2009年10月23日金曜日

10月23日(金)修学旅行はエネルギーを使う







・ 数ある「学校行事」の中で最大・最重要なものは何と言っても「修学旅行」である。学校がこの行事に費やす「エネルギーは大変」なものがある。しかしこのことはそれだけ意味があると行事と言うことであろう。
・ 今年は「新型インフルエンザ」で本当に「酷い目」にあった。高校2年生生は『キャンセルのやむなき』に至り、中学校も時期を変更して一部スケジュールを変更した。当然ではあったが「キャンセル料」も支払い「踏んだり蹴ったり」とはこういうことかと思ったものだった。
・ 「修学旅行費用」は当然受益者負担で保護者の負担となるが金額が大きいので「積み立て」方式で学校が預かる方式としている。すなわち勘定科目としては「預かり金」である。しかしこのお金を巡って大きな問題が時として発生するのである。
・ 時々新聞に載る記事として「事務室の人間が修学旅行の積立金を使い込む」などの事件が発生するのはそこに間違いなく大きな金額があり、印鑑さえあれば簡単に引き出せるからである。
・ 私が公立高校勤務の時代も勿論他校ではあったが2ないし3回大きな事件があり、そのたびに府教委から指導があり、とにかく「金銭管理と印鑑管理」の徹底を言われたものだった。
・ しかしそれでもなくならなかったから「次にどうしたと思う?」最後は「ダブル印鑑」と言って「校長印と府教委財務課長印の両方」がないと引き出されないようになっている筈である。
・ 事務長さんが行ったりきたりで大変だったことを覚えている。その後府立高校では同種の事件はなくなったみたいだが最近では大阪南部中学校で同じような事件が報道されていた。
・ 私は「銀行印」は決して誰にも渡さない。「通帳も私名義以外の通帳は作らせていない」。着任時には他の名義の通帳もあったがすべて変更手続きをした。ただし通帳は事務長管理とし、払い出しの実印は理事長・校長と言うわけである。
・ 過去金銭トラブルは一切無かったというがそれはお金がなかったからではないか。私の代になって少しずつ溜まるようになってきているので気をつけなければならない。とにかく修学旅行のお金は保護者からの預かり金だから神経を使わねばならないのである。
・ 学校経営からすれば修学旅行は「神経」とあわせて「お金も使う」と言ったところである。高校2年生の修学旅行の再トライは来年の3月1日出発で再計画しているので、6名の先生方に中間試験の最中に「下見」に行って貰っている。
・ 前は6名もオーストラリア下見旅行に行って貰ったがそちらのほうは「パー」になったが、当然今回も行って「事前調査」が求められるのである。若しそれをしないで本番のとき、旅先で何かあった場合、「申し開きが立たない」からである。
・ しっかりと「コースを辿りホテルをチェック」し教育的にふさわしくないものなどがないかチェックするのである。今朝「東京下見組」が帰ってきて報告を受けた。「素晴らしい内容」だと述べていた。なんと「はとバス」を添乗員さんと4人で乗って回ったそうである。
・ 4泊5日の旅程で「東京味わい尽くし」みたいな計画である。東京組は男女合わせてぴったし200名の大部隊でホテルも日航ホテルとヒルトンホテルで移動がないから「楽チン」だと思う。
・ 今回の下見は男女二人の先生に行って貰ったが前述の「はとバス東京名所巡り」が良かったという。勿論「東京ディズニーリゾート」も丸々一日取っておりその日は昼食夕食もクーポン券で自由食としている。生徒は喜ぶだろう。
・ 最後は横浜山下公園と横浜中華街での昼食となっておりまあ「至れり尽くせり」と言う感じである。あえて課題はホテルの中は人で混雑しており、お酒を飲んだりしているので「なんとかならないか」と私に言うので東京の目玉ホテルだ、「どうにもならない」と私は言ったのである。それにああいう「都会のホテルの雰囲気」を味合わせるのも「一興」だと言ったのである。

・ そして今日は「今の1年生の来年の修学旅行」の生徒説明会の日となった。このように大体1年前に段取するから長丁場なのである。理由は簡単で100名も200名もの団体を「飛行機」に乗せてくれて「ホテル」に泊めてくれるようなところは簡単に1ヶ月まえに段取してくれるようなところは無いからである。
・ 大体1年前である。それでも遅いくらいと旅行会社は言う。「来年こそ本校初めての海外修学旅行」とする。先般高校1年生の「保護者集会」で私から直接保護者にご説明してご理解を頂いている。
・ 教員には余り海外経験がないので「海外経験の多い校長」にやってくれと頼まれたからである。私も趣旨を直接説明するのが良いと思って受けたのである。「大型スクリーン」を3台も用意して教員がパワーポイントで「プレゼンテーションの資料」を上手く作ってくれた。
・ 4つのコースにわけて説明したのである。「アメリカ・ニューヨーク」「フランス・パリ」「ドイツ・ベルリン」「日本・沖縄石垣島」である。円高だから費用に大きな差異はない。逆に国内のほうが相対的に高い感じがする。
・ 私は熱を込めて「フーテンの寅さん」の口調でPRしたのである。果たして生徒はどのコースを選択するか。原則「完全選択制」としており希望はかなえてやりたいと考えている。後で学年主任に聞くと評判は良かったみたいであった。
・ 大体教員が行ったことが無いというし、言葉の問題もある。「安全を期す」ため「付き添い教員」も多く配置しなければならないだろう。「下見」も2回くらい要るのかもしれない。とにかく旅行会社総力を挙げて対応してくれるよう頼んでいるところである。
・ 私立高校だからこそ「一生の思い出」となるような修学旅行にしてやりたい。海外も恐らくこれが最後と言う生徒もいるかも知れない。「変革と激動の世界史」を自分の目で確認するため私は浪速高校の生徒にニューヨークのワールドトレードセンターの跡地「グラウンドゼロ」に立たせて何かを感じて貰いたいのである。
・ この修学旅行が終わるまで「神経戦」が続くことになる。手間暇、費用、肝心の効果を見極めて「行ける」となったらこれを「本校の名物行事」としたいが果たしてどのようなことになるか。駄目だったら国内旅行に戻すだけである。「1年生の学年団には頑張って欲しい」。

・ ところで私のブログの読者におかれては本日アップしている公式メッセージ3年生に伝える「臥薪嘗胆」をお読みいただけると嬉しく思います。