2008年12月15日月曜日

12月15日(月)理事会評議員会

・ 今日は「理事会・評議員会」である。「審議・報告事項を多く用意」している。私のやり方は「全てを出す」ということに尽きる。「理事会・評議員会に隠すものは何もない」。学校というのは基本的に「隠蔽体質」があるが、こと本校に関しては全くない。
・ それにこれは大きな教員の特徴だと思うが、「全てが完成、終了するまでは公にしない」という性向がある。管理職の朝会でもそうだ。「現在進行中のもの」は理事長・校長に報告する癖は全くない。
・ 一昔前にはすべて終わった後、実は「こうこうでした」と報告することが多った。このやり方を私は厳しく糾弾している。確かに今日、中学校のどこそこの生徒が「弁当を忘れて母親と連絡が取れずに・・・」などは必要はない。
・ 何を報告し何を情報としてあげるかはその本人の「感性」の問題である。企業ではその一言で社員は判断するものだが教員はそういう訓練をしていないので「感性の範囲」が分からない。
・ 「そんなことはそちらで判断して」と言いたいこともあるが、黙って私は聞くことにしている。そうしないと訓練にはならないからだ。それに時々部屋に報告に入ってくる教員を観察することは管理者として大切である。
・ まず服装、ネクタイ、靴、髪型それに目の輝きを見る。それで大体全てがわかる。服装のだらしない教員は大体仕事もだらしない面があると言ってよい。通常業務以外には私の仕事のさせ方の特徴は「テーマを与える」方式がある。
・ インターアクトの将来像を纏めよ、道徳教育について研究せよ、朝読書を調査せよ、海外語学研修について新しい方策を模索せよ等々の特別テーマを時に「特定の教員」に与える。
・ これらはテーマを与えられた「教員の実力アップ」に大いに繋がる。テーマを与えられた教員は「幸せ」の筈である。それは「チャンス」を与えられたからである。人間は死ぬまで何回も「機会」はある。如何にしてこの「機会を活かす」かが問われているのだ。
・ 一回や二回の失敗でくじけてはならない。私なども「失敗の連続」であった。しかし「失敗に学ぶ」姿勢は持ち続け「七転び八起き」で諦めずに頑張ってきた。こういう根性が大切だ。教員は「失敗を極端に恐れる面がある。」
・ それは「学校の先生が・・・・」とか「教師とあろう者が・・・」などと社会の見る目が一般社会に比べて厳しいのも事実である。しかし萎縮してはならない。冷静に考えて見ると「違法行為」はサラリーマンでも厳しいのであって企業ではすぐ懲戒処分となるが教員はいささか甘い。生ぬるいところもある。だから世間は余計に教員の不祥事に厳しいのだと思う。
・ 「赤信号、皆で渡れば怖くない」といったような誤解されかねない行動のパターンがあるようにも思う。それは「現状から飛び出さない」のである。「出る杭は打たれる」ということを極端に警戒する。
・ だからこのブログでも書いたが「朝読書」など何人も国語の教員が居ても誰も言い出さないのだ。それは「言い出しっぺに負担がかかる」ことと「ええカッコして、仕事が増えるじゃん」と白い目で見られることを警戒するからであろう。
・ 私は「毀誉褒貶」が激しいところがある。これが大きな欠点であることも自覚している。組織のトップとして良くないことだと反省もするが、この自分にも他人にも「厳しさ」が「組織力を高め」、そこに働く人々を守ってきたという強い自負もある。
・ 従って私が特別に指示したことが守れないとそれは極端に気が高ぶる。「裏切られた気」がするからだ。出来ない、結果が不十分な点については叱ったりしたことはない。これは「重要だと特別に指示したことが守れていない、無視などすると大変」なことになる。
・ 学校といえども組織である。特に私立学校であるから公立のように指導し支援してくれる「教育委員会」などはない。すべて自分たちでやらねばならないである。もたもたしていたら「機会を失う」。常に私は先を読み、現状を観察して「教員のキャパシティ」を見ながら「現状に楔を打ち込む」。それが仕事だと思っているからだ。
・ 正直学校現場に転進してから丸々6年が過ぎようとしている。この校長や理事長という職位は「やりがいのある仕事」である。やりがいはあるが「しんどい仕事」でもあることは間違いない。それはまだ32年間自分が培われてきた企業社会の文化の中で育った自分が未だに「学校文化は異質」だと感じているからである。
・ 異質だと感じなくなったらもはや改革は進まないだろう。それは「問題意識」が無くなるからである。「これで良し」となったら誰が前に進むであろうか。とにかく「異質を確認しながら着地点を探る」のは結構しんどい仕事なのである。
・ 「教員の常識は社会の非常識」「社会の常識は学校では非常識」と言われているが、ある面当たっている。この6年つくづくと感じたことである。単なる「駕籠に乗っている校長」とか「教員の担ぐ神輿に乗っているだけ」ならこんなに楽な仕事はあるまい。
・ しかしそういう校長では結局「学校を危うくしかねない」のであって組織を守り高め、そこに働く教職員の雇用も維持することが管理者の仕事である。「人気投票」ではないのである。橋下さんではないが「木村嫌い」で結構である。
・ さて本日の理事会において「極めて重要な案件の議論」があり「理事長提案は承認」され「評議員会の確認」も得た。これで一連の手続きは完了し最後の詰めに入ることになる。
・ 今日の理事会評議員会の議題はちなみに「中間決算状況」「今年の入試説明会参加者の動向」「来年度の教室手配」「新校舎建設チームの活動」「1年生の学力レベル」「学則変更」「教員採用の動向」「人事案件」「指導教諭の創設」「授業値上げ関係」と盛りだくさんであるが資料も発表も見事であった。本校ではすべて担当に資料を作らせる。
・ 終わった後、本日は理事者評議員の方々を招待して市内某所で「年末直会」を企画した。初めてのことである。大層盛り上がったのである。私は水を飲むだけで何も口にしなかった。結構、これっていける。