2010年3月31日水曜日

3月31日(水)年度最終日
















・ 芭蕉の「奥の細道」の冒頭の有名な文は「月日は百代の過客にして行き交う年も又旅人なり」であったと思うが、学校と言うのは特にそのように感じる。私は、その昔「学校は行事消化型社会」と揶揄気味に表現したが、「とにかく学校は行事」である。行事をこなしながら年が変わっていくのである。
・ 「すごろく」と同じでもとの振り出しに戻り、又一から始まるのである。即ち「学校は回っている」と感じる。ところがだ。これは学校と言うハードと教職員の話であって、生徒は「ただ前に進んでいくだけ」なのである。
・ 「生徒は入学から卒業までただひたすらに前に向かって一直線」である。しかし学校という器れ物と教職員は「365日を行事と共にグルグル回っている」のである。ここが学校社会の面白いところである。
・ 今日は「年度最終日」となった。すごろくの「上がりの日」である。明日からは又新しく行事と共に時が刻まれるのだ。最初の行事はそれにしても1年は早い。「良い1年」だったと思う。しみじみと「幸せ」を感じる。
・ こういう節目の時になると私は「教職員がいとおしくなる。」大変良く頑張ってくれたと思う。丁度丸々3年が過ぎた。途中で「戦線を離脱」した先生方もいるが、ここまで「歯を食いしばって私に付いて来てくれた教職員が私の財産」である。
・ 何時まで現役でやれるか分からないが、この年になれば「日一日が今生の別れの一日」としてやっている。だらだらと引きずるような仕事の進め方は性に合わない。今日は理事会の日でもある。来年の「予算決定をする日」でもある。「戦略的な予算」を組んだ。まだまだ「闘っていかねばならない。」
・ この3年間、毎年毎年「新施設や新設備」に投資をしてきた。浪速はソフトだけではなくて「ハードが変わっている」ということがポイントである。実際はソフトの改革の方が何倍も凄いのであるが外部からはそれは見えない。しかしハードはしっかりと生徒や保護者にも見える。
・ 「ソフトの改革は具体的なものを学校にもたらすものでなければ意味は無い」。この3年間、「まず正門の設置」「体育館の改装」「家庭科実習室の設置」「テニスコート3面と人口芝生化」「カフェテラスの設置」そして「多聞尚学館の開設」である。
・ そして明日から始まる22年度は「新武道館」と「多目的校外グラウンド」である。これらは「大型投資」になった。その次は「部室の新設」「養護室の仮設移動」が来る。その後は本校のグラウンドの「人口芝生化」だろう。そして「本丸の新校舎」である。
・ とにかく「守りに入ったらお仕舞い」である。とにかく「新校舎建設までは戦いの連続」である。戦いとは「自己との戦い」である。怠惰に流されること無く「良い仕事をする」ということである。教職員にもそれぞれが「一隅を照らす」良い仕事をして欲しいのである。
・ 今日の時程は以下のようなものだった。
* 8時 辞令交付                          出席
* 8時50分 成績優秀者に対して保護者もお呼びし、「宝来賞」を授与。 出席
* 9時    教科会議
* 9時20分 校内イントラネット研修
* 9時30分 旧学年会議
10時30分 職員会議              出席
* 11時30分 新科・類・コース会議
* 14時   時間割作成作業
* 15時   保護者連絡メールシステム講習会
15時   理事会・評議員会                    出席
* 18時30分   送別会食会(難波にて)                 出席

・ 職員会議の始まる前にH教諭の送別が行われた。詳細は3月21日のブログ「侍教師」にすべて書いてある。私はこの席でも心から「感謝の意」を捧げた。先生は声を詰まされて、最初はご挨拶の言葉にならなかったのである。
・ 私はお帰りの車を用意してご自宅までお送りする手はずを整えた。私は職員会議で全教職員に言ったのである。「辞める時はこのような形で無ければならない。羨ましい限りだ」と。
・ 今日は時間との勝負であった。最大の私の仕事は理事会評議員会を「総理して」中味の濃い良い理事会や評議員会にしなければならないことが最大の責任である。資料は見事なものが出来ている。議題数は21項目でページ数は40ページである。
・ 理事長は対外的には学校法人の業務について「学校法人を代表」し、体内的には学校法人内部の業務を「総理する」となっており、「私立学校法」は理事長の職務を厳格に規定している。まず「理事会を招集し議長」となることが最初である。
・ 「理事会は学校法人の最高議決機関」である。改正私立学校法は法人の業務は理事会で決するとしたので理事長の日常の業務の決定については理事会から理事長に包括的に委任を受けた形である。
・ 特に本校の場合は理事3役、即ち名誉理事長、理事長職務代理と理事長との3人で日常業務を回転しているのが実態である。「常任理事会」である。私は更に「評議員会を招集し議案を提出して意見を聞く」ことが求められている。
・ 特に「決算報告は重要」で評議員に意見を求めなければならない。本日の理事会・評議員会は過去最高の出席率であった。総勢26名の出席を得ての大会議であった。従って場所は職員会議に使う「視聴覚教室」を使わざるを得なかったのである。
・ 採用された9人の専任候補者はまず理事会評議員会の前に名誉理事長に面談して頂く機会を頂いた。まあ「顔合わせ」である。選任に当たってはすでに理事長職務代理に面接して頂いており全く問題は無い。
・ 理事会の冒頭「人事異動の紹介」を全理事と評議員に対して行った。管理職登用と専任教諭に採用された先生方の経歴を簡単に紹介してお一人ずつ簡単な挨拶を頂いたのである。言って見れば今日以降大阪府神社庁の方々と「お仲間、身内」になったのだからどのような人物か見ていただくのである。又事務長職務代理として近畿大阪銀行からキャリアの人を出向扱いで来て頂くことになったから、この方の紹介も必要であった。
・ しかし今日のハイライトは「手作りの神道科の教科書を完成」させたことである。出席者からもお褒めの言葉があった。足掛け3年、ここまで持ってきてくれた神道科の主任、M教諭の大きな実績である。今後手直しを加え「更に中身を充実させより良いもの」としなければならない。生徒には原価の半額500円で頒布することとした。
・ 見事に会議は終了し22年度予算が決定された。理事や評議員の先生、名誉理事長や職務代理から「身に余るお褒めの言葉」を頂いたのである。関西大学の理事からは「もっともっと頑張って欲しい」と激励を受けたのである。私はその意味が十分分かる。理事の摂津市長からは改革は市政に通jずるものがあり、冗談であるが「市長になって欲しい」とまで言われた。
・ 会議が終了したあと、H教諭の送別の宴会場に飛び出して行った。帰宅は21時過ぎ。充実した一日となったのである。私の「すごろく」はこうして上がった。明日は又「振り出し」である。校長4年目に入る。頑張っていかねばならない。