2008年7月29日火曜日

現地7月28日(月)授業参観

・ 「授業は3クラス」に分かれている。昨夜でもカレッジ側は強調していたが「クラス12名までがベスト」で20名となったら指導の効果は落ちると言う。32名を11,11,10名に分けて「英語力別のクラス編成」としていると担任のH教諭は説明する。
・ まず最初にトップのクラスの教室に入った。女性の先生で日頃は小学校でフランス語を教えていると言われる。3クラスに3名の「教師を固定」している。これらの先生は我々がいう「契約講師」みたいな身分で本校のコースにだけ対応しておりこれが終われば「バイバイ」となるそうだ。
・ 即ちこちらではどうも「教師の兼職兼業が許されている」みたいで「夏休み中のちょっとしたアルバイト」といったところか。一般的にカナダの教員の給与は高くないと言われている。教えるプロだからその辺の「プータロー」ではないのだ。
・ 大学は良くても教師が酷かったら「怒ろうか」と思っていたら、中々の実力と観た。他の2クラスは男性教師でこれらの方も「教え方は上手い」。第一授業中の声が大きい。熱意が伝わってくることが嬉しい。
・ 教室は明るく、この明るさが良いのであるが中央に先生が立ち、弓状に生徒が囲み、「双方向の授業」を展開していた。これが「素晴らしい」。誰一人学校みたいに私語する生徒はいない。
・ それは次から次と指名されるから「一生懸命聞かねばならない」からである。「少人数授業の良さを初めて体感」した気がした。それに教える道具が揃っている。カセットガアリ、ビデオ再生機があり時に「音響を使って」授業している。
・ 3クラス次々に回ったがいずれも同じような進捗で「分厚いファイルのシラバス」が完全に整備されており、その中からコピーが生徒に配られている。どの教室も同じようであったから聞いてみると3人の教師は朝ミーティングを持って調整しているそうである。
・ 私はこの点に特に感心した。「シラバスと日々の授業の展開がしっかりと整備され教師間で大きな差異が出ない」ようにしている点である。これは本校も見習わなければならない。こういうところが「欧米流」だ。これだけでも「このカレッジの筋の良い面が分かるのだ。」
・ 授業は朝9時始まりで一こま90分から100分程度で「午前中二コマ、昼食後一コマ」だから結構きつい。他のコースの授業の関係から「チャイム」はない。45分から50分授業の6コマ授業に相当するから「いい加減ではない」のだ。駅前のECCの土曜講座は止めさせたが、こうでなくてはいけない。
・ 時間数で言えば学校設定科目として「英語演習で1単位与えても良い」と思った。浪速の単位に反映するものであれば生徒も喜ぶであろうし、「その気になるはずだ」。再開時の課題である。
・ 生徒は服装も自由服だからそれぞれ好きな格好をしている。髪を染めているのが数名いたが、困ったものだ。ある日突然「金髪」になった子がいて、現地の教師もこれには驚いたらしい。関空の結団式では「かつら」をして分からないようにしていたらしい。
・ 付き添いの教員が指導したら翌日黒髪になって来たので安心したら「かつら」だったらしい。「かつらだから良いでしょう」と言ったらしいが、「そういう問題ではないでしょう」と諭したらしい。そこでようやく黒染めをしたという。
・ 服装は構わないが折角の黒髪を何でカナダまで来て外国の人に見せたがるのだろう。しかし授業はふざけている生徒は一人もいなかった。これは嬉しいことであるが、教室の後ろに据わって聞いているのだが、教師の質問に的確に答えることの「出来る生徒と分からない生徒との差異」が目立った。
・ 特に一般常識を問われたりすると「答えられない」のだ。従って答えは例えば「日本に帰って最初に食べるものは何ですか」という質問にはただ「UDON」と答えるだけだったりするだけだ。
・ カナダで何が思い出になりましたかという質問にも「ホースライディング」とだけで主語も何もない。いくばくかの説明などはつかない。「要はイエス・ノーしか答えない」のだ。この点は残念と感じた。
・ やはり隣は仲の良い友達同士で据わっており、時々質問の意味を日本語で確認したりしていたが、それでは困るわなー。でも総じて真面目で熱心にノートを取っておりこの点は好感を感じた。ある程度レベルを合わさなければならないだろう。
・ 「英語に浸ると言う意味では効果はあるが本当に身についたものになっているのか、単なる経験をしただけ」なのかは容易に判断できようが、高い費用をかけているだけに校長としては心配するのである。
・ 今日が最後の授業日で明日は閉講式になる。ただ3週間も自宅を離れて頑張っただけにどの顔も「幾分成長した」あとを感じた。生徒の中には「ホット」した者や「まだ居たい」と思う者など居るだろうが今日で最後の授業だ。「可愛い子には旅をさせろ」だ。「参観できて大変良かった」と思っている。