・ しかし大学は強い。私立高校の体力とは「雲泥の差」だ。大学進学率はまだ伸びつつあるし、特に都会の大学は有力である。地方の国立大学を席巻する勢いで都心の私立大学は伸びている。
・ だから「大学の付属高校」は助かっているのである。大阪府でも生徒志願者数の多い高校は圧倒的に大学付属校が多い。関大付属、近大付属、大阪産大、大阪工大付属、大阪商大付属など力がある。
・ 大学付属高校は「大学の資金力」が物を言う。だからとにかく施設設備が立派ある。特にスポーツの分野ではそれぞれの大学が学生募集をにらみながら戦略的に投資を行っている。力を入れているのである。
・ そして系列大学に「スッと進学」できるのであれば高校生は「最初から付属高校に進学したい」と考えるのも無理からぬところがあるのである。そういう中で「独立系の浪速高校」は「大変良く頑張っている」のではないか。「手前味噌」ではないが私は胸を張ってそう思っている。
・ 最近矢継ぎ早に阪南大学高校、大阪産業大付属高校とこの系列にある大阪桐蔭高校のグラウンドを見学してきた。誰に奨められたからではなくて自分の意思からである。特に桐蔭は今春の選抜で甲子園に出場しており日本高校野球界屈指の強豪校である。
・ 私は考えたのである。後から作る本校の校外グラウンドである。大阪一番、日本でもトップレベルの桐蔭高校の野球場をこの目で確認し、我々の球場の参考にしたいと思ったのである。せめて「野球場は負けないものを造ってやりたい」と思ったのである。
・ そうすれば先生も生徒も「頑張って」くれて、そのうち「甲子園に出てくれる」かも知れない。せっかく作ったけれど他人に見せるのは恥ずかしいようなものを作ったら「後世、木村の名が泣く」事にも成りかねない。
・ そう思ったら「居ても立っても」居られなくなり朝一番に担当の先生を呼んで「今から桐蔭球場に行く」と告げたのである。大産大付属高校と兄弟校の桐蔭高校は「生駒山中」にあった。
・ 山の相当部分が産大グループが占めている感じで一言で言えば「素晴らしい、憎らしいくらい」のものであった。「羨ましい」とは思わなかったが大いに参考となったのである。しかし「土地がある」ということは何よりに替えて「強み」である。
・ 本校は「多目的グラウンド」で野球場、サッカー場、ラグビー場の兼用グラウンドであるが桐蔭はそれぞれ個別に有している。又傍に「寮」を有している。まあノンプロやプロの練習場みたいなものである。
・ 驚いたのは「雨天練習場」で素晴らしいものであった。これがあれば365日練習は可能である。本校みたいに雨が降れば野球部員は校舎の廊下を走っているようなことは無い。打撃練習やピッチング練習場も独立してあった。
・ 今回訪問した目的は「クラブハウス」「トイレ」「倉庫」「ブルペン」「ダッグアウト」「ベンチ」「本部席」「観覧席」「芝生」「照明」を探りに行ったのであるが、これらを観察して私の腹は決まったのである。
・ 私が決めたものは以下の通り:
* 当初はテントで代替使用と考えたが「ベンチ」のない球場はない。作る。
* どの野球場も「照明」のない球場はない。設置する。
* 人工芝については当面はしない。本校の校庭の芝生化が先である。
* 観覧席の椅子は「背があるもの」にする。公園のベンチではない。
* ブルペンだけは芝生にしても良い。
* サッカーとラグビーの兼用だから移動可能な「ピッチャーズマウンド」とする。
* クラブハウスは阪南大学高校の方式を参考とする。
* 入り口の門だけは何処にも負けないものにする。(学校の正門と同じように)
* スコアボードは同じタイプのものを設置する。
* 他校にはなかったが「旗のポール台」は作る。ここに旗がひらめくのである。
* 等々
・ 理事長職務代理は「土地の購入」で終わったと思っておられたらしい。それが現地を案内したら「その工事の規模」に驚いておられた。とにかく野球場は「広場」があるだけではどうにもならないのである。
・ まず「防球ネット」が要る。特にゴルフ場に隣接しており支配人からも「うちのお客には様々な人が居ますから」とまで言われているのである。ボールが飛び出て神戸ナンバーの白ベンツになど当たってボンネットが凹んだら大変なことになる。
・ もし人を直撃したらただでは済まない。従って防球ネットの柱は通常品の14メートルだけではなくて「特注品の20メートル」品を入れた。元々が堺市の産業廃棄物処理場だったところだから「土地改良」に21トンものセメントを使った。
・ 今度は「真砂土」を入れて「にがり」をまき、「敷き固める」必要がある。「バックネット」には衝撃防止用の「ゴム」をまかねばならない。あれやこれで「野球には金がかかる」ことが初めて分かったのである。
・ 更に前述した「建物ならびに整備工事」が始まる。土地代以上のお金が必要なのである。しかし「資産価値」はこれらによって何倍も上がるに違いないのである。何もなかった単なる広場が素晴らしい球場に「衣替え」するのである。出入りの不動産屋の社長さん直ぐ5億円で売れると言っていた。
・ 将来困った時には「売り飛ばせば(冗談)」大きなお金が入ってくるだろうと思うと「今やっていることは投資だ」とも思えるのである。「乗りかかった船」である。やるしかあるまい。これによって野球もサッカーもラグビーも強くなってくれるだろうし、「浪速志願者が増えてくれれば安いもの」である。
・ 入試広報室のメンバーが初めて現地を見に行って帰ってきた。彼らの想像を超えていたらしく幾分興奮気味で「イヤー、本格的で凄かったです、驚きました」と言っていた。今後ネットで工事の進捗を流すそうだし、学校案内にも堺グラウンドを格好良く載せるそうである。
・ しかしまさかこの私が実業界から教育界に転じてこのように「野球場を作っている」とは思いもしなかった。良い経験をさせてくれる。「毎日が楽しくて仕方がない」。ここに来ると機嫌が良くなるのである。
・ だから「大学の付属高校」は助かっているのである。大阪府でも生徒志願者数の多い高校は圧倒的に大学付属校が多い。関大付属、近大付属、大阪産大、大阪工大付属、大阪商大付属など力がある。
・ 大学付属高校は「大学の資金力」が物を言う。だからとにかく施設設備が立派ある。特にスポーツの分野ではそれぞれの大学が学生募集をにらみながら戦略的に投資を行っている。力を入れているのである。
・ そして系列大学に「スッと進学」できるのであれば高校生は「最初から付属高校に進学したい」と考えるのも無理からぬところがあるのである。そういう中で「独立系の浪速高校」は「大変良く頑張っている」のではないか。「手前味噌」ではないが私は胸を張ってそう思っている。
・ 最近矢継ぎ早に阪南大学高校、大阪産業大付属高校とこの系列にある大阪桐蔭高校のグラウンドを見学してきた。誰に奨められたからではなくて自分の意思からである。特に桐蔭は今春の選抜で甲子園に出場しており日本高校野球界屈指の強豪校である。
・ 私は考えたのである。後から作る本校の校外グラウンドである。大阪一番、日本でもトップレベルの桐蔭高校の野球場をこの目で確認し、我々の球場の参考にしたいと思ったのである。せめて「野球場は負けないものを造ってやりたい」と思ったのである。
・ そうすれば先生も生徒も「頑張って」くれて、そのうち「甲子園に出てくれる」かも知れない。せっかく作ったけれど他人に見せるのは恥ずかしいようなものを作ったら「後世、木村の名が泣く」事にも成りかねない。
・ そう思ったら「居ても立っても」居られなくなり朝一番に担当の先生を呼んで「今から桐蔭球場に行く」と告げたのである。大産大付属高校と兄弟校の桐蔭高校は「生駒山中」にあった。
・ 山の相当部分が産大グループが占めている感じで一言で言えば「素晴らしい、憎らしいくらい」のものであった。「羨ましい」とは思わなかったが大いに参考となったのである。しかし「土地がある」ということは何よりに替えて「強み」である。
・ 本校は「多目的グラウンド」で野球場、サッカー場、ラグビー場の兼用グラウンドであるが桐蔭はそれぞれ個別に有している。又傍に「寮」を有している。まあノンプロやプロの練習場みたいなものである。
・ 驚いたのは「雨天練習場」で素晴らしいものであった。これがあれば365日練習は可能である。本校みたいに雨が降れば野球部員は校舎の廊下を走っているようなことは無い。打撃練習やピッチング練習場も独立してあった。
・ 今回訪問した目的は「クラブハウス」「トイレ」「倉庫」「ブルペン」「ダッグアウト」「ベンチ」「本部席」「観覧席」「芝生」「照明」を探りに行ったのであるが、これらを観察して私の腹は決まったのである。
・ 私が決めたものは以下の通り:
* 当初はテントで代替使用と考えたが「ベンチ」のない球場はない。作る。
* どの野球場も「照明」のない球場はない。設置する。
* 人工芝については当面はしない。本校の校庭の芝生化が先である。
* 観覧席の椅子は「背があるもの」にする。公園のベンチではない。
* ブルペンだけは芝生にしても良い。
* サッカーとラグビーの兼用だから移動可能な「ピッチャーズマウンド」とする。
* クラブハウスは阪南大学高校の方式を参考とする。
* 入り口の門だけは何処にも負けないものにする。(学校の正門と同じように)
* スコアボードは同じタイプのものを設置する。
* 他校にはなかったが「旗のポール台」は作る。ここに旗がひらめくのである。
* 等々
・ 理事長職務代理は「土地の購入」で終わったと思っておられたらしい。それが現地を案内したら「その工事の規模」に驚いておられた。とにかく野球場は「広場」があるだけではどうにもならないのである。
・ まず「防球ネット」が要る。特にゴルフ場に隣接しており支配人からも「うちのお客には様々な人が居ますから」とまで言われているのである。ボールが飛び出て神戸ナンバーの白ベンツになど当たってボンネットが凹んだら大変なことになる。
・ もし人を直撃したらただでは済まない。従って防球ネットの柱は通常品の14メートルだけではなくて「特注品の20メートル」品を入れた。元々が堺市の産業廃棄物処理場だったところだから「土地改良」に21トンものセメントを使った。
・ 今度は「真砂土」を入れて「にがり」をまき、「敷き固める」必要がある。「バックネット」には衝撃防止用の「ゴム」をまかねばならない。あれやこれで「野球には金がかかる」ことが初めて分かったのである。
・ 更に前述した「建物ならびに整備工事」が始まる。土地代以上のお金が必要なのである。しかし「資産価値」はこれらによって何倍も上がるに違いないのである。何もなかった単なる広場が素晴らしい球場に「衣替え」するのである。出入りの不動産屋の社長さん直ぐ5億円で売れると言っていた。
・ 将来困った時には「売り飛ばせば(冗談)」大きなお金が入ってくるだろうと思うと「今やっていることは投資だ」とも思えるのである。「乗りかかった船」である。やるしかあるまい。これによって野球もサッカーもラグビーも強くなってくれるだろうし、「浪速志願者が増えてくれれば安いもの」である。
・ 入試広報室のメンバーが初めて現地を見に行って帰ってきた。彼らの想像を超えていたらしく幾分興奮気味で「イヤー、本格的で凄かったです、驚きました」と言っていた。今後ネットで工事の進捗を流すそうだし、学校案内にも堺グラウンドを格好良く載せるそうである。
・ しかしまさかこの私が実業界から教育界に転じてこのように「野球場を作っている」とは思いもしなかった。良い経験をさせてくれる。「毎日が楽しくて仕方がない」。ここに来ると機嫌が良くなるのである。