・ 大阪府は小学校中学校生徒の「携帯電話の校内持込を禁止」する方向を打ち出した。「思い余って」ということだろう。全国学力調査で下位を低迷し、生徒行動問題も全国で圧倒的に多く、「意を決して」踏み切った気がする。
・ 携帯を長く使うほど「学習時間が短い」という調査結果もあわせ示しているがこれは良くわかる。完全に「依存症的傾向」でアメリカの時期大統領の最大の問題は「携帯メール中毒からの脱却」というから、これは子どもたちだけの問題ではない。私の知り合いの大人はほとんど携帯メール中毒に見える。
・ 橋下知事も「大人になればいやでも携帯電話から離れられなくなる。子どものうちは携帯電話から離れてゆっくり自分の時間を使って欲しい。まずは家庭の責任で親が制限を呼びかけて欲しい」と述べている。
・ 文部科学省は今年7月、あいつぐ携帯を巡るトラブルのため、各都道府県教委に対して「取り扱いに関する方針を明確化」するよう通知したことへの大阪府の回答がこれなんだろう。府県単位で「持ち込み禁止をするのは初めてではないか。新聞では「異例」とあった。
・ 本校では昨年10月に「持ち込みを許可」した。以来1年が経過したが携帯にまつわるトラブルがないわけではない。「厳しく運用基準」を決めて違反した場合は「取り上げ」、高校生では「保護者呼び出しで罰則」を強化した。
・ 高校では生徒数のわりに問題となる事象は少ないが確かに「中学生はいささか気になっていたところ」に今回の大阪府の方針である。公立と私立では通学区域が大きく異なり、私立は極めて広い。本校としてはもう少し様子をみて最終判断をしていきたいが現方式でも対応できるのかなと今は思っている。
・ 元々解禁したのは「生徒の安全対策」であった。不審者の付きまとい、痴漢行為などの被害防止のための防犯意識から決めたものであるが大阪府もこの点は気にしており「原則禁止」と表現し、例えば両親が働いているなどのケースでは許可を認めるという。
・ 今日は「監査」日である。平成17年4月に改正された「私立学校法の規定」から「監事の地位」は格段に上がり、法定の監査機関であり、「学校法人の業務と財産の状況を監査する」ことを主たる業務とするとされている。
・ 民法上の法人は監事は任意機関であるが私立学校法では必須の機関で、学校法人の「役員というときは理事と監事」をさす。企業で言えば取締役だ。選任の手続きも厳しく規定され又監事は理事、評議員、学校の職員を兼任は出来ない。それくらい「重要な独立した職位」なのである。
・ 職務は37条第3項に規定されており、その一項は「学校法人の業務を監査すること」二項は「財産の状況を監査すること」から六項まで詳細に規定されている。重要なことは一項の「業務監査」であるが、私が来るまでは全く何もしていなかった。
・ だから教員の中には「なんでせなあかんねん」と事務室にねじ込んできた者がいたそうだが「せなあかんねん」が答えだ。私は着任して直ぐ「主任手当て」をつけるようにした。一般の教員とは違って「学校の意思決定に参画」する重要な分掌長や学年主任である。これらの人々の「業務監査」が求められているのだ。「ちゃんと仕事をしているか」ということである。
・ 教員が私を外して直接、監事に業務を報告することは「実は校長を対象の監査」であるとも考えられる。従って最初の全般概要の説明が済めば私は退室する。そのほうが監事も報告する教員も「やりやすい」と考えたからだ。
・ もともとの経緯は長い間本校では監査当日は支払伝票だけをチェックするだけで業務については「資料や情報提供」など一切していなかったらしい。着任後直ぐに監事のお一人に「ヒヤリング」した時相当不満を述べられた経緯があった。当然であり私は即決して今日の「業務監査の形」を作ったのである。
・ 財産の監査は元となる「学校会計基準」にのっとった「私立学校振興助成法の規定」から会計検査は「公認会計士」がしっかりとしており、それよりも「ちゃんと仕事を適切に遂行していますか」という私立学校法の規定する業務監査が監事の主たる業務と考えているのである。
・ 当初教職員は「面食らった」と思う。特別会議室に呼ばれ自分の業務について資料を用意し執行している業務が適切かどうかチェックを受けるわけだから、慣れていないこともあって緊張したと思う。しかし1年経ってようやく慣れてきた。順調に流れ始めた。そういうわけで今日は「類長」と「カウンセリングの先生」を対象にした業務監査日であった。大変良かったと「監事からお褒めの言葉」があった。
・ 私からは冒頭ご挨拶と全般の業務執行状況、それに本日は「特別プロジェクト」について初めてご報告した。その後事務長から「授業料滞納者への対応」「来春からの授業料値上げ」等をご報告した。極めて良い雰囲気の監査であったと言える。
・ 今日は木曜日、「ロングホームルーム」のある日である。兼ねてから準備していた「生徒自身による授業評価」のアンケート実施日だ。教務部がしっかりとした自己分析と授業評価項目を作って「全校一斉に実施」する。
・ 私から趣旨を「校内放送」で説明し、取り掛かるという形にした。持って帰って「書いてきなさい」では徹底できないと考えたからである。マイクが私の執務室に用意されそれに向かって喋る。「真面目に書いて欲しい」ということだけだ。
・ 1500名の高校生の数だから集計と解析は大変であるが「教務部長」が素晴らしいソフトを作ってくれた。大きな武器となろう。とにかく本校で初めての試みである。
・ 有力なOBがお二人来校。卒業以来学校に初めてお顔を出されたという。立派なお方だ。校長が頑張ってくれているからといって「激励」に来てくれたのだ。「有難い」の一語に尽きる。学院神社に参って、懐かしくて「涙が出た」と言われる。母校は有難いと言われていた。その母校を体を張って持ち上げてくれている理事長校長に「両手を合わせてお礼」を言ってくれた。当方も涙がにじむ。