2009年5月12日火曜日

5月12日(火)臨時保護者集会

・ 夕方19時から「臨時保護者集会」であった。このような遅い時間帯は「」であったのと今は多くの保護者がお勤めに出られており、ご勤務を考えれば、この方が良いと考えたからである。通常の開催は土曜日である。
・ お疲れのところを申し訳ないが「けじめ」であり、課題は修学旅行中止に至る「経緯」と「キャンセル料」の質問などもあると想定し、別室に「旅行会社」も待機させての説明会となった。
・ 資料は学年団が私の要望を受けて上手く作ってくれた。「中止に至る経緯」や「約款」などを100インチプロジェクターに映し出しての説明とした。学年主任も修学旅行の主担も「ITの達人」だから一言言えばすぐ段取りしてくれる。本当にこの辺は大いに助かる。
・ 保護者の関心は色々あったが、「中止はやむなし」、しかし代替として何処に連れて行くのか」という質問が多かった。しかし延長論やオーストラリア以外の国など様々なご意見が出てきた。
・ やはり「キャンセル料」の問題が関心の主体であり、ご理解は頂いたが今後とも削減の努力と新しい国内修学旅行の企画でトータルとしては「損金」の少なくなるように「努力する」と私は申し上げた。
・ 7時きっかりに始まり体育館での説明会が終わったのは8時45分、その後遅れて参加された一人の保護者と校長室で「延長戦」となった。これが終わったのが10時過ぎで「完全にご理解」頂き、最後は握手、握手で「すべて校長に任す」と言って頂いたのである。
・ その後別室に待機していた「旅行会社3社の担当者総勢6名」にニュアンスをお伝えし、中止の正式決定と「今後の考え方と段取り」について最終確認をしたのである。晩飯も用意せず、時間が遅くなって申し訳なかった。
・ これで一連の手続きは終え本日「ご出席いただけなかった保護者」には明日お手紙を生徒に託けてお渡しすることになっている。ホームページの保護者通信にも掲載することになろう。ただしこれは外部の方には読めない。保護者専用のパスワードが必要だ。自宅への帰着は22時45分と久し振りの遅い帰宅であった。

・ ところで昨日の「日経夕刊に本校のこと」が記事になって出ていた。見出しは「海外修学旅行を中止・延期」「近畿の高校 止むを得ない」とある。記事は“浪速高校(大阪住吉区)は5月下旬に出発予定だったオーストラリアへの修学旅行を中止し行き先を国内に変更する方針を固めた。生徒から残念がる声も出たというが「日本人にも感染が拡大しており中止は止むを得ない(同校)”と出ている。(そのまま)
・ 大阪府の調査によれば6月までに海外での修学旅行を予定する府内の公私立中学高校は10校で内7校が中止延期したとある。残る3校も手続きだけの問題で中止らしい。まあ「全滅」である。しかしこれは仕方がない。ここまで大阪の高校が全国で騒がれているのに「シャーシャー」と決行でもすれば「脳天気」と思われることは必定である。
・ このこと自体はまったく問題はないが「誰が日経に内容を流したかと言うことである」。報告によれば5月9日土曜日15時半頃日経大阪の記者から電話取材があったという。この日は土曜日で本校は半日勤務であり、大半の教職員は退勤していただろうから、「内容を流したのはなんと2年目の若い常勤講師の先生」だったということが判明した。
・ その事実を私を含めて管理職は誰も知らされておらず月曜日になって知ることになる。そして夕方の日経の記事だ。着任以来マスコミの取材については「広報は重要」との考えから「しっかりと指導していた」と思っていたが、これはやはり「不味い」。今後のこともある。
・ まず当該のものが管理職の指示でまとめた記者とのやりとりを忠実にご本人のメモから確認して見る。
以下、電話の内容です。
*新型インフルエンザの影響で、修学旅行等、何か影響はありましたか?
-オーストラリアへの修学旅行が中止になりました。
*中止の決定がされたのはいつでしたか?
-正式には昨日(5月8日金曜日)です。
*中止はどうやって伝えられましたか?
-生徒を通じて、保護者にも伝えました。
*伝えたとき、生徒の様子はいかがでしたか?
-行きたいという声が多かったですが、仕方ないという声もありました。
*いつ行かれる予定でしたか?
-5月22日から順々に行く予定でした。
*何日間の予定でしたか?
-4泊6日です。
*中止はいつ頃から考え始めましたか?
-ゴールデンウィークが始まる前後です。
*テレビや新聞で報道が始まってから、ということですね。
-はい、そうです。
*修学旅行は、完全に中止ですか?
-年度内に国内のどこかで探している最中です。
*だいたい秋頃ですか?
-まだ何も決まっておりません。
*キャンセル料等、お金はどうなりましたか?
-まだ分かりません。検討中です。
・ 以上の内容の電話でのやりとりが冒頭の新聞記事になっている。大筋では間違いでないのはたまたま電話を受けた教員は修学旅行付き添いのメンバーであったからここまで言えたのである。
・ しかし「これはまずい」。内容が中途半端であり、取材を受けた人間の記憶のメモと記事内容が異なっている。肝心の本日開く「臨時保護者集会」のこともなんら触れられていない。
・ まあ今回は「新型インフルエンザ」のことで修学旅行に関することだから「まあよしとする」が権限も責任もない一担当者が「学校内のこと」を「ぺらぺら」喋ってはいけない。これは組織人として「失格」である。
・ こういう場合、二つの対応が有る。「一つは管理職に振る事」、もう一つは「断わる」ことである。「自分は担当外で分かりませんから日時を改めてお電話ください」で済む話だ。いずれが良いかは個々の事案による。
・ 企業でも省庁でも地方行政でも一担当者がマスコミ対応するなど聞いたことが無い。「広報」部門の仕事だ。緊急の場合は組織管理者たる管理者の仕事になる。間違った情報が外部に流れたら「一体どうする!」。マスコミだからと言って一々答える義務はないのだ。
・ 特に私はマスコミには大変有名(?)であり、時々取材申し込みがあるが「すべて事務長対応」として現在は「個別取材はお断り」としている。マスコミ対応は極めて難しいし、後に引くだけに「一般の者のマスコミ取材は余程慎重」でなければならない。