2007年10月31日水曜日

10月31日(水)10月も最終日

1.全国学力調査と新学習指導要領
・ 朝刊各紙は一斉に中央教育審議会の新学習指導要領について段数を使い、論評している。合わせて大阪府も先の全国学力調査について今後の具体的対策が各紙の大阪版に報道されている。
・ 「思うところ」があり、本欄に書くブログではなくて「理事長・校長メッセージ」に意見を記載した。「そちらを是非お読み頂きたい」ブログと公式メッセージの違いは何かと問われれば少し困るが、「公式メッセージは公式なもので責任ある意見や方針の説明」、「ブログは言葉通り日記であり業務の留め書きである。」
2.PTA広報誌「奈迩和」19年度第1号完成配布
 ・カラー版でA3、8ページもの。永久保存版ということらしいが、5月の新PTA会長の就任ご挨拶など5ヵ月後の今頃、作って頂いた人々には申し訳ないが、「意味あるのかね?」と感じるが、保存版ならまあ良いか!浪速通信やホームページ保護者欄もあり、そちらを利用すれば時間もお金もかからないのにと思うが・・・。
3.弓道部近畿選抜大会出場の挨拶に8名の生徒 入る
 ・今日は少し強めに「近畿で優勝しても、全国大会で1回戦で負けるようでは駄目。精神力が少し弱いのではないか」と檄を飛ばす。激励金を主将に手渡す。
4.教務部長 入る  
・保護者との「個人懇談会」(11月12日から)について
・これは来年から「進路指導週間」と格上げして行う重要なもの
5.進路指導部長 入る 
・急な話であるが「3年生の進学生徒面接予行演習」の依頼  本日7限終了後とした。
・校長面接が意外に「人気」で未だに要望がある。生徒のために何をさておいても優先。
6.本校生徒の善行  
・全国でも名のある「空手の使い手、3年生のK君」、学校近くで“恐喝二人組”を取り押さえる。年長二人組であったが、空手は一切使わずいとも簡単に取り押さえたそうだ。すごいなー。しかしこれは褒めようが難しい。奨励するわけにはいかない。
・ 住吉警察署が大変喜んでくれたという。本人には別途表彰する。
7.某中学校教諭 入る
 ・10月付けで正教諭になった先生が、ようやく仕事も落ち着いたので長い間、お付き合いのあった方と「はっきり」させ、「少し先になるが結婚式をあげる」という。おめでたい。「早いほうが良いよ」とアドバイス。(ご本人からブログ掲載了解済み)
8.10月最終日
 ・早いもので10月も今日でおしまい。暑い夏だったし、神経の使う10ヶ月だった。しかしまだまだ自分との戦いは続く。「仕事とは己との戦いである。これで良いと思ったらその瞬間から落ちていく。」
・ もう一つ今日の新聞各紙は「鉄鋼業の業績好調」と「住友金属が和歌山に新高炉を建設」とある。数年前までは和歌山製鉄所のナンバー2で関与していただけに、複雑な思いが錯綜する。
・ 誇りを持って鉄鋼マンとしてばりばり仕事をしていた昔日の自分と現在の学校社会に入って苦闘する自分との対比に時に気持ちが揺れ動く。未だに「住金の株」は手放せない。何時になったら気持ちの上で「住金にグッドバイ」が言える様になるのか。「万里一条 32年の永きかな

2007年10月30日火曜日

10月30日(火)陸上競技大会

1.陸上競技大会
・ 始めて経験する「陸上競技大会」の日である。場所は「長居陸上競技場」。例年は春5月か6月“頃”だという。何ゆえ“頃”というかは「くじ引き」などで最終的に決まり、学校が「この日」と指定できないのだ。本年は「世界陸上」の関係で場所取りが秋になったということ。又若し本日雨でも降れば、「順延」などなくて「中止」になるというから辛い話しだ。
・ それもこれも生徒数が1500人近くおり、中学、高校と分かれているためとても「運動会的プログラム」などが組めなくて、一度どれかの競技に出たら生徒はその辺をぶらぶらせざるをえないようになるらしい。従って「トラック競技とフィールド競技が平行で進める」ことの出来る「陸上競技大会」となったらしい。三段跳び、走り幅跳び、棒高跳、砲丸投げがあり、トラックは全員が100メートル競走は義務でそれ以外200,400,800,1500と「メニューは豊富」だ。すべて「競技記録」をとっているからサービスは良い。
・ 雨対策で学校によっては大阪府立体育館とか、なみはやドームを使うとかあるらしいが、本校はここ15年、場所も近いということもあり長居スタジアムでこの競技方式で実施。費用はすべてで5万円前後というからリーズナブルだ。本部室もあり、競技用の道具などもすべて貸し出しでくれるし、環境はいうことなし。
・ 「運動会」へのこだわりが強い私であり、かなりこの陸上競技大会なるものに疑念があったが、それは本日の観察で氷解した。体育科のY教諭にはあれこれ言ってきたが、彼の言うとおり、肝心の生徒が喜び、システム的に上手く教職員が運んでくれており、「悪くはない」という感じを持った。やはりこの目で確認しないといけない。「浪速の教職員の知恵でこの方式になったのだろう。」
・ 勿論改善して欲しい点はある。「中学生はやはり分離すべき」でこれでは出番も少なく可哀想だ。これは行事検討チームの答申でも来年度から分離した「校内グラウンドでの運動会」案となっており問題はないが、高校生にはあと少し、「体育祭」的なプログラムが組めないだろうか?クラス対応団体戦が組めないだろうか。
・ それに少し長い。8時40分集合で16時解散はいかにも長い。14時30分にはプログラムがすべて終えるようにしなければならない。手元無沙汰でボーとしている教員もおり、私も大好きな個性ある教員だが、完全に「この教員の世界」に皆は幻惑されていないか?工夫はまだまだ出来る。
2.長居での教員の印象
 ・昨日の今日だ。昨日の16時30分から18時過ぎまで職員集会後に始めて教員には会うのが今朝だ。専任の教員がどのよう雰囲気で私を観るか、大変興味があったが、案の定「どこかぎこちない感じがする」のは私の思い過ごしであろうか。こういうときに笑って挨拶をし、話しかけてくる教員は人間が大きい。中にはこのような人もいた。ルンルン気分で「先生、すっきりしました。もう決めました。」と。
2.長居で解散後
 ・「本校の生徒の質は高い」。今日一日見ていたが全員真面目だ。勿論ふざけたり、服装の少し乱れているのはいるが、概して教員の言うことを良く聞くし素直だ。ここが嬉しい。目を見れば分かる。解散後全員が長居の地下鉄、JR方面に向かって歩いていく中に私も居たのだが、歩く姿も良い。
・ それにしても競技場に整理して座っている生徒集団はそのように感じないのだが、通りを三々五々、グループで歩いている1500人の生徒はとても多いと感じる。あちこち本校の生徒ばかりで、その雑踏に混じって一人歩いていると「この子達の将来への責任」を改めて感じる。「校長という職位の持つ幸せ感」はこのひと時という気がする。
・ 今日は学校へ戻らず、直接御堂筋線で天王寺に戻る。

2007年10月29日月曜日

10月29日(月)長い一日

 今日は神経を使う、忙しい「長い一日」になった。
1. 弓道部
・ 本校の弓道部は強い。インターハイ大阪代表の常連校である。今朝は幾分早く学校に着いたが、私の少し前を縦長の布製の袋に入れた弓を持って、姿勢正しく歩く生徒が神社前でお辞儀をしていた。これが生徒への本校の指導である。形も決まり、雰囲気がとても良いので、声をかけたら振り返り、直立不動で「先週は有難うございました」と深々と頭を下げて礼を言う。涼しそうな目元であった。
・ 実は本年6月頃、初めて「弓道場」を覗いたときに床が経年劣化でささくれだっており、生徒が練習中につま先が怪我をしかねないと聞いて、「床の全面更新」を行い、先週完成したばかりであった。主将、部顧問の案内で床を金曜日に見に行ったが立派なものが完成していた。生徒は大変喜んでくれていたが、この生徒も余程嬉しかったのだろう。良いことをした。
2.27日実施中学校プレテスト結果の分析
 ・「極めて重要な分析結果」を管理職で議論する。多くは書けない。しかし入試広報室の面々も中学校サイドも「喜び」が顔に満ち溢れているという。嬉しい限りだがここで校長が「満足」しては終わりだ。
・ 次の手を考えながら「謙虚」に「控えめ」に入試広報は対応して欲しい。「学校や塾関係者に誠意を持って対応するよう」重ねてお願いした。
・ 「校外での高校入試説明会」も本校の人気は高く、時間内に対応できないくらい中学生と保護者が殺到と報告を受けるが、ふたを開けるまでは分からない。
3.英語科ネイティブ教員 呼び込む
 ・今話題となっておる「NOVA」からではないが、某英語教室から派遣して頂いている先生をお呼びして、現状の本校の現状や外国人英語教師の抱える問題などお話を聞く。公開ブログに詳しくは書けない。
4.体育科教諭 入る
 ・明日の長居陸上競技場での陸上競技大会の詳細説明
・ 朝8時30分から夕方までかかるらしい。初めての経験、楽しみであるが終日長居に居れるかどうか。
5.心理療養士、カウンセラーの先生 入る
 ・最近の本校生徒の抱える課題と保護者対応について、専門の先生から詳しい説明を受ける。月、木の週2回お越し頂いている立派な先生である。数は少ないが重い内容である。
6.昼休み 組合分会役員7名と某教諭を招きいれ、「職員集会」について少しお話をする。
7.13時30分「校務運営委員会
8.16時00分「職員会議
9.16時30分「職員集会
 ・専任教職員のみとし、理事会からは理事長職務代理が同席
 ・「理事長が何を語り、何を訴えたか」、字数を必要とするのでこれは別途。「1.5時間しゃべり続けた」。些かの「疲労感」を感じる。 

2007年10月27日土曜日

10月27日(土)校外研修会

1.校外研修会
・昨日は11時過ぎ三重県の青山高原に13名のメンバーが3台の車に分乗して向かう。私は進路指導部長の運転する「学校車」にで副校長、事務長と共に乗せてもらった。PTAから寄贈されたホンダオデッセイの乗り心地は悪くはない。初めての「校外研修会」である。別に校内でも良かったが、「寛いだ雰囲気で、夜遅くまで議論する機会」があっても良いと考え、初めて企画したものだ。テーマは来年度の学校行事について総合的に見直すための諮問機関「行事検討チームの答申」を校長が受けるというもの。
・場所はかねてからお願いしていた「大阪天満宮所有の青山山荘」であり、生憎雨であったが見晴らしの良い立派な建物で十分すぎる広さである。到着後早速議論に入る。チーム長がまとめた経緯と結果を追いながら議論を重ねる。「立派な答申書」であった。高校教務部長のHチーム長のリーダーシップとまとめに敬意を表する。
・来年度から中学校は運動会を再開、高校修学旅行は海外と国内との2本立てとする。4月の入学式からの校内行事の集約他「多くの新しい企画」などが盛りこまれた内容になる。今後は科コース長、運営委員会、職員会議等の全体に広げて学校意思として細部を「職制」でまとめていくように指示して答申を受け取った。チーム員の皆さん、ご苦労様でした。行事が増えればそれだけ仕事は増えますが、生徒の為です。宜しくお願い致します。
・「天満宮の宮司ご夫妻」が16時過ぎ山荘にご到着。びっくりするような豪華なお肉を食べきれないくらいご持参いただき、宮司と令夫人の手になる「シャブシャブ鍋」が夕刻から始まる。名誉理事長と奥様が二つの大きな食卓丸テーブルに分かれ、教職員が取り巻く形での夕食会であったが、教員側も言って見れば「一つの大阪のお顔」である大阪天満宮宮司、大阪府神社庁長、本校名誉理事長ご夫妻との語らいは本当に記念する日になったと思う。宮司ご夫妻も初めて本校教員と親しく懇談する場を持たれ、座は大いに盛り上がり、本当に楽しそうであられた。翌日のご予定もあり20時頃帰阪の途に。
・私は10時前には眠りについたが、一部メンバーは夜1時頃まで進学指導や生徒指導のあるべき論で盛り上がったと聞く。「こうところが校外研修会の良いところである」。夜の片付け、ご用意頂いていた朝食の素材を使い、最も若い教員が調理して、皆に朝食を食べさせてくれた。「この男はすごい」。早い組は6時過ぎに学校に向けて出発、後続は9時30分過ぎには学校についている。丁度2時間弱の車程でこの「浪速中高青山研修所」は十分使い勝手の良い研修所だと認定できた。今後も使わせて頂く。
2.中学校入試第1回プレテスト実施
・「対昨年比予想を大幅に超える申込者と参加者である」。嬉しい限りだ。生徒が試験に取り組んでいる途中で保護者に10分ほど学校長としてご挨拶する。話題はなんといっても先に発表された「全国小中の学力テスト」のことになる。
・今日のテスト結果は今日中に採点され、29日(月)に校内でオーソライズされた後、塾関係者や受験生に結果を発送することになる。そして2回目が11月24日(土)に予定されており、これで大体来年度の中学校の大枠の生徒数が決まってくる。これからは今まで以上に神経が休まる暇はない。「私学経営は本当に大変だとつくづくと感じる。
・夕刻、帰りの阪和線電車内で数人のお母さんたちから、ご挨拶を受ける。見知らぬ方々だったが、丁度プレテストを受けて帰宅の途中であったのだろう。ある保護者は、小さなお子さんを手につないで「先ほどの先生のお話、大変感動しました。是非この子を入れさせたいのですが、・・・ちょっと学力が足るかどうか?・・・」「是非頑張って来てください。」と激励申しあげた。

2007年10月25日木曜日

10月25日(木)全国小中学力調査

1.全国小中学力調査
・ 昨日から今朝にかけ、テレビもそうであったが、今日の朝刊各紙は揃って1面に取り上げ、更に詳細な解析記事を出して論評している。地域・経済格差が影を落としていると言う論評が主体であるが、概して「知識」は及第、「活用」に課題があると整理している。これなど当たり前で大人でも「応用力を身に付けるのは難しい」ものだ。
・ 当初からこの種の全国調査では「都道府県別の差異が話題」になるのは元々分かりきっているのだが、やはり各紙とも「府県別の違いを強調」している。秋田・福井が好成績、沖縄・「大阪が低迷」と。「私もまさか大阪がここまでとは想像していなかった」が、出てきた結果は結果であり、知事や教育長のコメントが大阪府教育行政に携わっている方々の正直な感想だろう。「ショック」とか「真摯に受け止め・・・」とかという言葉を使われていたなー。でも府民にはある程度の衝撃が走ったかも知れない。府教委、市教委の顔が青ざめるのも分かるなー。
・ 「本校の中学生は国語、数学とも大きく全国平均を上回り、大阪府平均をも超えている」。特に数学Aの正答率は私学平均よりも2ポイントも上回っているが、全国傾向と同じで国語、数学とも応用力に課題があると数値は示している。国語Bは大きな課題を突きつけられたと考えており、「日本語が読めてもそれがすぐ思考に結びつかない今日的生徒の弱点」を示している。ここが出来れば数学のBも正答に接近できるのだが、問題の意味が本当の意味で理解されていないのではないかと私と中学校教務部長との話となった。ある中学校の国語の先生は「何でこんな問題が出来ないのかなー」と嘆いたと言うが、問題はこの部分で、「教師の思い込み」で授業しても学力は付いていないことを証明している。更に詳細分析し、全教職員で「今後、単位数やシラバスをどうしていくのかを議論」していく。
・ この「全国調査の弊害を指摘する論評」も教育評論家や大学の教授らから多く出されているが、個人的には「データの使い方であって経年の変化を見ることで教える側の参考資料には十分なり得る」と思っており、秋田に負けた、沖縄に勝ったなどと本気で言う、見識の低い人など学校関係者には居まい。「本校は来年度もあれば参加する。」
2.家庭科調理室
 ・改装なった調理実習室で中学2年生が自分たちが育て収穫したサツマイモを使ってお芋のバターきんぴらと芋の蒸しパンを作って校長を招待してくれた。この学年は男子校最後の生徒であるが、「出来は最高」。エプロンをした男子生徒も可愛いものだ
高額な投資であったが、作って良かったと思った。それにしても立派な実習室で鍋、フライパン食器、冷凍冷蔵庫の大型などすべて新品で驚いた。「辻クッキングスクール」よりも立派ではないのか。まあ来年から完全に共学になるし、これで「恥ずかしくない設備」として胸が誇れると思う。「家庭科の先生の強いご要望に応えた投資」です。先生、宜しく生徒への指導をお願い致します。
3.教職員人権研修会
 ・テーマは「在日朝鮮・韓国人の抱える課題と未来予測、提言」。講師はS学園のK先生で現役の高等学校教諭である。大変に重い内容であったが、私も含めて教職員には良い研修会であった。

2007年10月24日水曜日

10月24日(水)匿名でない手紙

1.昨日のブログ「匿名の電話と手紙」の翌日に今度は「匿名でない記名のお手紙」を頂いた。学校運営に関してご評価頂いており、18日の校長日記「浪速スクールランチボックス」に関する前向きなご提案の内容である。結構この種のお手紙は頂くが、今回は大変タイムリーであり、内容も考えさせられるもので大変勉強になりました。正直、嬉しくてしょうがないので差し出しのお方の許可を得て全文を載せて頂くことにした。有難うございました。
2.ブログ「校長日記」もこのようにして役に立っているかと思えば、しんどいけれども毎日書く意味もあるのかなーと思う。日記なるものは「三日坊主」と巷間言われているように、すぐ頓挫するものだが、もうしばらく頑張ってみるか。

3.10月20日の高校入試説明会にご参加頂いたあるお方からのお手紙
(文中○○は私が原文を変更しました。)

浪速高等学校
木村智彦校長先生

昨日(20日)学校説明会に参加させていただきました。実は私が個人的に○○を教えている生徒さん達の受験を考えていて説明会に行こうと思いました。「浪速が良くなってきた。」「校長先生が良いらしい。」という噂も伺っていて、楽しみにしていました。

まず駅から学校までの先生方の案内と、学校での先生方のご挨拶に好感が持てました。いろいろコースやカリキュラムの変更が丁寧に説明され、大変良くわかりました。でも何といっても最後の校長先生の10分間のお話には、大変感動しました。あんなに内容と思いとが詰まった心に残るお話をしていただき、元気をいただきました。(話せば長くなるのでいたしませんが、私も教育には大変強い「思い」があります。)

さて、在校生の保護者でもない一母親が、こんなお手紙を差し上げるのは、とてもおせっかいだし、失礼なことかもしれませんが、少し気になったので書かせていただきます。

あまりに校長先生のお話が良かったので、先生のことに興味を持ち、インターネットで調べさせていただいたら、先生のブログに遭遇しました。これまたすごいエネルギーだなと思いました。その10月18日のところに「浪速スクールランチ」とありました。実は昨日の説明会の後も、学食が気になって、先生に尋ねたところ、場所を教えていただき、「でも今色々検討中です。」とおっしゃっていました。

私の中でスクールランチはものすごく大きなウエイトを占めるものです。というのも、私は色々あって、娘の学校(私学)の給食業者(○○○の業者)を変更させていただいた張本人であるからです。(あのO-157で有名になった堺の住人でもあります。)業者選択の際、私なりに勉強し、めぼしい弁当会社もあちこち見学に行きました。今「食」に関する問題があちこちで浮上していますが、給食・弁当会社の実態もかなり怖いものがありました。もし「ランチボックス」を検討されるなら、ちゃんと工場まで行って実態を見てきてください。工場の衛生管理状態はもちろん、食材(どこの国からきたのかわからないような缶やビン詰めがあります!)や調味料(醤油の代替品やグルタミン酸がいっぱい置いているところがあります!)など、それから人材についてもちゃんと視察、調査されることを強くお勧めします。給食業界の怖さ、不思議さ本当に同感です。

また「母親の愛情弁当」もよくわかるのですが、失礼ながら先生の年代の方はこれに弱いようです。でも、現在では働く母親も多く(私学の学費を稼ぐために!)、学校選びをする際にも、学食や給食は大事な要素になりつつあります。それに高校生にもなったのなら本当は自分の弁当は自分で作るぐらい自立させて(して)いてもいいのではないかと思います。(お恥ずかしながらわが子もダメですが!)諸外国の話もよく聞きますが、日本の母親はやりすぎかなと思います。小さいころに愛情いっぱいに育てておけば、高校生にもなってまで毎日お母さんの弁当で愛情を確認する必要があるかなあと、この点においては?です。でも先生の「この子達を預かっている責任感」を感じていただく、純粋な感性には、有難い気持ちでいっぱいです。

それと、親の弁当にしろ業者のランチボックスにしろ、とにかく食の安全にとって大事な要素の一つは「作ってから食べるまでの時間」です。私学の子は通学時間も長いので、家で作った弁当を電車やバスに乗せて運び食べるのは、近年の温暖化も考えると、決して安全とは言えません。業者に運ばせるなら、安全な運搬方法を持っているところにしなければなりません。

さて、娘は私学小学校からその系列の中学校に進みました。小学校の給食が変わるとき、同じ業者が中学校の給食もやってくれることとなり(その方が採算性もアップします。)、実は学校にもともとあった古い厨房を復活させて、その業者が頑張ってくれています。運命的に出会ったような方で、すごく良い社長さんです。(給食業者でも学校でもトップが大事ですね。)私にとっては「夢のまた夢」だと思っていた自校式給食が現実のものとなり、中学校の給食もどんどん進化しています。子ども達には決して豪華でなくても「今日食べて安全、食べ続けて安全」なものを食べさせねばなりません。ランチボックス形式も利点がたくさんあり良いと思います。ただ、ランチボックス(仕出し弁当)形式にしろ、自校式でできれば、私はそれがやっぱりベストだと思います。覚悟はいりますが…。

子ども達の、そして教職員のみなさんの健康のために、どうぞ、あきらめずに、最善をつくして検討してください。(もちろん木村校長先生ならそうされると思います。)
古くても厨房があるのなら、中学校と組んででも再活性化する道も検討なさってはどうかと思います。
学校の誇れる「浪速スクールランチ」が出来上がることを願っています。
2007年10月21日

追伸:もちろん色々勉強されている先生に大変失礼な手紙になったかもしれませんが、どうぞお許しください。
  (差し出し人のお名前)略

2007年10月23日火曜日

10月23日(火)匿名の電話と手紙

匿名の電話と手紙
1.決して多くはないが、時に「匿名の電話やお手紙」を頂く。圧倒的にお手紙の方が多い。PTA会長経由匿名の「クレーム」も最近一件あった。頻度はこれまた「忘れた頃にやってくる」という感じだ。内容は大体「生徒と教員批判」が主体でお褒めにあずかるものは殆どない。
2.批判の内容には大別して「三つの種類」がある。
部活動に関するもので、特に監督や部長に関する批判の内容
② 通学途中の生徒の行動に対する批判の内容
③ 授業担当者や担任の力量に対する批判の内容
①と②は差出人がどなたであろうと、手紙の内容から事態の把握は十分可能であり、学校側もすでに手を打っているものが多いし、それが利害関係者であろうが、なかろうが「すぐに打つ手は決められる。」簡単に言えば内容は真実か、現状はどうかを追究しながら学校長としてのアクションはすぐに取れるからだ。問題は③である。
3.③は明らかに「自分の子供が不利益になっている」という不満が大きな動機になっており、さりながら名乗って追求することまでの勇気はないので、匿名とされてくるのだと思う。その心は「名前を明かすことで子供に不利益をこうむらない様に用心」されておられるのであろうが、「学校や教師はそのような報復やリベンジなどは絶対行わない。」これだけは断言できる。
4.基本的に教師は「子供が好き」でこの職業を選択しており、生徒個人にどうの、こうのという先生は少なくとも本校にはいないと確信している。「学校教師は教科別,担任非担任別、分掌別、学年別と4軸で動いており、民主的と称して決して一人で判断する癖などはついていない。(だから困るところがあるのだが・・。)「堂々と名前を名乗ってクレームをつけた方が逆に歓迎される」と私は思う。
5.学校に来て「問題点を指摘する保護者」はおられるが、主張が明確でこちらも対応し易い。出来ることと今、出来ないことを時間をかけてご説明すれば大抵はご理解頂ける。「匿名も非匿名も教育熱心な保護者」であることは間違いない。本校には「モンスターペアレンツはいらっしゃらない。」
6.「匿名などの投書は無視すべし」という声もあるが、私としては、「姿なきお声」にもお応えしたいという気持ちはある。しかし漠然としたお話で、状況が最後のところで特定できないと本質的な解決策が見当たらない場合もあり、すっきりとしない。匿名のお手紙だけで校長が授業担当者を変えるとか担任を変えるとか、出来るはずもない。
7.教師に言わせれば「どの保護者か大体想像はつきます。」と言う。情報源は圧倒的に自分の子供からだと思うし、その生徒が保護者にどのように言っているのか当方ではさっぱり分からないだけに、手紙の内容と現状が一致しない時は結構多い。「学校は生き物」であり日々変わっていく。必ずしも子供のいうことがすべて真実とは限らないと私は思う。
.電話の場合は手紙と違って、相手の肉声が聞こえるし、校長も「お母さん、そこまで言われたんだから、お名前を教えてください」というも決して名乗らない。でも私と話しているうちに気持ちが落ち着いてくるのか、最後のほうは「校長先生、宜しくお願いします。頑張ってください。」と激励になったりする。しかし手紙は困る。感情が伝わってこないからだ。
9.1500人もの生徒をお預かりしており、教職員の数は140人を超える。様々なタイプの生徒がおり、能力もキャリアも経歴も全く異なる先生方がいるのが「学校」である。1クラス40人をユニットとして、授業を展開している。「40人の生徒は一人ひとり学習意欲も、学習蓄積も異なり」、それをまとめて50分間の勝負をするのが教師である。「まず授業第一」、50分の間で「この授業でどれくらい生徒の力を高めたか」が教師に問われ、生徒はどれだけ「保護者負担の決して安くはない授業料に見合う知識と考える力をつけたか」である。このバランスが崩れると学校批判に繋がってくる。
10.いずれにしても学校は批判は批判として謙虚に耳を傾け、対応していかなければならない。それは本校は私立学校だからである。わざわざ公立を外し本校を選択していただいた「生徒・保護者には言われないそれぞれの事情が1500人分ある」と考えれば分かり易い。高い授業料は「本校の面倒見の良さ」が買われているのだ。

2007年10月22日月曜日

10月22日(月)学院神社と絵馬

1.学院神社の絵馬作成
・ 町の神社には絵馬などがある。ところが本校の「学院神社」には「絵馬」がない。「破魔矢」もなければ何もない。別に「おみくじ」は要らないが、どうしたことか?着任以来考えていた。学院神社は一日祭、春季礼祭、秋季例祭と本格的神事を斎行している「本格的神社」だ。神道科もある学校なのだ。
・ 最近3年生が一人ひとり神妙に神社にお参りしている。理事長室のガラス越しに神社があり、「柏手の音」で良く分かるのだ。何事かと見に行くと生徒は祈願した後、絵馬を神社の庭に掲げているではないか。「・・大学合格」などと書いているものだ。
・ 「えー、何処の絵馬なの?」。ところがこの絵馬は必要な都度、他の神社より安く譲ってもらっているもので裏にその神社の焼印が押してある。学院神社への祈願にそれでは余りにも勝手良すぎないかという気持ちが膨れ上がってきた。ご利益に影響しないか?
・ 門塀を更新し、学院神社は外部にも開放した。お参りいただいた方にプレゼントしたい。幾ばくかの「お賽銭」は頂けるだろう。神社の前に賽銭箱は大きなものが昔からあるのだが、お金を投げ入れる時の音は聞いたことがない。記念のお品がないからだ。浪速祭などはチャンスなのにと思う。
2.木村の思考と新しい絵馬
・ 「決めた。本校独自の絵馬を作ろう!」もともと入試担当教頭には「学校入試説明会」に来て頂く生徒さんに「何をお土産にするのか」再検討を指示していた。何時までも鉛筆や筆入れ,サインペンやファイルフォルダーでもあるまい。「本校の神社の絵馬をプレゼントしたら、関心を持って頂くに有利」とも考えた。絵馬など容易には捨てられないものだ。あれやこれやで、心の中の気持ちが集中してきたのだ。
・ このように私は「考えを頭の中で熟成」させていく。結構長い期間「練らす」こともある。短い時は1日と言うこともあるが、「ひとたび口に出したら、一挙に具体化するのがスタイル」だ。このことを分かっている人は少ないから、思いつきくらいにしか思っていないのであろうが、身近な人間には良く分かっていることだ。だから職員会議などで、深く考えもせず、思いつきで発言する人間を逆に厳しく指弾することが時にある。ここが悪いところだ。自分でも分かっている。寛恕寛容の気持ちだろうが・・・・。
・ 寝ても覚めてもと言う言葉があるが、こちらは何時も「この学校のことをあらゆる視点から考えて」発言している。それをその場の数秒で思い付きの意見を「対案なしで発言」などされたら、「考えに、考えて提案した人へ失礼になろう。」さらに私はそれは「考察する対象への侮辱」だとさえ考える。この辺が「木村は厳しい」と言われる所以だと思うが「自分の仕事に対する責任の自覚の度合い」ではないのか。
3.絵馬のデザイン
・ 学院神社全体の「カラー版イラスト」入り、「浄明正直」の校訓入り、言葉は「学業成就」「大学合格」などお参りした人が自由に書けば良い。裏には「三種の神器を形どったエンブレム」を配置した素晴らしいものを作るよう神道科に指示し、競争見積もりに入ることにした。数は5000個、とにかく安く作ってくれるところを探そうとしている。
・ 入学式において新入生にはこの「絵馬」と「浪速生活の綱領」「学院神社拝詞」をセットとして渡したらどうかという考えもある。とにかく使い道は多いはずだ。折角の神道系の学校だ。もっともっとPRせねばならない。元や現の神道科の主任教諭へ「皮肉」を飛ばす。「本校独自の絵馬の作成」の考えなど浮かばなかったのかと。毎日が慣れた状態になるとこのような考えに及びもつかない典型的な例だ。金があるなしではなくて要はセンスの問題だ。
4.学院神社の神域の確保
 ・ 神社に関して言えばすでにもう一つ大きな改革をすでに実施している。域内にあった某校長、二人の石碑の移動だ。「冗談じゃない。」不遜極まりない。こういうことなど論評も不要だ。神道科主任教諭には申し渡している。「今後いかなる人物といえども神社域内に個人名の入った石碑など建立はまかりならぬ。後世、言い伝えよ」と。
・ 枯れた大木はレッカー車をいれ、伐採した。玉垣を増やし赤、白の椿2本、榊を数十本、緑を増やした。お手水屋方の柱が腐り、ぐらぐらしていたので作り直した。神社や鳥居をすべて専門家を入れて、洗い清めた。相当な費用はかかったがこの神社は本校の精神的支柱である。金の問題ではない。それくらいこの神社を私は大切にしている。
・ 毎日出勤してきたらまず、神社にお参りする。今日一日の教職員と全校生徒の安全を祈願するのだ。校務員さんが毎朝参道を掃除してくれている。すがすがしい気分になる。教職員も生徒も神域内ではないが神社の方に向かって軽く会釈をする。見ていて「美しい。」仏教徒もクリスチャンも皆だ。「神も仏も有り難きかな。」神仏が生活の身近にあるということは「幸せなこと」だと私は思う。

2007年10月20日土曜日

10月20日(土)高校入試説明会

1.高校入試説明会
・ 遂に「入試シーズン」が始まる。今日が初日で今後順次開催されていく。11月17日(土)、12月8日(土)だ。今日の初日に何名お越しになってくれるか、私を含めて「私学の教職員の心配の種」はこれだ。今日から学校は中間考査であり、試験後生徒は完全下校とし全教職員が手分けして対応する。
・ 二つの駅に立っての道案内も仕事だ。看板や腕章をしたりしてご案内する。そのようにして今年はというと、「例年よりは大幅に増えた」生徒・保護者が体育館に集まり14時説明会はスタート。「ほっと、一安心」入試広報室の面々も安堵の顔を見せている。
・ 今回からプログラムの最後に「校長の挨拶」というより「校長のプレゼンテーション」を入れた。大体、何時ものスタイルは冒頭「皆様、大変お忙しい中を、お越し頂き、有難うございました。・・・。」で当たり障りのない話になるのであろうが、そのような形にせず、「紅白歌合戦のトリ」に校長を立てようと入試広報室は考えたらしい。大分考えが変わってきた。
・ 時間は10分しかくれなかったが校長としての責任は無事に果たした。このあと学校案内と個人相談が続く。広報室の教員が沈んで校長室に入る、「すいません、襟マイク、4秒しか録音が出来ていませんでした。」「えー!?」
・ 前にも入試担当教頭に言っているのだが、広報室の説明が何時も55才を過ぎた男の教師であり、「何とか新しいプレゼンターを考えて、変えるように!」言うのだが、今日も教頭とベテラン教諭の二人のおじさん教師が対応していた。もっとも安定感と安心感はあるが。
・ 来週の土曜日は遂に「中学校入試のプレテスト」が始まる。何名の小学校6年生が浪速中学校のテストを受けてくれるか、これまた心配の種であるが、出足は昨年をすでに超えている。中学校の職員室には黒板に「後なん日ではなくて、今日現在、XXX名」と書いてある。この感じで「私学が抱える本質的な苦労」が分かるというものだ。少なくとも同じ教員でも公立の教員には分からない感情だ。こういうのも見ると教職員が切なく、いとおしくなってくる。言葉は悪いが、「飯の種だ。頑張っていこう!」
2.老人ホーム受念館慰問
 ・中学生の総合的な学習の一つとして単元「共に生きよう」をテーマとして本校中学生が、先ほど収穫した「浪速農園のお芋」を持参して住吉区にある老人ホームを慰問する日程が本日固まった。10月23日(火)である。
・ 高齢者や障害のある人と交流し、触れ合う活動を通して生きることの大切さと自分に出来ることを考えてもらうことが目的だ。「良い教育を実践している。」と浪速中学校を我が学校ながら「誇り」としている。
3.雑誌に浪速中学校が・・・・!
 ・権威ある雑誌、プレジデント社「ファミリー」の12月号の特集記事「全国お買い得私立中学200校」に「浪速中学校」が登場している。「バリュー校」としてである。
 ・「数字はあくまで手がかり、学校の流す「汗」に注目せよ、大阪の浪速は「お買い得」」と書いてくれている。素直に喜ぼう。少し、元気になった。世間は見ていてくれる。先生方、頑張ろう!

2007年10月19日金曜日

10月19日(金)監事監査

1.監事監査
・ 10時から監事による監査である。私立学校法の改正により、今日では極めて重要な学校業務となっており、受け入れる側の学校は神妙に資料を用意し、対応しなければならない。法令順守、寄付行為に関する細則通りの理事会運営になっているか、就業規則に即した勤務が守られているか、金銭管理は適切か、厳しい監査を受けるのだ。
・ 私立学校法では最低2名の監事が必要であるがこの夏、理事総数の削減に伴い、本学院は3名から2名になった。お二人とも大きな神社の宮司さんであるが、お一人は幼稚園を2園経営し、園児が450名と言われるからすごい規模だ。もうお一方は天王寺区にある女子進学校で有名な学校の元校長先生である。お二人とも学校実務に精通されておられ、立派な監事を戴いて浪速は幸せである。
・ 特に今回は「平成19年度中間決算」もあり、決算管理状況も報告しチェックを受けなければならない。冒頭の理事長による経営概況説明と決算報告を済ませ自室へ戻る。
・ 引き続き業務監査を受ける。今回の対象は担当副校長による中学校全般、高校分掌主事による進路指導部、保健体育部、人権委員会の業務報告とし、最後に事務室の経理関係帳票の審査となる。私は同席しない。校長に気兼ねなどしないで、「各主事が自分の言葉で説明することが重要」だ。このスタイルを始めて2回目になる。
・ 16時30分、監査終了 ご講評を受けに会議室に。詳細略。
講評の最後のお言葉:「今日、お話をお聞きした各分掌の主事の先生方が資料もさりながら、元気一杯説明して頂き、この点、今までとの大きな違いでした。浪速の改革の確かな手ごたえを実感しました。」このお言葉ほど私を喜ばすものはない。
2.広報・情報委員会
・ 4月以来、広報情報委員会は本当に新幹線のスピードの速さで、よくぞここまで進めてくれた。極めて功績大であり、高く評価している。しかし振り返ることも必要であり「本校の広報戦略と課題」として4月依頼の実績をまとめ、適当なときに職員会議にて報告するように指示した。日常の業務を流すだけではなく、時に「振り返り、まとめること」が重要である。
・ 広報・情報委員会を作ったのは私であるが、これに魂を入れ、引っ張って来たのはO教諭・委員長である。私の人事は間違っていなかった。これが嬉しい。府立清水谷から阪大へ、その後大阪ガスに入社、コンピューター関係会社径由から、府内で有名な学校法人が経営するコンピューター専門学校に求められ出向し、ここで教育という仕事に魅せられ、縁あって浪速に奉職したもの。物理の教諭である。
・ 理事長の「IT武装化」の号令を受けて現在の状態に短期間で高め、立ち上がりがすごい。今やすべての教員がパソコンを操る。私が評価するのはその「仕事振り」だ。広報・情報委員会のメンバーを完全に活性化させチームワークで仕事をしている。メールでCCが落ちるから良く分かるのだ。ここが「組織の長たるもののすごさ」であり、「プロの仕事」とはこういうことを言う。お互い民間出身だけに私が一言言えば分かるのだ。
・ しかし評価するからといって遠慮はしない。先日、部屋に呼んで河合全統模試の「物理の成績」が悪いと厳しく指導を入れた。広報・情報の成績は満点だが、物理はまだ70点と言い渡した。
3.某常勤講師の先生 入る。
・ 来年3月末、「ご結婚」されるとのこと。おめでたい限りだ。前任校では4年間で結婚式はゼロだったが、浪速に来ては1年でもう2回目の結婚式、適齢期の先生を指で数えたら、まだ数年以内に片手の人数はいる。「嬉しい限りだ。喜んで出席しよう。」

2007年10月18日木曜日

10月18日(木)浪速スクールランチ

1.校長として責任感を感じる時
・ なんと言っても生徒がお昼に「お弁当を開いているとき」に、「この子達を預かっている責任感」を感じる。「母親(それ以外にもあろうが)の愛情」が一杯詰まっている、可愛くて美しくて、栄養のバランスを考え、色にも気を使い、造形を施し、とにかく旨そうな弁当なのだ。「作った人の愛情が溢れかえっている。つい手が伸びそうになる」のだ。これを感じないような、感受性と言うかフィーリングを持たないような教員は願い下げとまで思っている。
・ 私の時代などは弁当を包んでいる新聞紙などでおかずを隠しながら食べた記憶があるが、昨今の生徒はあっぴろげである。この場面も好きだ。
・ ただ、様々な事情で弁当を持参できない生徒もいるのも事実である。「お母さんに作って貰え」などという積もりはまったくない。朝、我孫子駅前のコンビニでおにぎりやパンとペットボトルを買いに立ち寄る生徒も少なくはない。「立ち寄るな」とは言えない。
2.食堂問題
・ 食堂についての「生徒アンケート結果」についてはすでにブログでも明らかにしている。要は利用者は少なく、果たしてもう一段の改良は出来ないのかという問題提起である。大学の「学食」と高校の食堂とは違う。はっきり言えば、「廃れつつある」のが実態ではなかろうか。業者もコスト、人手等、難しい時代になっているのは間違いない。戦後の食糧難時代の流れの中に食堂はあると私は見ている。
・ 一方築40年の「食堂は老朽化」も激しく調理業者からも一部の設備の更新も要望されている。そうかと言って、将来を考えれば今食堂に大きな投資をするのは「良く考えねばならない」という事情もある。
3.ケイタリング方式(仕出し弁当)
・ あれやこれやで着任してまもなく事務長には「ケイタリング方式」を検討するよう指示を出していたが、遂に実施する学校が出てきた。中学校であるが「中学校スクールランチ」を標榜しているのだ。北部と南部の公立中学校である。先にやられた。義務教育部門でもやろうというのだ。高校で出来ないはずが無い。
・ 3名の教職員代表に岸和田市の実際を見に出張してもらった。大変興味あるレポートであり、「我が意を得たり」である。早速「試行」することを決め、まず岸和田と同じ予算でどのような弁当が出来るのか5名の教員モニターに試食してもらうことを決めた。16日と17日に二つの業者から試作品を作って貰い、比較検討した。今日、味、量、雰囲気、見た目等々総合的に考え、B社に仮決定した。
4.「浪速スクールランチボックス」に向かって
・次にやることは生徒のモニターを決め、生徒の要望や意見など取り入れ、一度試験することだ。それで良ければ本格的に検討に入れば良い。PTAのご意見も聞かねばなるまい。11月に生徒による試験を受けるという運びを決めた。費用は理事長が負担する。
・栄養価を考え、彩り豊かなランチボックス、温かいぬくもりのあるおかずとご飯、「何と言っても教室で皆と一緒に食べることのできる弁当」、それに今の食堂の定食代が400円だからそれよりも安ければ文句はない。これは絶対条件だ。
・ 高校の例はまだない筈だ。「浪速スクールランチボックス」を急げと指示している。それにしても楽しみは大きい。「是非ともやり遂げたい」と思う。
5.給食業界の摩訶不思議
 ・検討の過程で給食業者は経験のある岸和田の業者にしたら、いかがかというも「丁重にお断りがあった」そうだ。5個くらいの試供品だけでもとお願いしたがこれも駄目という。要は大和川を越えて商売はできないというのだ。法律があるわけでもあるまいし、言ってみれば談合の一種ではないか。結局市内の業者に初めて頼むことになる。このように学校の商売は「最後に残っている大きな閉鎖市場」ということである。修学旅行業者、アルバム業者、制服業者、教科書業者、運動着業者、とにかく最後には市場の透明性が問われることになろう。

2007年10月17日水曜日

10月17日(水)大阪府神社界巨星落つ

1.大阪府神社界の巨星、落つ
・ 本校元理事で評議員でもあらせられた「今宮戎の津江名誉宮司」が「帰幽」された。81歳。昨夜が「通夜祭」、今日、千里会館で「葬祭」。本校理事の坐摩神社、渡邉宮司が斎主で葬儀委員長が本校名誉理事長の大阪天満宮の寺井宮司である。表千家の千宗左お家元はじめ各界の代表者がご参列された盛大にして心のこもった、ご立派なお見送りであった。
・ 個人的には本格的な神式の葬儀で大変勉強になった。帰幽後のお名前は「津江孝夫“大人命”」(つえたかおうしのみこと)となられたとのこと。女性の場合は“刀自命”(とじのみこと)となるとのこと。
・ 昨年の12月頃、寺井宮司と南坊城宮司に伴われて今宮戎の津江先生を訪問したことがある。今となって考えると、あの時は「私の面接試験」だったのかも知れない。寺井、南坊城両先生は一言も発せられず、2時間弱も「二人で教育議論」に花が咲いた。寺井、南坊城先生からは後日「大変、気に入れられましたね。」と言って頂いた。
・ そのときの話はもう明らかにしても良いだろうが、「浪速を清算して、中高一貫のエリート養成の新しい学校を“飛鳥の地”に作る」というものであった。突拍子もない話であったが、津江先生とは話が盛り上がり、結局その話は「夢幻」に終わったけれども、先生には「応援」していただき、その後も達筆なお手紙を数通頂いている。今は私の宝物だ。
・ 先生は神宮皇學館大學と国学院大学の両大学で学ばれ、日本神社界では最高位(浄階で特級)にあらせられ、府内で教諭のご経験もあり、とにかく教育には一家言をお持ちで、私は大変尊敬していた。その後ちょくちょく先生をお訪ねし、お話を伺ったのが今は懐かしい。凛として人格高潔、神社界、近隣地域、教育界、とにかくそのご功績は枚挙に暇がない。心よりご冥福をお祈り致します。
・ 前の席が清風学園の平岡英信新理事長先生で、先生が「文科省は、学ぶ喜びを奪う」というタイトルで寄稿されているボイス10月号を一冊呉れた。「読んどいてよ、少しタイトルが過激だがなー。」と、何時も笑顔が素敵な先生である。
2.弁護士事務所訪問
 ・北浜の弁護士事務所を事務長と落ち合って訪問する。
・ 今までは私経協の顧問弁護士や理事長の個人的弁護士と相談していたが先の理事会で「正式な浪速の専属顧問弁護士」と契約することが決まった。
・ 労働関係がご専門の弁護士で事務所は大きなビルの7階のフロアすべてが埋め尽くされている。その先生曰く「大きな病院のようなもの」ということでそれぞれ専門医(?)が揃っており、「ケース」によっては内部で仕事を振れるのが有利だと。
・ ちなみに近隣のH学園、S学院の顧問弁護士でもある。学校に関して知識とご経験があることが私の選定した理由である。
3.色々と想いが・・・
・副校長から何の連絡もない。「便りのないのは無事な証拠」と安心して自宅に戻る。府立の校長は大体夕刻の時間になると教頭先生などに電話をして様子を伺う。しかし私は何もなければ「こちらからも電話はしないし、報告は不要」と言っている。今日は津江先生を偲びながら一人で酒でも飲むか。知己を得てまだ1年もならないのにもうお別れだ。「人の亡き後ばかり悲しきは無し」、知る人が逝くのは寂しいものだ。
・あの時は公立の後「どこにお世話になるか、色々あった時」だから、余計に津江先生には想いがある。先生は「十日戎」を今日の隆盛にまで引き上げ、「経営には厳しい面と温かい面倒見の良さ」があったという。口当たり良く、何もせず、学校を不安におとしめる無能な管理職・経営者に時に「無意識に加担」し、厳しいが結局それが自分の生活を守ってくれるんだと思ってくれる教職員は人間の悲しさで少ないものだ。「大盤振る舞いが最も人気を得る方法」だがそれでは結局皆のためにはならない。「心を鬼にしてやるべきことをすることが経営の責任である。」

10月16日(火)NHKテレビ

1.授業参観
 ・10月2日  英語   1-L2 3限  「受動態」
 ・10月16日 世界史B 2-1  3限  「クリミア戦争と東方問題」
・ 前回以来、二人の常勤講師の授業を見せてもらった。何時も昼休みに担当の先生に対して、副校長を入れて3人で総括をする。授業は静かで生徒も集中していた。授業は十分成り立っていると言える。問題は生徒に「力がついているかどうか」だ。
・ 二人の教員には思うところを厳しく伝えた。「更に工夫が必要」。特に世界史は時間数も少なく今日的生徒には理解が難しい内容だけに用意周到な教材準備が必要。この8月の3年生の河合全統模試において世界史の成績が出ているが、もっと点を取ることが出来る筈だ。
2.来年度行事について
 ・ 「行事検討チーム」より詳細報告を受ける。大筋で理解できるもので、「答申を了」としたい。最終報告に向けて最後の詰めに入るよう依頼した。
・ かなりかなり中身のある行事となり、「立派な教育行事」が来年度から装い新たに始まる。楽しみである。
3.NHKテレビ「プロフェッショナル」
 ・大体、僕は寝るのは早い。9時30分過ぎには白河夜船だ。従ってテレビを見る予定はしていなかった。見なくても中身は大体想像できるからだ。しかし今日、体育の某教員から「10時からのNHK、見るんでしょう」と押し付けがましいメールが入る。加えて電話が2本、自宅に入る。一つは10時ちょっと過ぎ、わざわざ「今やっていますよ」というものだ。迷惑極まりないが期待に応えて仕方なく見ることにした。
・ 「京都掘川の奇跡」と呼ばれる「荒瀬克己校長」はよく存じ上げている人だ。恐れ多いが京都の荒瀬、大阪の木村と一時期は呼ばれ、「公立の教育改革のテーマでパネルディスカッション」をしたこともある。背丈も体型もよく似ているが僕は「ひげ」が嫌いだからはやしていない。お顔はテレビ映りそのままで本校で言えば数学科のT教諭、英語科のT教諭を合わせた感じである。お若いときに顔中ひげばかりだったのはテレビを見るまで知らなかった。
・ こういうものを観たときは「通常とは違うコメント」をしなければならない。「感心しました」だけでは面白くないし、「僕のブログを読んでくれている人に申し訳ない。」からだ。まずこの放映を見た京都府教委と府立高校の校長は「複雑な心境」だと思うよ。心穏やかではなかろうな。一昔前には府立高校が全盛時代で京都を席巻していた。それが学区再編で一挙に低落、東京都と同じ道を辿ったのだ。大阪は逆に何もしなかったから、未だに「公立優位の時代」をキープしている。京都府教委、府立の校長以下教職員、京都府議会は果たしてどうでるか?週刊誌的に言えば面白い。
・ 堀川は京都市立高校市教委が京都市立中学校をすべて傘下に押さえている。堀川はまず京都全府下の全学区から良質の中学生を集めたという人は多い。探求科の看板はこういう場合に有効だ。「スーパーサイエンス指定校」の呼び込みは大きい。大阪で言えば北野や天王寺である。今度出来る大阪市立中高一貫の扇町新校が府立高校に殴り込みをかけたようなものだ。
・ ご自身が組合の活動家であったと言われていたから間違いはなかろうが、リーダーシップはお持ちだと思う。持っているというよりも「そうなってきた」と言う方が正しいかも知れない。堀川の国語教員、市教委、教頭、校長と堀川一本のキャリアだから「もはや誰も堀川の中で、彼には物を言えないのではないか」、時々映る平教員と校長の存在感の差はその辺の理由から来ていると僕は見た。
・ 今日の放映でクラブ活動のことは一切触れられず、最後に夏の野球大会の予選風景を流していたがあれは少しまずい。本質を誤解させかねない。荒瀬校長は「クラブの学校にしない。クラブをやりたければ他所へ行ってください。」と明言されているお方で、やはり学習第一主義の方針である。
・ テレビで「校長の仕事は黒子」だと発言されていたが「それはどうかな?」と感じる。あの人は黒子ではない。僕と同じでパーフォーマンスも嫌いな方ではなく、「やり手」であることは間違いなく、少なくとも通常の校長先生というイメージでないことはテレビの通りだ。
・ 場面最後の方で「プロとはやるべき時にやるべき場所で、やるべきことをやる」(?)というと定義されていたが、これには同意できそうだが、「僕なら結果を出す」を付け加えて欲しいと思う。条件はどうあれ、荒瀬校長の実績は大きいのだから。
・ 後1,2年で定年だと思うし、私学がこのような人を放っておくわけがなく「引く手数多」だと思うが、僕に言わせれば「本当の勝負はこれから」だ。「教育委員会の支援も何もなく、たった一人で乗り込み、財務、施設、教育、生徒募集すべてを背負いながら「やれるか、どうか?」である。「案外(元)公立の校長が私学に来て仕事が出来ない人は多い」のだ。本校でも歴史が証明している。望むなら高給で浪速に招聘しても良い。「来てくれますか?」うちには堀川とはまったく異なる生徒が居ます。教職員の力量は決して負けてはいないと思います。どうでしょうか?「国公立へ20倍」にして頂けるのでしたら、三顧の礼でお迎え致します。
・僕が公立勤務時代、国公立進学をへとへとになって3倍弱に伸ばしたときに対談で荒瀬校長は余裕の面持ちで「理数科がないのは辛いですね」と慰めて頂いたが、過去の堀川の実績、2ないし3人がやっとこさだったの国公立進学者が20倍も伸びるなど校長の力量だけではないことを主体に内容を編成していたら、この「番組は面白いものになった。」筈だ。
府教委と市教委の関係、公立(県立、府立、市立)と私立、の枠組み、そのしがらみの中で「荒瀬氏が率いる堀川がどのように動いたかがポイントだろう。番組最後の方の生徒の環境問題への対応活動は何を言いたいのかさっぱり分からなかったな。NHKらしい編集だ。
・浪速の保護者の皆様、そして教職員の皆様、「浪速の校長は決して堀川の校長には、その力量で負けてはいませんから、ご安心ください。」

2007年10月15日月曜日

10月15日(月)事務室

 事務室についても書き留めたいことは多い。
1.事務室の相対的位置
・ 学校における事務室のスタッフは極めて重要である。私は何時も彼らに「経営スタッフたれ!」と言っている。着任時の実態は「教員の一段下部に位置する事務屋集団」のごとき扱いや、肝心の事務室勤務の職員さえ「現状に甘んじている」ごとき状況であった。言ってみれば教員に「文句こそ言われるが、感謝の言葉さえ聞かされたことのない気力なき集団」が事務室の現状であったと言える。
・ 教員から見れば「国家資格も有しない集団で彼らは教員ではない。教職員のために存在するもので、教員が気持ちよく仕事をできるようにするのが彼らの仕事」くらいにしか思っていなかったのであろう。
2.事務室業務は経営スタッフと教育委員会的機能
・ 前述したことは公立私立を問わず、感じるところであるが、公立学校勤務の時に比べ私学の事務室がこのようなことでは経営はやっていけない。私学の事務室は公立の教育委員会的機能を有する組織であり、保護者からの納付金、大阪府からの補助金を適切に予算化し執行するという根幹の部分が事務室の仕事である。ここが出来ないと私学は一挙に崩壊の道をたどる。
・ 大阪府とのやりとり、経営役員会たる理事会への情報提供、事務処理、就業規則等教職員の勤務管理、給与、一時金、の支給執行、共済保険やPTA予算の管理、とにかく仕事量は多いし、「すべて期限が決められている仕事であり、間違いが許されない仕事」である。一歩間違えば大変なことになる、一言で言えば「時間とお金との戦い」なのである。教員の仕事とは根本的に異なる。
3.事務所への厳しい対応
・ 1月理事長就任以来、事務室には厳しく対応してきた。教員と同じような気分で休みは多いし、「誇りと覇気」が感じられなかった。お互いが仕事を融通し合わないので担当が休めば仕事はストップする。ほとんど生徒など来ないのに「購買部」を設けて人を一人雇っている。事務室でやればよいだけのことだ。特に事務室の専任職員は「ばらばらの状態」であった。これでは力が出ない。「改革はまず事務室から」とした。
・ 神経を使ったのは一人の職員が「ある外部の会合」に週1ないし2回は出席せざるを得ない形になっており、これではマンパワーもコストも回収出来ないと考え、その機関というか組織に自ら脚を運び、活動を免除して貰ったのも今では懐かしい思い出である。
・ 事務長以下、個別に職員指導は徹底的にやり、個別に理事長室に呼び込み指導し、激励した。途中で人員も優秀な「人材を1名増やした」。「職位も明確にし」、事務長、事務長補佐、主査、主事、校務員、実習助手、図書管理助手、養護教諭助手と区分し、従来事務職員に支払っていた「研究費」たるものは廃止した。年間数万円の給与ダウンである。それでも彼らは我慢してついてきてくれた。それは彼ら自身が「もう限界」と肌身で感じていたからではないか。
4.事務職員の今日
・ 面白い話がある。着任時「困っていることはないか?」と聞くと「給料の金融機関振込みを未だに拒絶する教員が5名居て、そのために現金支給処理で困っている。」「私的な機関である同窓会の会計処理をやらされており、何故私が?」等があったので即刻廃止した。大変喜んで貰った。信じられない話だ。
・ こういうのもあった。配布資料があると事務職員が3つある職員室に資料を配って歩くのだ。時には「自分には届いていない」と文句を言われ、「間違って非常勤講師に配布して慌てて回収」していたりしていた。これには「全教職員のレターボックス」を事務室の近くに設置して解決した。
・ 「保健室から学校の生徒が見える」と言われるが、私は「事務室から教員が見える」と思っている。提出物の遅い先生、何でもかんでも事務に仕事を振ってくる先生、ブブツブツ文句ばかり言う先生、お金や手当てのことばかり気にする先生、本当に面白い話が聞ける。
・ 圧倒的に指摘が鋭いのは「校務員」さんである。あの教室は何時も汚いとか、電気やエアコンを付けっぱなしとか、非常に良く見ておられる。真面目な先生といい加減な先生を完全に峻別されている。校務員さんが有る時、このようなことを言いに来られた。「校務員だと思って小ばかにしている態度の先生と「ご苦労様」と声をかけてくださる先生と明確に分けられる」と言うのだ。天網恢恢疎にして洩らさず、「怖いなー」と思う。
5.事務職員に対して
・ 職員会議で「事務職員を宜しく」と頼んだこともある。「事務も人間なのだから、人間的に気に入ってもらえば良いこともあるだろう。」と言ったこともある。具体的に教員に厳しく指導を加えたこともある。半年立ってようやく事務職員の立場が変わってきたと思う。
・今や最強のメンバーとなり、彼らは「良い仕事」をしている。彼らのやった過去9ヶ月の仕事は特筆できる。有難う。
 ・校長先生のおかげで「先生方が事務に優しくなりました。」「事務の職位を上げて頂きました」と今や感謝されている。しかし事務も更に頑張って貰わねばならない。「教職員へのサービス機能も大きな事務の仕事」であるのだから。
・ 「理事長・校長にとって事務職員と教員は車の両輪」である。どちらが調子悪くても浪速という車を全力で走らせることは出来ない。経営・運営が上手く行かないのだ。私にとって極めて大切なものである。

2007年10月13日土曜日

10月13日(土)PTA秋季総会

1.農園のサツマイモ収穫
・ 中学2年生が手塩にかけて育てた「お芋」が収穫された。大かごに11杯も採れたということで校長にも数個持参してくれた。確かに立派なお芋である。生徒には勿論教職員にも配るという。今年から農園を変更したのであるが地味が大変良く、このような大収穫となったらしい。
・ 新しくなった「家庭科実習室の最初の調理」にこのお芋がつかわれると言う。中学生に「土との触れ合い、生物の生長、収穫の喜び、それを食することの楽しみ等教育的効果」を考えればこの「校外授業」(総合的学習の時間)は止められない。本日の朝会で来年度もこの校外授業を継続することが決定された。
2.人事打ち合わせ
・ 「来年度教員採用計画」にのっとり、新卒を含めた希望者の履歴書を採用業務センターの副校長を中心に管理職でレビューする。初めて履歴書を見せて頂いた。これだけでは良く分からないが、立派なご経歴の先生が本校勤務を多数希望されている。嬉しい限りだ。中には公式サイトの校長日記を読んで「この校長の下で働きたい」というのもあった。
・ 今後の作業は来月10日に「面接」となる。来年度はコース等が大幅に変わり、課程も合理化されるため「少数精鋭の形」にならざるをえないが、「浪速の将来に期待が持てる有為な人材」を確保して欲しいと念願している。教科指導力、生徒生活指導力、等様々な視点はあるが、要は「教師としてのトータル人間力」だろう。
・ 理事長があれこれ人事に口を出すと混乱するので、採用人事作業は言ってみれば人事担当取締役・人事部長として「筆頭副校長が全責任を持って事に当たる。」この先生なら立派な来年度体制を構築してくれるだろう。私は口を出さない。まだ半年であり、正直よく分からないのだ。
3.藤本義一先生より電話
 ・新校歌についての話  一部文言の調整
 ・私は来週から作曲家の先生に走らねばならない。早く作曲して貰ってCDに吹き込みブラスバンド部に練習して貰い、3年生には時々歌って慣れてもらい、そして卒業式に初めて公式に披露する。・・・作曲家関西ジャズ協会会長「大塚善章先生」を考えているが間に合うであろうか。
4.PTA秋季総会
 ・春に続く2回目の秋季総会、学年集会が主体となる。本日も多くの保護者の方が参加された。圧倒的賛成多数で正式に「高等学校教育後援会」の組織が承認された。有り難いことです。今日までの役員の皆様のご努力に感謝致します。後代の校長も喜んでくれるだろう。また一つ「浪速高校に残せるものが出来た」と思う。
・12時 役員会  13時 実行委員会  14時 総会  15時 各学年集会
  「校長講演」の概要は公式メッセージにアップされるだろう。
・夕刻から堺の方でPTA役員・教職員合同の懇親会、歌ありの盛り上がった楽しい会合となった。ご要望に応え、トリで久し振りに唄を歌った。ど演歌「中村美津子の大阪情話」。いま一つだったが、こればかりは仕方がない。

2007年10月12日金曜日

10月12日(金)ほうれん草(報・連・相)

1.報・連・相ということ
・ 「報連相」という言葉は「報告・連絡・相談」を略した言い方で今や組織人としてこの言葉を知らない人はいないと思う。もはや「常識の言葉」と言って良い。これを欠くと組織は円滑に動いていかない。ところが「学校文化」においてはこの常識が少し希薄であると言われており、私もそのように強く感じている。
・ 要は「コミニュケーションの問題」なのである。「生徒生活指導部でかくかくしかじか決めましたので宜しく、担当分野を見知っておいて下さいというのが連絡」「出張に行ってきました。見聞したことはかくかくしかじかですというのが報告」「困ったことが起きました。どうしましょうが相談」、この3つをかき分けて動くのが「賢いやり方」である。「組織で生きて行くうえでの知恵」といっても良い。
2.この夏の事例
・ この夏ある教員が「某研修会に出席したい」と管理職からまた聞き、嬉しくて職務免除で研修費を全額法人持ちで許可した。「承認研修」である。 もう一つは「命令研修」で某セミナーに出席してもらった。
・ところがこれらの教員、2学期は始まっても「報告がない」のだ。思い余って副校長に質した。
・翌日すぐとは言わないが、せめて1、2週間以内位に 「こう、こう、こうでした」くらいの立ち話報告があってよい。こちらは「どうだったんだろう?」と気にして待っているのだ。府立の教員の研修は「事前承認願い(相談)」「研修計画(報告)」「研修実績(報告)」と3段階にわたって文書報告が厳しい。別に悪気はないのだろうが、組織の一員と言う概念がもともと希薄で、自分は専門店の社長くらいに思っているのだろうから、組織の長たる校長への報告、連絡、相談などは基本的に考えが及ばない。要は「組織人の行動規範」が身に付いていないのだ。典型的な例である。
・昨日の研修会でその辺のところを少し言及したら早速、夏のECC英会話セミナー、河合全統模試の分析結果が出てきた。「今までこれらのデータはどうしていたのだろう。まったく不思議だ」。毎日管理職の朝会をしているが、このような話は副校長からも出てこない。彼らにも考えが及ばないのだろう。大変良いのは体育のY教諭、神道科のM教諭、理数科のO教諭、生徒生活指導部長のK教諭、それに各学年主任((定期考査の成績報告だけだが)だ。 ピカ一はなんと言ってもM教諭、指示に対する仕事が速いし、私は彼から「ほうれん草」をたくさん食べさせられている。若いが立派だ。
・私は「浪速という組織の長」としてすべてに目配りして教職員のこれらの「ビヘイビア」即ち、「物事の捉え方」「課題設定能力」「課題解決のための仕事の進め方」「そして、その結果」を厳然と観察している。今後の「教職員能力評価システムの根幹部分」だからである。
3.電子メールの活用と懸念
  ・10月からは誰もが簡単に必要な人に電子メールで情報を送れる。これで体制が整った。上手く活用していって欲しいと思う。ところがだ。良いこともあれば悪い面もある。人間の悲しさであるが、「便利だ」「簡単だ」「コピーしなくて済む」等と言って今度はメール配信ばかりで済ませる「無精者」が得てして出てくるのが人間の常だ。人間って弱いものだね。
・ 「フェイス to フェイス」の報連相が必要な場面があるのは当然で、その判断は「個人の感性の問題」である。電子メールにおける理事長・校長メッセージは「公式なメッセージ」であり、「校長の職務命令」の機能を有していると理解しておかねばならない。電子メールの内容も当然「職務命令」の性格を有する。業務報告、連絡、相談、は「唯我独尊」を戒めるためのツールと心得、やはり人間集団の組織の一人として「顔を見ながら議論する、報告する大切さ」はIT化時代になっても不変である。
・ ただ今度からは「私は聞いていない」とか「知らなかった」とかは言えなくなる。だって全員に必要な情報は同時に送っているのだから。それは「見ていない人の責任」とうことになろう。その人が恥をかくだけだ。
・ 「職員会議の質的変換」も私の狙いにはある。旧態依然とした職員会議の内容は校内イントラネットで間違いなく変わっていく。職員会議に上程する議題などは変わるはずだ。だって皆もはや「知っている事実」であり、殊更同じことを繰り返す必要はない。
・ 「ツールとしてネットを使い、人間として顔を見ながら話をする、このコンビネーション」が重要だ。今後以下のような場面がないようししなければならない。「えー、あれはちゃんとメールで報告してましたよ。」というやつだ。しかしあるだろうなー。誰がやりそうか、大体想像が付く。

2007年10月11日木曜日

10月11日(木)業務留め書き

1.生徒表彰
・ 前にブログでも書いて留めているが2年生の男子生徒が電車内で痴漢を捕まえ昨日堺東警察署長から表彰された。
・ 校長室においてこの生徒に担任同席で校長表彰を行う。副賞として図書券を贈る。
2.10時過ぎ 元府立の(大物?)校長先生来校
・ 目的は体育の先生の紹介 レスリングの有名な先生とのことであるが、現在本校が求めているのは完全共学化に伴う女性教諭であり、残念ながら話は進まず。
3.教職員への一斉メール
・ 2回目となる一斉メールを配信。ただし返信は不要とした。先の校長日記「メール返信にみるお人柄」は反応大きく、某教諭から「怖いです」と言われたから。
・ 10月29日 職員集会 「新人事制度」重要な説明となるので専任教職員は全員参加を依頼。メールで一発なんだね。「嬉しくなります。」数人に確かめたら「メール入ってました。」と。入るのは当たり前だけど確かめたいんだね、これが。
4.自治会選挙 14時過ぎ
・ 自治会役員に立候補した生徒の立会い演説会が6限のホームルーム時間を使って中庭で行われた。
・ 2年生の新役員候補であるが「良い所信表明演説」であった。その後クラスに戻り投票がなされ信任を受ければ晴れて自治会役員となるのだが、後刻確認すると過去にない「高い信任率」だとのこと。「生徒も変わりつつある証拠」だと思う。頑張って欲しい。明朝、校長室で激励することにした。
5.管内出張した教員が入る
・ 目的があって岸和田教育委員会に出張して貰った保健体育科の先生(生徒生活指導部の分掌)が概要報告に来る。
・ 「こういう感覚が良いな」。別途ブログには書くが一般的に教職員の報告、連絡、相談は遅いし、時にはないこともある。簡単に概略を報告し、別途正式に写真等を添えて報告に来ると。
・ この教諭、前から礼儀正しく、しっかりしている。科の風土がそうさせるのか、個人の資質か、恐らく両方だろうが、将来のホープの一人であることは間違いない。確か42歳前後であったと思うがこの世代には優秀な人材が揃っている。まあしかし、この世代くらいまでは誰もが優秀といわれるのであり、問題はこれからだな。
6.新校歌
 ・藤本義一先生からお電話。ようやく出来た。「難しかったワー」と。明日届くとのこと。
7.教職員研修会15時50分
・ 年間行事に組みこまれている研修会がある。初めて経験するもの。
・ 本日は  Hi教諭 「英語教育セミナーに参加して」
       Oo教諭 「TOEICセミナーに参加して」
       Ha教諭 「大阪私学人権夏季一泊研究会に参加して」
       Na教諭 「越前竹人形(水上勉作)について」
       Ha教諭 「第35回全国理数科教育研究会に参加して」
・ 「良い研修会であった。」素直に評価したい。浪速の良い点の一つである。
8.引き続いて職員会議     以上で18時10分、忙しい日であった。

2007年10月10日水曜日

10月10日(水)業務留め書き

1. 朝一番近隣の私学S学院のA理事長・校長先生に電話一本。「情報交換
2. 臨時理事会
・ 臨時理事会を大阪天満宮で11時から実施。極めて重要な議題で、ここでその内容を明らかにすることは出来ないが理事長よりの提議は満場一致で決定された。
・ 13時、遅いランチをご馳走になる。今日はイタリアンであったが、何時も素晴らしい雰囲気のところへ連れて行ってくれる。この前は(前)いや既に(元)になった(元)小泉首相が行きつけのフランスレストランであったが、さすがに大阪天満宮は「すごいな」と思う。
・ このように人生の先達にご馳走になった分、人生後輩の僕のやることは人生後輩の可愛い教職員を接待することだ。「ある人にご馳走になった分、他の人にお返しする」、これが「巡り合わせ」である。しかしこのような良い場所は天王寺にはない。
・ 名誉理事長は26日の青山研修所の受け入れについて「任して欲しい」と何も言われないが、今日はぽろっと「しゃぶしゃぶにしよう」と洩らされた。先のブログを気にされて「すき焼き」から変更されたのか。私も深く追求しなかった。それに朝飯も気にされていたな。別荘だから管理人はいないのだ。パンとコーヒーで良いかと言われるので「十分です。」とお答えした。
3.某PTA役員入室
 ・学校に立ち戻るとPTA役員が校長との懇談を希望。歓待して部屋で30分。要は「浪速が素晴らしい変革」を遂げつつあり、校長とじかで話がしたかったとのこと。お若いがしっかりしたご意見をお持ちの浪速応援団のお一人で「もっともっとPRせよ」とのアドバイス。
・ 堺、美原のお人だが今「浪速の変革」が友人の塾経営者などで語られているとのこと。校長の話は「面白い」と顔を見に来られたとのこと。「校長ブログの大ファン」。
4.教員面談
 ・事務長同席で教員面談、個別に10名。
5.資料つくり
 ・13日の「PTA秋季総会の校長講演の原稿つくり
・ 資料つくりにはまったく苦にならない。30分もあればあらかたの原稿はできる。決して上手くはないが、資料つくりが苦にならないのは一つの特技かも知れない。
6.私の「あだ名
・他の女性PTA役員から今PTA役員の中で言われている校長の「あだ名」を知っているかというもの、知るわけなど無い。なんと「智クン」と呼ばれているとのこと。
・ いくらなんでも「智クン」はないだろう。僕のあだ名は知る人ぞ知る、実は「ブル」と長い間言われています。ブルドッグ、ブルドーザー、色々講釈はありますが、BULL、即ち雄牛という意味からつけられました。このブルと言うのは気に入っています。
・ ブルと呼んでくださいというも「そんなん、言えません」と浪速PTA役員では「智クン」ということになったらしい。恥ずかしいなーと思う。イメージが違うよな。
7.夕刻電話受け集中

2007年10月9日火曜日

10月9日(火)校長は歩く広告塔

浪速中学校入試・体験学習会の分析
1.9月29日(土)に行われた「中学校の入試説明会と体験学習会の生徒・保護者アンケートの分析結果」が出てきた。少子化と近隣の高校で来春新たに中学を併設することに伴い、生徒募集には状況として厳しいものがあることは、何回も日記に書き留めているが、その状況に変わりはない。要は蓋をあけるまで結果は分からないが、あたふたしても仕方なく、「誠意を持ってやることをやるだけ」しか方法はない。ただ「本校が企画し、実行した内容がどのように受け止められているかを分析し今後に活かす」ことは重要である。
2.まず「校長の冒頭挨拶」に対する反応についてであるが、正直何時も不安になる。「私の思いは正しく伝わっているのであろうか」「正しく校長を観察して頂いているのであろうか」等々である。今日、企業でも行政組織でも「組織のリーダーの有様」は極めて重要であり、その重要性の比重は昔に比べれば格段に高まっている。
3.特に日本の風土は「組織の長は表に出ず、陰に隠れて、問題があれば最後に出てくるのが相応しい」とか、何とか言って「形も声も表に出ず、問題があれば最後にテレビの前に顔を出して謝罪する」というのが学校の校長の一般的スタイルであった。しかし最早この手は今日通用しない。
4.「その学校は誰が校長で、その校長は学校をどのようにしようとしているのか」が問われる時代になってきている。要は「校長は歩く広告塔」であり、「学校の顔は校長」なのである。校長による「トップセールスも重要な仕事」なのである。大きく言えば「校長の説明責任」であると言える。
5.今回の校長の冒頭説明の保護者評価  「そのまま保護者のアンケート結果を引用
・今までの浪速中学校の印象が変わりました。木村校長のお話された様に浪速が変わるのを感じました。自分の子供を入学させたいと思いました。
・ 校長のお話、聞かせていただいて良い学校だと思いました。
・ 校長の話を聞いて、安心して子供を学校に行かせると思いました。
・ 校長の熱意ある「生徒のために」の言葉に力をいただき元気を得ました。
・ 公立中学との違いを実感し、子供を安心して通わすことのできる中学・高校だと確信しました。     
・  子供が安心して行ける学校だと思いました。    
・ 浪速で変わり成長して欲しいという気持ちが更に強くなりました。     
・ 校長のお話を聞いて、是非浪速中学へ通わせたいと思いました。    
・ 校長のお話で、浪速中学での学力、スポーツと子供の力をはっきさせると言うことに関心を持ちました。
・  校長のお話は非常に分かり易く、聞きやすい説明会でした。  
・ とてもわかりやすいでした。ありがとうございました。     
・  校長の力説された浪速流中高一貫教育に興味を持ちました。
・  学校長の生徒に対する気持ちと教頭のユーモアと本音。 
・ 分かり易く、説明を聞いていると是非入学させたいと思いました。後1年ありますが是非頑張ります。
・ 先生方が熱心に指導していただける学校だと感じました。
6.今後とも「教職員の先頭にたって」頑張らねばならない。

2007年10月3日水曜日

10月3日(水)パソコン返信

パソコン返信に見る「人となり」
1.教職員全員にパソコンが配布された。待ちに待った出来事だ。これで学校は少しずつ変化していくだろう。そのために苦しい財政下ではあるが導入したのである。満を持して昨日「全教職員に一斉にメールを配信」した。「つくづくと便利」だと思う。今までだったら職員会議でコピーをして時間を取って説明していたのが一瞬で全教職員に連絡、指示、報告などが可能となった。「全員が情報の共有と意思決定のスピードアップに参画」できる。このことが目的なのである。
2.それにしても理事長・校長のメール配信に対して「教職員からの返信」に「人格・お人柄」を見ることが出来る。顔が見えないだけに「返信文書にそのすべてが出て来る」のだ。ここが面白い。人間社会の妙だ。僕は人間というものが好きだとつくづく思う。
3.返信されてきたメールの例を挙げよう。内容は「そのまま」:
・超ベテラン教諭から      メール届きました。嬉しい。
・超ベテラン教諭から      悪戦苦闘やっと通信できました。
以上お二人は齢60歳以上、今までパソコンなど触ったことのない人で、生まれて初めてメールを受信し返信した大物の先生方。
・中堅教諭(50才代)から        理事長よりの初の配信に対し、返信させていただきます。初期設定も終了し新しいPCに早くなれるように努力いたしております。キーの配置が以前使用していた個人のノートPCと少し異なるので時々まだミスをしてしまいますが、それもすぐになれると思います。今後有効に活用させていただきます。ありがとうございました。
・中学担当の教諭(30才代)から     厳しい財政下、先週土曜日に個人パソコンが配布されました。配布されたパソコンを充分に活用し、授業に役立てたいと考えます。情報の共有と意思決定のスピードアップに努めたいと思います。有難うございました。
・ベテラン教諭(40才代)から      個人パソコンに関しまして、有り難く使用させていただきます。すでに昨日から仕事が円滑にやりやすくなっております。これを機に尚一層頑張ります。ありがとうございました。
・中堅教諭(50才代)から        マイパソコンより性能がいいので、気持ちいいです。教室でも電波が届くのにはびっくりしました。教室で印刷をクリックしたら、職員室のプリンターが動くなんて信じられないです。
・分掌主事から(50歳代)               厳しい財政下、理事長の決断に敬意を表します。生徒数確保に向けて、微力ながら行動したいと思っております。今後ともよろしくお願いいたします
・女性常勤講師から(20才代)      パソコンを配布してくださった事に対し、感謝しております。ありがとうございます。 やはりパソコンが手元にあるとプリント類も作りやすく、点数等の入力時間も短縮でき、生徒の情報も簡単に共有出来ます。しっかりパソコンを使いこなし、これからも頑張りたいと思います。ありがとうございました。
・中堅教諭(40才代前半)から        本日はメールを送信していただき、ありがとうございます。財政状況がまだまだ厳しい中、職員全員にコンピュータを貸与されたことに対して非常に感謝しております。昨日より、私自身、学年団の先生方への連絡等に使用しております。業務のスピードアップを図る上で、有難く思っております。また、他の学校(特に私立高校)では未だ本校のようなイントラネットの構築は行われてはおらず、対外的にも誇れる素晴らしいものとなっていくことを期待してやみません。 本当に有難うございます。

以上の如く大方の教員は今回の導入を評価してくれており、それをメールの返信に「気持ちが込められている。素直に嬉しいし、こういう返信をする先生は人間として素晴らしいことだ。
味もそっけもない返信の例
・ 採用新しい教諭から     メール拝見いたしました
・ 採用5年目の教諭から    メールは無事に届きました
このような返信をした先生は人数はあげないが結構いる。10%くらいだから少ないが。
4.問題は「味もそっけもない返信をする先生」である。デリカシーがないというのか、考えが及ばないというか、稚拙というのか、気配り心配りのない人というのか。こういう先生は「常日頃の立ち振る舞いで容易に想像でき、やはりと結果が一致する」のだ。「仕事ぶり、ものの言い方、服装すべてとこれらの返信は共通するものがある」。残念だと私は思う。理事長・校長の配信に対してどのように返事すべきか、瞬時に判断できないようでは「私の目指す浪速とその組織人」は務まらないのではないか。
5.ちなみに私が送ったメールは以下のもの:
 「個人パソコンが配布されたと思う。試験的に本メールの返信を依頼する。厳しい財政下、この戦略的投資を有効に生かして情報の共有と意思決定のスピードアップに努めて欲しいと思います。パソコンが不得手の人も「早くものにする」こと。教科内で出来る人は遅れている人への支援を宜しく頼む。また情報委員会のメンバーも親切に指導のこと。以上」    (学)大阪国学院 理事長    浪速中学校・高等学校長         木村 智彦

2007年10月2日火曜日

10月2日(火)教師百態 「喫煙」

教師と喫煙
1.遂に大阪市でも御堂筋での「路上喫煙防止」が始まった。違反すると1000円の過料だ。タバコ2箱分に相当するから喫煙者には厳しい法律だが、これも時代の流れだろう。コートの襟を立て、くわえタバコで通りを歩き、ぽいと投げ捨て、靴の底で火を消すスタイルが格好良い時代は完全に過ぎ去った。
2.私のデータが示すところでは「教師の喫煙比率」は結構高い。前の学校でもそうだったが、本校でも高い数値である。「教職が知的職業」だからタバコをたしなむ人は少ないと言うのは些か問題ある意見であり、知的職業であることは間違いないだろうが、喫煙者は結構多い。職業と絡めて言うことは適切でないがとにかく教師にはタバコ飲みが多いような気がする。
3.しかし今や「学校内での喫煙は生徒の健康上許されない」というような風潮になってきており、大阪府であれば厳格に「校内での喫煙場所」は定められており、義務教育現場では「校内全面禁煙」がぼつぼつ出始めてきているのが現状である。それでも喫煙場所を守らない教師が居るのであるから悲しくなる。「喫煙はいけない。本校でも校内での喫煙は一切許さない。XX月から禁止とする。」などと現段階で言う積もりはない。30年ほどまではヘビースモーカーであったからタバコの楽しみは分かっている積りだ。
4. しかしだ。そこにはマナーがあって然るべきと思う。「細かいことを言うな。ボツボツ来たな。」と思われるのも癪だが、私の立場から、どのように喫煙者を私が見ているか明らかにしておくことが「公平」と考え、本件に関して留めおきたい。
5. まず当たり前だが「定められた場所」でというのは厳守すべきことである。死が迫っており此処で死ぬ前に一本タバコを飲みたいというのなら分かるが、そうではない。要は「我慢が足りない」「だらしないだけだ。」「増長していると誤解されても仕方がない。」と見られないようにしないといけない。「路上喫煙、ポイ捨ては教師としてはやってはいけない行為」だと思う。生徒が見ていたらどうする。
6. 本校でも職員室や特別室で喫煙室を設けているが、その部屋に入ると余り歓迎できない光景が散見される。数人がタバコを吸いながら談笑している。これがいけないとは言ってはいないが、「何時から何の話でそのようにとぐろを巻いてタバコを吸っているのだろう?」と思ったりする。又小さな囲いの中で喫煙者が複数でいたりすると、その部屋越しやガラス越しの姿が「鹿ケ谷の謀議」みたいに見えたりして感じは良くない。
7.喫煙室の横には本校NO.2の職位たる副校長が執務をしている。その横の小部屋でドアを開けっ放しにしてぷかぷかしている。一人が吸っていたら一人又一人と喫煙者が集まる。喫煙行為は人を呼び込むものらしい。信じられない光景だ。ドアーを閉め、換気扇を動かし迷惑をかけないようにするのが最低限の上司へのマナーだろう。よく副校長も黙っているなと思う。
8.「酒席での喫煙マナー」も如何なものかという場面はある。先ごろ理事会で懇親会があったが、私は管理職には宴席中の禁煙を命じた。中には招待したお客の横で、まだ料理も来ないうちからぷかぷかする人間もいる。企業では考えられない光景である。席を外して外で済まして来たら良いだけの話だ。公的な場所と自分の自宅の居場所と一緒くたに混同しているのだ。こういうのを「逆公私混同」という。酷いのになると左手にタバコを持ち、酢豚を食べながら交互にタバコを吸っていたりする。これで料理は旨いのであろうか。食後のデザートかコーヒータイムに一服というのがマナーだ。
9.教師はストレスが多いなどと言わないで欲しい。ストレスは安部前総理も一般のサラリーマンも時給ベースの若手も、ストレスはあるのだ。私にも見た目はそうと映ってないかも知れないがストレスはある。しかしタバコは止めた。理由は簡単「面倒くさくなって、格好悪く見えるようになったから」又特に「臭いに敏感」であるから、「ぷーん」と臭う人が傍に来ると「ひたすら我慢」だ。タバコのみは自分の口、体、洋服から発散する臭いには社会人として責任を持たねばならない。
10.5年ほど前まではタバコは害ばかりではなくストレス解消にもなると真顔で話す向きもあったが、いまやそれも幻想だ。日本循環器学会など9学会は平成17年10月「喫煙は病気」と認定した。厚生労働省も肺がんを始めとしたがんや虚血性心疾患がいわゆる「たばこ病」によって引き起こされるとしている。
11. 喫煙教職員もぼつぼつ「禁煙への潮時」を見極められたほうが良いと思うが・・・・無理だろな。だったらマナーとエチケットは守ろうよ。「タバコヤニ取りライオン歯磨き」と「洋服の定期的洗濯」は忘れないでね。

2007年10月1日月曜日

10月1日(月)浪速青山研修所

1.後半戦スタート
・ 企業で言えば「下期の始まり」となる。来年の3月までを区切りとする。2学期制の学校は「後期」という。本校は3学期制なので特段10月1日といっても教職員にはあまりピンと来る話ではないのだろうが、それでも生徒は今日の「一斉参拝」で男子生徒はネクタイをしてきている。一つの節目だという意識はある。
・ 私も「心新たに」頑張っていきたい。
2.研修設備
・ 「改正教員免許法」が議論されている。免許の更新に一定程度の研修時間が要求されており、私学でもそのうち具体化してくると思うが、公式研修場所は恐らく私学課の指導で大阪府教育センターが充当されるかも知れない。問題は学校独自が企画する校外研修も必要で、まず「研修場所」が必要である。ホテルを使う手もあるが、費用のことを考えれば、そうもいくまい。世俗、学校から離れてじっくりと考え、管理職との議論などを考えればそれなりの研修施設が必要である。
・研修施設について何時かの折に名誉理事長に相談したら大阪天満宮が所有する三重県のリゾート地「青山山荘」があるのでこれを使ってみたらどうかと親切に勧められたことがある。教職員の宿泊研修や懇親会場として、このお話に飛びついた。教職員の宿泊研修や懇親会に格好という。
・ 20名は宿泊可能で、寝具や調理道具は完備され、特にバーベキュー設備は立派だという。緑に囲まれた山荘で管理職と教職員、教職員同士が「すき焼き鍋」でも囲みながら世を徹して(?)議論している様を想像するのは楽しい。研修後、「榊原温泉」や「赤目四十八滝」という観光地もある。ゴルフ好きの教員には「伊勢湾カンツリー」や「グリーンヒルCC」というのもあるそうだ。
2.行事検討チームの最終研修会
 ・「浪速中高仮称青山研修所」を早速試験的に使用してみようと考え、大阪天満宮にお願いし、日時を決めた。10月26日である。この席で来年の行事の方向を大方決めたいと考え、時間を取ってじっくりと議論することにした。「行事検討チームの最終報告会」である。
・ 当方の申し出に宮司自ら受け入れをして頂けるということである。恐縮してご辞退申し上げたが、「最初の宿泊研修」ということで「浪速の教員とも親しくお話したい」ということもあり、「名誉理事長(理事)のお立場で研修会参加」ということになった。
・ 研修会の楽しみはやはり「研修後の食事」である。懇親会もかねており、少し遅い夕食となるだろうが、このメニューをどうするかが問題である。10月終わりのことゆえ、野外のバーベキューでもあるまい。今のところ「すき焼き鍋」というのがあがっているが、早速クレームがついた。「すき焼きなら、肉は松阪の最高級にして欲しい。」「すき焼きなど、あんな甘いものは食えない。シャブシャブにして欲しい。」というのだ。さて困った。