2009年12月16日水曜日

12月16日(水)12月理事会・評議員会











・ 今日は「理事会評議員会の日」であった。理事7名全員出席で評議員は23名の70%の出席率となった。「考えられない出席率」と何時も名誉理事長や理事長職務代理は言われる。
・ 学校改革の前には本当に出席者は少なく「来たくなかった」という理事者や評議員が多く、ほんの数名の寂しいものであったと聞いた。まさに『様変わり』とはこういうことかと職務代理は言われる。来ても「暗い話」ばかりで面白くなかったのだと思う。下手をすれば貧乏学校から「寄附を要求される」と思われたのかも知れない。
・ とにかくこの「理事会と評議員は学校法人で最も重要な意思決定機関」であり、内閣で言えば「閣議」であり、企業でいえば「取締役会」に相当するものと私は考えている。私立学校法をご専門とされ多くの書物を出しておられる弁護士の俵先生は「寄付行為は国の憲法に比すべき根本規則」とまで書いておられる。
・ この「寄附行為」という「へんてこりん」な名前は文字通り「寄附された財産を運用するための規則」という意味で使われており、「学校法人の運営はこの寄附行為に記載されている通り」になされなければならないのである。まあ企業で言う「定款」みたいなものである。
・ 寄附行為には学校法人の「管理機関の選任、理事会の準備、予算、決算、紛争処理、など」こと細かく規定されている。記載事項としては「法定の固定的事項」「寄附行為の定めによる事項」「その他寄附行為で定める任意的事項」と分かれている。
・ 本校も立派な寄附行為を有して入り、これは私が「着任して大幅に変更」したものである。平成19年6月22日から施行されたものであるが、当然監督官庁である「大阪府の指導認可」を受けなければその効力はない。
・ 理事長の職務については私立学校法の第12条に「理事長はこの法人を代表し、その業務を総理する」と記載されており、本法人でも第11条に「理事長はこの法人を代表しその業務を総理する」とある。
・ 又学校法人の代表権の制限条項が第13条に設けられており、その内容は「理事長以外の理事はこの法人の業務を代表しない」と記載されており、「理事長権限」は極めて大きいものがあるのである。
・ 評議員会は学校法人に置かれる「合議制の諮問機関」である。特別に寄附行為で規定された場合を除き諮問機関であるから意見を述べ、諮問に答え、報告を受ける等を職務とするが、要は私は「チェック機関」と理解している。
・ 私立学校に勤務する職員でも特に学校経営に関与している「法人職員」はこの寄附行為と私立学校法を理解していないと「仕事にはならない」。下手をしたら「大事件」を起こしてしまうから要注意である。
・ そういう訳で今日の理事会・評議員会は「重要事項」が目白押しであり、丁寧にご説明しご報告し、ご意見を頂いたのである。私の説明はプロジェクターを使って行い、他の教職員は資料を提出してご説明した。
・ まず「新武道館の正式確認とメーカー決定」「学則変更の関わる部分」「プロジェクトX」が今日の最も重要な議題であった。中でも学則変更に関わる部分は「公立高校授業料の無償化に伴う私学としての対応方針」があり、具体的には「授業料等仕分け」の明確化がある。
・ 「プロジェクトX」については別途の機会に譲るが本日の理事会・評議員会で満場一致で賛同を得たのである。最後の詰めを行い年明け草々にでも「新春お年玉」として「内外に正式発表」できれば良いと思っている。
・ 今日はそれ以外に重要な議題を上程した。それは60歳以上の「選択定年制」と55歳以上を対象にした「セカンドキャリア支援プラン」の議論を頂き「」が正式に決定されたのでこれを早速「来週の職員会議にかけて教職員に公示」することとした。
・ 社会の経済情勢と勤労者の処遇状況を見ながら適切なレベルでの処遇施策としたもので特に60歳未満で「一大決心」して「転職を考えている教職員」に通常の退職金に「割増」して「支援金を出す」のだから本当に本校は優しいと思う。しかしこの制度は今年が最後としたい。
・ 又重要な事項として大阪府から求めれている「情報公開」と「教職員給与のラスパイレス指数」「経営者報酬」についても議論にあげてご理解を頂いた。理事長報酬については名誉理事長と理事長職務代理と理事長で結論を出すこととなった。
・ 「多聞尚学館の使用状況とランニング経費」は極めて明確な資料が作成されて。評価を頂いたのである。要はこれほど「上手く使われている箱物」は過去になかったとうことである。「初期投資は3年で回収出来る」と報告できることが本当に嬉しかったのである。副校長の静かで落ち着いた説明が良かった。
・ その他としては現在までの「生徒募集活動状況」の報告があった。入試説明会では大きな伸び率を示しているがまあ最後の蓋を開けるまで分からない。しかし「年越しを気分良くするため」には良い情報ですと私は言ったのである。参加者が多いほうが良いのは分かっているが「専願数と併願戻り」は全く予想がつかないからである。
・ 神道科の新しい「手作り教科書」の進捗状況が神道科の教諭からあり、又「ボーイスカウト」についても担当の教頭からあった。又中学校の教頭からは「浪速中学校の実力評価」について自信にあふれた報告があったのである。
・「これは受けた。」 紙一枚の報告であったがインパクトがあった。特に元高校教師であった評議員から「英語教育の成果」をみとめる発言があったのである。この話題は最後の最後に報告事項に追加で入れたものであったが良いことは出すべきであると痛感したのである。
・ 「新武道館建設」「学則」変更も正式に決まった。最後に「人事上の取り扱い」について、試験問題管理について度重なるトラブルを発生させた二人の教員について「就業規則上の懲戒処分」について理事会に図ったのである。
・ 私は学校経営と公務の運営で「すべて透明性を高めて」「親切に説明する」方針で今まで来た。このような資料を準備し公開している学校はそうは多くはないと思う。これだけは私は自信を持っているのである。そして管理職の説明の仕方も大変上手くなってきて大変嬉しい。
・ そして理事と評議員が私のブログと理事会の資料が完全に理解でき、実行できれば明日からでも本校の理事長校長、理事、評議員が務まると思う。そう思って資料公開をしているのである。今日だけでも「中身が濃い」内容であり、紙一枚一枚に「教職員の努力の汗」がこもっていると思っているのである。これらの成果を表に出してやらねばならない。
・会議後「年末直会(なおらい)」で理事全員が心斎橋に場所を移して理事会の継続である。楽しい一時であった。この席においても話題は事務長の説明した「木村改革3年間の改革の軌跡」であり、出席者に相当なインパクトを与えたみたいであった。事務長は大いに「得点を稼いだ」のである。