99名」である。
・ 「生徒数が増えた」ことと「早期退職優遇制度」を制度化し10数名の教師が「喜んでリタイヤ」していったからである。銀行から資金調達をして「思い切って割増金を弾んで」お引取り願ったのである。だから「顔ぶれが一新」と言う訳だ。
・ 「専任教諭が男性で46人、女性で6人の計52名」だ。随分と少なくなってきた。又「余りにも女性教員が少ない」。共学になって4年目を迎える。各種行事や修学旅行などやはり「女性教諭が必要な局面」が多く、早く女性の専任を作らねばならない。
・ 「常勤講師の先生は男性26人、女性が21名の計47名」だから男女比率は良いバランスだ。専任、常勤合わすと前述のように99名で「男性72名、女性27名」だから「女性教員比率は28%」である。もう少し高くても良いと思っている。
・ しかし「問題は専任比率」である。以上の数値とすると「専任比率は53%」だからこれは「低い数値」だがこれは仕方がない。理由は前述したような背景があるからで、教員の専任化を意図的に遅らせているわけではない。
・ ちなみに「47名の常勤講師の先生方は60%が2年目で40%は1年目の先生」である。殆ど大学卒業後新卒と言っても良い先生方が多い。さて、どういう考え方で常勤講師の先生方を「専任教諭」として採用していくのかはブログに書ける様な単純な話ではない。
・ 実は人事担当の副校長は相当「研究」したのである。例えば常勤講師の次のステップとして「専任講師」というポジションを設けるなどの案である。中2階を作って「見定めよう」という考えである。実際に府下ではこのような制度を運用している私立学校はあるのだ。
・ しかしこの案は管理職会議で議論し「採用しない」こととした。常勤講師から専任講師になったら「専任へのチケット」を貰ったと喜ぶだろうが、貰わなかった先生には少し「刺激が強くないか」という思いから私が決断した。
・ 本校に相応しい先生の見極めは常勤講師として「1年単位契約の3年を目途」に「価値観、現在能力、潜在能力、キャリア、努力、協調性、健康度合、職場風土適応性」などなど総合的に判断すれば「大体は分かる筈」だと私は言ったのである。
・ ゴール前のニンジンみたいな「品のないやり方」はよそうと。浪速中学高校は「品格ある学校」を標榜しているのだからと。それに常勤講師の先生方には逆の「選択権」がお有りなのだからと結論付けたのである。
・ しかし課題は「年齢構成」である。実はこれが「頭が痛い」。20台が最も多く、35歳以下に集中して多く、40台が少ない。50代に至っては後数年で皆60才台に突入してしまうとう「年齢構成のアンバランス」だ。
・ 浪速を引っ張っていく「35歳前後から50才クラス」までが今後の本校の命運を握っているといっても過言ではない。「人事は10年をスパン」で見ると分かり易い。10年経てば35歳は45才、50歳は60才だ。この間の人材がポイントとなる。
・ 私は健康が許せば「後10年」はやる。それが「私の責任」だ。私の仕事はこの35歳から50歳までの人材を「鍛えに鍛えること」である。お蔭で鍛え甲斐のある「粒は揃っている」と内心では喜んでいるのだ。
・ もう一つは「外部からの人材投入」である。これは「新しい血を注入」するということである。そのように思っていたらさる私学の経営者から一人格好の人材の紹介を受けた。3人の管理職がお会いし「これは良い」「是非、理事長面談を」というからお会いしたのである。
・ 年は46歳、大阪教育大付属平野小学校から付属高校を経て信州大学生物学科の卒業だ。卒業と同時に本校の近隣の私学に専任として採用され「一時期有名を馳せた進学実績を上げてきたベテラン教諭」だ。化学も出来る。何しろ「面構え」が良い。
・ 面談でも礼儀正しく物事をはっきりという。進路指導の専門家でこれは大きな戦力となろう。私との面談でも様々な意見を交わしたが組合経験は全くないという。理由は「まず生徒利益であって教師利益ではない」という言葉が「私の琴線」に触れたのだ。
・ 今後とも外部から新たな人材を投入する積りだ。勿論「浪速子飼いの教員は大切にする」ことは当たり前である。少し雰囲気が変わってきた。47歳の英語の教員を「英語カナダ研修の主担」とした。3月には下見にバンクーバーに乗り込んで貰わねばならない。この教員も一時期は元気はなかったが今は頑張ってくれている。
・ 国語科の53歳の教員が教科長と2人今年の「センター試験の分析の報告」に来て呉れた。まだ不満はあるが「述べる意見が生きていた」ことが嬉しい。この先生も元来は教科指導力はある。その分野で力を発揮してくれれば良い。
・ 昨日の新年度の人事で中学教務部長がまだ現在常勤講師で本校には昨年の11月に来たばかりだと言うのに「あれは何だ」という声があるかも知れないので言っておく。「そんなことは関係ない」。彼は公立中学で教務部長として「バリバリ」やっていた教師だ。4月には専任教諭を既に内示している。「抜擢人事」は当然ある。
・ アメリカは46歳の黒人大統領が誕生した。私は常勤講師4ヶ月の先生を教務部長にする。若い女性教諭が本校の長い歴史で初めて「女性のコース長誕生」となり校務運営委員会のメンバーとなる。57歳の超ベテラン教師が「新1年生の学年主任」だ。今まで分掌の責任者など全く経験がない。逃げていただけだ。私は逃がさない。今や「やる気満々」と耳に入ってきた。「嬉しいではないか」。
・ 4月1日にはまだ見ぬ新しい常勤講師の先生方が我々に24名もジョインされる。学歴、経歴は問わない。私は「どのような先生方が来られるのか」大変楽しみにしている。ただただ本校を舞台にして「自己実現」を図って頂きたいと念願するばかりである。職場は「リフレッシュ」するところではない。「真剣勝負の世界」である。「職業人として組織人」として自覚と努力を期待したい。
・ 「若い力で浪速の現状を批判せよ」「PDCAのサイクルを回せ」「理屈の前にまず体を動かせ」「生涯学習を忘れるな」。浪速高校は今最も「ホットなスポット」として注目されている。これほど「働き甲斐があり、チャンスのある」職場はあるまい。「アメリカンドリーム」ではないが「浪速の夢」を目指して共に頑張ろうではありませんか。
・ しかし「浪速の夢」、これだけは「太閤秀吉」さんになってはならない。「露と落ち露と消えにし我が身かな、浪速のことも夢のまた夢」だ。「浪速は大阪の別名」である。浪花とも浪華とも書く。「花、華のある学校、それは浪速高校」として行きたいのだ。
・ 4月にお会いするまだ見ぬ新しい常勤講師の先生方を「心から歓迎」してお迎えしたい。

 「サイトからの特別メッセージ伝達
4月、新たに常勤講師として採用が内定されている先生方へ」
・ 本校公式ホームページ上にアップされている平成20年1月から平成21年2月末までの「理事長・校長 木村智彦の言葉(校長日記含む)」を徹底的に読みきり、特に印象に残ったもの、意見があるもの等を「三つ」取り上げ、それらについてタイトル氏名込みでA4版2枚厳守、2500字以内横書きとし、(行数と一行あたりの文字数を調整)、貴職の教育観、職業観、人生観等が伺えるような小論文を4月1日着任時に副校長に提出下さるようお願いします。すでに副校長から連絡文が行っていると思いますがこれが最終の確認メッセージです。三つの単位は公式メッセージであれば「メッセージテーマ単位」、ブログであれば一日の「校長日記単位」とする。