2009年3月2日月曜日

3月2日(月)卒業アルバムの電子化

・ 「卒業式」と言えば「卒業アルバム」である。あの「分厚いハードカバーの本」である。これについて私は前から「新提案」をしてきた。しかし「既存の流通体系を破壊」することにつながることにもなり、又他のやるべき仕事を優先してきたから「後回し」になっただけのことである。
・ 即ち卒業アルバム改革の「トリガーに指」はかかったままであったのである。「機会を伺っていた」ともいえる。前の学校でも仕掛けたが結局「単価の改定」と言う不本意な決着で終わった。
・ 直近では多聞尚学館の買収時の村長との共同記者会見や地元説明会の写真は写真屋さんに頼んで「CD」とDVD」にしてもらった。そのお陰でこれらは極めて評判が良く活用頻度が高い。来客があるときはまず他の学校紹介DVDとともにそれを御覧頂くようにしているのだ。
・ 「アルバム写真の静止画」よりは「音声の入った動画」のほうが良いに決まっている。今回の卒業アルバムは少し手違いがあってまだ生徒には手渡していない。3月中旬に生徒に宅配する手順になっている。これが「契機となって私は決断」した。
・ 新1年生から一部ビデオで追い「3年間の静止画と動画を編集してDVD-R化」するのだ。要は「電子アルバム」である。今朝、一番に新一年生の学年主任に内定している先生を呼んで通達した。この先生、顔を紅潮して「それは良い。面白いですね。」と大賛成だ。
・ 法人朝会でも事務長補佐に指示した。DVDに切り替えるのでその方向にて「支援する」ように言った。出入りの写真館にはすでに28日の土曜日の卒業式が終わった段階で方針を伝えている。これは現在の体制の一新にもなるので「出来るかどうか」検討して欲しいとお願いしたのだ。
・ やるとなれば編集のための高機能のパソコンやソフトが要るだろうし、DVD原版を何百枚も焼くための設備も必要かも知れない。しかし街にはこのような会社はごまんとあり、全く問題はない。むしろ映画「おくりびと」ではないが「映像や編集のセンス」ではないか。
・ 大体このような重たいアルバムを卒業式当日に配布するセンスもおかしいと私は言っている。卒業式当日、この日は友達同士街に出て「打上げ」もあるだろうし、第一持ち運びには「重た過ぎる」。
・ それにこのアルバム写真集は大きさが特殊で普通の本棚などには納まらない。だから私の部屋でも棚に「べた置き」となる。正直言って一度見れば普通は見る機会もない。棚に置きっぱなしという運命である。
・ 加えて今やほとんどすべての生徒が「カメラつき携帯電話」を保持しており、暇さえあれば仲良しグループで写真をパチリパチリとって携帯電話の「マイクロメモリーに何百枚も好きな写真を内蔵」させており、あのようなアルバムの写真を見る機会はないと生徒は私の問いに答えていた。
・ 昔のアルバムは生徒の住所などが入っていたがこれも「個人情報保護」でただ氏名と何も言わない写真だけの羅列だ。生徒も、何十年後にこれを見てこの学校で「何を学んだか」などはその人だけの心の奥底だけだ。
・ 「 校歌も詞だけで曲はないから忘れてしまう」だろう。DVDなら本校の校歌が入っており一斉参拝の時の雅学部の演奏も将来耳にすることも出来るだろう。浪速祭で盛り上がった生徒の歓声も入っておればそれだけ懐かしく「臨場感」がある筈だ。伊勢修養学舎の「禊の舟歌」なども一生の懐かしい思い出になる筈だ。
・ アルバムの製作は3年間の長丁場となる。契約した写真館がまず入学式から始まって伊勢修養学舎、修学旅行、浪速祭などの学校行事を追いかけていくのだ。そして外注して製本になる。
・ 写真館のプロの技師が3年間追いかけた写真だからそれは「見事な写真」であるが、それらを編集して写真アルバムの形で保存するのはもう時代の限界と私は思う。少なくとも本校ではそのようにしたい。
・ 今や世の中には「カメラつき携帯電話、小型のデジタルカメラ、高機能の一眼レフデジタルカメラ、デジタルビデオ映像機」が合理的な値段で入手可能な時代となった。全ての人が「カメラマン」になれる時代である。
・ 入学式で校長の式辞のさわりの部分や担任の先生のホームルームの声などが入っていても良いではないか。生徒の打つ拍手が入っている一斉参拝や正門前を走ってくる生徒の群像写真などがあったほうが写実的だしリアルである。
・ それを2時間程度のDVD-Rにして「豪華なケース」に入れてそれを「電子卒業アルバム」として渡してやるのだ。新刊の映画DVDでも4000円前後で入手可能である。今、卒業アルバムかかっている経費は高いか安いかと見るのは難しいが私はDVD化はコスト増なくして可能と考えている。
・ 学校というのはひとたび新しいことをするにしても成果は3年後となる。後2年間、あのような分厚いアルバムを見なければならないと思ったら「ウーン」と思う。出来れば今の1年生2年生のものも「CD-Rで良いからデジタル編集」にして欲しいくらいだ。
・ フォーメイションはどうなるのか。「新しい映像ソフト会社」を使ってやったほうが手っ取り早いが長年にわたって「貢献してくれた写真館」のこともある。出来れば今の会社をヘッドにその下にプロの映像編集会社を付けたらどうか。必要ないかもしれないし。
・ しかし「動画の撮影」はそれなりの機材とノウハウが必要なのかも知れない。静かに座って証明やフラッシュを照らして撮る静止画と動き回る動画を追いかけるのでは大いに違ってくるのかも知れない。早急に体制を整備して新一年生から「静止画と動画のミックスしたDVD-R」で卒業アルバムをまとめる方針に変わりはない。
・ そういうわけで広報情報委員長のO先生に電話して学年主任、事務長補佐、写真館を支援するよう頼んだのである。「もうそういう時代ですね」と彼は言っていた。私は言ったのだ。「もう遅いくらいだ」と。
・ そうこうしていたら広報情報委員会のT先生が入って来て「実は私、電子アルバムの研究していまして・・・」と言う。渡されたCDを観てみたがハワイ旅行のアルバムなのだが一人ひとりの顔が大きく、又個人、団体、関係する文書、カレンダーなどが整理されてアップされており「見易いこと、この上なし」だ。「CD-R一枚に物凄い量の写真と文書が保存」されている。まさに「電子アルバム」である。デジタル時代の産物だ。