2010年5月28日金曜日

5月28日(金)修学旅行余談
















・ 今年の「中学3年生修学旅行」も終わった。私にとっては「3月の高校修学旅行」に引き続いての経験であった。「すべて晴天」に恵まれて大成功であったといえる。「縄文杉」も十分味わった。言うことはない。付き添いの教員は大変良く頑張ってくれた。又エージェントも見事に対応してくれた。
・ 付き添いの教員の数は「管理職を入れて6名」であった。生徒数が約100人だから決して少なくはないと思う。教員は出来るだけ多くの付き添い教員を望むが、多ければ多いほど良いというものでもない。経費の問題もある。
・ 大体一クラス40名の生徒を標準として「一クラスあたり1.5人の付き添い教員が標準」というのが府立高校などと考え方であった思う。私はこのように習った。従って今回は3クラスとして4.5人が標準で、これに管理職が1名ついて5.5人となり、四捨五入で6人とした訳だ。
・ 今後ともこの考え方で良いと思うが例えば「秋に予定されている本校初めての海外修学旅行」は少し「配慮が必要かも知れない」と思っている。「生徒を守るために、よりかっちりとした付き添い体制」をとるかどうかが判断基準になる。この場合やはり「旅行会社の海外での蓄積された実力」が問われるのである。

・ 「旅行期間」については基本的に「長からず、短からず」ということが肝心である。「教育効果と費用との兼ね合い」である。今回の中学3年生は3泊4日であったが少し「強行軍」だったかも知れないが、それならもう一日延ばしたとして何処に連れて行くのかという問題になる。
・ 「行く以上は目的と行き先との関連性」が重要で時間が「余ったから何処かに立ち寄る」ということではいけない。今年の秋の高校2年生のニューヨーク方面修学旅行は帰途において韓国のインチョン(仁川)にフライトの関係で立ち寄るのだがそこで時間があるからと言って普通は行かない市内に生徒を連れて行くと話しを聞いたので私はそれを止めて貰った。
・ 「とんでもない話」で北米アメリカの修学旅行で韓国に行くのではないし今「北朝鮮との関係が微妙な時」に日本の制服を着た高校生が大挙して韓国の町を歩かせる「危険性を私は感じた」からである。これを「リスクマネージメント」という。
・ 時間が余ったからどこかを探すなどはいけない。関連性が重要であり、大体「ちょっと時間があったから」というような感じで急遽現地で計画を入れたりすると「トラブルの元」となる。それは歴史が証明している。

・ 今回の修学旅行においてもこのような事が発生した。「縄文杉」からの下山途中において橋の上から見ると本校の生徒が川側におりて遊んでいるんではないか。もし足を滑らせて川の中に落ちでもすれば大変なことになる。
・ これは元々計画されたものではなくて「ガイドさんのサービス精神」で突如入れてくれたものらしい。最初の班がそのようにするので後から降りてくる班の生徒も次々とトロッコ道から脇にそれて清流、それもかなりの激流の川の側に行っているのである。
・ これを見た私は、生徒はキャーキャー言って喜んでいるし、修学旅行だし、最初は「まあ良いか」と思ったが、やはり気になって途中でガイドの降りてくるのを待って「校長よりの緊急命令」を発した。「川の側に近寄ってはならない」と。
・ 高校の秋の修学旅行も予定が「ぽっかり開いた」からと言って急遽計画を変えるなどはしてはならないことを厳命しておかないといけないと思ったのである。もう一つの理由は生徒一人当たり同じ費用負担となっており、「余分にサービスされた生徒とそうでない生徒」が出来ることは好ましいことではない。
・ いずれにしても修学旅行は「事前に研究して計画を組み、その通りに実行する」ことが最も重要である。校長が認定した通りのコースを踏んでそれ以外のルートなどを現地で教員が勝手に変えるなどは絶対に許されない。最終判断は「管理職の仕事」である。そのために管理職がついているのだ。

・ 今回の私の学習は「ガイドの質の問題」であった。私は2班であったのだがこのガイドさんは問題であった。何しろ「ヘビースモーカー」で1時間に一回の休憩途中では毎回生徒の前でタバコを取り出し「ぷかぷか」されるのである。
・ こういう場面があった。ある年配の登山客がそのガイドさんに向かって「生徒さんの前で、又ガイドさんが国立公園の中でタバコを吸ってはまずいですなー!」と注意をされたのである。全くその通りである。
・ このように「タバコのみを私が嫌う」のはこのような「マナーの悪さ」である。酷いのになれば「吸殻のポイ捨て」を平気でやる。こうなるともう「傲岸不遜」と言っても良い。成長盛りの中学生の真ん前で「プカリプカリ」では教育にはならない。
・ この点に関しては私は旅行エージェントに厳しく伝えた。「来年以降のガイドには非喫煙者を充てる」ようにと。当たり前だと思う。貴重な日本の財産である屋久島山中で「タバコを吸うという行為への倫理観の欠如と克己心の無さ」に私は憤慨するのである。タバコのみはこのように「だらしない面」が目に付くことが多い。
・ 3年前に屋久島のグリーンホテルで管理職がロビーの片隅でタバコを吸っていて私は厳しく指導した。目の前には生徒は居なかったが付き添いの教師が公共のホテルのロビーでタバコを吸っているようではどうしようもない。「部屋で吸え」と。
・ 秋の修学旅行でも高校の教員は気をつけないといけない。喫煙の教員は夜全ての業務から開放された時に「自室で吸う」しか方法は無い。フランス、ドイツ、アメリカ、全ての国においては喫煙場所はもはやほとんどないから仕方が無い。
・ 又部屋にも気をつけないといけない。喫煙者は喫煙の許可された部屋を取って貰っておくようにあらかじめ旅行会社に頼んでおかねばならないだろう。もし破れば大変なことになる。「日本人の恥」となる。そういう国際的マナー世界になったということである。

・ 私は個人的に修学旅行を評価するのはこの間少なくとも「断酒」が出来るからである。付き添い教員は自宅に帰って席につくまで「一滴も酒を飲んではならない」。これは当たり前である。
・ 中には「生徒が寝静まったら缶ビール一本くらい良いでしょう」とか馬鹿なことを言う人間もいるがとんでもない話である。府立では「懲罰行為」である。公立も私立もこの修学旅行とかスポーツ合宿とかは「特殊勤務」であり、24時間拘束された仕事中なのである。
・ 仕事中に酒を飲むか。もし真夜中に火災でも発生し、犠牲者が出たとしよう。生徒の誘導避難に当たるべき「教員の呼気からアルコールが検出」されたとなったら「お仕舞い」である。「規則は教員を守るため」のものでもある。

・ 生徒の着ていく服については諸論がある。今回は中学生ということで「制服指定」にしたが、これはこれで良かった。問題は高校生である。今年3月の3年生の修学旅行は私の指示で急遽「私服」としたのだが当初は様々な意見があったのは事実である。これは国内旅行だったからこれでも良かったのだが問題は秋の海外である。
・ 「果たしてどうしたものか」。現2年生の責任者である学年主任の先生は「制服であるべし」との考えらしいが「ウーン」という感じもする。「生徒の安全確保のため」には「私服と制服とどちらが良い」のか夏までに結論を出せば良いかなとも思っている。