2009年11月25日水曜日

11月25日(水)英語科指導会







・ この20日は「関西大学の外国語学部副学部長で学校教育学がご専門の竹内理教授」をお招きして「英語科行事」としての「指導会」があった。竹内理先生、大変有名な教授で来て頂くのに大変苦労した。苦労と言ってもお忙しい先生のお時間を頂くのが難しいのである。とにかく「輝かしいご経歴」の先生である。
・ 11時30分にご来校、5時限と6時限の「二こま」の授業を観察して頂いた。その後英語科教員全員が揃って先生の「指導会」が行われ、その後場所を移して「中髙一貫の英語教育」についてもご指導を頂いたのである。
・ 来年4月には関大連携浪速中学校の関大コースの新1年生が中髙一貫で入学してくる。本日の受け入れ準備の主担はKとYとM先生が行ってくれた。素晴らしい準備だったと思う。いずれも「英語の達人」である。
・ 本校は今「英語教育に力を投入」している。昨年から「英検受験」を「全生徒に義務」つけたり、特定の教科では「TOEICやブリッジ」なども「変化球」として投入したりしている。学校法人から「受験費用の半分を支援」しているので今大阪府が進めている「就学支援の精神にもかなう」ものと思っているのだ。
・ 又今年は「新型インフルエンザ」で中止になったが来年以降は「海外語学研修」も復活する方向で準備を進めている。長い間カナダのカルガリーで行っていたが新しい「短期留学先」を今探しているのである。又今の1年生から修学旅行も海外としている。
・ 海外語学研修については今までは学校が独自にアレンジしていたが「プロに任す」と言うスタイルに私は切り替えた。様々な「セキュリティ」を考えれば「餅屋は餅屋」である。特に「安全確保にはコスト」がかかる世の中になったということである。
・ さて「授業参観」は私も二こま連続で参加した。最初のクラスは2年生文系R-2の34名の授業であったが「かなりかなりハイレベル」の授業であった。指導教師は昨年専任教諭に採用された新進気鋭の男性教員である。場所は視聴覚教室が使われた。
・ 教材はアメリカのABCニュースから題材をとり最初から終わりまで98%が英語のみという進め方で「発音の読み取り」にポイントを置きながら生徒自身に考えさせたり議論させたり何回も何回も繰り返して音読させるといったかなり「仕込まれた教え方」であった。
・ まさに「英語のシャワー」であった。生徒は真剣に取り組み「あっと」言う間の50分であった。勿論このクラスの生徒はこうでなければならないのだが、「申し分の無い授業だった」ような気がした。
・ 教える先生は何か「恍惚」とした状態で「ああ、この先生は生徒が好きで教えることが大好きな先生」だということがすぐ分かるのである。こういう姿勢は生徒に間違いなく伝わっていくものだ。
・ 次の授業は部活動も熱心な1年生のクラスで総勢37名、担任ではない英語担当の授業である。この先生も専任教諭になって3年目である。先ほどの授業とは違って「従来からの授業方式」であったが教材のプリントが生徒のレベルに合わせて作られており竹内先生も「人懐こい可愛い生徒が多いですね」と言われていた。
・ 正直私がイメージしたとは幾分違って「生徒との信頼関係」みたいなものが伝わってくる雰囲気がとても良かった。殆ど予習復習などしない生徒が多い中で、何とか英語の力をつけてやろうと努力しているのが伝わってきて私は嬉しかったのである。
・ 二こまとも多くの英語科の先生方が参観されており幾ばくかの「緊張感ある雰囲気」が大変良かったと思う。これが一つの「研究授業の形」であると感じた。私は大変気分良くなったのである。
・ このように有名な大学教授に観て頂き、校長や多くの同僚に参加してもらう機会は「自分を鼓舞」する妙薬になるだろう。私は竹内先生に「継続した指導会」をお願いしたのである。
・ 先生も来年度の大学の年間スケジュールが決まったら「予定に入れましょう」と言ってくださったのである。今日は二つのタイプの授業でそのレベルの違いに先生も驚かれたのではないか。
・ 14時40分からは「指導会」であった。まず授業担当者から本日の授業の狙いを説明しその後先生から「講評」を頂く。その後本校英語教育の全般説明を今日の主担のK先生が行い、教授か提言や他校の実践例などを教えて頂くのである。
・ 私が出ると本校の先生方が緊張するかも知れないし自由な討論会にならないことを恐れて私は遠慮しようとしたがどうしても「授業講評」だけでも聞きたくてオブザーバーとして最初の部分だけだが出席させて貰った。
・ しかし先生の講評は「素晴らしいものだった」。「さすが」と言う感じで私は敬服した。専門の研究者、実践的大学人の発するコメントというものはこういうものかと今更ながら感動に近いものがあったのである。
・ 特に「私自身への宿題」も頂いた。教室の大きさや英語教室の設計には工夫がいるということを教えて頂いたのである。「新校舎建設には必ずフィードフォワード」しなければならないと思ったのである。
・ 指導会の後は第二ラウンドとして先生を囲むリラックスする場所を心斎橋に取った。本日の指導会の3人の担当と今年専任教諭になって1年の試用期間が過ぎた3人の教諭も入れての教授を囲む懇談会となったのである。
・ 先生は「偉ぶらず」人間的にも極めて魅力のあるお方であった。京都に出張した副校長が出発前に私のところに来て「良い先生でしたね」としみじみ言っていたがまさにその通りである。
・ このようにして本校開闢以来初めて「大学人を招いた指導会は無事修了」したのである。私は「良いことをし」と思った。指導会に出席してくれている若い先生方を見たときこの先生たちが頑張ってくれる限り「浪速の英語」「英語の浪速」は必ず実現すると確信したのである。
・ しかし我々独自でも「研究授業」を行い「授業の質」を高めるシステム作りが必要である。私は今朝の朝会で管理職に指示し、指導教諭にも話した。「学校の形」は出来た。今後は「教育の中身を充実」させることを加速しなければならない。この部分は教員の仕事だ。「頑張って欲しい」と言ったのである。しかし私は思うのだ。ようやく「授業という学校の根幹の部分」に近づいてきたことが嬉しいと。