2010年3月24日水曜日

3月24日(水)併願戻り日から一夜明けて




























・ 朝からじわじわと嬉しさと言うより「安堵の気持ち」が湧いてくる。まさしく安堵と言う言葉以外に適当な言葉は無い。これで「今年もやって行ける」という気持ちである。心の奥底は後40人、もう一クラス分あっても良かったという思いもあるがもう「終わったこと」である。欲張りはいけない。
・ 昨夜のブログを見た知人がメールを寄こしてきた。公立志向の強い生徒だから後期試験に不合格だった生徒は公立の第二次募集に走るのではないかと書いた部分であるが、この部分を指摘をして来たのである。私は「突かれた」と思った。必ずしも真意ではなかったからだ。要は「今年は戻りが読めなかった」だけの話である。
・ 不合格になった生徒の保護者は「第二次募集には走らないと思う。意地でも良い私学に入れて公立合格者に負けないように頑張らせようとするのが親の気持ちだ」と指摘されたのである。私は「恐れ入谷の鬼子母神」と返答したのである。
・ 今朝一番に入試広報室が「データを分析」し、報告に来てくれたが「昨年と今年では際立った変化」があった。しかしこれは「企業秘密」だからここには書けない。「要は事態が変化し続けている」のである。私は当面この傾向は続くと思う。

・ しかしいずれにしても「今年は終わった」のである。今日からは「来年度の準備作業」となる。その前に私から全教職員に「確定クラス数」を発表するのが本校の「慣わし」となっており9時に「職員会議」が職員室で行われた。
・ 私は先生方に「慰労の言葉」と「感謝の意」を捧げ、「高校新1年生は13クラスで構成」する旨の発表をしたのである。生徒総数は549名だから単純計算で一クラス42名となり極めて纏まった編成とすることが出来たのである。
・ 朝から雨であったが併願合格者は「物品販売」に登校してくる。「教科書」「かばん」「靴」「運動靴」「辞書」などである。勿論学校が販売するのではなくて出入りの業者さんが本校に出向いてきて販売をされるのである。本校は場所を貸すだけである。

・ そしてこの日、「教科主任会議」「学年別新担任会議」「教科会議」「新科類別担任会議」「担任以外の分担会議」が次々と開かれる。これは中々上手いやり方で「一日で新体制を決めてしまう」という極めて「効率的な方法」である。
・ 言い方を変えれば学校の「縦串しと横串しを通す作業」である。従って本日は4月から新しく勤務される常勤講師の先生方も登校され、自分の所属学年、分掌などが決定される。加えて「部活動顧問」についてもご意向を確認しながら決めていくのだと思う。
・ しかしここで気をつけなければならないことは「教員が教員の手で教員のことをやると」そこには「生徒への視点が失われる危険性がある」ということである。特に「持ち時間や学年渡り」などは気をつけておかないと行けない。
・ 即ち「教員負荷均等論」が出てきてとんでもない「教科時間割分担表」などが出て来たりするからだ。とにかく教員は「持ち時間平等論」に異常にこだわるところがある。考えられないくらいである。江戸詰の侍が週に1時間だけ佐渡が島勤務になったりする時間割が出てきたりするのである。私は平均持ち時間以上の部分は加給するし、以下でも減給はしないと言っている。

・ しかし今日みたいな日は「用なし」で別の仕事をすることになる。自分でなければ出来ない仕事即ち「決定するという仕事」に集中できるのである。「学校教育法は教育は教員が司る」ということで「ごちゃごちゃ」校長が口を出さないほうが良いと考えている。
・ ただ学校教育法は同時に校長の責務として「校務を司り教職員を監督する」となっているから権限は担保されているのである。「細かいこと」はプロたる教員の手でやるべきであるがそれを監督しなければならないのである。これが出来なかったら校長ではない。マクロとミクロの仕事から言えば「教職員の仕事はミクロで校長はマクロの世界」だろう。
・ 「教員では決められない仕事が私の仕事」である。この単純な理屈が分からない勢力が時に存在するから学校は「ややこしくなる」のである。特に私立学校は教育公務員ではないから余計に「経営側の権限と教員の権利を峻別」しておかねばならない。
・ この点を混同すると自分たちが経営者と思って誤解する羽目になるのである。私学経営者の3つの権限は「教育目的設定権」「人事権」「施設設備管理権」だと思う。特に私学は「建学の精神」があり、80年、90年も前の精神が生き続けているのである。
・ それを後から入ってきた人間が「あれこれ」言っても「意味の無い」ことなのである。嫌なら去るだけの話である。まずその学校の教育目的達成のために「責任を果たす」ということが重要である。「まず責務、然る後に物申す」が順番だろう。

・ 「新武道館の建築確認申請書」がようやく完成した。議論しながら詳細設計が建築メーカー決定後6ヶ月で完成した。大阪市とは「事前協議」が十分なされており、指導を受けているから後は「トントン拍子」で進むと思う。
・ 今の状況から判断すると4月中には「着工のゴーサイン」が出るかも知れない。21世紀の武道館に「空調設備が無いのは辛い」と顧問の先生方が泣くので付けることとした。
・ 私からは「お茶室の配慮」と、この時代「ソーラー発電設備のない校舎」も恥ずかしいと考え、付ける事としたので、現在最終的な予算をゼネコンメーカーと協議している真っ最中である。
・ 一応完成は来年の1月、年の改まった1月に「景気付け」に盛大に各道場開きと「初釜」を考えている。「道場開き」と言っても空手・柔道場、剣道場、弓道場とあるからどのように進めるか検討しないといけない。
「理事会・評議員会」への内覧会などもあるし外部機関の先生方をお招きして「ご視察頂いた後、「竣工披露パーティ」もしなければならない。勿論それぞれの「保護者会」と「OB会」との共催である。
・ 「お茶室の初釜」は理事長職務代理に執行をお願いしている。すでに「お道具」の準備にも入っておられる。「茶道部は来年4月創部」で顧問の先生も決めている。全く経験が無いと言うことで4月から「お茶のお稽古」に行ってもらう段取りもつけた。
・ 共学にして6年目となるが少し「女生徒の伸び率が鈍化」しているのが気になっているのである。「女生徒を受け入れるあらゆる方策」を考えないといけない。新武道館の「ダンス練習場(空手道場兼用)」や「茶道部」もその意思が入っているのである。
・ 今の時代「女生徒に好まれる私立学校」は重要な視点である。私は今本気で「新校舎建設のタイミング」を見ている。ひと目見て「わー、めちゃ綺麗、この学校に行きたい」と言ってくれるような素晴らしい校舎が「本校の最後の勝負手」となる。

・ 昨日、もう一つ大きな意思決定をした。「堺市の校外グラウンドの照明設備」である。今までの考え方は「練習が終わった後の片付け用程度のルックス」で設計していたが「本格的なもの」にグレードアップすることを昨日決めたのである。
・ 大阪桐蔭高校など強豪校のスタジアムに比べて照度が弱いとメーカーから指摘された。当初から分かっていたのであるが「後からあれでは・・・」と言われても「切ない」だろうから同じようなものをつけると設計変更したのである。
・ これで例えばたまたま夕方、練習や試合が遅れて、陽が沈んでも野球や、サッカー、ラグビーなどは競技が継続でき、生徒は大変に喜ぶだろうと考えたのである。費用はかかるがこういうものは「後でやるほうが高くつく」ものである。
・ 「グラウンドの方は6月には完成」するから完成後は野球、サッカー、ラグビーには「杮落としの試合」を企画させたいと思っている。有名な強豪校をご招待して新設なったグラウンドで試合をするのである。「楽しみ」である。又「今年の中学校の運動会はこの堺のグラウンドで」やったらどうかと考えている。

・ 今から8ヶ月後の新武道館完成後に「何をやるか」のテーマであるが、すでに頭の中には案が纏まっている。あくまで現在の地で授業をしながら新校舎を建設するためには「事前段取り」が要るのである。
・ 即ち第1棟目を建てる「種地」が必要なのである。種地さえあれば「やりくり」して順番に建設していけるのである。やりくりしながら第1棟目の土地を確保しないといけないから苦労しているのである。「武道館も校外グラウンドもすべてこの種地確保のため」なのである。
・ 少なくともここまでは「自力」で出来る。しかしこの後からは「専門の建築設計会社に設計」を頼まないといけない。それが果たして何時になるのか、私は「今後どう攻めるか」財布の中身を見ながら、今じっと考えているのである。今年の戻りを見て益々考えが深まるのである。