2009年2月13日金曜日

2月13日(金)合否のネット発表

・ 今日は入試面接のために11日を出勤日とした「振り替え休日」である。しかし初めての「合否判定のネット発表の日」であり、「少し気になるから」、幾分朝はゆっくりして9時過ぎに学校に顔を出す。事務室、入試広報室、広報情報委員会のメンバーが出勤して「新しい試み」に対応してくれている。
・ まず入試広報担当教頭から様子を聞く。中学校や塾などから「矢面」にたっている管理職で堅実、誠実そのものの先生である。塾業界からも信頼抜群であるが、どちらかと言うと「新しいことに慎重」である。しかし私は逆にそこを評価している。これが私みたいに「それゆけ、ドンドン派」であったら、バランスはとれない。
・ 実は昨日から中学校あたりから今回の実践に「軽いクレーム」がついているのだ。それは中学生が浮き足だって「先生、明日は学校のパソコン貸してね。浪速の発表があるから・・・」とか、携帯電話で「コソコソ」していて、生徒が「落ち着かない」と言って来ていると言うのだ。
・ 確かに広報情報委員会によれば昨日だけで本校のホームページの「トップページへのアクセス件数は6000件」を超えたと言う。受験生が今日13日のネット発表に備えて浪速のHPを閲覧して「事前準備訓練」をしていることは間違いない。
・ 朝10時過ぎ、委員会の若手メンバーT教諭に事情を聴くとテレビ番組「ビートたけしの家庭の医学」ではないが2階では「大変なことになっていますよ」と言われてしまった。「10時にアップした瞬間、アクセス数は1000件を超えた」らしい。
・ 元来は10時から11時30分までが中学校と塾関係、受験者には15時30分から16時30分と時間差にしたのだが「生徒は待てない」で朝から「そわそわ」していたに違いない。これは「分かる。」
・ 問題は「電話が鳴りっぱなし」で事務室、入試広報室、職員室の三つの外線電話が「留まる事なしに鳴りっぱなし」なのである。中学校や保護者からの問い合わせが主体という。「どうやったら見られるんでしょうか」とか、中には「「ログインIDナンバーというのは一体全体、何なんですか」とか、こちらがびっくりするような質問など色々あるのだ。
・ 保護者の方には「ああ、お母さんですか、子どもさんにIDナンバーとアクセスナンバーを紙に書いたもので渡していますから子どもさんに聞いてください」とかなんとか毎回毎回返答するので手一杯という。子どもは親に何にも言っていないのだ。
・ 広報情報委員会の女性のY先生は「まさかまだ中学生が学校に携帯を持ち込んでいるとは思わなかった。橋下知事の方針で大阪の小中は携帯持込はないと思っていました」、中学校も「携帯に気がとられるというなら持込禁止を徹底して欲しい」と幾分憤慨気味で言っていたな。相当疲れたお顔をされていた。相当な電話だったんだろう。私は「まあ、まあ、まあ」と慰めるのに大変だった。
・ 今回は「受験者用」「中学校用」「塾用」と三つに分けて表示するように設計している。受験者には本人しか合否が分からない。中学校にはその学校の受験者全ての結果が分かるように設計している。又携帯電話からも「覗きにいける」ようになっているのだが、生徒には面接試験が終わった段階で資料を渡し、「それぞれにログインIDナンバーとパスワード」を個人別に渡している。「中学校には又個別にお知らせ」している。「万全の準備をした」と当方は思っていたのだが・・・。
・ 今回は初めてのトライと言うことで広報情報委員会がセンターとなってこのシステムを作ってくれた。この委員長が私と同じく「新らしもの好き」で「入試事務の成績処理システム」も作ってくれた。「仕事の出来る男」だ。民間出身である。
・ 昨年もやろうとしたがまだ準備と言うか「機運」になっていないということで「諦めた経緯」があったが今年は踏み切った。私は画期的なことだと評価している。ただ「ネットへの開示の時間帯が中学校がまだ授業中の午前10時」にしたのは「不味かった」と思っている。これは「反省」しなければならない。いずれも「放課後」で良かったのだ。
・ 実は今年から面接試験を入れたから、合否作業が「一日順延」されたのが元々の要因で中学校サイドからすれば「土曜日よりも前に合否を知りたい」との「強い要望」が一昨日辺りから寄せられたため、こちらは親切心で無理をして一日繰り上げ急遽本日金曜日の10時に早めたのが背景にある。しかし「様々なことが分かって大変良かった」と私は思っている。
・ 確かに中学校は「生徒が落ち着かなくて困る」というのは分かるから、先の教頭は「平謝り」だった。4月以降中学校訪問では「まずお詫びだ」と思っている。来年からは「放課後」だ。早く知りたいという受験生に一日遅れで「郵便受けにくる合格通知書」を待つよりは「携帯電話で一発で分かるネット開示」の方が今日的ではないか。この考えに間違いはなかろう。
・ 「不合格」を知った生徒は「1.5次試験」に走ることになる。合格した生徒は「これでOK」と胸をなでおろす。専願者は「わが世の春」を謳歌してこの週末は難波あたりでおじいちゃん主催のお祝い会などがあるかも知れない。
・ 併願合格者は「これで公立の滑り止めが出来た」と余裕を持って公立試験にラストスパートするのであろう。ここで「もう公立は止めた。お母さん、僕は浪速に行きたい」となったら「併願から専願に切り替える」ことも可能である。
・ 専願合格者は16日、17日に学校の窓口に郵便局に振り込んだ「入学金の振込用紙」を持参して提出してくれれば「すべて完結」となる。その後は28日に「専願合格者の制服採寸」となっていくのである。
・ 本校の1.5次試験は2月19日(木)に「理数科SSと普通科Ⅰ類で若干名の募集」をします。他の私学からは「あれだけ集めておいて、まだ募集するのか」とクレームを入試広報室は受けているみたいだが私の考えは「やります」ということだ。
・ 最後の最後まで受験生には「門戸を広げておく」ことは大切な考えである。他の私立進学校を運悪く落とした場合に「浪速で頑張りたい」と思う生徒を「受け入る」体制は重要だ。
・ 本当を言えば数名の受験生でも「手間隙」は同じようにかかるがそれは「私学の責務」と考えている。19日は「金剛山登山の翌日」であるが、通常の授業をしながら高校入試1.5次入試の事務がるのである。合格発表はよく20日校内掲示板である。
・ 10時にオープンにして11時には「今アクセス数が10000件を超えました」と報告が入る。鳴りっぱなしだった電話も11時過ぎには少し落ち着き、アクセス数が順調に伸びていると言うことは大分落ち着いてきたということだろう。
・ 11時郵便局から「合否郵便物の入った封筒」を引き取りにくる。2500個近い封筒だから段ボール箱5個だ。これが「翌日10時便」となって間違いなく明日の10時過ぎに中学校と受験生に届くことになる。「翌日10時便」というものがあるなど私は知らなかった。「速達」だから結構高いものについている。これは保護者負担であるからネットならなくなる。
・ しかし「学校ホームページ上へ合否結果を開示するのは面白い」。今後は一挙に「合格者の受験番号を開示」する方法もある。こうすればいちいちログインとかパスワードとか不要でホームページを見ればすぐ判るのである。
・ 実はこの方法の方が簡単で委員会も考えていたのであるが、今年は「個人情報の保護」の観点から取りやめた。それは中学校単位で大体出願に来るから受験番号はその学校内では「個人が特定できる」と考えたからである。
・ しかし「新しいことにはチャレンジ」だ。今、日本の私立高校でここまで「学校ホームページ上に合否をアップ」することをこのような形で踏み切ったのは日本全国「本校のみ」ではないか。大学合否ではすべて常識となりつつあるのである。私はこの「チャレンジ精神」を買っているのだ。
・ 広報情報委員会の関係者は「理事長特別表彰」ものだと褒めてやりたい。しかし「反省すべき点は多々」ある。これを来年に生かしていかねばならない。しかし一部の関係者にご迷惑をおかけした。「学校を代表して謝罪」しなければならない。「ご迷惑をおかけしました」。
・ 追伸: 夜メールにてT教諭から報告あり。最終的なアクセス数は29000件、結果アクセスは7000件。まだ増え続けているという。ということは大体問題なく「行けた」ということか。19年9月の熱中症事件の時は4700件だったから全然違う、大きな数値だ。「大きな宣伝になったわ」。