部活動後援会
・ 一昨日重要な会議が持たれた。「浪速中学校高等学校部活動後援会の役員会」である。本校はこのような名前の後援会を有している。この後援会は「平成3年の選抜高校野球大会出場時に組織された後援会」を起源としている。
・ 当初、選抜出場を祝って多くのOBから浄財が集められたと聞く。その「残預金」を部活動後援会と言うしっかりとした組織を作って母校の生徒が部活動で立派な成績を上げた時に「激励金」として手渡すことを主な事業としたものだ。
・ 数千万円のファンドがあり、実に「17年の長き」にわたって母校のクラブ活動の振興に大きく寄与された。誠にありがたいことである。昨年着任したとき、財政がアップアップの状態であっただけに「誠にあり難かった」。感謝申し上げている。
・ しかしこのファンドは新たな収入策があるわけではなく、「支出一方の会計」であり、残預金も大分少なくなってきた。心配した私はPTAにお願いして新たな高校部門の教育後援会を組織して貰ったのである。中学校には従前からあった。
・ これは「浪速高等学校教育後援会」として昨秋のPTA総会で正式に機関決定され名実共に動き始めた。ここに従来から積み立ててあった「バザー収益金」を原資として会計がスタートしたのである。又20年度4月の新入学生の「有志保護者から寄付金」も戴き、良いスタートがきれたと大変喜んでいる。
・ 新たな後援会が出来たこともあり、この部活動後援会の行く末を実は議論してもらうべく集まって戴き、方針が確認された。まず「この部活動後援会はファンドがなくなった時点で自然消滅とし、新たな収益策は考えない」、「組織をスリム化する」の2点が正式に決まった。
・ 従来14名もの役員がいたが20年度からは5名とした。会長、副会長も「タイミング」としてこのたび交代した。本校卒業生で企業の立派な経営者で実に人品卑しからず尊敬に値する会長であったが、もう6年の長きにわたって勤められて来られたお方であったが、今回でご放免となった。
・ 新たな会長は現PTA会長であり、別途の高等学校教育後援会とこの部活動後援会の両方に近いところでのポジションであるから「うまくやっていただけるだろう」と皆で推挙されたものだ。
・ 会計監査は同窓会長で本校の理事者のM氏にお願いしたのは、元々がOBの拠出金であり、「使い途に目を光らせて」いただければとの思いからである。理事長の私は法人会計の責任者であり、役員から外れ、その代わり、「筆頭副校長が執行の実務責任者」として入った。会計は事務長が担当する。
・ これで本校の財布は理事長所管の法人会計、部活動後援会、高校教育後援会、中学校教育後援会の4部門に明確に別れ、「目的別にファイナンス支援」を行うことになる。ここまでしっかりと組織が整備されている学校もそう多くはないのではないか。最も私の財布が最も大きく、元来はこの財布だけで賄わなければならないのだが、難しい場合には臨機応変に他のファンドが対応してくれれば「生徒のため」になる。
・ 部活動後援会の財布の底が見えて来たので「支出基準を少し下げて延命させますか」という議論には今回の役員会では「大反対」で今まで通り「出してやって欲しい」ということであった。ちなみに平成19年度は「4286619円」使っている。大きな額である。
・ 激励金が95万円、公式戦出場の生徒旅費等の支援265万円、創部支援69万円だ。バスケット他多くのクラブに支援をした。個人的には少し使いすぎかもしれないと思っているが、昨年は特別だ。そのおかげで「立派な部活動成績」を上げてくれたし、なにより「学校が元気一杯」だ。元は十分取れている。
・ しかも昨年は法人会計も部活動支援には大きなお金を使った。弓道場の床張り更新、体育館リフレッシュ、テニスコート3面化、中庭人口芝、ブラスバンド部楽器購入、雅楽部楽器購入、バスケットユニフォーム新調、「とにかく遣いに遣った」。額は「1億円を軽く超える」。教職員の持ち時間増など「合理化のお陰」だ。これで一段落したと考えている。
・ 物品購入だけではない。「人的支援」も大きかった。ブラスバンド部、雅楽部、今度柔道部と弓道部には「外部の指導者」を高い金額で招聘している。こちらの費用も馬鹿にならないが、要るものは要る。しかしやはり「強くなる、上手くなる、部活動を通じて生徒が成長している」ことが大切だ。
・ 19年度の部活動支援のお陰で校長の私は生徒からは「神様、仏様」みたいに見られているみたいだ。特に中学生は素直で体全体に喜びが溢れている。この姿をみれば「やって良かった」とつくづく感じる。「部活動の声がこだまする学校は良い学校」だ。今後とも少しブレーキをかけるかも知れないが、支援はしていってやりたい。