2007年12月2日日曜日

12月2日(日)その1:塾主催学校説明会

1.有力単独塾主催の私立高校合同学校説明会の形
・ 前から一度行きたいと考えていたことなのですが、タイミングが合い、塾主催の合同私立高等学校説明会の様子を観に出かけることにしました。場所は「堺市の商工会議所会館」で、朝10時過ぎには天王寺を出ましたが、10時30分前には会場に到着。「本校からは3名の先生」がすでに入っていますから、私が直接説明するということではなくて、単なる様子見というか、私自身の勉強が目的です。
・ 今回の主催塾は大和川を越えた南部地域で大きな勢力を有する、言ってみれば「昇り竜のごとき塾」で午前、午後終日借り切った説明会で、まず1階から3階までを使い本校は2階の「共学校」のところで「やっていました、やっていました。」K先生、M先生、T先生の3人が神妙な雰囲気でやっていましたね。彼らは校長が来ても気付かない様子で、一心不乱に保護者対応をしていましたね。
・ 「本日の一切の仕切りはこのR館ゼミナール」が行い、各校に参加を依頼するというもので、本校からの3名の先生も本年からで、昨年までは2名だったとR館のN館長先生が言われていました。「、先生、頑張りましたね。浪速、人気ですよ。」と言って頂いて、このように外部の方から言われるととても嬉しく感じました。少し人気が出てきてるのかなと思ったりして。
・ 参加されている保護者は各校の説明者の前に設えられた椅子に座ってお待ちでした。2階は主会場で本校から時計の左回りに帝塚山学院泉が丘、学芸、清教、桃山、近付、初芝と「ブース」が並び3階は午前が女子校、午後が男子校となっていました。それだけ女子校、男子校は一日を占有するくらいお越しにならないのかも知れません。これは私の想像です。2階の共学校は終日の拘束ですからそれは数が多いということではないでしょうか。気になるのは「当然各校単位の保護者の数」です。結論的に言えば浪速は負けてはいませんでした。「ホッ」としましたよ
・ おかしいな、もっと学校があるのに、これだけでは少なく、他の高校はどうしたんだろうと不思議に思ってスタッフの方にお聞きしましたら「保護者から要望のない学校には来てもらっていません。」と言うことでした。「恐ろしいことです。」お呼びでないことほど私学では悲しい辛いことはありませんよ。「良かった。」、呼んで貰って。お呼びでない学校は「パンフレット参加(これは私の造語ですが)」です。学校案内のパンフだけが参加するのです。
・ 会場中央に府内ほほすべての私立高校の学校案内のパンフレット置き場があり、参加者は自由に取ってよいことになっていましたが、余り消化されていません。本校のものも最も端の見やすいところにおいてくれていましたが、誰も取って行ってくれないので、最初自分が「配って歩こうか」と思いましたが、先生に恥をかかせてはいけないので止めました。なぜ「パンフレットがはけないのか」その理由がそのうち分かりましたよ。
2.私立高校と塾、保護者との相談会の中身
・ 今日お越しになった保護者はすべてR館の塾生の親で希望の高校との面談で高校側から「○」を貰うためと言うか「安心感を頂く」みたいなもので、保護者は子供の学校の成績、塾での成績等を持参し、それを見ながら希望の学校に「行けそうか、厳しいか」等を確認するためのものでした。パンフレットなど今日の段階では関係ないのですね。  皆さん、もう学校のことは十分知っているのです。
・ 従ってあらかじめ希望の学校への予約が取れており、勝手に他の学校に飛び入り参加は基本的に想定されていないのです。面白いですねー。公立と全く異なります。従って観察していると高校との相談が終わった保護者は「喜びが顔に溢れて」いる方は「○」を貰った方にまず間違いありません。中には小さな子供を連れてきており、会場の外に出るなり「丸をもらったよ。」と子供に言っている親もいましたね。
・ ○なり、△なりX(こういうのか知りませんが)なりの結果を、一階に待ち構えていたこの塾のスタッフが聞き取り、記録して保護者は帰宅につくという寸法です。△なりXなりの場合は進路変更、例えば特進コースから一般コースへとか学校そのものを変えるとか、「思い切って予定通り頑張るか」進路相談になるそうです。従って「高校側の判定○、△、Xなどは慎重」にしなければならず、一旦、○をつけたら南海沖地震でも来て校舎が倒壊でもしない限り「変更は出来ない」のだと想像します。
・ 「15の春を泣かすな」とこのようにして「塾と保護者と私立高校は微妙な問題を信頼関係をベース」に進めているのですね。丸を貰った保護者はこれで「一安心」を得て公立をどこにするか、私学専願にするか併願にするか、年明けに意思を固めていくそうで、まだまだ今日の段階では決まりません。ビバークの場所というか避難のトーチカを決めたとか、そんなところでしょう。しかし今日でとりあえず「最悪か最良か、分からないけれども行くところが決まった安心感」で本日のお母さんは帰りにスーパーで子供の好きな夕食の献立を考えてお買い物をしていくのでしょうね。そのように思いました。
・ 次は年明け早々1月8日に始まるそうですが、「公立中学校との相談会」となります。これは果たしてどのようなものでしょう。興味津々です。耳で聞いて頭で理解しても駄目です。自分の目で確認し肌で感じなければ「その気になりません。」昔からそうです。「自分で味わって初めて自分のものになります。」以前ブログに書きましたが私立学校の先生は一度は「入試広報、入試事務」を体験した方が良い勉強になります。最も適性のない人が対応したら「元の木阿弥になるリスク」がありますが。
・ N館長のご案内で会館内部を巡視しました。そして休憩所としている喫茶コーナーでお茶をご馳走になりました。以前訪問してご挨拶したことのあるN館長先生と親しく色々と教えて頂きました。塾経営者としては「本道を歩く教育者で経営者」という感じです。そういえば本日対応しているスタッフの数は100名を超えており、驚くのは服装も対応も立派と言うことです。黒っぽいあの女性のスーツ、男性の背広は制服だったのかなー。「男性職員も女性職員も教育が行き届いている」のは民間企業出身の私にはすぐ分かります。本校はもっともっとレベルを上げねばなりませんね。
・ 本校の3人の先生、立派でしたね。済めば「起立」して保護者を見送り、「お次の方、どうぞ。お待たせしました。」と3人ともちゃんとやっていました。やっていない学校は結構目につきました。強い学校もウーン弱い(?)学校も、各校頑張って説明対応していましたが、「誠実な対応」は本校の先生が際立っていましたね。立派でした。誠実なことの証明は説明にかける時間です。「圧倒的に長い時間」をかけて対応されていました。普通3人寄れば一人くらい「短くパッパとする人」が居るものですが、3人ともお互い競争しているのかと思うくらい、時間をかけて対応されていました。見ていて「何か世間話でもしているのかな。」と思うくらい頑張っておられました。勿論時間をかけられた保護者は満足そうなお顔でした。これで良いのです。