1. 2007年10月12日のブログの再掲をする。テーマは「ほうれん草:報・連・相」である。
「再掲」 報・連・相ということ
・ 「報連相」という言葉は「報告・連絡・相談」を略した言い方で今や組織人としてこの言葉を知らない人はいないと思う。もはや「常識」の言葉と言って良い。これを欠くと組織は円滑に動いていかない。ところが「学校文化」においてはこの常識が少し希薄であると言われており、私もそのように感じている。
・ 要は「コミニュケーションの問題」なのである。「生徒生活指導部でかくかくしかじか決めましたので宜しく、担当分野を見知っておいて下さいというのが連絡」「出張に行ってきました。見聞したことはかくかくしかじかですというのが報告」「困ったことが起きました。どうしましょうが相談」、この3つをかき分けて動くのが賢いやり方である。「組織で生きて行くうえでの知恵」といっても良い。
この夏の事例
・ この夏ある教員が「大学が行う研修会に出席したい」と管理職からまた聞き、嬉しくて職務免除で研修費を全額法人持ちで許可した。
・ 教員は有給休暇で行っても良いということだったが、話を聞いてそういうわけにも行かず、「評価できうる話」として前向きに対応したのである。ところがこの教員、2学期は始まっても「報告がない」のだ。思い余って副校長に質す。
・ せっかく安くはない受講料を出してもらったのだ。「こうでした」くらいの報告があってよい。府立の教員の研修は「事前承認願い(相談)」「研修計画(報告)」「研修実績(報告)」と3段階にわたって文書報告が厳しい。その教員を呼び、質すと時間がかかるが言っている意味は分かるのだ。典型的な例である。
電子メールの活用と懸念
・ 10月からは誰もが簡単に必要な人に電子メールで情報を送れる。これで体制が整った。上手く活用していって欲しいと思う。ところがだ。良いこともあれば悪い面もある。人間の悲しさであるが、「便利だ」「簡単だ」「コピーしなくて済む」等と言って今度はメール配信ばかりで済ませる「無精者」が得てして出てくるのが人間の常だ。人間って弱いものだね。
・ 「フェイス to フェイス」の「報連相」が必要な場面があるのは当然で、その判断は「個人の感性の問題」である。電子メールにおける理事長・校長メッセージは「公式なメッセージ」であり、「校長の職務命令」の機能を有していると理解しておかねばならない。電子メールの内容も当然「職務命令」の性格を有する。業務報告、相談、連絡は「唯我独尊」を戒めるためのツールと心得、やはり人間集団の組織の一人として「顔を見ながら議論する、報告する大切さ」はIT化時代になっても不変である。
・ ただ今度からは「私は聞いていない」とか「知らなかった」とかは言えなくなる。だって全員に必要な情報は同時に送っているのだから。それは「見ていない人の責任」とうことになろう。その人が恥をかくだけだ。
・ 「職員会議の質的変換」も私の狙いにはある。旧態依然とした職員会議の内容は校内イントラネットで間違いなく変わっていく。職員会議に上程する議題などは変わるはずだ。だって皆もはや「知っている事実」であり、殊更同じことを繰り返す必要はない。
・ ツールとしてネットを使い、人間として「顔を見ながら話」をする、このコンビネーションが重要だ。今後以下のような場面がないようししなければならない。「えー、あれはちゃんとメールで報告してましたよ。」というやつだ。しかしあるだろうな。
2.そして丁度1年半経ってどうなったか?
・ 「大分改善はされた」。これは事実である。しかしまだ抜けている面がある。と言うより「そういう人がいる」と言った方が良いかもしれない。「結局は人による」のだ。勿論、各分野に管理職がいるから、その管理職を飛びぬけて直接直訴まがいの理事長校長報告は「上手いやり方」とは言えない。
・ 従って形はまず管理職に報告後私のところに来るか、一緒に来るかであろう。それを判断すれば良い。いずれにしても私は直接教員の顔を見ながら話しをお聞きしたいのだ。それは「生の声」を聞くことで「容易に本質に迫れるような気がする」からだ。
・ 「ハハーン、この先生はこのような考え方の先生だったのだ」「なるほど、それは気が付かなかった」等々「私にとっても大変勉強」になるのである。少なくとも分掌の部長はそのように心がけて欲しいと思う。
・ 本校における報連相の優秀者(順位ではない)管理職は除く
生指部長(管理職兼務)、教務部長、進路指導部長、理数科長、保健体育部長、神道科主任教諭、入試広報副室長、広報情報委員長、広報情報T教諭、事務長補佐、3学年主任、Ⅱ類長、体育科教科長(金剛山と陸上競技大会の件があったから)前中学教務部長、中学生指担当生指副部長、英語科科長、1学年主任 以上17名
・ 私はいつ誰が部屋に来たかすべて手帳につけているから間違いない。ただ以上のメンバーも仕方なく「答申」のために来るのも含まれているから少しづつ中身は異なる。確かに業務上校長の最終判断を得ない業務の多い、生指部長や教務部長が多いのは当然である。
・ 私の日常は校務運営委員会のメンバーによる定例会議以外には以上の17名くらいの人間としたあまり突っ込んだ話しをしていないのが分かる。全体で100人規模の教員数だから「これが多いのか、少ないのか」良く判断できない。
・ 例えば今日は新しいコース長とそれとは別に理数科長、Ⅱ類長、英語科長の3名が相談というか説得というか部屋に来てくれた。極めて「タイミングの良い議論」が出来た。今日の2グループの教諭からの説明で「来年度以降の本校の指針」について「腹が固まった。」私の考えが整理され「覚悟が決まった」ということである。「こういう先生方からの話は大歓迎」だし、第一前向きな提案というか現状分析と方向への示唆だ。今日来てくれた先生方、有難う。良い週末が迎えられる。
3. 21年度はどうする?
・ とにかく私と教職員の距離を更に縮めるために私も努力しなければならない。21年度は薄かった「担任の先生から直接お話を聞く機会」を多く持ちたいと思う。