天神祭り
1.大阪天満宮の寺井種伯宮司は大阪府神社庁長で東京神社本庁の役員である。本校の実質的経営母体の財団法人大阪国学院の理事長でもある。その関係から本学院学校法人大阪国学院の有力理事である。社家の系図を見ると初代寺井種明宮司から現宮司まで17代を数え、大阪を代表するお顔のお一人である。このお方から正式な浪速勤務のお誘いを受けたのが昨年12月、このようなご縁から学校法人大阪国学院の名誉理事長を私から強くお願いし、お引き受け頂いた。以来物心両面のご支援を頂いている本校にとってとても大切なお方である。 自分としてはこのお方のご期待にお応えしなければならない義務があるのである。
2.今日25日は日本三大祭りの一つ「天神祭」の本宮祭。千年の歴史を誇る水と光の祭典であり、浪速の夏の風物詩である。こういう場合「大阪の夏」とは言えないわなー。「浪速の夏」の方が良い。ご神霊を乗せた御鳳車船を始め100隻を超える船渡御の供奉船の船団が道真公のお誕生日を祝うという。20時頃には大川で5000発の花火が打ち上げられ夜空を華麗に彩るというお祭りの内容である。
3.昔小学校か中学校、もう忘れてしまったけれど、大阪の祖父に連れられて橋に上で見た、かすかに記憶に残るお祭りである。このたび宮司よりご招待を頂き、別火船というご神霊に最も近いお船に乗せていただくことになった。招待券は2枚あり、浴衣姿の妙齢なる婦人同伴ともいかず、無粋とは知りながら事務長を連れて乗船したのが18時。野暮な男、二人組の屋形船乗り組みであった。
宮司は御鳳車船でお祭りをご斎行せねばならず、宮司令夫人がホステス役で招待客を歓待してくれた。夕食、飲み物のサービスがある。
4.行き交う供奉船は「打ちましょう」の掛け声で始まる「大阪じめ」で祭りを、いやがおうにも盛り上げる。各種団体、企業、マスコミ、地元商店街、文楽船、天満天神繁盛亭のお船もあった。即ち講といわれる仲間内のお船である。今年は天神祭も国際的となり「タイ国」が一艘しつらえている。色とりどりの衣装に身を固め、歌舞音曲と花火の音がハーモニーとなって大川の周辺にこだました。船から見る両サイドの岸辺は人、人、人である。100万人の人出というから、今日お船に乗っているのは一隻50人として5000人か?確かにお船に乗れるのはプラチナチケットかも知れない。
5.神社奉仕で本校の生徒も今この雑踏の中で60人が汗を流して頑張ってくれている。付き添いの教員は本校でも有名な先生である。お年は自分と近いが私よりもまだ若く感じる先生だ。雰囲気だけですぐ分かるのだが今どこにたっておられるのか?無性に生徒と先生がいとおしくなってくる。学問の神様、菅原道真公天神様、どうか浪速の生徒と教職員にご加護とご神徳を与え給え。