2009年2月2日月曜日

2月2日(月)その2:来年度の人事

・ 「来年度の人事」が山場にかかって来ている。極めて重要である。「管理職の最重要の仕事」と言って良い。根本は「適材適所」である。しかし私はそれだけではないと考えている。「人材育成」という視点を忘れてはならない。
・ 「頼りなさそうな」人でも当て嵌めてみれば想像以上の仕事をするものだ。「役職が人を育てるのである。」どちらかというとこちらの方が多いのではないかと思っているのだ。本校ではそういう例が多い。
・ 人事には当然、「経験、年令が大きく影響」する。物凄く仕事が出来るからと言って一番若い先生がベテランの中で100%力量が発揮できるとかと言えば必ずしも「日本的風土、特に学校文化の中では難しい面がある」ことも事実である。
・ しかし当然、「若手の抜擢」というのは「組織の活性化」をもたらす。「大阪府の橋下知事」を見れば良い。38歳で府庁をきりきり舞いさせているではないか。昔鉄鋼会社に居た時は「人材の宝庫」を内部に居ても実感したものだ。
・ 周囲を見渡しても「錚々たる人材」がキラ星の如くいた。その中から抜きん出て一角を占めるというのも大変だったが「やりがい」もあった、ある上司は何時も言っていたことがある。
・ 「人材は少ないから人財」で多いと「人材過多症候群」になると。そうだ。皆で「足の引っ張りあい」をするのだ。だから「向こう疵は問わない」というのは「ウソ」で「失敗」はその後の昇進の命取りになる。下には「予備軍」が山のように居るから「どんどん外して」言っても痛痒も感じない。それが大手企業の「強み」なのである。
・ さて本校に「予備軍」が「山のようにいるかが問題」である。来年度の人事原案を副校長が作成して朝会で議論しているがそれが「難しい」。本当なら本日の運営委員会で発表であったがもう少し時間をかけることにした。
・ 現在の「生徒生活指導部長」が京都創成大学から招聘されて本校を辞職されるからその後任の「生徒生活指導部長を誰にするか」がポイントとなっている。それに新しく出来るインテンシブコース長の当て嵌めもある。
・ 教員配置については「中学と高校のローテーション」だ。この2年間で相当進んだが最終年度として「適材適所」でやらねばならない。中学生は高校に比べて「生徒への手がかかる」ので「手間隙を惜しまない先生」が必須事項である。
・ 「手当とか持ち時間とか気になる先生には向かない」と思っている。それに「関西大学との連携」の話が本格化してくる。「発展途上の浪速中学」で間違いなく、急スピードで伸びている中学だ。早く人を入れ替えて中学は「朝読書」を始めねばならない。
・ 頭の痛いのが「専任教諭の採用」である。これは相当神経を使っている。本校には現在30名以上の常勤講師の先生が居られる。又21年度から新たに24名もの新しい常勤講師の先生が着任されて来られる。
・ 去年から働いておられる先生は「すこぶる評判が良い」先生ばかりだ。お世辞ではなくて本当に良い先生みたいである。なぜ他人事みたいに言うかと言えば私はまだ良く知らないからである。本当に良く知っているのは共に仕事をしている教頭や副校長である。彼らがそのように言うから間違いはないし折に触れて観察する限り私もそのように思う。
・ ただ全ての常勤講師の先生方を「すべて一挙に専任教諭」には出来ない。それは先生方にもお分かりいただけると思う。まず能力、本校の風土、教科のバランス、年齢構成など見極めなければならない。
・ 信頼する副校長は「先の先まで」読んで考えてくれている。即ち私や副校長などが居なくなった後で「本校を背負ってくれる人材」かどうかという視点である。副校長は特に「私の後を心配」されている。
・ 「理事長が居る限りは大丈夫です。間違いありません。先生のお陰で学校が一挙に立ち直りました。すべてやること成すことが当たりたった一つでさえ外れはありませんでした。2年で2500名が志願する学校など誰が想像したでしょう。」
・ 「問題は理事長が居なくなった時です。その時に「元の木阿弥」になったら意味はありません。私はまだその懸念を有しています。反動です。しかし何時かは私も先生もこの世に居なくなります。その時に本気で頑張り支えてくれる可能性の高い教員を採用しておくのが私の仕事です。」
・ 「今居るベテラン教員の中には首を傾げるのも居ますが彼らとて若い時には青雲の志で頑張っていたのです。年とともに変質していきますし、最初から駄目なものも居ませんでした。」
・ 「とにかく木村改革を受け継ぎ自分たちで稼ぐことの出来る気概と頑張り精神を有した若い先生方を見極めて採用したい。私の大きな仕事です」と言われるのだ。しかしため息をつかれて「難しい」と嘆息される。
・ 副校長は他校の採用方式など相当勉強されており、今机上に上がっているのは「専任講師」制度だと言う。新たに専任教諭と常勤講師との間に「有期限の専任講師」を新設しようとされている。分かり易くいえば「中2階」を置こうというのだがまだ結論は出ていないみたいだ。
・ 幾ら「教員の評価育成システム」が導入されると言っても「出発時点」から間違った採用では「先行きに不安を残す」から副校長などは神経を使っているのである。とにかく分掌、担任、などの人事当て嵌めに苦労しているのは事実で当然「要求水準が高くなっている」ことは間違いない。
・ 一人のぼんくらのサボり教員を重要な役職につけたらその「組織はそこから腐敗」していく。それだけは私も気をつけているのだ。それに「しんどいことは嫌だ。」「身体が言うことをきかない」というのは結構だが、それが処遇に跳ね返るのは当たり前だろう。
・ そうしないと苦労して挑戦してくれている先生へ悪いではないか。このようにして本校は今「走りながら骨格を作っている」。とにかく走りながら考え行動していかないと間に合わないのだ。朝読書事件が人事に大きな影響を与えた。しかし筋は通さねばならない。「無理が通る学校」とは絶対にしない。