2008年1月31日木曜日

1月31日(木)業務留め書き

 今日で一月も終わり。1月は行く、2月は逃げる、3月は去る、昔の人は上手いことをいうものだ。遂この前、お正月であったが、明日は如月か。しかし順調な1月でした。気持ち豊かに2月が迎えられる。それも「志願者が多い」からだ。素直に嬉しい。「皆、頑張ってくれて有難う
1.朝会
・ 「分掌部長の人事」について議論。順調な当て嵌めであったが、一部門で調整が必要となった。午前中一杯、最終的決定のための考察と情報入手に時間をかける。
・ 正午最終決定。良い人事が出来上がった。名誉理事長、理事長職代理にファックスする。「先生、素晴らしい人事ですなー」と。
2.前任校の元PTA会長が突如訪問
・ 近くに来たので「寄りました」と。些か驚く。10分間、お話をする。「遠い昔のような気がする。」ビジネス好調とかでご機嫌。こちらもご機嫌に帰っていただくようもてなす。
3.PTA副会長 入る
・ 教育後援会の件で調整のため来校。立派な方で責任感がとても高い。
・ 今まである「中学校教育後援会」と今回新たに作った「高校教育後援会との統合」について意見を交わす。私の思いを詳しく伝えた。
4.泉大津市の市会議員 入る
・ 本校卒業生で28歳と最もお若い市会議員のM先生が恩師の社会科H教諭とともに表敬訪問。
・ さわやかな「ナイスガイ」だ。頑張るように激励。「浪速で鍛えられましたので、少々のことはへこたれません」と。若者は良いねー。
5.総合コースのサッカー大会応援と激励参加
 ・1,2年生の総合コースのサッカー大会の様子を観にグラウンドへ。皆元気に嬉しそうに走り回っていた。「良い顔をしている。」
 ・飛び入りでゴールキーパーをやってみたが、ぜんぜん駄目。一球も止められなかった。
6.特文3年生担当O教諭 入る
 ・背筋をを伸ばし、鼻を膨らまして入ってくる。自信たっぷりだ。「先生、関学商学部センター844人中17番の成績で◎が出ました。併願の同志社商学部は14位の成績でこれも◎と。
・ 更に「早稲田も受けさせますから」と。「ブラボー、良くやった。有難う。さすが先生!」
7.ソフト会社 入る
 ・イントラネットで校長承認用の「校長承認印鑑」のソフトインストール
 ・「木村印」を帳票上に印鑑として「押す」システムだ。此処まで来ているのだな。
8.職員会議
 ・管理職人事・他の発表  理事長校長メッセージ連番2
 ・中学校教頭、教務主任から「中学校入試の総括
 ・ 教務主任  「2月9日の高校入試」について段取りの詳細説明
・ 保健体育科主任から2月15日の「耐寒訓練」について段取り説明
・ 広報情報委員長から「イントラネットは2月4日から並行本番」とか。
・ とにかく各人にパソコンを配布し校内メールを始めてから「職員会議が短時間で終わる」これこそ狙ったメリットの一つだ。各教職員は時間のあるときにメールを開いて見ているので、最終確認だけで良いから昔みたいに「だらだら」あるいは「サラッ」と説明して各人の受け止めに温度差は発生しない。職員会議前に各人見て考える時間はたっぷりあるからだ。
9.事務室メンバーを集める
 ・事務長、補佐を除いて4人の正職員を集め、1月の終わりと「管理職人事」を受けて「訓辞」をする。「頑張れ」と。
10.担当教頭 入る
 ・高校受験の「志願者」本日で2100名を超える。和歌山の前期公立の発表があって、和歌山の中学校から「問い合わせが殺到している」と。和歌山まで「浪速の元気」が轟いていると。
11.PTA機関紙担当N教諭 入る
 ・3月1日発行の「奈迩和」の校長あいさつの原稿を取りに入る。写真も要求されるが、新しい写真がもうない。同じ写真を使うのは厭だし、困った。

2008年1月30日水曜日

1月30日(水)私学助成

1.真の「改革派知事」誕生か?
・ 連日連夜と言って良い。大阪府の新知事誕生のニュースで新聞もテレビも大騒ぎだ。今朝の新聞は福田総理とのツーショットまで載せて「橋下知事の一挙手一投足まで報道」している。橋下さん、気をつけたほうが良い。首相が会うなんて近い将来の衆院選に、新知事の人気を役立たせようと思っているのは間違いない。
・ 「選挙は圧勝」であった。正直まさかあそこまで勝つとは思わなかった。個人的には「子どもの笑う大阪府」という彼の最初のキャッチコピーに「ムッ」と来たが「民意」が下されたのだから致し方ない。
・ 大阪府はタレント票が100万票あるとかないとか言うが、根本は「民による変革のエネルギーへの期待が大きい」ということだと私は考える。「何かやってくれそう」との期待感があるのだ。それに大阪人は昔から豊臣秀吉など「華のある人」を好むのではないか。
・ 民主党の候補は国立大学の教授で評論家の勝谷誠彦氏が言っていたが「しゃべり方がさも大学教授風で、あれで随分損した」と言っていたのが面白かった。どうもあの方には「華に欠ける」と私は感じた。途中で熊ちゃん人形とか引っ張り出していたが、返って滑稽だった。
・ 橋下さんは小泉元首相並みに「ワンフレーズ」で右手を振り上げ、「叫んでいるだけ」なのだが「些か華」があり、これは決して知名度だけの差ではなかろう。府民は宮崎県の知事に似た「若者の無鉄砲さと破壊力」を期待したのかも知れない。もっとも宮崎県はまだ名産品のPR知事に留まっているが、彼は勉強している。そこが良い。橋下さんもこれから勉強しないと。
2.府債発行ゼロに
 ・早速知事は「発信」し始めた。なんと「府債発行を取りやめる。収入の範囲内で事業を考え、場合によっては人件費の削減も」と声を張り上げている。「2008年予算は府債の発行なし、何を削るか議論するから削れなくなる。収入の範囲内でしか予算を認めない」と繰り返し言明した。彼の公約でもある。サア、面白くなってきた。良いことを言っている。
 ・大阪府の府債残高は5兆円を超え、今や府財政は都道府県最悪レベル。「07年度当初予算では2300億円の府債発行」であるから、これをゼロにするのは大変なことだ。現在大阪府職員の人件費は警官も、教職員も入れて大体1兆円近い数値だから10%削減しても1000億円しか出てこない。全国最低レベルの給与水準のところにさらに追い討ちをかけたらどんなことになるか。
・新聞各紙は「私学助成」も対象と連日報道している。私学の経営者にとって心配事は「私学助成金」だ。現在約小中高校で経常費補助金の総金額は330億円程度であり、極めて少ないところに、更にこれをカットされたら私学経営は大変なことになる。「つぶれる私学も出てこよう」。
・ まだ太田知事が府庁舎内にはおられるが、本日府庁に入って副知事等と予算会議と言う。「面白い」。明日の報道が楽しみだ。「頑張って欲しい。応援する。」「橋本知事、貴方は“大阪”を変えねばならない。私は“浪速”を変えねばならない。共に“大阪、浪速”だ。規模は格段に違うが同じ対象だ。抵抗勢力を吹っ飛ばして改革を進めて欲しい。それが貴方に投票した府民の願いだ。府債ゼロで2008年度予算が組めたら私は貴方と年は23才離れているが、「貴方を認めよう。」
3.校内敷地内禁煙の話 続き
 ・今日の朝会で「昨日のブログ」が話題になった。反響も大きかったみたいだ。私はブログで「それとなしに教職員に伝え、自主的に判断しても貰いたい」という思いがある。「強制力はなるべく発揮しないように努めている」。相手は教員だ。組織のトップの気持ちは分かるだろう。別に難しいことを言っているのではない。「遵法精神、公私の峻別、謙虚さ、協調性、改革マインド、けじめ」、組織人として当たり前の話だ。
 ・ところが「体育教官室」は勝手に執務室でタバコを吸っていると聞いた。最初は信じられない思いだったが、ある教員を朝会途中で呼び確認すると「吸っている」という。「窓を開けて外に向かって煙を出しています。」と答えた。許せない。逆鱗に触れた。
・「保健という重要な教育」を行い「体育の授業」で心身を鍛える重要な保健体育部門が、生徒の出入りも多い教官室で特別な喫煙コーナーも設けず、吸っているという。ましてそこには生指の副部長も、生指部員も多くいる部屋だ。生徒を外で走らせ、自分たちは窓を開けてそれを見ながらぷかぷかふかすなど尊大で不遜で許せない。「 自分の職業に対する認識が甘い。」 学校というものをなめている。
・ 大体この部屋は「ヌシ」みたいな教員がいて、重要な職位を任せているにもかかわらず、又皆が「頭が良いとか、口が上手いとかおだてる」ものだから、調子に乗っているのではないか。頭が良い教員は他に山ほどいる。「理事長・校長はなめられているな」と感じた。「通勤服もジャージー以外見たことがない」。現在は問うべき規約がないため、放置しているが、公立、私立通じて365日ジャージーで通勤する教員は彼だけだろう。そのうちけじめをつける。
・ 確かに調整能力は些かあるのだと思うが、それは他の教員が余りにもないためで、入試広報室の副室長などに比べたら、断然劣る。今回の事態はこれでは済まさない。職員会議も運営委員会も「はすかいに構えて、皮肉っぽく発言するさまに、何様だと思っているのか」と事務長など笑っている。
 ・後刻最も若い教諭を呼び「裏事情を聞く」も、事実で誰も「教官室でタバコを吸うのは止めましょう」という者はいなかったという。十数人の所帯で3人だけがタバコだ。彼より先輩の教員が3名もいるというのに、この有様だ。これだから内部から改革など出来るはずがない。「彼がもし、嫌煙者であったらこういう事態にはなっていなかったろう」。要は自分の好きなようにやっているだけだ。
 ・今後喫煙を許す場所は第1,2職員室と入試広報室、校務員室の4部屋のみとし、この場所以外は「校地内厳禁」とした。中学校職員室は来年度3クラスになるし、成長著しい中学生を預かる中学校教員だ。理解してくれるだろう。
 ・「事務長補佐」も相当のヘビースモーカーで、何時も校務員室に吸いに行くという。事務室から校務員室までとても離れている。だから時々電話しても行方不明になっている理由が分かった。想像するに「職員室に行きにくい何かの理由があるのか。顔を合わせたくない教員でもいるのか」。それだったら今回を契機に「乗り越えないとといけない。」本日申し渡した。もう一人の事務職員はちゃんと職員室に喫煙に行っている。彼は本当に誠実で真面目だ。
・一挙に「学校敷地内禁煙とすることも出来たのだが、今回は時間を与える」ことにした。学校の方針に従えない人への答えは明らかだ。「仕事中に執務場所でタバコを吸える職業を探すしかなかろう。」

2008年1月29日火曜日

1月29日(火)校地内禁煙

1.学校校地内禁煙の動き
・ 男子校長部会に出張していた副校長から詳細報告を受ける。気になった点は「府立学校が4月から校地内全面禁煙」となることだ。私学課の幹部が明言したという。「大変なことになった。」「私学でも考えろ」と暗に言っているのだ。私学でも「校舎内禁煙は今や常識」となってきている。遂に来たという感じだ。
・ 厳しいところは敷地の片隅で「囲い」をしてもらってそこで吸うのか、飲むのか、知らないけれども「喫煙租界」(私の造語)として許されているらしい。遂に「家庭の蛍族」に倣って「学校の蛍族」(これも私の造語)が誕生する。しかしめでたし、めでたしとはいかない。
・ 本校のように「喫煙室のあるような学校」は今後、珍しくなってくるのではないか。喫煙室はあるのだが時に「誰もいないからと言って禁止されている進路指導室で吸ったり」、副校長側の「喫煙室のドアを開け放して吸う者」がいたり、宴席に招待されているのに、名誉理事長や、理事長職務代理の真ん前で、ぷかぷかする教員が居たりして「はっきり言って喫煙マナーはでたらめだった。」
・ 大体不遜だよ。吸う人は吸わない人のことを考えない。公的な場所を自分の家の居間みたいに考えているところがある。「我々は結婚以来、貴方の側にいる配偶者ではない。貴方の吐く息から酸素と炭酸ガス以外の物質を吸わされたくないのです。」などと女性教諭から言われたら返す言葉はなかろう。「マスクでもしておけ!」などと言ったら裁判は負ける。それに世の動きに敏感ではない。「唯我独尊、わが道を行く」などの輩もいる。
・ 平成15年の健康増進法により公的機関の建造物内はどんどん禁煙化が進み、タクシーもようやく「禁煙タクシー」が出始めた。もはや「喫煙者にも人権がある」などの屁理屈が通らなくなってくる時代が来ているのかも知れないな。
・ 考えてみれば「酒、タバコは嗜好品」と言って「堂々と主張」していたのはもう随分昔のような気がする。酒を学校で飲む者はいない、しかし同じ嗜好品でタバコは許される。おかしな気もする。
・ 大体タバコのみは「臭い」。年を取ってますます臭いに敏感になってくるから臭い人が側に来るとやりきれない。特に直前に腹いっぱいタバコを吸い込んで、時間も経たず、理事長室に報告に来たりすると、その方の腹の中の煙を,吐く息から吸わされているのだと思うのだが「気持ちが悪くなる」。
・ 授業と授業の間、10分間で2ないし3本急いで吸って、また授業に出かける教師もいようが、教室の前の方に据わっている「生徒にはえらい迷惑な話」だ。タバコの煙は粒子だから洋服や持ち物にも臭いは付く。
・ 「生徒には厳しく喫煙を取り締まり、指導をしているのが学校」だ。ボツボツ教職員も生徒のいる場所での喫煙は許されないと府教委は判断したのだろう。そのうち、間違いなく求人募集で「国語教師求む。高給優遇、ただし非喫煙者に限る」なんて出てくるかもしれない。もう差別とはならないだろう。「生徒の健康を守るためと生徒へ喫煙への関心を絶つ為」ですといえばいけるか?来年から考えるか。
・ さて「本校はどうするか」じっくり考えよう。しかし教職員には伝えたい。「もうそろそろ、限界ですよ。臨界点に近づいていますね」と。別に喫煙者に意地悪するつもりは無いけれど、「引き際もあるね。」と。「保健体育の先生がぷかぷか」ではもう格好付かないよな。
・ 管理職は現在4名いるが筆頭副校長と事務長は嗜まない。もう一人の副校長は気をつけているのだろう。この人からは「臭わない」。担当教頭からは時々臭ってくる。これ以上臭ってくれば注意する積りだ。
・ 言いたいことは「管理職だ。こういうご時勢になったのだから、ぼつぼつ年貢の納め時だという覚悟もあるのでは」というサジェッションだ。管理職は一般の教員とは違う。吸っても良いが上司の迷惑にならないように「分からないように吸うというのがスマートなやり方」だ。私なら、そうする。
仮に4月以降府立学校に倣って校地内全面禁煙としたら、どうなるのだろう。「門の外は公共の土地と個人の土地と2種類ある。個人の土地でタバコを吸うわけには行かないので「公共の道路上」で吸うことになろうが、そういう場所に「板囲い」をするわけにはいなかい。
・ 車で学校に来ている人は「走って駐車場まで行き、そこで吸える」。しかし10分で次の授業があるときは、脚に自信のある人でなければ出来ない。授業の空きがある人は「可能」だが、タバコを吸いにいちいち校門の外に出るのも如何かなと思う。
・ 私が心配するのは禁煙の過程で「ボーッ」として授業に身が入らず、イライラされたら周囲が迷惑を受けるということだ。私は理事長・校長室にいるので問題ないが、大部屋の職員室でイライラされたら若い教師や常勤講師などはいたたまれないだろう。
・ 授業間で何時も正門の外に出てタバコを吸っている教員の姿を一般の保護者に見られたら「浪速人気に影響が出る」かも知れない。この点も心配だ。「中古の電話ボックス」をNTTに払い下げてもらうか、「淀の物置」を購入して今の自転車置き場に置くしかあるまい。しかしそれも可愛そうな気がする。
・ しかし何時か将来「新校舎を建設」したときには間違いなく校舎内全面禁煙となるのは間違いないだろう。厳しい世に中になってきた。私が禁煙に切り替えたのは38歳であった。禁煙して良かった。喫煙者の皆さん、「禁煙は可能ですよ。絶対に可能です。」
2.病気入院中のD先生お見舞いに
 ・入院されている吹田の病院へ副校長、N教諭の3人でお見舞いに。「お顔の色も良く、お元気そうだった。」ので安心しました。髪をさっぱりと短くされていたので、お若く見え、ハンサムだということが分かりました。
 ・本校唯一の京大卒の国語の先生で「とにかく本の虫」、岩波の本はすべて読まれているというから驚きだ。奥様にもお会いしました。奥様も北野高校から京都大学、「今話題の橋下徹知事と同じですね」とつまらないことを言ったら、「多くいますよ。」と言われてしまいました。時々女性には意味のないくだらないことをいう癖があります。「反省」。

2008年1月28日月曜日

1月28日(月)校務運営委員会

学校が順調に動き始めると、前向きな意見が出てくるようになる。今日の運営委員会などは典型的だ。校長が口を挟むも、先生方の発言に迫力があるし、説得性がある。「嬉しい、立派だ」と思う。「良い感じだ」。「前向きの話だから消耗しない」。だから決して「負け犬になってはいけない」ということだ。これが志願者が少なかったら、どうする、元気など出ないし、悠長なことなど言っておれないよ。皆、大変に忙しいが「嬉しい忙しさ」もある。「校務運営委員会の雰囲気」が大変よくなってきた。
1.高校入試の諸準備と役割分担  教務主任
 ・「2月8日の前日準備、9日の学力試験の本番当日、10日の合格判定会議、11日の合否通知書発送作業」とこれから緊張する日々が続く。
 ・ベテランの主任だから「細部まで分かり易く資料が完成」されている。学校社会の良い点は一旦決定されたら「それに従って動く」ということだ。これに中学サイドからも補足意見が続く。
 ・特に今回は2200人近い中学生が集まるので特別に「役割分担が重要」だ。副校長が責任者、主担は教務主任、副は生徒生活指導主事で「学校総力をあげて対応」する。「ミスは許されない」。各人この旨、自己の役割に徹底して欲しい。
2.受験会場の準備  教務主任
 ・会場と言っても教室なのだが、問題は志願者が多いため、一クラスあたり最大で50人のところがあったり、普通の教室だけでは足りないので特別教室を整備したり、大変です。
・ 勿論中学校の教室も使うのであるが、中学校の机と椅子が幾分小さいため、長机を用意するという。色々と知恵を出してくれている。寒いし暖房は早めにスイッチを入れるという意見もあれば50人も入れば人いきれで寒くないですよと様々な意見が出てくる。換気扇の音がうるさいと文句を言われないか、湯茶のサービスはどうする、皆余裕があるのだ。
3.耐寒行事(持久走)   保健体育主事
 ・「2月15日に大泉緑地公園で行われる長距離走」の計画が説明され原案通り、確認された。中学女子は3キロであるが男子は5キロ、高校女子は5キロで男子は10キロだ。
 ・今年は何とか乗り切れるが来年以降女生徒が増えて更衣室の準備(現在は借り物)などクリアしなければならないことが多いと、将来を想定して発言しているのが良い。
4.4月行事一部変更   生徒生活指導主事、教務主任
 ・入学式の前に「新入生を集め」、「学校生活の規範などを教え込む日を設定」しようと考えたのは去年の青山研修での「行事検討チーム」の意見であったが、今年から実施する。大きな成果だ。素晴らしい。「新しいことを始める」これが良い。
 ・4月4日の併願者の制服受け取り日を一日延ばし5日にするという。「全員制服を着させて求心力を高め、指導する」という意見らしい。「良いんじゃないか」。校長が異論を少し述べたが、なんと新1年生のK学年主任が「原案への応援意見」を述べる。「へー」と些か驚き嬉しくなった。体制派になったのかな。
5.放課後講習および特別受験講座の紹介  新SS、Ⅰ類長
 ・システムとして形を決めて「やる!」とのO先生の気迫が伝わる「学力向上対策」だ。当然本校の進学実績を上げてもらう、軍で言えば「先鋒」部隊がSSとⅠ類だ。
・ ただ「柔軟に、講習疲れの出ないように」とだけ注文をつけた。理事長として支援は惜しまない。他の類もこれに続くという。「特別受験講座」に期待が持てる。
・ 英語と数学、後は国語だ。現代文は現代文として「古文」と「小論文」の特別講習を計画せよ。これは国語の力がつく。S学園などは小論文だけで徹底してやっている。古文は点を取るためのものだ。M教諭、頼むよ。
6.総合スポーツ大会は始まる
 ・3年生が来なくなったあと、総合コースのコース長がセンターとなって「サッカーのクラス対抗戦」を1,2年生でやっており、準々決勝、準決勝、決勝が31日、2月7日の予定で組まれた。
 ・今年で第3回という。「大変良いことだ。」これを此処まで持ってきたO先生に敬意を表する。勉強ばかりでは駄目だ。時にこういうのを入れることで生徒は落ち着き、学校に求心力を感じることになる。
 ・「O先生はいぶし銀のような味」を時に見せる。「大変立派な先生であることは間違いない。」「理事長特別賞を優勝クラスに出して良いよ。」と伝えた。
7.ボクシングライトヘビー級 優勝
 ・近畿大会で優勝。顔を見たくて昼休み、校長室に呼び込む。あどけない顔だが体格は良い。インターハイも頑張るよう激励。
8.ラグビー部 好調
 ・2月3日工大付属と決勝戦、最もブロックの決勝戦であるが、立派だ。「応援に出かけよう。」相手に不足はない。ここに勝てば府内ベスト4ではないか。剣道もサッカーもあと一歩だ。胸突き八丁、ここで頑張って欲しい。野球部どうした、大丈夫か。空手部、チャンピオンから落ちたら専用の道場はないよ。弓道も早く全国区になって欲しい。何時も近畿チャンプどまり。

2008年1月27日日曜日

1月27日(日)映画「北辰斜めにさすところ」

・ 良い映画を観ました。久し振りです。勿論最近観た「椿三十郎」も良い映画でしたがあれは超娯楽大作の部類、今回の映画は「伝えたい志がある。残したい想いがある。」とビラに書かれているように混迷する日本の行く道にある示唆を与えてくれているように思います。
・ 元々、母に似てすぐ涙ぐむ性質(たち)なのですが、今日はたびたび涙をぬぐいました。年も取ったからますます、そうです。涙は悲しい時ばかりではなく、嬉しいときにも出ますが、今日のは「感動の涙」でした。
・ 題名は「北辰斜めにさすところ」と言います。劇場は「シネマート心斎橋」(06-6282-0815)、昨26日が初日です。時間は10時50分と14時50分の2回のみ。午後の上映は2月1日までです。今まで「テアトル梅田」にかかっていましたが、評判が良いので場所を変えてのロングランですね。
・ こういう独立系のプロダクション映画は大手の流通ルートに乗れないので、少し変わったところで上映されます。十三の「第七藝術劇場」などもそうですね。この「シネマート心斎橋は難波アメリカ村のビッグステップの4階」にある小さい映画館です。60歳を超えているので1000円でした。私は初めて行きましたが、三角公園のすぐそばですから簡単に見つけられます。
・ どうしてこのように詳しく書いているかというと、もし時間があれば「是非見て欲しい」と思うからです。「大変良い映画」でした。特に「教育関係者には一見の価値」があると存じます。
・ 「北辰斜めにさすところ」、何のことか分からないと思いますが、「旧制第七高等学校造士館」の開校第14回記念祭歌の歌詞の出足の部分です。歌の題は「北辰斜めに」とあります。北辰とは北極星、鹿児島市内からは北天の仰角31.36度に北極星を望むことができます。映画にはこの「北辰斜め」がたびたび登場します。「良い歌でした。」
・ かって日本には明治時代に生まれた「旧制高等学校という教育機関」があったことは皆様もご存知だと思いますが、この映画は言ってみれば旧制高校を舞台にした骨太な群像ドラマですが、いわゆる「学校ものではありません」。
・ 間違いなく一種の「反戦映画」ですが、しかし単なる反戦というより監督は旧制高校にあった純真な理念と偽善や虚飾を排する誇り高き精神を教育を通じてと訴えているし、「今日本人が振り返らなければならない歴史とは何か、そこから何を学ぶべきか」、この「北辰斜めにさすところ」はあらゆる世代に訴えているように思います。
・ 監督は巨匠「神山征二郎」、素晴らしい監督で私はこの監督の映画は見に行きますが裏切られたことがありません。「郡上一揆」「草の乱」などは印象深い映画でした。主演は名優「三國連太郎」、素晴らしい脇役陣が揃っています。今は亡き北村和夫(遺作になりました)、土屋嘉男、神山繁、滝田祐介、坂上二郎、緒方直人、林隆三、鈴木瑞穂、犬塚弘、高橋長英、河原崎建三、永島敏行、織本順吉、佐々木すみ江等々の「演技派」のオンパレードですから「見ごたえ」はありますよ。中でも私は三國は別格として神山繁、坂上二郎、などの演技が光っていました。
・ 坂上二郎は病気をしてから良い役者になりました。喜劇タレントは大体演技が上手くなっていくのですが、二郎さんも良い味を出しています。欽チャンなんかはあのキャラですからシリアスな演技は期待しても駄目でしょう。
・ ごちゃごちゃ言わないで、「筋を早く書け」と言われても困ります。「是非足を運んで観てください」。今日もご年配の方が沢山来られていました。そして「涙」を久し振りに流してみてください。薩摩弁と熊本弁が飛び交う練られた台詞、緒方直人が演じるバンカラと情、見所は山ほどあります。野球が主要なドラマ設定で柱になっています。「野球ですよ」。
・ ところで、もう最近のテレビでは山田洋次監督、吉永小百合主演の「母べえ」ばかりです、すごい宣伝じゃないですか。あれはJPが応援しているからですよ。映画の宣伝をテレビでするようになったのは何時頃からでしょうか。でもこの映画「北辰斜め」は誰も宣伝などしません。だから少しでもと思って私が宣伝をしています。
・ 「母べえ」と言えば、Oさん、26日が「母べえ」の初日でした。もう観られましたか。感想など教えてください。待っていますよ。「母べえ」も「北辰斜め」も「戦争で失ったものへのノスタルジーではなくて、「戦争への静かなる怒り」だと考えれば良いと思いますが、平成も20年になって今、戦前戦後を問い直す映画が同時に出てくるのはどうしてでしょうかね。

2008年1月26日土曜日

1月26日(土)PTA

1.PTA規約
・ 伝統ある学校はどこでもそうであるが、本校も素晴らしいPTA組織を有している。「規約」はしっかりと保守され明文化されている。本部役員は会長以下15名だから幾分公立に比べ多い数値か?副会長、書記、会計が各4名が定員である。勿論浪速中学校も含めた組織である。
「事業計画」は多い。多すぎるくらいだ。まず総会が年2回もあり「春季総会、秋季総会」という。20年度からは総会としては春だけにして、秋は「学年集会」に切り替え「進路」を主体に「学年主任と学年委員長が仕切る」ものとした。これだけは譲らない。
・ 役員会も多い。「年6回も単独の役員会」があり、それに「実行委員会が9」もあって、とにかく会議が多いと感じている。これは幾分合理化しなければならない。学校としては有り難いが、皆さん、お忙しいのにこれでは申し訳ない。
・ 委員会は「各学年委員会、進路委員会、助成委員会、保健委員会,成人教育委員会、広報委員会」成人教育委員会は通常のPTA社会見学会に似たものであるがそれ以上の事業がある。助成委員会は考えがあって、年度途中であったが、役員会で協議し「廃止」とした。
2.PTAからのご支援
 ・私はPTAの特に役員の方々に大変「良くして頂いている」という気持ちを何時も持っている。前の学校の時もPTA役員は「木村応援団」になってくれていた。多くの場面でどれほど「助けられたか、勇気を頂いたか!」。今でも感謝の言葉がないくらいだ。一時期は嘘か誠か「ファンクラブ」があったという。
 ・同じように本校でも「身に余るご支援」を得ている。典型的な例は「車の贈呈」だ。学校に車がないと不便でしょうと「ホンダオデッセイの新車」をプレゼントされた。昨年6月のことです。校長になって2ヶ月目のことでした。感激しました。
・ 極め付きは「正門塀の更新」に理解を示していただき、総額1446万円をPTA保護者有志でご寄付して頂いたことだ。4月から8月の短い期間に寄付金は集まり、工事は8月末には完成した。4月校長就任だから5ヶ月で完成したことになる。今や「新生浪速のシンボルゲート」として「存在感」を示している。
・ 更に「高校教育後援会」を秋の総会で機関決定して頂き、9月の「浪速祭」のバザー収入が記帳された。まさに信じられないようなご配慮ご支援で頭が下がります。「バザーに対するエネルギーもすごい」。前の学校でもそうでしたが、PTAはバザーに対して異常な熱意を発揮されます。売上高がすごい。
・ 現在のPTA会長さんは歴代続く、大きな家業の「米穀商」の社長さんであるが、「校長の最初の改革、毎月17日の休みを授業日にして頂いたこと」に感銘を受けました。「何でこの学校は17日が休みなんやろ」と保護者は思っていましたが、電光石火で「廃止の決定」。「この校長はやる。」と強く思いました。「だからPTAは全員が校長先生の応援団です」と。
3.学校とPTAの関係
 ・敢えて言う必要はない。お互いが「パートナー」である。何のパートナーか、それは学校を高めるため、生徒への教育の質を高めるため、あくまで生徒を中心にして保護者と教員がタッグを組んで広い意味での教育活動を推進するものである。金銭的支援がまずありきではない。
・ 保護者間の懇談とか親密さはその後についてくるもの。保護者は「学校に物申し、学校も保護者に物申す」ことが重要だ。「学校のやることだ。口は出すまい。」ではいけない。物言わぬは腹膨るる業なり、「言わないと誰も分からないし、動かない」。出来るかどうかは別の話で、「議論が重要」である。
・特に私は「保護者のお声を大切」にする。そして声なき声にも耳を澄まして聞く努力をする。匿名でもなんでも結構だ。
4.今思っていること
 ・「新春拝賀始業式」は詳しくブログに書いているが、これも今年は一回目ということで役員のみの参加としたが来年はもう少しPTAの人数を増やしたいと思っている。
・ 現在「新校歌を作成中」であるがこれもPTAとタイアップして進めている。共学になった学校だ。その時代の役員にも記憶に残るはずである。PTAの支援をお願いしたい。
・ 学校もホームページに「保護者への連絡サイトを設置」した。もっともっと保護者と学校の距離を地締めなければならない。
・保護者の支援に対する「お返し」は「子どもへの良い教育、サービスを提供」することだ。これで私学は成り立っている。保護者の信頼をなくしたら一挙に学校は崩壊する。「志願者が来なくなるから」だ。今は多くの志願者がいるからと言って天狗になってはいけない。
・今が最も重要な時期だ。「謙虚」にいかねばならない。私はもう来年のことを心配している。まだ今年の入学者も決まっていないのにだ。「私学は厳しいがやればやるだけ返ってくる。面白い。」
5.新年会
 ・年に3回の懇親会がある。春、秋、冬、というわけで本日はPTA役員との「新春互礼会」。場所は春がハイアットリージェンシーホテル、秋は南海グリル、今日は堺のリーガロイヤルホテルと豪華版だ。
・ 春は場所が遠くて、「何でこんなところで?」と聞くも誰も答えてくれない。今日は近くて大変皆さんにも便利であったのではないか。
・ 今日も盛り上がった。歌ったな!「反省」北島三郎「風雪流れ旅」何時もこれだ。しかしこれを歌うときは機嫌の良いときだよ。今日はいささか飲みすぎた。「反省」
・本校のPの皆さん、気持ちの良いお方ばかりだ。校長として同席しているとこちらまで気持ちがよくなる。しかしPの出席は大変多いのに、Tが少なすぎる。これではいけない。失礼だ。「20年度からは科類長も参加して貰いましょう」と副校長が言っていました。私もそう思う。

2008年1月25日金曜日

1月25日(金)指導力不足教員

1.指導力不足教員認定に指針案
・ 日本経済新聞は時々小さい記事ながらも教育関係でタイミング良い、考えさせられる記事をのせる。1月21日の朝刊にその記事はある。自治体ごとに基準がばらついていると指摘されていた「指導力不足教員の認定に文部科学省がガイドライン」の素案をまとめたというのだ。
・ 指導力不足教員は都道府県と政令市の教育委員会が独自基準で認定している。平成14年大阪府最初の民間人校長として採用されたが4月赴任まで3ヶ月間、我孫子にある府の教育センターで徹底した「赴任前研修」を受けていたところが、実は指導力不足教員を預かり研修をさせる部門であった。
・ 民間人校長二人をどこで赴任前研修させるか考え、結局ベテランの校長経験者で指導員が詰めているこの部門が良いという結論になったのであろうが、指導力不足教員と隣りあわせでの研修は大変に驚いたものだ。様々な理由で送り込まれてきた先生といわれる人たちと3ヶ月間近くで研修したのだ。
・ 「2006年度全国で450人が指導力不足と認定されている」。2004年が550人超えであったから、いくらか減少している。07年6月に教育公務員特例法が改正され、教育委員会に対して「08年度から指導力不足教員に研修を受けさせることが義務」付けられたことに伴い、各自治体ごとのばらつきを無くす狙いだろう。
・ ガイドの定義は「教科の専門性が足りず、子どもの質問に正確に答えられない、授業は板書するだけで子どもの質問を受け付けない、子どもの意見を聞かず対話もしないと」いったケースを想定していると記事にはある。
・ 認定されたが改善が見られた場合は職場復帰が可能だが改善の見込みがないと判断されたら「分限処分」か「教職以外への配置転換」となる。この分限免職のことを知らない人は多いのだが、これは当局の伝家の宝刀で「あなたには今の仕事は資質がないから、首」というもので、刑事処分を受けるなどの以外に首にはならないと思っていたら大間違いである。
・ 私学には「分限処分」という規定はないが「就業規則などで懲戒処分に相当すれば解雇は可能」と考えている。所帯の小さい私学で「指導力不足教員を抱えておられるような余裕は全く無い」。
・ 大阪府で数学の教諭が高校の入試問題を何回やっても数十点しか解けなかったといって「分限処分」になり、全国で話題になったのは3年前のことだ。大阪市でも昨年1名の教諭が「態度が改まらない」といって首になった。別段法的に悪いことをしているのではないが「教師としての適性」を問われて処分を受けたのである。
・ 組合も公式には行政当局にクレームはつけるが本気でこの問題で戦う気はなさそうだ。それはもし、こういう教諭を庇っていたら世の批判を受けることを怖れているのかも知れない。いずれにしても「教員受難の時代」とみるか「教員選別の時代」とみるか、「教員に押し寄せる激しい波」は今後とも学校社会を襲って来るだろう。
・ しかし萎縮してはならない。しっかりとやるべきことをしておれば何も怖れることはない。今まで明確でなかったのがようやく、基準化されてくるということだ。「頑張っている教員を応援する。」との声は社会の大勢である。
本校には指導力不足の教員はいないと確信している。また指導力不足に徐々に成っていってはならない。誰も最初から指導力不足で教師になった訳ではあるまい。初心を忘れ惰性にながれ、気力を失い、勉強も、研究もせずただ学校に来て給料を貰い、見た目は仕事をしているように見えても「誰もが分かり、見抜いている。「 教師の誇り」を失ってはならない。
2.修学旅行の引率手当て倍増
 ・文部科学省は2008年度の教員給与体系の見直しを決定した。大きな特徴は修学旅行の引率指導に対して支払われる手当てを現行の1700円から3400円に、大災害時の防災救急業務手当ては3200円から6400円にするという。校外での運動競技大会の引率は3400円に倍増、土曜日の部活動手当ては2400円とする。これで総額13億円の増額分となると記事にはある。
 ・味なことをする。一方では指導力不足教員には厳しく対応する代わりに「出すものは出すという姿勢」で歓迎すべきである。一方で「全員に一律支給されている特別手当は削減する」としている。
 ・学校教育法改正で新たに設けた職種の副校長は教頭より高い給料で処遇し、主幹や指導教諭は教頭と一般の教諭の間の給与水準とする。又教員は残業時間を計算するにそぐわない職種だとして残業代が支払われない代わりに「給与の4%相当額が教職調整額」として一律支給されているものは、今回は文科省と財務省の折り合いがつかず、09年度以降に先送りされた。
・ 本校では修学旅行もその他各種手当ても公立教員以上に配慮している。管理職給与は担当教頭、教頭、副校長と3段階して管理職手当てを支払っている。決して公立より劣る処遇にはしない積りだ。それがないと「本校の教員の誇り」が失われると思うからだ。「頑張ってくれている教員には応援を惜しまない。出すものはしっかりと出す。ただし「全員一律に出す時代はだんだんと遠のいていく」ということだ。」
3.中学入試二次選抜
 ・予定通り試験を実施、夕刻判定会議。合格者を決定した。これで浪速中学入試に関わる一連の業務は終了した。入試広報室、中学校校務会、事務室、広報情報委員会、運営委員会他多くの関係する人で見事にトラブルなく対応してくれた。
 ・「有難う。心から感謝いたします。」お見事でした
4.高校願書受付開始
 ・「すごい、すごい。中学生が10時以降押し寄せる感じだ」。3年生の使っていた教室は2階で、ここをすべて開放し、教職員手分けして対応だ。図書室からも実習助手の先生の応援なども得てやるのだがそれでも長い列が出来る。今日だけで1400人だ。
 ・寒い日なので、担当の先生が急遽他の部屋も空けて中学生を部屋に入れていた。こういう「優しさが浪速の真骨頂」だと思った。嬉しくなった。

2008年1月24日木曜日

1月24日(木)兵庫教育大学大学院出講

1.兵庫教育大学大学院 出講
・ 朝8時、天王寺都ホテル前にて待ち合わせ、学校車に乗り込む、一路兵庫県加東市の国立大学法人兵庫教育大学大学院に向かい、到着は9時15分。途中「吹雪」に見舞われるも順調。少し早く到着したので大学近くの喫茶店でコーヒー。
・ 10時、浅野教授を訪ねて教官室へ。旧知の先生で久しぶりの邂逅。元産能大学の教授で兵庫教育大学が「教職大学院」を創設したときに請われて就任。「教育マネージメント」がご専門。
・ 10時30分講義開始 受講生21名 「学校教育研究科」「学校教育指導職専攻」の大学院生、要は全国の自治体からから選りすぐられ、派遣された現役の教員で、将来の管理職候補、又教育委員会の幹部になる公費負担の派遣教員で年令構成分布は広く、ただ女性は1名のみ。
・ 講義の形は「M1後期 専門科目 学校組織マネージメントと学校評価―学校経営実践事例研究」というものだ。教材は以前私が著した冊子 旬刊「世界と日本」の特集:「校長の力で学校は変わるか」と、浪速高校公式サイト理事長校長公式メッセージ「論考:学校改革実践シリーズ」の資料が用意され、受講生はすでに目を通しておられた。
・ 2限目の一こま90分の講義を一生懸命した積りである。最後に学生諸君から大きな拍手を頂いた。講義のあと、食堂で一部受講生の方を含め、昼食をご馳走になり帰参の途につく。お土産は嬉しいではありませんか。「学院神社に奉納してくださいと清酒2本」。14時30分学校に到着。主査の運転は見事でした。有難う。
2.大阪府私立学校人権教育研究会(略称:私学人研)
・ 副校長と担当の先生2名で最近の状況についてお話を聞く。来年度は「中学校部門で幹事校」だとのことで「しっかりと責任を果たさねばならない。」
3.中学校2次募集応募状況
・ 予想を超える応募でこれまた「嬉しい悲鳴」だ。中学は高校に比べて「少人数授業」を考えており、どういう最終数値になるのか、明日の入試の結果を待つことになる。
4.高校受験検定料
 ・高校の受験料は2万円である。郵便振込みとなっており、順調に振り込まれている。2000名の受験であればそれだけで4000万円の歳入となる。少々品がないが、ひとりでに「頬がゆるむ」。
 ・高校は明日から「志願書受付開始」で郵便振込用紙の半券持参で「受験番号」が手渡されることになる。システムとしては完成されている。
5.「推薦・AOも学力必要
 ・やはり出てきた。当然だと思う。中教審は大学生の学力不足が指摘されている中で、推薦やAO入試について「大学は学力検査や大学入試センター試験を用いたり、入学者選抜で高校の調査書を活用すべき」という案をまとめたという。
 ・「大学全入時代」を前に入学者の学力水準を保つ狙いという。昨日23日に学士課程教育の在り方に関する小委員会に報告された。確かに推薦入学狙いの生徒や文系AO入試狙いの生徒は早い段階で高校教科に熱が入らないと指摘する声はある。「高校教育の質を保証」するためには有り得る話で、急にまとまる話ではないが高校教育のあり方が大きく問われ始めてきた証拠の一つである。
 ・はっきり言って関西でも多く大学はあるが、本当に学力ある生徒が狙い、入学を許される大学はどれくらいあるのか。本校の生徒のことでは勿論ないが、「最高学府といわれる大学で真理の追究や研究活動が本当に出来るのかと心配するような高校学力レベル」でも推薦入学で簡単に晴れて「大学生になっていく。」
・ 「ウーン」「こんなので良いの?」と社会が「大学というものの在り方」を見つめ始めたということだろう。それは間違いなく「高校教育に跳ね返る」。分かるような気がする。なんと大学と高校が協力して「高大接続テスト」(仮称)も研究協議されているという。

2008年1月23日水曜日

1月23日(水)学校の主任・主事

1.主任職の法的整理
・ 学校に「主任」などと呼ばれるものが生まれたのは何時ごろなのか調べるのだが、はっきりしない。漱石の「坊ちゃん」には出てくるから恐らく明治時代にはあったのかも知れない。「3年B組金八先生」には主任先生は時々出てくる。「主任」と「主事」の「違い」も知りたい。こういうのを調べるのは大好きだ。
・ 戦後の新学制発足後20年を経た昭和42年に文部省は「各学校が校長の指導のもとに生き生きとした教育活動を組織的に展開できるよう校務分掌を分担する必要な職制を定めて校内組織を確立する」という中央教育審議会の答申を尊重し「制度化」を進めた。すでにこのときから「組織的」という言葉が出ていることに私は合点した。しかしその道筋は険しいものであった。
・ 昭和50年3月、学校教育法施行規則の一部改正で小学校、中学校、高等学校に「主任主事などの設置を規則として義務付け」て今日に至る。制度そのものと、主任は「教諭をもってこれに充てる」という学校教育法の規定とその条文が実は頭を悩ます問題となってくる。
・ 例えば教務主任について言えば「教務主任は校長の監督を受け、教育計画の立案、その他教務に関する事項について連絡調整及び指導、助言に当たる」と明確に規定されている。この「連絡調整と指導、助言という言葉」が響きは良いが実効性の問題として物議をかもす。
・ 主任の制度化に対し、これに強く反対する勢力は「教員社会の民主的意思決定を崩すもので主任制度は教員間に秩序の崩壊と混乱をもたらす」という論理で一大反対闘争を進めたのであるが、当時の永井文部大臣は「主任は中間管理職でなく、その職務は職務命令を発することにあるのではない」と昭和50年12月に「調和のとれた学校運営について」として文部大臣見解を示すはめになることになる。
・ しかし考えてもみよ。前述した法律制定の趣旨や連絡調整という言葉は経営論で言えば「コーディネーション」であり、連絡調整には「組織の論理の優先性」がまず求められるわけで、個人の教員の「教育観が優先」される訳がない。しかし学校社会の主任制度に対する受け取めはこの文部大臣談話で正式に決まった。
・ 昭和51年1月の事務次官通達で「主任等は・・、必要があれば校長、教頭の指示を受けてこれを関係教職員に伝え、あるいはその内容を実施するため、必要な調整等を行う」と補強したが、これらのあたふたとした行政の動きに当時の行政と職員団体の激しいまでの論争が垣間見える。時代背景を完全に映し出しているのである。
・ 指導助言という言葉も曖昧で主任は「指導職」を定義しているもので、教育の先達としての「アドバイス役」で強制力はない。受ける側も自分が納得せねば、「指導助言に従う」などはないと考える。「強制力のない主任」としてスタートしたのである。
・ こういった曖昧模糊とした主任制度は日教組の支配する学校文化に上手くマッチし、結果として「学校の組織化の遅れに手を貸す」ことになったと私は考える。主任が指導しようと助言しようと一生懸命に校長や教頭の意思を伝え「連絡調整」しようにも、最終意思決定は「職員会議での挙手による賛否」で決めることが「民主的方法」と固執する学校文化に流されることになる。
2.主任の発令と任期
 ・主任の発令は最後は校長の裁量で決定されるというのが一般的である。主任は「任に命じられる」「任に充てられる」のであって「新しい職に就く」というのではない。即ち「職に命じられる」のではない。
 ・従って「命任」という言葉が使われる。又「教諭から充てられる」との法的規制から省令主任については管理職たる教頭が「充てられる」のはおかしいのであって、これは不可能であるが、私学においては基本的には学則の整備等で教頭兼務というのは可能であると考えているがどうだろうか。
 ・主任の年度内の交替はあり得ない話である。この交替制も日教組と当局は激しい闘争が歴史的にある。前述した文部大臣通達の中に「原則として主任の地位に付いたものが固定化せずに出来うる限り多くの教員が主任としての経験を踏むことが望ましい」を逆手にとって年度内で主任交替を運動として取り上げた経緯もある。
 ・校務分掌は原則的に入学式の4月から翌年3月の卒業式までの「1年単位」であり、年度途中で主任が交代などあり得ない話である。府県によっては「学校管理規則で1年」と明文化しているところもある。
 ・校務分掌の当て嵌めは校長の専管事項であるから「命任」は「校長の職務命令」であることが理解できず、「厭だ、やりたくない」で「だだをこね」本校でも「説得」に2週間以上を要したことがあったとか、結局「逃げ得」のケースもあったという。健康状態や家庭事情ならいざ知らず「教員のわがまま」を許してはならない。
 ・公立高校に民間人校長として着任した平成14年、主任や主事が職員会議の教員の投票で決められており、「驚いた」が、それを「校長任命」にしようとしたときの反対は尋常ではなかった。「適材適所」ではなくて「輪番制・順番制」、時に信じられない話として「あの人はサボってばかり、一度部長をさせたら」などという話もあるくらい、この主任制度は「曰くつき」なのである。
3.中間管理職の設置
 ・平成も12年頃から「学校改革」が議論され始め、「校長のリーダーシップ」が問われ始めても実務担当の主任や主事を動かすエネルギーやハードルは依然として大きく、高く、「連絡調整や指導助言」だけでは一向に学校改革が進まず、「民間人校長の投入」など様々に知恵を行政当局は絞り、遂に「校長教頭と主任間に中間管理職位を置く」ことになる。
・これは明らかに「主任制度の限界」を当局が認めたものだ。昔の組合闘争のことを思い出したのかも知れない。又「忙しい」「時間がない」などと「当事者能力を棚に上げて責任を転嫁する現管理職の泣き言」に行政が折れたものだ。折角の組織のフラットをピラミッドにしようとしている。
 ・教えない管理職の増設はコスト増になるのであるが、「主任制度に余程懲りた」と見えて文科省も「即決し、教員加配を認めた」ことが面白い。今回は組合の反対運動は全くといって「ない」。どうしてだろう。
 ・それが東京都や大阪府でいう「主幹」「首席教諭」とかの呼称でいう「中間管理職」である。完全に管理職と銘打っており、「職務命令が可能となる組織上の上司」であることを明確にしたのである。学校組織の階層化であり、学校も遂にピラミッド型の組織が出現することになった。今後「主任制度」も質的に変化してくるかもしれない。
 ・本校では「担当教頭の職位」を設け中間管理職の位置づけとした。言ってみれば「特命担当管理職」であり、第一号は平成19年4月「入試、広報、情報担当教頭」を発令した。1年間見てきて、この人事は「大成功」だったと自負している。
4.北教祖の「主任手当て」の返還運動
 ・ 北海道教職員組合(北教組)が小中学校での主任手当ての教育委員会への返還運動により、1978年から貯まったが額が37億円になると新聞報道があった。ふざけた話で貴重な税金、公金のたな晒しである。
・ 組合は主任手当てを受け取れば「主任制度を認めたことになる」、道教委は「返金を受領したら反対運動を認めたことになる」と両者間で普通為替や小切手が行ったり来たりしているという。遠い昔の話ではない、つい最近の話である。
・ 大阪府においても「主任手当て」は条例で定められているのだが、金額は私の在職中で大体月額5000円以下の数値であったが、不確かであるが、聞くところによると、各主任や主事はこの手当を自主的に供出していると聞く。一旦個人に入るがどこかに行っているというのだ。
・ 平成19年1月着任して早速、本校での事例を調査したのだが、本校では「主任手当ては支払っていなかった」。理由は分からない。今更詮索しても仕方がない。
・ 改革の一つとして4月以降主任主事に対して「府立高校並みの主任手当て」を支払うように規則を定め、実施した。平成20年度からは更にこの金額を「倍増する」ことにして過日明らかにした。不要な人は返却してくれれば良いが、今のところ1名が不要となっている。私は北海道教育委員会のように「返却分を送り返したりはしない」。
・ 「主任という職位」に対して支払う当然の対価と考えており、この職位は「一般の教諭とは違う」ということを示しているのである。連絡調整や指導助言代と考えれば「安すぎる金額」であるが、金額の多寡ではなくて「この職位への敬意」と考えて貰って良い。
5.分掌主事
 ・主任と主事は完全に法的な取り扱いが異なる。主任の呼称は高等学校でいえば「教務主任」「学年主任」「教科主任(学科主任)」「寮務主任」しかない。主事は「進路指導主事」「生徒指導主事」と「保健主事」の三つを言うが進路、生指と保健ではその職務が微妙に異なる。
 ・進路と生指は「校長の監督を受け、・・・に関する事項を司り、当該事項について連絡調整、指導助言に当たる」とあるが、保健主事は「校長の監督を受け、関する事項の管理にあたる」となっている。極めて重要な違いである。本校の各主任や主事は理解しておかねばならない。
・ 特に重要な「教科主任」は高等学校にのみある職位であるが、現場では一般的に冷たい扱いを受けており、全くの「輪番制」で2~3年目の新人が時に当たったりして「ベテランは誰も言うことを聞かない」、即ち、連絡調整、指導助言など一切出来ず、教科主任の仕事ができないなどの弊害に陥ることが常態化している。これではいけない。法的根拠から逸脱しているし、大体「順番で決める」という職位ではあるまい。
持ち時間、教材選択、シラバスの作成等、極めて重要なこの職位の復権を図るため20年度4月から「校長任命制」にするつもりである。経験豊富なベテラン、求心力のある先生が務める職位であろう。「校長の監督を受け、連絡調整、指導助言に当たるべき人が採用2年目とか3年目の新人で可能とは思えないのである。」
5.20年度の主任、主事の内定
 ・教科主任を除いて本日内定し本人に伝えた。活躍を期待している。

2008年1月22日火曜日

1月22日(火)管理職論

1.今朝の管理職会議
・ 中学の入学者予想が2クラス分を超えて3クラスになりそうな入学金納付状況だ。「嬉しい悲鳴」である。「3クラスなら新中学1年生の担任は当然3名必要」。「誰にお願いするか」、副校長が頭を絞って考えている。中学生はまだまだ「か細い」ところがあり、「中学校教育は難しい」。虎の子の中学生だ、慎重に考えていかねばならない。
・ 来年度の「入試広報室体制」について若干の議論、今年の成果をベースに来年度の要員を決めなければならない。現時点で確定しているのはベテランの先生が1名ご退職で後任には現在大阪市立中学校の校長先生を「新規採用」することだけだ。
・ 今後については様々な意見が出ており、今後継続して議論することとした。「改革2年目が重要」であり、思い切った交替は「危険」である。さりとて新しい人材も育てなければならない。「外部に出して役立つ人材」はそう簡単にはいない。居るにはいるがそういう人を出せば肝心の内部がお留守になるし、難しいところだ。
・ 高校入試の1.5次募集について戦略的対応を教頭が提案。了解した。
2.管理職論
 ・ 昨日、今日と朝会で管理職には厳しく指導した。私の言葉で「管理職とは組織に楔を打ち込むのが仕事」と。同じことを続けるなら管理職は要らない。教員だけの賛否で物事を決め、運ぶならば、それはそれで全く問題ない。しかしそれでは学校は変わらない。「変えるという行為にこそ管理職の出番や仕事がある」と。
・ 今や全国の公立小中高などの校長や教頭などが自主的に一般教員などに“降格”となる「希望降任制度」を利用している人は例年増え続けているという。1990年代後半頃から各地で始まり、06年度には全国41都道府県と12の政令都市が導入している。大阪府も確か2005年度から制度化した。
・ 文部科学省の調査によると06年度全国実績で過去最高の84人が降格を希望したという。うち62人が教頭。「長時間労働が強いられる」とか、「初めて経験する管理業務にストレスを感じたり、自分が管理職に向かないと思い込んだりする」ことが原因としている。長時間労働が嫌だなんて信じられない言葉で、そもそも選任が間違っているのではないか。
・ 校長から一般教員への希望降格は8人で、当然ながら校長から教頭へはゼロである。私学の統計データは手元にないが、「これよりも大きな数値」であることは間違いない。ただ私学の場合は「希望降格」というより「更迭降格」が圧倒的に多いと思う。昨年だけでも挨拶状を受け取った学校は極めて多い。
・ 即ち私学は公立と違って理事会の意向で「経営運営責任を問うことか出来る」ことが可能であり、ぼんくらな管理職であれば「学校が危機に陥る」のは直ぐで、組織を守るため更迭することはままある。本校では制度としての希望降格制度はないが、昨年ご本人の強いご希望で教頭から一般教諭に降格したケースがある。これが初めての例ではないか。
・ これはご本人に瑕疵があったということではなくて、3年一区切りで責任を果たし、「まだ40台と若いし、もう一度担任となって生徒と触れあいたい」との希望を私が受け入れたものだ。慰留をしたがご意思が固くて、最終的に了解した。今、現場で「良い仕事」をしてくれている。
・ 朝会で私は言明した。学校の進化を教職員の先頭にたってやりきれない人は自ら降格を希望して欲しいと。現在の管理職は事務長を除いて、昨年2月、着任後の面談を通じて、年令、職務経験等を考慮し、教員からの評価も参考にしながら、「管理職を張れる人物」と見込み、打診し、結果的に彼らが「受け入れた」ものだ。時間的余裕がなく、断ってきたら「自分が兼務する覚悟」であった。
・ 公立学校勤務時代は「教頭になり手がいない」ことが話題になったりする。寂しい話だがそういう時代になったということだろう。忙しい、責任は問われる、その上「給料は安い」では誰もなり手が居なくなるのも分かるような気がする。私は管理職の給与をなんとか上げてやりたい。民間企業から公立高校の校長に就任した時、その給料の安さに驚いたものだ。その代わり「成果や経営状態によってはまず最初に給料ダウンとなる。」当たり前のことで、是を管理職という。
・ 管理職に「年俸制を導入」したのも私だ。1年経ったら号俸が自動的に上がるなど有り得ない話だ。恐らく日本の私学で管理職の年俸制を導入しているのは本校のみではないか。
・ 管理職とは一般教員でもなければ、「教員の延長線上にあるものではない」。完全に分岐した別の線路の処遇システムでなければならない。基本的には教職経験があれば好ましいが絶対的必要条件ではない。逆に言えば「学校の管理職には長い間の教員としての経験から来る守旧性、鼻持ちならないプライド、視野の狭さ」が時に改革の邪魔をする。
・ 元組合員だろうが非組合員であろうが、そんなことは関係ない。それを言えば公立の校長や教頭は圧倒的に元組合員である。卒業式の「歌・旗大反対」と声を張り上げていた人が、いまや教員に向かって「私の責任でやります。」と言っている時代だ。
・ 管理職とは「ビジョンを明示し、組織をまとめて、個々の構成員に役割分担を与え、人材を指導育成しながら、組織としての成果を上げるために計画を立て、実行し、結果を分析し、計画を見直し、次に移るという管理のサイクルを回せることの出来る人」が木村流の定義である。
・勿論部下を追い回すだけが管理職ではない。「いとおしく思ってくるようにならなければならない。」仕事では厳しく、仕事を離れたら「部下を可愛がる」気持ちが大切だ。この気持ちが伝われば、部下は上司についてくる。 結局最後は人間性だ。「管理職の品格」と考えれば良い。私ももって「自戒」していきたい。
・ 1年経って「自分は管理職の器にあらず、教科で生きて行きたい」というのであれば,理事会側としては「それを受け入れる用意がある。」と言明する。しかし今の管理職は「総じてよくやってくれている。」しかしこれで良いと思ったら、進化は止まる。「心を鬼にし進まねばならない。」「管理職とは辛い仕事なのである。」「今まで頑張ったから、ようやく管理職になれた。これからはゆっくりやろう。」とはいかないのである。「ご褒美に与えられた名誉職ではない。」
3.広報情報委員会 新メンバー
 ・本年度常勤講師で頑張ってこられた「社会科のG先生」に依頼し快諾を得た。この先生なら誠実にフットワーク良くやってくれるだろう。なによりこの先生はスポーツで鍛えた「気配りの人」だ。見事にやりきれば「将来は開ける」。頑張って欲しい。
 ・しかしあくまで分掌の仕事は副であり、教科指導力が問われる。もうすでに過日のセンター試験問題は彼なりに分析し、自己の教科指導力を高めてくれていることを期待する。
4.本年度末の退職希望者との最終確認面談実施
 ・管理職人事、分掌主事人事、退職人事について「2月1日に内定発表する」ことで最終的確認や事務処理中で、大体整理できた。「思い切った組織の若返り」となろう。

2008年1月21日月曜日

1月21日(月)大学入試センター試験考その3

1.大学入試センター試験考その3
・ 今日で3日間連続で大学入試センター試験についてブログに言及している。それくらい高校にとって重要だということだ。素晴らしい進学校を目指すなら一昨日も書いたように「センター試験を攻略せよ」。
・ テレビでも各地の進学校は教師が神社にお参りしたり、学校の旗を持って試験会場に出向いたりしている。今や一種の「お祭り」みたいになってきている。こういう動きの裏を読まねばならない。それくらい「センター試験の価値が上がっている」ということだ。
・ 教師がセンター試験を知らないというのでは話にならない。自分がその昔、共通一次やセンター試験を受けているかいないかは関係ない。「高校の教師はセンター試験のことを勉強」しなければならない。進路指導部の話だと思っている教師がいるとしたら「とんでもない話」だ。
・ 本校の担任は少なくとも生徒・保護者から進路相談があったときに適切に情報を与えることが必要である。昨年、ある保護者がある担任に進路相談した時に「それは進路指導部に聞いてみます」と答えたと校長にクレームがあったことがある。こんなことではいけない。「ベネッセの模試でこれくらいなら大丈夫」などと言ってあげねばならない。
・ 昨年までは極めて少ない受験者であったが、ようやく「今年は倍増」した。しかしまだまだだ。たとえ「お試し受験」でも「全国54万人の高校生との比較が可能」だ。自分の学力レベルが分かる。生徒にとって自分の実力を知ることは「辛い」ことだが、此処を乗り越えないと次への進歩はない。
・ 類や科コースには関係ない。1月のこれを目標にすれば「生徒にも目標とやる気」が出てくる。
2.センター試験の詳細分析
・ 10時、3年生のセンター試験リサーチが始まる。生徒がぞくぞく登校してくる。その横では中学校一次Bの合格発表がなされていた。
・ 学校はどことなく緊張感がある。3年生はセンターの成績自己採点とリサーチに出し、明後日、センターの発表する平均点などで「最終志望先」を決めることになる。学校独自の統計データを科目別に分析すれば本校の弱点がすぐ分かる。果たして本年度の結果は?
・要は「全国平均にくらべて本校の生徒の実力と教科担当別の得点率と分布」だ。前の学校では校長自らこれを徹底してやった。加えて他学区のトップ校との比較で自校のポジションが明確に分かる。素晴らしい進路指導部長が居て、その気になってくれ徹底して分析してくれた。あれ以来前任校は「復活の道」を辿る。着任1年目から実施した。
・2年目以降、多くの3年生の担任が「教室が燃えている」と表現するくらい、生徒間で切磋琢磨の「センター対応が学校全体にまで広がり、燎原の火」となっていったのだ。今でも鮮明に覚えている。
・ 前任校で私が始めたのが、「教科担当からの報告」だ。校長室にやってきて、「今年のセンターの問題分析と対応策」を報告にくる。「難しかった、易しい問題だった等々」翌日には報告にやってきていた。本校ではまだ無い。要はこういう習慣が無いからだろう。本校教師の目で本年度の総括を教科単位にしなければならない。「3年生の教科担当は誰か」ということだ。
・ 現2年生の学年主任が早速「センター分析の資料を2年生に配る」という。動き始めた。「新しいことを始めなければ駄目」だ。同じことをやっていて「人間の意識が変わるか」、絶対変わらない。何時もと違うことをやって、初めて人間は「気づく」のだ。
3.進路指導
・ 進路指導部長が入ってきて、明日詳細報告を受けることにした。まだ本校では「センター試験に関わるシステムが十分に出来ていない」から進路指導部長は苦労だろうが、頑張って欲しい。「早くシステムを完成することだ。」学年主任と科コース長との役割分担は「センター対応はどちらか」、管理職はちゃんと整理しなければならない。
・ 本年度から秋のPTA総会は廃止。PTA総会は春だけで十分である。年度5回も実行委員会があるのだから、秋は肝心の「進路懇談会の中身を充実する必要」がある。各「学年集会」に切り替える。各学年は進路を中心にして「保護者と担任団との懇談会」となる。管理職とPTA本部役員が話し合うだけで駄目だ。担任と学級委員が近くならなければならない。PTA役員とはすでに合意している。
4.理事長職務代理が慰労訪問
 ・ 有名店のどら焼きをたくさん持参して「入試広報室」「事務室」に激励訪問に来て頂いた。ちゃんと過日の「志願者数値の入った新聞」を持って、赤鉛筆で自ら各校を評価し、本校の「戻りを推定」して「先生、これくらいですね。」とおっしゃる。何時も心配していただいている。有り難いことです。
・校長日記ブログを読んでおられ、一昨日のブログで書いた「O教諭はどういう先生ですか、出来ればお会いしたいですね。今まで知っている先生はすべて組合の先生ばかりでしたから」と言われる。
・ 早速O教諭を呼び、しばらく懇談。そうだ、今後タイミングを見て次々とご紹介していこう。

2008年1月20日日曜日

1月20日(日)センター試験考

1.浪速中学校一次B試験
・ 前のブログにも書いたが中学校は「二日連続でAとBの試験」がある。「一次B」というのはAは何処かの中学校を受験し、その結果による「受け皿としての対応策」(分かり易くいえばすべり止め)である。勿論その逆もあるのだが。即ちAを抑えにしてBを本命とするものだ。面白いシステムである。この「二日連続というのがミソ」である。
・ 本校の本年の大きな特徴は「Bの志願者が多い」ということだ。勿論AにもBにも両方受験する生徒もいるが、とにかく例年の3倍強の志願者数だ。これは浪速が強豪校に匹敵すると保護者から認められ始めたことを意味するのか。AとBと数値が余り変わらないというのは本校教員、過去全く経験がないという。
・ 「とにかく中学校受験の動きは読めない」。トータルの募集人員は70名であり、それくらいで良いと考えている。合格発表は明日の21日10時だ。そして25日に2次募集となる。以上で中学校はすべて終わる。
・ 浪速中学校に入学してくれた生徒には「6年間徹底的に浪速流で鍛える覚悟」だ。新生浪速の子飼いの生徒となる2年目だ。保護者には入学式には伝えねばならない。「お任せください」と。
2.浪速中学校一次A合格発表
・ 10時合格発表。光景は変わらない。「歓声、歓声」。日曜日ゆえ、お父さんの姿も多い。携帯電話で「合格したよ!」と子どもが誰かに電話している。祖父か祖母か、何時もの変わらぬ光景だが、こういうのを見るのは好きだね。
・ 合格者は「入学金を事務室に支払い」、近くの空き教室で待機している制服店から「制服の採寸」となる。一族総出で準備してくれている。今日だけで昨年の数を超えているから、喜んで貰えるだろう。社長が「先生、今日のBの受験者数は何名ですか」と聞いていたね。学校が元気あれば、お付き合いしている業者さんも元気になる。当たり前のことだ。
3.センター試験二日目
・ 二日目の本日は理科と数学。今後の予定は23日に平均点の中間発表、もし必要であれば25日に得点調整の有無の発表、その後は「国公立大の2次試験への出願が28日から始まり本番」となってくる。
・ 今年の志願倍率は過去最低の3.0倍、全国54万3385人の受験者数といい、昨年から1万人の減だ。間違いなく少子化だ。6教科28科目を全国736会場で行われた。ただしセンター試験を利用する「私立大学数は466校と過去最多」。10年前の2.6倍で全私大の80%を超す。1990年にこの制度がスタートした時にはわずか16校であったというからすごい伸びだ。背景には勿論少子化の中で「大学全入時代を迎え、生き残りをかけた大学間競争」がある。
・ 特に「センター利用」というセンター試験の得点だけで合否を決めるところがほとんどで、受験生はセンターを受ければ多数の私大の学部や学科に出願できる。一方、私大側から見れば、国公立を狙う受験生を呼び込める上に、テスト作成費用や会場設営、人件費の削減などメリットも大きい。
・ 昨日のブログでも触れたがますます「センター価値は上がる」。「進学校のシンボルはセンター受験者数に置き換わる」。AOや推薦入試も悪くは無いが「センターを受けて堂々と狙う大学に挑戦する気概」も大切だ。「浪速高校は今後センター受験者数を思い切って増やす」。
・ 日本史Bの問題は本校の受験生にとってダントツに有利となった。「神社神道に関わる問題」が出ておりこの問題の得点は全部取れる筈だ。授業の神道科ですべて教えているもので、取れてなかったら厳しく言わねばならない。「何、やっとんや」と。
4.大学入試センターの変遷と日本の問題
 ・正直言って団塊世代の我々には、この「大学入試センター」には馴染みが薄い。我々の時代は国立大学は完全に2極に分かれ、「国立一期校」と「国立二期校」であった。昭和30年代から始まる高学歴志向で大学短大への進学率が急上昇し、昭和45年には23.6%となる。
 ・40年代に入ってますます激しくなる「受験競争が大きな社会問題化」し、東京大学の「統一テスト構想」などが議論され昭和52年に「大学入試センターが設置」された。そして昭和54年に「第1回共通一次学力試験」が誕生する。共通一次世代だ。
 ・美空ひばりや裕次郎が活躍し、お父さんは「企業戦士」で家庭や子どもは全て母親に任せて働いていた頃だ。ところがこれも実は大学の序列化、輪切りの進路指導、入試改善は私学は切り捨て、国公立大のみにうまみがあるだけとの批判から11回で終焉することになる。
 ・変わって出てきたのが「臨教審答申の新テスト」、これが現在の「センター試験」だ。昭和60年、バブル始まりの時期である。国公立、私大の全てが利用でき、受験科目が大学の自由になる「アラカルト方式の誕生」である。即ち大学受験が「多様化と軽量化」になったのである。
 ・この時代から大学は変わっていく。都市圏大学と地方の大学の格差、一部ブランド大学への集中化、受験の大衆化が始まる。大学がどんどん入り易くなり、私立大学では3科目受験が当たり前、中には1科目というところも現れる。推薦入試とかAO入試とか聞いたことがないような合格方式が出てくる。
・一見高学歴化したように見えるが、実は何のために大学に行くのか、行っているのか分からないような「大学のファッション化」が進む。都会の「おしゃれな大学が人気」を博し、その結果「私高国低」と言われ、伝統ある地方の国立大学が落ち込んでいく。どんどん大学生の学力問題が言われ始め「分数の出来ない大学生」がベストセラー本になったりする世界でも例を見ない日本の大学となる。
 ・追い討ちをかけるように、文部省も「ゆとり教育」路線を打ち出すものだから「児童、生徒、学生の学力は低下の一途を辿る」のは当たり前だ。国立大学もさすがに「国家の危機」と反省し、平成13年度くらいから軽量化への反動であろうか、「5教科7科目」を標準とし始め、9科目受験の学部も出てきた。「先祖帰りの様相」である。
 ・このように大学を中心とする「日本の知性」は時代と共に、揺れ動いてきた。その結果国際学力比較で日本の子供たちの「学力の低下」が歴然としてきたし、生活スタイルも「どこまで恵まれたら気が済むのか」といわれるくらい、物と情報に満ち溢れて「将来を背負う日本の児童、生徒、学生の資質」が今厳しく問われているのである。
・ 今日は少し、肩に力が入ってブログを書いているが、「今、教育に携わる者の責任は重い。」浪速教職員は使命感を持って働いて欲しい。教職という職業は生活の糧を稼ぐだけの生業ではない。大げさに言えば日本の将来に責任を持っていると考えて欲しい。
・今日の文章も借り物ではない。新聞に目を通し、書物を読み、何時も生徒のことを考え、思いを文章にしたらこうなる。私は宮崎県の東国原知事のようには行かないが「浪速をどげんかせんといかん」と思って「命をかけて」やっている。
5.又生徒に出会う
 ・16時過ぎ天王寺ミオ1階のパン屋さんで女生徒集団に出会う。背中に「浪速高校排球部」の大きな背文字入りだからすぐ分かる。「アツ、校長先生だ。」よくパンを買っているところを見つかる。「勝ったかー?」「負けましたー!」と。

2008年1月19日土曜日

1月19日(土)公立中学校進路先応募状況

1.公立中学第2回進路希望調査 発表  浪速人気、府内トップクラスへ踊り出る!
・ 昨日の中学校に続いて本日の各紙は「高校への進路希望」について公立の前期選抜と「私立志願者数の数値を発表」した。大筋これでほぼ決まりという数値である。「浪速は5.7倍、私学平均が2.57倍だから2倍の人気」だ。確かに一部の高校の一部の科コースに高い数値が出ているが、「総合力」では負けてはいない。
・ 数値に出ていない数値を入れて「浪速高校、専願、併願合計数は2090人を超える!」トップクラスに位置する。次に常翔学園(大工大)2087人、大阪学芸1881人、桃山学院1695人、近大付属1496人、産大付属1487人、四条畷学園1478人、大阪高校1464人、関西大倉1432人、と続く。
・ 数値で見る限り、男子高(10校)と女子高(28校)は完全に「勝ち組」と「負け組」に明確に差が出て来た。共学校(56校)はその傾向に変わりはないが、府内南部では完全に差が出て来た。「浪速がトップだ。」今年から共学に移行した大阪高校と関大北陽は大幅に志願者を伸ばした。やはり共学人気は本物であるのかも知れない。
・ 精読することで私立高校の置かれている構図が明確に見えてくる。浪速については「上昇気流、復活への道筋を確認できたことが極めて嬉しい。」特に本年は昨年までの「科・コースを全面的に見直し、SS,Ⅰ類、Ⅱ類、Ⅲ類と初めての募集」であっただけに正直「心配」していたのであるが、過去20年間で最高の志願者数を記録するなど心配は杞憂に終わった。
・ 高校のコース設定については校務運営委員会、職員会議と手続きを踏み、全教職員で議論を重ねてきたが、「理事長・校長として決断に踏み切れない時期もあり、」学校改革のテーマでも最後の最後、もう学校案内の印刷が間に合わないと入試広報室からクレームが出る時点まで引き伸ばし、遂に5月14日、決断したものだ。理事長校長連番:10がそれに当たる。
・ 議論の過程で正直、教職員の総意は2分し、最後は職員会議の多数決で総意が決められたが、その意向に沿った最終意思決定をするには「不安が消えなかった」のである。結局、総意を覆す理事長の決断となるのだが、今日の今日まで心配は続いた。今日の新聞発表で数値が公のものとなった。私は、今「一息入れている」のである。
・ 本日理数科の「O教諭」を呼び、「思い出話」を少しする。このO教諭の主張する線に私が乗った形であったが、「彼の先見の明に勝利の女神が微笑んだ」と言ってあげたら、目を真っ赤にして「嬉しそうだった。」彼は言う。新しいSS,Ⅰ類長に内定しているのだが「頑張りますよ。徹底してやりますよ。国公立に大量に入れますよ。」と顔を震わしながら言ってくれる。
・ 「願も大幅に増え」「合わせて併願数が倍増以上」完全に「併願人気校」のポジションを得た。次は「専願で充足する学校つくり」、謙虚に調子に乗らず、しっかりと「学校つくりを進める」ことが必要だ。砂上の楼閣であり、生徒・保護者の信頼を失えば一挙に「落ちる」。心して参りたい。まだ実力ではない。敵失もある。運が良かったと考えるべきと思う。
・ 新聞を見ながら信頼する高校副校長と意見交換する。副校長は言う。「近隣のH学園にも、O高校もそうでしたが、アットいう間に抜かれました。並ぶという時間はなくて横を「サアッ」と通り抜けていく感じで浪速は置いて行かれました。」この1年を振り返れば夢のようです。切歯扼腕の思いと辛い時を過ごした人間でなければ言えない言葉だ。「坂道を転げ落ちるのはアッという間であるが、上るには時間がかかる」。今後とも誠心誠意、歯を食いしばって頑張っていくことをお互い確認した。その為には「教師である」。「資質の高い教師を集めることが先生の仕事」と言い渡した。
・ 最近入試広報室のH顧問先生とお話しする機会があった。この先生は元堺市の公立中学校の校長先生で校長協会の会長などもされた大物の先生であるが、「先生、学校の人気は府民、市民、社会が押し上げてくれます。しっかりとやるべきことをしていたら中学校サイドはしっかりと見ていますよ。手練手管は入りません。」と。忘れられない言葉だ。
・ 副校長と先ほどのO教諭など、立派な先生の思いが「浪速の良心」として残っていたからこそ、今日がある。間違いなくこのO先生は本校の財産教諭の一人だ。数学の教諭で府内公立高校トップ校から府内難関公立大学を卒業し、「何よりの生徒思い」だ。生徒を思う教員は多く居るが「それを教科指導力+講習という形で表している」ところがすごい。高く評価している。
・ そう言えば前の学校にも全く良く似た数学の教諭がいた。身なりは一向に構わず、教師らしい、教師、どちらかといえば旧世代タイプだ。生徒の信頼は抜群。私も大好きな人物だった。「彼は何才になったのだろうか?」ああいうのが本校に来てくれると良いのだがなー。四六時中「数学指導とバレーボールのコーチばかりしている先生で、バレーがやれるなら「どこでも行きます」と言っていたが・・・。「コンタクトしてみるかな。」しかし私にとって「前の学校も大切だ。」人の引き抜きはあまりしたくない気もある。
2.浪速中学校入試一次A 無事終わる
 ・全く欠席者なしで募集人員50名に90名が参集。国語・算数の学力試験。その後事務手続きとしては、「データ集計」「管理職会議」「校務運営委員会」「判定会議」「合格通知書等封入作業」となる。
・ ミスがあってはならない作業で「役割分担」はきっちり決まっている。教職員はよくやってくれた。「志願者が少ない時はやっても元気が出なかったが、こうなってくると張り切ります。」という教員もいる。「合格発表は明日の10時校内に掲示」。
3.センター試験開始
 ・もう昨夜から今朝にかけてNHKテレビはセンター試験の放送ばかりな感がする。本校生徒の会場は大阪市立大学だから、歩いても行ける。担当教諭も門まで激励に行き、様子を見守ってくれている。全国54万人が受験する。センター利用大学も増えたという。大学間競争の激しさ、少子化の中でますます「センター試験の価値」は上がってくるだろう。
 ・学校で普通に勉強していれば「解ける問題」である。難しい難問や奇問がでるわけではない。「学校の進学意欲はセンター受験者数に表れる」と言っても過言ではない。「絶対にこの数値を増やさねばならない」。
・「センター対応」これが「進学校としての担任や教科担当の腕の見せ所」となる。勿論最後は生徒の意思であるが、指導することが「進路指導」だ。生徒のために行ける大学を探してやることが進路指導ではない。理数科長と特進文科長、進路指導部長にはこの点を厳しく伝えている。「センター試験を攻略せよ」と。
 ・それにしても「今日的生徒は様々だ。」時計を忘れたといって先生の腕時計を借りて行ったそうだ。その先生「30万円もする時計だとのことで、心配だ、心配だ」と。それにしても、この先生、見かけによらず、良い腕時計をしてるなー。「腕時計は男のおしゃれポイント」、この先生も分かっているのだなー。そのように普段は見えないのだが・・・。

2008年1月18日金曜日

1月18日(金)私立中学校生徒募集状況

1.大阪府私立中学校生徒応募状況新聞発表
・ 遂に出た。今朝の新聞各紙はほぼ1面を使って大阪府内私立中学の応募状況を大々的に報道している。待ちに待った記事だ。なめるように見入る。昨17日大阪私学中学校高等学校連盟(中高連)が各校からヒヤリングした数値をまとめたものである。
・ これによれば計61中学校で外部募集人員は7581名、一次募集定員が6591名に10363名が受験志願をしており、平均倍率は1.57で新聞報道によれば「女子校の苦戦」と見出しを付けている新聞もある。
・ 共学校34校の中で「浪速のポジション」は間違いなく「上昇気流に乗っている。」昨年までのことを考えれば「隔世の感」と管理職は言う。勿論まだまだであるが完全に頭一つ抜け出た。新聞数値は少し古く更に7名上乗せになっている。
・ 従来からある「志願者の多いグループ」と「少ないグループ」との2極化で浪速のポジションは残念ながら、私の位置づけでは「下位の上」といわざるを得なかったが今年度は間違いなく「強い中学グループ」に接近してきた。
・ それは一次Bの志願者数に数値で表れている些か悔しけれども、実態は実態で、これは難関中学の受け皿として浪速が評価されて来ていることであり、志願者数が従来の3倍近くに膨れ上がっていることが何よりの証明だ。
・ それにしても新聞数値で見る限り、理事会問題で騒がれた近隣のH学園の低落は悲惨であり、又水増し事件で報道されたO中学も落ち込み、本年度4月中学開校のM学院も思ったほど伸びてはいないことが数値に表れている。しかしこの1年の実感であるのだが「本当に小学生対応は難しい」。「如何に保護者の信頼と期待を頂くか」、そこが勝負だ。
・ ますます「2極化」が進んでいる。絶対に浪速中学を「今以上に立派な中学校にしなければならない。」可能であるし、そのようになってきている。だから昨年対比2.5倍以上になってきている。今の浪速の力で全教職員一丸となって進んでいけば間違いなく「浪速中学校はトップ中学」になれる。
2.中教審最終答申
 ・今朝の新聞でもう一つ注目する記事がある。昨日以来テレビでは大きく報道されているが、新聞各紙の扱いは小さい。それは今まで議論の過程をその都度報道してきたから、最終答申と言ってもニュース価値は大きくないと判断したのであろう。
 ・明確に「ゆとり教育からの転換」が決まった。小中学校の授業時間が30年ぶりに増加に転じる。」主要教科で「10%以上授業時間を増やす」という者で、次の作業は「学習指導要領の改訂」となる。
 ・以上だけでは面白くも何ともない記事であるがテレビ報道は面白かった。文科省の事務次官は「ゆとり教育は誤ったメッセージとなり、結果も付いて来なかった。」と反省の弁で、一方この施策を推し進め、一時は「国を滅ぼす国賊」とまで言われ、文科省を追い出された感のある元幹部T氏は「現場を知らない人によってゆとり教育の害ばかりが喧伝された」と言っていたのが面白い。二人とも文科省の役人だよ。言ってることが全く違う。
・ しかしこのT氏のことを「信念の人」というのだろうか。見上げたものだ。完全に教育現場に混乱を持ち込み、一時期は文科省の天皇と言われた人だが、「総合的学習の時間で何をせよというのか」。余りにも「理念先行」だ。言っていることは間違いないのだろうが、「実践論」がなかった。日本の子どもの学力、生活規範、全てに赤信号が灯っているのに「往生際が悪い」。みのもんたの「朝ずばぁ」なんかに出て時々コメントをしたりしているが、私に言わせれば「懲りない人だ」。防衛省の天皇も汚職で倒れた。天皇と言われたら、人間もお終いだなー。「天皇」はお一人で良い。大体不遜極まりない。
3.浪速中学校の取り組み
・ 浪速中学校はすでに手を打って対応しているが、「使用教材や問題集など一段のレベルアップ」を図り、早朝「視写」とか「習熟度別授業」とか「生徒のためにやることは徹底的にやる。」今度入学してくる中学新1年生には更に徹底して「教え込む積り」だ。
・ まず何と言っても「学力」だ。学力がつけば「」も出てくる。夢があれば「やる気」にもなる。学力があれば「判断力」も付いてくる。そうすれば「生活規範」も自ずと向上する。学校というのは「有る面、強制力を持って教え込む場所」だ。自主性とか個性尊重とか、総合的に学習するとか、そんなことは後から付いてくる話だ。
・ 「英数国理社」に体育などを上手く絡ませ、「一こまの授業を大切にしていく根気」がポイントだ。基礎基本を「分からないところを分かるように教える」「分かるまで教える」「そういう教師の努力が生徒を突き動かす」。
・ 「面倒見の良い中学校は浪速」「教師の面倒見の良さで売る」浪速中学校をそのような中学校にしていくように、今中学校所属の教員は燃えている。明日は一次Aの入学試験日である。大学入試センター試験も明日からだ。本格的受験シーズンが来た。浪高生、頑張れ。

2008年1月17日木曜日

1月17日(木)公認会計士

1.公認会計士監査結果の報告
 ・昨日、年明けにつき、月次決算の状況を含めて来校され監査、その報告を担当より受ける。昨年4月初めて契約した公認会計士である。この先生は私が前任校勤務時に知り合ったお方で、お若いがやり手である。良い仕事をして頂きたい。
 ・「私立学校法」において明確に規定されている公認会計士は今日、極めて重要である。昨今の大阪府の私立学校を巡る一連の出来事もあり、社会はますます「私学に対して厳しい目」を向ける。「公金」が入っている以上当然のことだ。
 ・私からは「法令順守」ただこの一点を教職員に申し渡していると言明。昨年1年の「改革の軌跡」をご説明した。
2.某市の公立中学校校長先生より緊急電話
 ・公立中学校より「問い合わせ」あり。浪速高校を受験希望している生徒に関わるものである。お声から切羽詰まっておられた感じだった。
 ・入試広報室が機敏に対応してくれた。公立高校のときもこのようなことは2ないし3件あったような気がする。この時期、中学校も大変だ。様々な生徒・保護者が居て、一人ひとりに一生懸命、中学校側は対応されている。1時間で一件落着。
3.教室整備打ち合わせ
 ・昨日に引き続いて事務室主査、保健体育主事の3人であれこれ、調整する。良いミーティングであった。「6年間のシミュレーションで見通し」を立てる。
 ・基本的な方向性を決め、次回は入学者数が決まった段階で行うことにした。ある程度の余裕教室も持たねばならない。分割授業もある。「離れ小島の教室はまずいぞ。」「中学の独立性も守ってやらねば」「女子が大幅に増えるよ」等々視点が多いのです。
 ・しかし私は「嬉しい悲鳴ではないか」と。逆に余裕教室が増えたらどうする?大変だぞと。しかし今日の打ち合わせで、彼らから「無駄なことはせず、ぎりぎりで乗り切っていくこと」を、逆に再確認もさせられた。「一本取られた感じ」だ。「有難う」 。この二人は、時々「管理職的発想をする人物」である。
4.特文科コース長 入る
 ・ 3年生の副教材について「個人別戻し入れの手続き」の相談にくる。
・ 当初45000円預かり金としてあり、戻す対象者も居るということで、「間違いのないように進めるよう」指示。“しっかりと返すべきものは返す。頂くものはしっかり頂く。”これが重要だ。「学校のお金と保護者のお金は峻別する」。この先生はしっかりとした考えを持ち、信頼できる。
5.某旅行会社 支店長 入る
 ・話題は例によって「志願者数の話」だ。何時もここから話が始まる。本当に厳しいところがあるみたいだ。守秘義務と思って校名は絶対に言わない。そして話の最後は決まって「営業」だ。まあ、当たり前ですが。
・この会社は言う。今、海外修学旅行の目玉は「カナダですよ」と。バンクーバーに入ってカルガリー、バンフにまで脚を伸ばせば「生徒はメチャ喜びますよ。」と。しかし今頃言われてもなー。来年は「オーストラリア」に決めている。やるなら再来年からだが・・・・。
6.国立大学法人「兵庫教育大学大学院」から要請状 届く
 ・1月24日 「出講」 出向いて講義をすることを出講という。「学校組織マネージメントと学校評価」大学院修士1年後期専門科目に特別授業。
 ・「学校改革と校長のリーダーシップ」の題目で「2,3限続きの授業を承知」した。場所は兵庫県加東市にあるというが、全く知らない場所で結構交通の便は不便と聞く。従って主査の運転する学校車で赴くことを決めた。
7.卒業判定会議 15時50分
 ・進め方はそれぞれの学校の方式がある。前の学校とは大きな違いは無い。
・重要な場面は「教員の投票で総意を確認」し、それを「校長が最終判断し決裁する」という点も同じである。「順調」に終わったが、結果はまだ秘密に属する。会議後、資料を回収。
8.校内イントラネットのマニュアル説明会
 ・10分の休憩を入れて広報情報委員会から手引きマニュアルの説明会。私は分かっているので欠席した。2月、3月は従来の方式との並行で処理し、4月以降は完全にイントラネットの本番だ。パソコンを使えない人は何も出来なくなる。
・何回も言ってきているが「発生源入力主義」「申請主義」だ。今までみたいに「事務室がやっては呉れない。」下手をしたら貰える手当てが遅れるようなことになる可能性がある。
・開発に当たってくれたメンバーは大変よくやってくれたが、「本当にシステムの不具合なし」にいけるかどうか、興味あるところである。大体この程度のシステムであれば一つや二つは何か有る筈だと思っているが・・・。「焦らず謙虚に使いやすいものにして頂きたい。」 時間は二の次です。
・大体府立1万人の高校教員は皆やっていることだ。今から4年前、府立高校で導入した時、システムに問題多く、教職員の不満は大変だった。しかし今不満を口にするもには余り居ないと聞く。「本校の教職員が出来ない筈はない。」
・人間知らないこと、経験のないことを突きつけられたら、必ず「リアクション」がある。前向きに早く物にしようとする人、文句ばかり言って遅れる人など様々だ。必ずこういう輩がいる。「紙に書いた方が早いではないか」と。テレビも完全に地上波デジタル化される。携帯もワンセグ時代だ。
・紙に書いて出張申請をし、教頭が判を押してそれが「紙の束」で校長に廻ってくる。それが事務に廻って銀行に持参して振込み手続きがなされる。「紙と印鑑と、とにかく時間の無駄」だ。このような時代はもう終わりにしよう。「ペーパーレス」だ。
・ 次はインターネットバンキングによる「キャッシュレス」だ。そして生徒・保護者・教職員の携帯電話端末と学校サーバーとのリンクによる「情報交換システム」をやりたい。「やるべきことは山ほどある。」焦らず一つ一つやっていきましょう。
・ これだけは全国の私学で最も進んでいるのではないか。「一つくらい他校に自慢できるもの」をね。情報委員会、「親切に教えてあげてください。」「偉そうにしないように。」大体パソコンの使い手は親切そうで実はそうでもないから、我々は引く。年を取ると理解に時間がかかるのです。教職員も遠慮せず、彼らにものを言うように。

2008年1月16日水曜日

1月16日(水)本年最後の朝礼

1.本年度最後の「朝礼
・ 本校では月度始めの「一斉参拝」というものとは別に月の中間に「朝礼」というものがある。月初めは学院神社に参拝するのであるが、朝礼は、部活動成績など生徒表彰と生徒生活指導部長の指導と校長の短い講和で構成されている。
・ 「平成19年度最後の朝礼の日」であり、今日で「3年生の授業は終了」した。肌寒い日であったが、生徒は静かで昔に比べたら格段に集合の態度が改善されているらしい。校長から今日は3年生に「はなむけの言葉」を贈り、朝礼最後には1,2年生全員で3年生を教室に戻るのを「拍手で見送る」。見ていて「中々良いものだ」。3年生もさわやかな感じがするがどことなしに「寂しそうだ」。仕方がない。頑張って欲しい。
2. 3年生学年主任 入る
・ 今日の拡大運営委員会にかける3年生の「卒業判定資料の報告」を受ける。
.拡大校務運営委員会
 ・ 明日の卒業判定資料を3年生の学年主任から、会議後資料回収
・ 今後の学校スケジュールについて教務部長から、2月3月は本当に忙しいし緊張する業務の目白押し、「緊張感を持って進めて欲しい」と。「不測の事態への対応
4.公立中学校の有料特別授業
 ・少し前の新聞になるが1月12日の読売は1面を使って都内の区立中学校で、民間出身校長の新しい試みを紹介し、これについて賛否意見を集め「公立中の有料特別授業」との見出しで記事にしている。「夜スペシャル」と名づけたこの授業は「比較的成績の良い希望者を対象に1ヶ月18000円(3日間)から24000円(4日間)で塾講師が夜に学校を使って特別講習をするという企画」である。
・ これに対して都の教育委員会は「義務教育の機会均等の理念に反する」と企画の見直しを求めたものが反響を呼んでいるものである。幾ら希望しても親の経済力によって参加資格が決まるのはまずいと考えたのでしょう。しかしこの反対理由もおかしい。学校がやらなければ家で「塾通い」をするのであり、「親の経済力格差が外部学習機会の差」になっているのは今や現実です。問題にするのだったら学校の教師がすれば良いのであって、教師にさせられないから校長は塾に頼んでいるのだと思いますよ。
・ 勿論それだけではなくて「ノウハウなどの導入」も理由の一つでしょうが。私はこの民間人校長の試みは面白いと思います。彼は言っています。「成績が下位の子をあげるというなら反対は無いが、上位の子となるとこういう意見が出てくる。」と。しかし私はこのように思います。実は「2004年に大阪府初の民間人校長として赴任した公立高校で全国最初に塾とタイアップ」したのは私です。
・ その時も大きな反対がありました。「塾から金を貰っている」とか「公立の教員をないがしろにしているとか」、それは組合教員を中心にすごい反対闘争でした。しかし私はやりましたよ。「先生がやってくれないから塾に頼む。」と。その時も府教委は「大筋では認めてくれましたが校内は困る」といって、結局近くのホテルを使いました。その後教員がシステムとしてやってくれるようになりました。嬉しかったな。
・ それと中学校で18000円というのは少し高いかなという感じです。新聞でもそれを大きく指摘しています。私の場合は英国数で毎土曜日4時間で月5000円でした。結局公務員の兼職兼業を許していないのですね。だからこういう話が出てくる。
・ これが幾らかでも教員に手当て、あるいは資料代などの名目で「教員の持つ技量を尊重」してやれば教員はやってくれると思います。勿論放課後講習をしてくれる先生はお金などが目当てではありません。そのような先生は大体「使命感」で黙ってしてくれていますね。どちらかというと何もしない教員が結構文句を言います。したくない人は黙っていればいいのであって、してくれる先生のことをあれこれ、とやかく言う必要はありません。
・ 私は「教師だから、ただでやれ」」などとは考えません。「資格と技量のある教員」が勤務時間後に「生徒の面倒を見てくれたら、涙が出るくらい嬉しくて」、その「姿勢に感謝し、いくばくかでも報いてやりたい」と考えます。本校は予備校に行かなくとも難関大学に進学可能と教員が頑張ってくれています。年末年始にセンター対応特別講習をしてくれた教員には思い切って感謝の意を示したところです。
・ 結局これらの問題の解決策として私は「有志による教育後援会を組織し、そのファンドで希望者は誰でも受講できるようにすべき」というのが現在の考え方です。そうすれば誰もが気兼ねなく参加できる。課題は子どもの学力を付けるということです。まず先行する子どもたちが頑張れば後に続く子が出てくるものです。現状を打ち破るためには聖域なしで進めたら良いと私は考えます。
・ 浪高ではPTAが「教育後援会」を組織してくれました。心強い限りです。教員には何時も次のように言っています。「子どもの学力をつけてくれ。」コストや手当てはどうにでもなる。大切なことは「子どもを教えるということ」、それが教師の仕事、そして頑張ってくれる教員に「処遇を考えるのは私の仕事」と。
5.天王寺区の有力私立学校の理事長・校長先生を訪問 16時
 ・ 久し振りに旧知で親しい理事長先生を訪問し、「教え」を乞う。特に「中学校問題」と「大学との連携」等である。話が弾み大変参考になった。前任校時代から「可愛がっていただいている感じ」で何時も気楽にお話できるのが嬉しい。
・ 先生は殊の外ご機嫌である。それというのも今日まさしくこの学校の中学3年生の作った和歌が本年度の「歌会始」に選ばれ、「皇居」に招かれているから。これで5回目だと。
・ 確かにNHK7時のニュースで放送していました。ただ個人の名前は言っていたが「大阪府」とだけで「学校名」って言わないんだ。
・ ありました、ありました。理事長室に「新校舎の模型」がありました。これ以上は他校のことですから書けません。

2008年1月15日火曜日

1月15日(火)教室数シミュレーション

1.教室数シミュレーション
・ ほぼ志願者数が出揃ったので、ある程度具体的に本年度の「入学者数をシミュレーション」できる。これをベースに「教室数」を割り出し、今から各学年別教育環境を整備する方策を考えねばならない。
・ 特に本年度は高校の科コースを全面的に見直しており、「SS,Ⅰ類、Ⅱ類、Ⅲ類のそれぞれのまとまり」と「今までの科コースも大切」にしなければならない。結構これは難しいぞ。
・ 10時30分事務室担当、保健体育主事、出入りの建築業者を入れてあらゆるケースに分けて第1回目の検討を進める。「本年度はまったく問題なく受け入れ可能」であるが明年以降のことも考え、「施設設備の長期計画」を立てねばならない。
・ 予定通り、「第二グラウンド整備事業(テニスコート3面化他)は2月12日頃着工出来、3月31日には完成」できそうだ。一安心である。人工芝で金網ネットに囲まれた素晴らしいものが完成する。生徒も喜んでくれるだろう。まだ顔を見ぬ新入学生への「サプライズプレゼント」だ。入学試験のときは無くて入学式にはあるのだから驚くだろう。
2.新任の教諭挨拶
・ 1月1日付けで常勤講師から専任講師に昇格した教諭から「給料が大幅に上がりまして有難うございました。」と挨拶に来る。丁度「法人朝会」の真っ最中で「12月月次決算の報告」を担当から受けていた時で「昨年の10月とこの1月で2名の専任教諭採用で人件費が当初予算より・・・・。」のまさにその時に入ってきたので思わず、皆で笑ってしまった。
3. 近畿大学入試事務部より
 ・ 広報課長、元府立高校長の2名の来客、ご挨拶受け。進路指導部長同席
・ 大学も大変だ。府立の校長経験者を多く集めて「生徒募集」に精力集中、少子化で大変なのだと思う。お知り合いが極めて多いが「大変な仕事」だと思う。
・ 私も「府立の校長経験者」であるが私には「大学の広報に非常勤勤務し、高校めぐりをしながら生徒集めの仕事はできそうもない。」皆さん、「一生懸命頑張っておられる」様子に頭が下がる。教育者は生涯教育者なのだとつくづく思う。
4.アルバム製作担当教諭 入る
・ 「絵馬の写真を入れる」こと決定。合わせて冒頭を飾る校長の言葉も決めた。簡潔に「今を生きる」にした。卒業生に送る言葉だ。ごちゃごちゃ書かずにこれだ。
5.某市の児童委員とコンタクト
・ 本校中学生の件で事務長、中学教頭に某市の該当地区児童委員に至急コンタクトするよう指示、その方から主任児童委員にもということで連絡体制がこれで整った。 注意深くケアして参りたい。
6.制服業者年始の挨拶受け
 ・スポーツ用品店も制服業者も旅行業者も少し遅れて挨拶にくる。恐らく生徒志願者数の動きなど探りに来ているのかもしれない。
7.新体制並行して始動し始め
・ 平成20年度の学年主任、科・類長の人事は先般内示としてオープンにしたが、ぼつぼつ始動し始めたらしい。
・ 本日ミーティングがあり。新SS長兼Ⅰ類長が入室して「放課後講習等」の案を持参した。どうも「担任」の終礼の取り扱いで調整が難航しているらしい。これくらい教頭で調整して欲しいと思うが・・・・。個人的には講習の最後まで担任が残らなくても良いと思うがねー。講習担当が「しっかりすれば良いのではないか」とも考えるが、まあもう少し様子をみよう。
8.理事会三役会議 
・ 夕刻大阪天満宮に出張。多くの案件について意見交換する。理事会規約で名誉理事長、理事長職務代理との私の3人で大筋方向を決定する。今日は重要案件がある。
・ 4月以降の管理職人事案件、早期退職者の功労金取り扱い、東京私学振興・共済事業団への出張報告、3月予算理事会と評議員選任、生徒志願者状況他でたっぷり2時間。
・ 2月7日財団法人大阪国学院評議員会に出席要請あり
・ それにしても「参拝客がまだ多い」。もう1月も15日だが大阪天満宮の参拝者はまだ多い。「すごいなー」と思う。菅原道真公をお祭りしているだけあって、受験生の「祈願絵馬」が多いなんてものじゃない。絵馬掛けなども半端ではなかった。本校の絵馬をお土産に持参した。お返しに大阪天満宮のものを戴いた。
9.ダイエット開始
・ 名誉理事長に食事を誘われたが「ダイエット中」ということでお断り。昨日から始めた。自宅での一人酒も飲まないことにした。野菜主体にする。体重を少し落とせば腰も脚も楽になるという。それにしても酒なしの夕食など飯がまったく旨くない。
・ 歩き方も「ひざを使え」というので昨日からそのようにしているが、「猿の歩き方」になる。返って腰を痛めるような気がするなー。

2008年1月13日日曜日

1月13日(日)映画「椿三十郎」

正月後初めての日曜日、それも連休である。「先週は長かったー。」特段予定も入っているのではないが、仕事始め、新春拝賀始業式、教育相談会、といっても特段私の役目はなく、入試広報室の面々の動きを傍で見ながらただ「やきもきするだけ」であるが、それでも疲れる1週間であった。早く寝ても最近は疲れが翌日に残る。「年かなー。」すべてが順調に運んでおり、それで今朝は開放感と満足感みたいなものが些か感じられるのだ。久し振りである。
1.午前中資料つくり
・ 癖でどうしても早く目が覚める。もっとも夜が早いから、どうしてもそうなるのであるが、5時30分には起きている。日曜の朝は散歩がてら、「四天王寺の庚申さんの骨董市」を覗く。その後8時を廻れば阿倍野筋の喫茶店でモーニングと新聞数紙に目を通す。
・ その後は昼まで、部屋にて資料作りだ。せかされてやっているのではなくて「何もやることがないからただやっているだけ」のことです。学校ホームページの公式メッセージ、「論考:学校改革」を頭から打っていく。次々と文章が出てくる。しかし11時30分にはもう飽きが来て身支度をして家を出る。外へ出るのが結局好きです。
2.映画「椿三十郎」
・ アポロビルの地下で「軽い」昼食と言いたいところだが、僕の場合、人に言わせれば、それほど軽くもないらしい。今日は中程度か。メインは「かつ丼」を食しました。旨かったです。
・ 12時30分始まりのアポロシネマスクリーン8「椿三十郎」を観る。「良かった。」「お勧めです。」超娯楽大作時代劇といったところです。東宝角川映画ですからセットなどにもお金をかけています。誰に勧めているかって?一人いらっしゃるのです。僕のブログを読んで興味を持ち、観てくれる人が、一人おられるのです。「眉山」もそうだったし、最近では「象の背中」でした。従ってブログに映画のことを書くときは余程慎重にしなければなりません。裏切ることになりますから。「Oさん」と仮にしておきましょう。
・ Oさん、実はこの映画「リメイク作品」です。貴方が生まれる前の1962年、昭和37年ですね。あの有名な黒澤明監督の名作中の名作です。当時の私は高校2年生、今でも覚えていますよ。勿論細部は忘れていますが「最後の三船敏郎と仲代達也の決闘シーン」は映画史に残る名場面と言われています。高校生の僕だけではなくて当時の日本人にこの映画は強烈な印象を与えたと思います。
・ 昨年末に封切られ、まだ上映中ですが、余りにも前作が良かったので「行く気にもなれず・・・。」と思っていましたが、批評も悪くなく、なにより監督があの「森田芳光」さんで、この人の作品ならと言う気持ちと、前述した「余裕の気持ち」が意を決しさせたのですね。とにかく映画は監督です。
・ 期待に見事に応えてくれた「椿三十郎」でした。主演は「織田裕二」、副は「豊川悦司」他主演クラスが脇を固めています。藤田まこと、中村玉緒に劇中「三悪人に風間杜夫、西岡徳馬、小林稔司」、特にこの3人の悪党ぶりも見所です。
・ 少し心配した織田裕二ですが「頑張っていました。」です。監督がブログに書いていますね。「今の俳優でこれをやれるのは、彼しかいなかった」と。今回は劇場で見ている人からも大きな笑いがたびたび出るくらいコメディタッチな味もあり、そのキャラにはあの明るさを持つ織田裕二だったんですね。私なら豊川悦司が三船敏郎に近いような気がしたのですが、映画を観て監督の意図が良く分かりました。
・ しかしやはり「映画は筋、脚本」なのでしょうか。今見ても面白い。黒澤映画と全く同じ脚本で寸分も変えなかったと監督は書いていますから、それほど素晴らしいシナリオだったのでしょう。映像も綺麗でこの監督のカメラワークが素晴らしい。映画冒頭のシーンから映像と構成に魅入られます。黒澤物は100分弱で、これは120分を超えるものですが、決して長く感じられない。しかし不思議ですね、Oさん、脚本は同じで上映時間は長いのですから。結局、「間」とか1シーンの永撮りなのでしょうね。
・ 筋は書けません。しかし十分現代に通じます。悪が実は善で、善が実は悪だったり、組織に縛られない自由な人間は何時の世にも居て、又逆に組織にしか生きられず、組織に縛りついて生きているもの、自己保身にきゅうきゅうとして潔くない人間、人間の潔さの大切さ、「人間の持つべき大切なもの」を今でもこの映画は伝えてくれます。食品偽装のトップや高級料亭の経営者、某私学の理事長など潔くない態度に社会は厳しい。「潔さは人間の品格」だと思いますよ。
・ 勧善懲悪ものですが、せりふが短くて分かり易い。大切なことです。学校でもだらだらしゃべって何を言っているのか、言いたいのか分からない人が時々いますが、しゃべる言葉は短い方が良い。これは私の反省点です。「9人の若侍」、腕もなければ、知恵もない。未熟でどうしようもありませんが、若者だけが持つ「理想と行動力」を黒澤監督は賞賛しているのですね。黒澤椿三十郎は結局若者を温かく応援します。
・ 最後の決闘シーンはOさんの為に何も書きません。それは「観てのお楽しみ」、素晴らしい。完全に森田監督は黒澤映画を意識していますね。Oさん、早く行った方が良いですよ。こういう映画はDVDではいけません。最もOさんのご家庭に100インチくらいの液晶か大きなプラズマテレビがあれば別ですけど。
3.「母べえ」予告編
 ・今年の年賀状を見たとき、思わず「吉永小百合さんから年賀状が来た」のかと最初は目を疑いましたが、何のことはない、JPの宣伝でした。山田洋次監督、吉永小百合主演の話題の映画「母べえ」の予告編がありました。
・ しかしねー。山田監督だから良いものになるんでしょうが、はっきり言って吉永さんは演技力はない。生活感が全く彼女すべてから出てこない。「北の零年」も落胆しました。そのへんのところはご本人も認めているらしいですが。
・ 私は観に行くことはないと思います。Oさん、今度は貴方が観にいって感想を私に教えてくださいよ。たまにはね。

2008年1月12日土曜日

1月12日(土)生徒数推移

教室手配
1.公立小中5年後1117校削減
・ 2008年1月11日の読売は文科省発表の記事をわざわざ解説付きでのせている。それによれば現在の「公立小中学校の数32570校が5年後には1117校減少」するという些か驚きの数値だが、これは「少子化のペースに学校の統廃合が追いついていない」からだ。
・ 例えば「公立小の児童数はピークの1981年から2006年までに40.2%減少」したが「学校数は9.4%減っただけ」で、その結果、何が学校に起きているかと言えば、複式学級を抱える5学級以下の学校が3105校もあるという。いわゆる6年生と5年生が同じクラスで授業をうけるようなことをいう。
・ 国の標準は小学校の場合、12ないし18クラスでこれに達している学校はほぼ半数というから由々しき事態で、小規模校は子どもの目が行き届くかもしれないが、人間関係や学力問題などマイナス面を指摘する声もある。
・ 財政難の自治体には空いた小学校は土地が格好の財産処分の対象となるなどと、喜んでばかりもおれず、さりとて統廃合する校舎の耐震補強も金のかかることで、このような事情が統廃合の進まない原因と書いている。
・ それにしても高校サイドは驚く。こういう数値から具体的に「少子化を実感」する。今日で浪速中学校の募集の山場が過ぎるのだが、高校に比べ、読みにくい。部屋と受付の事務室を行ったり来たりだ。やきもきする。管理職朝会で中学校の副校長が「今日は雨のせいもあるのかな」と言ったら、入試担当教頭は「雨で願書を持って来ないなんてないよ。」と笑いが出た。
2.浪速高校の生徒数推移
 ・私の世代は「一クラス50人学級」だったのかなー。少し古い人になると「55人学級」を知っている先生も本校にはいる。「もう机と机の間隔がこんなに狭くて・・・」と説明してくれる。その後「45人学級」、そして現在の「40人学級」だ。組合は35人学級だ、30人にしろ、などと言っているが、適正規模がどの辺りか、論理的に説明された資料は見たことがない。少なければ良いと言うものでもなかろう。個人的には40人っていうのは良い数値ではないかと思っているのだが・・・・。35人かなあ?
 ・浪速の歴史で学年当たり生徒数が多かったのは「昭和42年、クラス数は16クラス、学年889名、一クラス当たり56名」であるから、「すごい数値だ」。今と全く部屋の大きさは同じだから詰め込めば56名は入る。
・少なかったのは「昭和60年で何とクラス数は9クラス、総勢335人」まで落ち込んだ。これは別に少子化ではなくて、組合教員と非組合員の組織する「教師会」との闘争、適切な手を打てなかった学校が生徒保護者に嫌われ一挙に人気を無くしたときだ。大阪府内で浪速組合が名をはせた時代で、当時大きな話題になったと聞く。組合結成が昭和54年頃だと思うからデータ数値を見ると昭和55年以降間違いなく生徒数が低迷している。
・ さすがにこれではいけないと闘争も下火になった頃から徐々に盛り返していくが、それでもピークは「平成2年の666人」から、今度はまともに「少子化の影響」でじわじわ下がり始め、遂には「平成18年度の卒業生が8クラスで243名」と極限でもう「ふらふらの浪速」に陥る。歴史に残る底である。男子校にこだわりタイミングを失したが、ようやく平成17年4月の入学式で女生徒の顔を見る「共学校」となった。これで「息を吹き返す」。
・ 共学初年度は「ご祝儀相場」で志望者は増える。ところがこれは「3年しか持たないというのが通り相場」で、「3年の間に上昇気流を固めないと又低下傾向」になる。確かに共学後3年目の平成19年度入学者数は右肩下がりに転じた。私はこの数値を「大変な危機感」で眺めた。
・ 肝心の生徒をほったらかしにしてイデオロギー的組合活動に走った一部教員、戦略的対応を取らなかった学校マネージメントの「行き着く果てを絵に描いたような生徒数の推移」だ。我々はこの事例からしっかりと学習しなければならない。
・ いずれにしても「今年の生徒募集状況は21世紀の浪速の将来を予測」する。何がなんとしてももう一度上昇気流に乗せねばならない。「私も入試広報室も必死」なのである。
3.教室を見て回る
 ・本日でほぼ20年度入学者数が、あくまでシミュレーション数値であるが、読めるところまできた。一安心してよかろう。この数値をベースに今から「教室手配」を考えねばならない。「昔は55人学級だったのだから良いではないか」と言おうものなら大変なことになる。「16クラス数のあった時代もあるのだから、教室数はOKだろう」と簡単にはいかないのだ。
 ・分割教室にしたり教室を他に流用したりで少ししか余裕教室がない。今年3月に卒業するクラス数は中学で1クラス、高校で12クラスだから合計13クラスはある。しかし今度の入学者クラス数は中学も高校も大幅に増えるかもしれない。思い出してみると、1年前、着任後の最初の仕事は「クラスの統廃合」であったが、これを実施しておいたお蔭でなんとかなる。このことも先見の明で「大当たり」であった。
 ・今年は乗り切れても、少し気は早いが、来年21年のことも考えておかねばならない。副校長と図面を持って校舎をあちこち回りながら「ここは仕切りをとって教室に戻そう」などと歩いた。「嬉しい悲鳴」である。

2008年1月11日金曜日

1月11日(金)留め書き

静かな一日である。午後から雨になり、徐々に冷えてくるのが分かる。昨年の今頃は電気のエアコンではどうにも寒く、ガスストーブを校務員さん頼んで出して貰ったのだが、それは何時だったろうか?しかしガスストーブのせい(?)で理事長就任お祝いに戴いた大きなシクラメンの鉢をすぐ枯らしてしまったので、今年はガスストーブを敬遠している。私の執務室は日当たりのない部屋でこれから寒さとの戦いが始まる。暖房をつければ暑く、消せばすぐ寒くなる。加齢とともに温度変化には鈍感になるというが私の場合は逆だ。暑いのは苦痛だし、寒いのは苦難だ。段々と人間が贅沢になってきているのかな。省みなければならない。
1.来客多し
 ・今日も年始のお客様が多く、見えられる。ゼネコン、書籍会社、旅行会社、建築設計会社、スポーツ用品会社のトップの方々だ。
 ・特に某旅行会社の幹部の方々とのお話は大変面白いというか興味がある。それは彼らは年始挨拶周りですべての学校を廻っており、多くの情報が得られるからだ。彼らは私立学校情報に極めて敏感で「各校の志願者数」をどうも知っているみたいだ。勿論情報を明らかにすることはないが、言葉のふしふしから状況が良くわかる。
・一言で言えば「勝ち組」「負け組」がますますはっきりしてきているのではないか。どこがどうかは分からないが、志願者が増えているところと大きく減少しているところと格差が広がっている感じだ。
・どうも彼らが言うのは伸びている学校は「学校の意思が明確になっており、それが外部に発信されている」というような意味のことを言われていたな。とにかく浪速は「負け組み」ではないし、絶対ならない。「大阪屈指の私学」にしてみせるし、現実そのようになってきている。
2.管理職朝会
 ・大きな懸案事項もなく、最近の話題は志願者状況の分析と今後の対応方針の確認、及び授業料滞納者への対応がメインとなる。3年生はもう少しで卒業式なので未納は本当に辛い。
 ・私の考えはこうだ。「教員が一生懸命頑張ってきて、それが対価で反映されないというのは彼らのした仕事の価値が認められていないということだ。」教員に申し訳ないと私は考える。困っているが連絡が取れないのでは仕方がない。
3.入試広報室
 ・今日も忙しく電話応対やデータ整理に追われている。しかしどことなしに顔色や動きにはゆとりがある。彼らの顔色が青ざめ、焦りが出ていたら理事長の私もこのように悠長にブログなど書いてはおられなかっただろう。
 ・理事長としての私の欲は際限がないが、ぼつぼつ「これでよし」と評価しなければならないだろう。明日で大体、全体の数が判明することになる。「入試広報室はよくやった」。あとはデータの整理に間違いのないように言うつもりだ。
4.卒業式の段取り 副校長と担当教諭 入る
 ・初めてのミーティング。「大筋の進行脚本作りの方針」を確認した。盛り上げてやりたい。
 ・各保護者への案内状が今までは卒業判定会議の前に校長名で出状されていたが、副校長が「これはおかしい。」と言う。
5.雅楽部と神楽舞
 ・新春拝賀始業式で雅楽を演奏し、神楽舞を舞ってくれた生徒を校長室に呼び、ねぎらいと今後の激励を行う。文化系クラブの中で「雅楽部を本校の看板クラブの一つ」にすることを表明した。そのための支援は惜しまない。ブラバンと雅楽、これで二つになった。

2008年1月10日木曜日

1月10日(木)留め書き

1.絵馬掛け
・ 折角作った絵馬のかける方法と場所を考え、校務員さんに「作ってね」と頼んでいたのだが「変なものは作れない、折角立派な絵馬だから・・・・。?」というのだ。そうこうしているうちに担当が格好の市販品を見つけてきた。「今日日は何でも売っているなー。逆に売っていないものはない感じだ。」
・ アルミ製で永久ものだし、見た感じも良い。「決めた。」各学年に1台として計3台の「絵馬かけ」を早速手配。生徒一人に対して1年に1枚配り、学年が進行するたびに更新だ。1セットの絵馬かけに1学年分が掛けられるもので、これで一連の絵馬シリーズは終了。
2.中学校入学願書受付開始
・ 浪速中学校の入学願書の受付が始まった。「1月19日に一次A,20日に一次B」と入学試験が行われる。「出足、好調」である。
・ 保護者の中にはどこでお聞きになったのか、「絵馬」はどうしたら手に入るのでしょうと聞かれると事務室の者が言う。事務長と相談して本校と全く関係ない外部のお方で希望者には1枚100円でお分けすることにした。(コストは145円くらいですが。)
3.高校教育相談会
 ・ 山場を超えた。二日間でほぼ100%の中学校から来校された。本日は大口が1校あり大阪府内はほぼ完了する。後は修正や追加などで電話はまだ入るそうだ。入試広報室の面々は本部に詰めて「データの整理」を進めている。本校にとっては「史上最高の志願者数」になるかも知れない。
・ 後は「16日に和歌山市内の東急インホテル」でこちらから出向いて相談会をする手配になっている。元々は和歌山とは縁遠い関係であったが最近希望者が多くなり、対応している。交通機関が便利になり和歌山と我孫子までは案外近く、和歌山市内の私学の絶対数が相対的に少なく、和歌山に近い大阪府私学との間に、大和川を越えた大阪市内の学校、即ち「浪速高校の存在感」が徐々に高まってきているということだ。嬉しい限りである。
4.3年生
 ・3年生の授業もあと数日で終了する。後はセンター、一般入試と厳しい時が控えている。「体調に気をつけて頑張って欲しい。」ただそれだけである。総合コースのすでに進路の決まっている生徒は当然顔つきが違っており、「将来の夢」に気も徐々に高揚しているのだろう。3年生は年が明けて、急激に、またどことなしに、「大人びていく。」
・ 特にスポーツ推薦で関西6大学の雄、大阪経済大学に進学する2名の野球部の生徒が校長室に来て、大学の冬季キャンプに参加するといって顔が紅潮している。高知の東部球場というからプロ並みだ。「参加費はただか?」と聞くと「19万円」と平気でいう。これから4年間、大学の費用も含めると相当な費用になろう。この子らも子どもを持つ親の年になって「親のありがたさが分かる」のだろうな。
5.卒業アルバム担当の先生 入る
 ・下刷りを持参。写真写りは昔から悪い。気に入らないが「元が悪いのだから仕方がない。」と諦める。写真の横につける「言葉」を考えろという。「えー」又頭を使わねばならない。こういうのにはこだわるから。
・私にとって初めて生徒を送り出す「卒業式は3月1日」である。これから新しい企画を具現化していくことになる。頭にはあるがこれからだ。「新校歌のお披露目」もある。
6.事務室の卒業証書作成担当 入る
 ・昨年までは昔ながらの黒筒で証書も変わらぬ大きさで如何にも持ち運びや保存に使い勝手が悪いものだった。今頃このような物があるのかと最初は驚いたものだ。本年から「A4版サイズでノート型」とし、「浪速カラーのえんじ色の布地製」の立派なものだ。垢抜けてきた。値段は7倍もするが、「決めた。」
7.赤井英和君との2ショット写真 届く
 ・背格好など良く似てるなー。最も赤井君の方が男前だけれども。プロダクションは写真はいかようにもお使いくださいと言われるが、そういわれてもなー。
・まさか赤井英和さんの母校の校長になって一緒の写真に納まるとは思いもしなかった。最近は演技にも深みが出てきて性格俳優の域にまで近づいていると思う。正直好きな俳優だ。今後とも後輩の為に頑張って欲しい。
・でも面白いねー。赤井君を教えた先生はまだ多く現役の教師で本校にいるのだが、「赤井、赤井、」と言い、赤井君も「先生、先生」と多くの先生の名前を覚えていて手を振る。「彼は本当に浪速高校のお蔭で自分の今日があると感謝している」のが、そばにいても良くわかる。高校時代っていうのは本当に大切な時期だなと思う。

2008年1月9日水曜日

1月9日(水)俳優 赤井英和

1.静粛
・ 今朝から校内は静粛・平穏である。生徒も静かだ。誰しも1月初旬は年末までの最大出力から年末年始の休暇でエンジンを切り、いまだ出力を上げつつある段階なのかも知れない。 生徒までが静かなことが面白い。
2.中学校教育相談会
・ ところがこちらはそうもいかない。午前午後各一回、相談会の部屋を覗く。雰囲気はこちらも静かである。興奮する必要はどこにもない。
・ 「本部」に顔を出して「今現在何名?」と聞くのが楽しみだが、答えるほうも喜ぶ顔である。「もっと増やしてね?」と何時も言うのだが言われるほうは「?」と怪訝な顔をする。当たり前だ。増やすも何も、もう結果の決まっているような選挙の開票速報みたいなもので我々の力を超えたところにあり、最終何名になるのか、結果は神様しか知らないのだ。
3.年始の挨拶受け 続く
 ・ 今日も多くの関係者が来られる。「挨拶受け」。思い出せば「昔は自分もそうだったなー」との感慨がある。賀詞交換会などへもよく顔を出したものだが、学校社会では全くない。受けるほうも決まっている。制服会社、アルバム会社、修学旅行会社、工事施工会社等であり、完全にお付き合いする人間が変化した。昔の付き合いは「年賀状」だけだ。
4.校内イントラネット準備状況
 ・ 情報広報委員長 入る。校内イントラネットの進捗状況報告である。「順調」で17日に教職員説明会まで遂にきたと言う。「校内IT武装化の第2弾」である。
・ 内容は出退勤管理、申請書類の電子化、勤務管理、届け出管理、出張申請、電子承認共同予定表、個人別予定表、共有情報欄等本格的なもので、「画期的なこと」であると自負している。事務処理の軽減、申請主義、発生源主義、電子掲示板、書類の電子化と決裁の電子印鑑、ペーパーレス社会の実現、教職員間のコミニュケーション等「学校は変わる」。
・ 苦しい中であったが昨年10月個人別パソコンを配布し、この日に備えた。あれから3ヶ月今や「パソコンが出来ない」という教職員はいなくなった。「やれば出来るのだ。」ソフト開発に相当のコストがかかったが「将来の先行投資」である。
・ これで職員会議も運営委員会も性格が変わっていくだろう。給料の高い教職員全員を集めた職員会議で「どうでも良いような情報をだらだらと説明するような非効率なこと」はやめ、「本当に議論しなければならないようなことに集中」すべきである。
・ 事務室の人間も教員も「仕事のやり方を変えなければならない。」そうしなければ一向に仕事は減らないし、増えるばっかりである。2月3月と従来システムと並行して走り、4月から本番だ。これで私も毎日多くの書類に印鑑を押さなくて済む。電子決済だから、従来のように朱肉と書類の間を右手に印鑑を持っていちいち振り子みたいに手を動かす必要はなくなる。
5.俳優 赤井英和氏母校訪問
 ・テレビ局の取材でご母堂と共に本校を訪問。ボクシング部の場所の借用依頼がテレビ局からあって許可していたのを完全に忘れており、突然、O教諭と校長室に入ってこられ、「校長先生、この前は失礼しました。赤井です。」と。しかし礼儀の出来た人間で「どの世界でも大成するものは違うな」というのが正直な感想。これで赤井氏とは2回目で1回目はナンバスイスホテルの入口で、その時は相当酩酊していたが、それでもちゃんと挨拶の出来る男だなと感じたのを今でも覚えている。
・それにしてもこの男「女性の人気」がすごい。入試広報室の女性職員はとても若いのだが、もう「うっとりして、色紙を持って傍にボーッとたたずんでいる状態」で、当方がアレンジして赤井君に2ショットをお願いしたのだが、その時の目は潤んでいたな。副校長に言わせれば職員室の女性教員のほぼ全員がファン(本当?)らしく、中には「絶対、赤井さん」という先生もいるらしい。
・私も今日は赤井君と良く話をしたが、彼は「優しい雰囲気が全身から滲み出て、姿勢も決して偉ぶらないし、とにかくノリが良い。」そういうところが女性にもてる点かも知れないと感じた。優しくてノリの良い男が持てる条件ではないか。そういえば吉本の芸人の中でも優しそうな感じの男が良く持てる。陣内なんかもそうだろう。自分なんかにはほど遠い話だ。悔しいけどこればかりは仕方がない。
・肝心の番組の話をしておこう。テレビ朝日1月20日午後2時から3時30分までのOAで「母のぬくもり、そして母~吉永小百合と5人の母」に赤井さんのお母さんが登場となる。1月26日から山田洋次監督吉永小百合主演の映画「母べぇ」が全国ロードショーされるがその関連で「日本のお母さん愛情物語」を人間味溢れるエピソードを中心に紹介されるという。
・果たして赤井さんと母上がどのような会話をしたのかは、これは秘密です。今ここで明らかには出来ません。でも「とても良かった。」と恩師のO教諭は言う。最後に赤井君は後輩のボクシング部の部員に指導をしてくれました。皆さん、是非見てやってください。

1月8日(火)新春拝賀始業式

1.新春拝賀始業式
・ 「理事長・校長公式メッセージを参照」して頂きたい。企画をしてつくづくと「良かった」と思っている。生徒もご来賓も感激の面持ちであった。特に「」が良かった。剣を手に持ち、粛々ときりりと舞う様は朱色のはかまと白の上着が良く周囲に映えて、雅楽の音も殊の外美しい音色であった。冬場の空気が乾燥しているときには特にそうなのかも知れない。
・ 生徒が1年の「事始め」に皆で揃って学院神社にお参りすることに意義がある。これで新たな歴史がスタートする。日ごろ余り評価などを口にすることのない教務部長が「良かったですね」と言っていたのがこの行事の良さを物語っている。絵馬代、お年玉代、舞台新作代、神職へのお支払い等々費用はかかったが「投資効果はこれ以上」と見た。
・ 本日は特別に「学院神社拝詞」と「浪速生活の綱領」を揮毫し,軸装、額装にして寄贈頂いた泉大津在住の書家、前田芳陽先生もお招きし、ご参列頂いたが感動の面持ちであられた。
・ 言いたいことは「何事も一歩踏み出すこと」である。踏み出さないで「あれこれ、つべこべ」言わないことだ。本日やって駄目だったら来年は「変えれば良いだけの話」であって、難しく考えなくとも良かろう。「新しいことをやってみる勇気」が重要だ。
・ しかし当然用意周到なる準備が必要で今日は神道科のM教諭、雅楽部のY教諭、事務室のK,M主査、そして校務員のN,Kさんの力によるところが大だ。私は口と金を出すだけで彼らが具体化の道筋をつけてくれている。「有難う!」
2.公立中学校教育相談会
・ 実は今日から大変重要な公立中学校との「教育相談会」が始まっている。同時並行で進んでいる。中学校から担任の先生、進路担当の先生、場合によっては教頭や校長先生も本校を訪問されて、入試について本校受験希望の個別の生徒の教育相談、分かり易く言えば「進路相談」が行われる。
・ 新館の大きな部屋を区切ってブースにした間仕切りの中で本校の担当教諭がお相手をする。別室には「本部」が設けられ、次々とデータの入力をしていく。本校はITに強い先生が多いのも嬉しい。
・ 夕方5時前でもまだ多くの中学校の先生方が控え室で待機されている。我々にとっては多ければ多いほど嬉しいわけだが、まだ今日の段階では「仮押さえ」に近く、あくまで「入学選抜試験」による。相談の中身はその中学生の人生がかかっており一時も気が抜けない。
・ 校長は時々様子を見に行くくらいで余り顔を出さないほうが良い。担当教頭に「弁当でも用意させようか」と聞くも「要りません、終わったら早く帰りたい」と。担当する教員も気を遣って相当「くたくた」になっているのだ。それくらい「例年に比べて数が多い」。この状態が数日間続く。
・ 中学校の先生もお疲れのご様子だ、それはそうだろう。一人の先生が私学数校を担当し、今日は朝から夕方まで私立高校めぐりだ。なんとか希望の高校に入れてやりたいというお気持ちが伝わってくる。このようにして「15の春は泣かさない」ように中学生の進路が決まっていく。

2008年1月7日月曜日

1月7日(月)2008始動

2008始動
1.変形労働制の導入
・ 本校は昨年4月以来「変形労働制」を導入している。正確に言えば4,5月と試行をしながら本格的には6月から完全実施としたのである。これは恐らく学校においては公立私立を問わず初めてのことで「画期的なこと」と自負している。
・ 従来公私を問わず、学校における教職員の勤務はいわゆる「残業」という概念、即ち所定勤務時間を超えても社会通念で言う「残業代」を支払うシステムとはなっていなかったのである。すべては国家公務員、地方公務員の国家国民、府下府民へのサービスという概念が私立学校にも及んでいることと、児童生徒を相手の教育という営為において残業という概念がなじまなかったのだと思う。その代わり「調整額or 調整手当て」として大体4%程度が給与額に上乗せされる形になっている。
・ 特に職員会議、宿泊を伴う業務(典型的例は修学旅行)、天変地異などの「4つの事例」は教職員にとって「当然業務上あるべきもの」として捉えられており、勤務時間超えの代償などの概念はないようにしてきたのである。確かに北海道の修学旅行先で夕方5時になったから「仕事はおしまい」と生徒をほったらかすことは出来ないだろう。
・ しかし私立学校は民間企業であり、公務員ではなく、すべての範例が公立学校の教員のシステムから来るというものでもあるまい。大体私立学校教員には労働三権が認められており、労働基準法と労働組合法の適用を受ける。「残業代は支払うべきもの」と私は割り切った。
・ ただし年間を通じて繁忙、休暇をバランスよく配置し、まず教職員の健康安全、そして平準化した勤務時間制を導入し、休める時は休むシステムを導入したのである。それでも突発で勤務時間が定時を超えるときは「時間外手当」を支払うようにした。勿論出張先でも生徒付添いの場合は原則として生徒就寝時間までは勤務時間として手当てを支払っている。
・ まだ1年もたっていないが、今のところ「特段の問題はなく」、教職員にも受け入れられている。この変形労働制システムの大きなアドバンテージは夏の長期休業中に10日間ほどのリフレッシュ休暇と年末年始に特別休暇を入れたことだ。
・ 従って公務員教員は4日が仕事初めであろうが本校は「本日7日が仕事初め」である。今日全員が揃い、校務運営委員会、職員会議と実施し、明日の3学期の始業式を迎えることにした。「理事長・校長メッセージ連20-01」を作成し、「年頭挨拶と本年度の課題」を時間をかけ、心を込めて説明した。
・ 昨年は職員の初出が始業式の日で「ばたばたした状態」を覚えておりこれではいけないと強く感じた。もう時代は変わり、教職員が始業式当日まで休み、更に加えて、始業式に式だけで生徒を帰すような学校は徐々に社会に受け入れられなくなるだろう。当たり前だと思う。ただ本校では明日の始業式を「新春拝賀始業式」として学院神社に正式参拝する新たな行事を組み入れたので授業とはしない。即ち「神社神道の学校らしく始業式のレベルを高める」ことにしたのである。
・ 先生方、年末年始をどのように過ごされたのか分からないが、皆さん、今日はさわやかな感じで1名の欠席もなくお顔を揃えている。「サアー、2008年の始動だ。頑張っていこう。」仕事があるということは嬉しいことなんです。
2.年賀状
 ・本年も多くのお方からご丁寧に年賀状を戴いた。その数は個人分で600枚を超え、学校宛で250枚近くになろう。困るのは出さなかった人から戴いたり、その逆で、当方は出したのに、来なかったりで結構、年賀状の出し受けには気を遣うものだ。
・ 本年は本校の教職員には元日に届くように一枚も出さなかった。昨年はそういう立場でもなかったからであるが、当然のことながら昨年は一枚も来なかった。本年はある程度「来るだろう」と想像して50枚くらい予備を用意していた。
・ ところがそれを超える年賀状を教職員から頂き、急遽、ミオ9階の三省堂に買いに走った。追加で30枚買った。年賀状は昨日の5日まで毎日少しずつ来るのだ。今日7日、学校から帰ってみると更に8枚来ていた。おそらく、新生JPがテレビコマーシャルで流しているような「年明け年賀を楽しもう」と、正月中に書いているのだと思うが、遅れて戴く当方は、これはこれで困る。毎日郵便受けに気を使い、書いてはポストに走ることになる。「年賀状は元来元旦に届く」ようにするものだ。
 ・ちゃんと元旦に来るもの、3日にくるもの、4日にくるもの、5日にくるもの、7日にくるもの、それぞれお顔を思い出しながら「ご返状」を差し出したが、出す日にちで個人のご性格や、一言の添え書きに「お人柄」がよく出ている。
 ・私のように数年ピッチで仕事が変わっていくと、お付き合いする人々も徐々に変化していくもので、人間関係が薄くなっていく人、濃くなっていく人など、人間模様が年賀状には如実に出てくる。こちらはたとえ薄くなっても年に一度の年賀状くらいはと思っているのだが、仕事が変わったとたんに「あの人はもう、関係ないわ」などという訳でもなかろうが、年賀状は来ない。ところが私の年賀状を受け取った後、慌てて書いて、それが1月4日くらいの到着で、「早々と年賀状有難うございました」などと書かれていたりすると、逆にこちらは「出して、申し訳なかったかなー?」と思うのだ。
 ・ところがこの話は来年まで続くことになる。こういう人に限って来年こそは元日に届くようにと決意されるからややこしくなる。こちらは「もうこの方には止めよう」と出していないから、今度は私が慌てて「書いてポストに走る」ことになる。
 ・年賀状は「個人の過ぎし1年の近況を知らせる心のこもったプレゼント便り」というが難しいものだ。特に本年はそう感じた。年賀状の受け取りの日付に神経を使わない人はいるが、自分としては「そのような神経がうらやましい」と思う。