2009年12月19日土曜日

12月19日(土)第5回中学校入試説明会



・ 本日は「関西大学連携浪速中学校」の「第5回目入試説明会」である。第5回目と言っても高校入試説明会と違って一回一回の形は異なっている。高校は10月から月度に一度「同じスタイル」での説明会となる。高校は第3回目で終わりとなる。
・ しかし中学は「長丁場」だ。まず7月に第1回目の説明会として「ジャブを放つ」。そして8月の夏休み期間中は外して9月に「体験学習会」を行う。「体験入学」で実際に授業を受けて貰って雰囲気を味わって貰う。大体1回目の説明会に参加してくれた生徒の2倍程度が参加してくれる。
・ 体験入学参加者すべてが「私学希望者」とはならない。友達に誘われて興味本位に参加する子供たちもいるのである。そして10月に第1回目の「プレテスト」の運びとなるのである。ここからが準本番とも言える。
・ このプレテストは私学にとって大変重要なもので言い換えれば本校主催の「模擬試験」みたいなものであるから、これを受験するということは相当本校に興味があるということである。
・ 従ってプレテスト受験者数が最終的な志願者数につながるという認識を有しており、ここからの「伸び率」が極めて重要である。過去4年の統計データは明確にその傾向を示している。そして大きな「山場となる11月の第2回目のプレテスト」である。
・ 今年1回目と2回目の参加者を加えた合計数値は例年に比べものすごく大きな数値となり「過去の新記録」となった。しかしプレの参加者が志願者数とならないところが難しいのである。まず両方とも参加すれば「心象が良くなり合格率が高い」という間違った噂などもありダブル参加者は一人に換算しなければならない。
・ また「お試し受験」というのがある。「どうも浪速の人気がよさそう」なので「一応、プレを受けて、押さえておくか」というものである。私立中学の中にはプレテストの費用をとっているところがあるが、本校では現在無料としている。
・ 中学受験をする生徒・保護者は「学校選び」に関しては、それはもう真剣だし慎重が上にも慎重である。中学3年、高校3年の6年間を学ばせる学校だから当然といえば当然である。
・ 生徒の中にはお試しで受けて「模擬テスト」感覚でその学校の「値踏み」の一助にするのだろうと思う。すなわち複数の学校のプレテストを受けて最後の最後で本番受験の一校を決めるのである。
・ 山場は第2回目のプレテストまでであるとされているが本校は考えが異なる。12月の最後のほうに第5回目の説明会を行うのは「最後の投げ網」と言ったところか。意思決定の遅れた子供たちやまだ「迷っている」生徒保護者を対象に「念押し」の機会としてこの5回目を設けているのである。
・ 従って5回目の参加者は様々な理由がある。中には小学校4年生や5年生の保護者の方も来られているのである。統計データによれば参加者数は少なく大体第1回目の参加数規模と同じレベルである。
・ 元来「私立中学受験の進路指導は塾が行う」ことが多い。塾の先生が保護者からの負託を受けてアドバイスするから、私立学校が「セールスマン」や「スーパーの安売り」みたいに言っても信用などされない。
・ 長年培われたノウハウや実績から私立中学進学先を決めてくるからまず「塾の先生方のご信頼」を得なければ駄目である。「誠意を持って本校の教育内容をご説明」させて頂き、「関心」を有して貰うことから全ては始まるのである。
・ 今年のデータを見ていると塾長様の関心を頂いているのは間違いなさそうであるが、最終的にどうなるのかと言えば必ずしもプレテスト参加者が全て受験者にはならない状況も垣間見えているのである。
・ すなわち週刊誌風に表現すれば「大阪府私立中学受験地図が塗り変わりつつ」あるのである。一挙にはいかないということだ。「難しい」ということが実感である。そして本日を終えた後、年明け「1月16日(土)の本番試験」を迎えることとなるのである。
・ 本校は過去の統計データを徹底して分析しており大体22年度入試も志願者数を想定できるところにまで来ているが、今年の「私立中学入試」は「読めない」という。その理由は各私立中学が「入学偏差値ラインの幅」を大きく広げているからであると見ている。
・ 学校にはそれぞれの歴史と実績から中学校の成績を基にした合格ラインみたいなものがあって、それらが階層状になって「学校群が序列化」されているがどうも今年はこの幅が「入り乱れて」いるというのである。
・ すなわち従来はそのレベルまで取らなかった学校が「下限の範囲を広げて」、受験者を「かっさらおう」というのである。極限は「来る者拒まず」というところである。しかしそれをやったら、翌年からは「塾業界」から「総すかん」を食らうことになるという声もある。
・ そういう学校には安心して子供をやれないといわれるのである。表現は悪いが「上澄み」だけなら「幾らでも伸ばせる」が、低い方がいると「そちらに精力を取られて」どっち付かずとなるというのである。
・ しかし今後少子化の進展の中で「良いとこ取り」だけでは生徒募集に苦しむのではないかないかという危惧は当然のことながらあるのである。要は「伸ばせるものは伸ばし、遅れているものは引き上げる」という「教育の幅の広さ」が求められて来ているのかも知れない。
・ 「虎の子の中学生」は高校入学時に「専願者」になるはずだから中学生が多いほど経営的には安心できる話である。まして公立の授業料が無償化になる中で「私学のいいとこどり」が限界に達するのは目に見えるような気もするのである。
・ 浪速中学校はこの点については相当自信があり、実績を示すこともできる。私は今日の第5回目説明会でも真剣に用意周到に資料を準備してプレゼンテーションを行った。「やるだけはやった」と思うが、結果がどう出るかそれは年明けの「願書受付期間」で分かる話である。「人事を尽くして天命を待つ」である。