2010年6月12日土曜日

6月12日(土)久しぶりの多聞





























・ 最近の私はブログにおいて何時も「堺の校外グランド」と時々の「武道館」の事が多いと言われそうであるが、それは仕方が無い。堺のグランドは今が山場だから。しかし何時も学校のことと多聞尚学館のことは忘れてはいない。
・ 理事長・校長の職にある者はある面「政治家の側面が必要」と私は思っている。すなわち政治家というものは「同時に多方面で発生している事象」について「絡みあった糸」をほぐしながら「最大公約数の幸せを追求」していくものだ。学校長も同じことである。
・ 管新総理は所信表明演説で「最小の不幸」となるよう努力すると言われたが、それは少し違うような気がしてならない。新総理は「市民運動家」から身を起こし、今日の地位を獲得したが元来運動家というのは「シングルイッシュウ」というか「狭い範囲の1点問題解決」であって、最小不幸という表現は一国を治める総理としては「気宇壮大」な夢がないではないか。
・ 別途「宰相(最小)管直人論」を展開するとして今日は久しぶりに「多聞尚学館」のことに触れたい。今日は予定もなくゆっくりとした土曜日であった。10時に学校を出発して13時30分に学校に戻ってきた。昼食は生徒と一緒の「カツ丼」をご馳走になってきた。
・ 千早赤阪村多聞尚学館は標高600メートルにあるとは言っても今日は暑かったー。ただ湿度が低いので幾分は過ごしやすい。とにかく「多聞に来ると気が落ち着く」。堺グランドに行けば「幸せな気持ち」になれるのであるが気が落ち着く場所とはまだなっていない。
・ しかし私は「幸せ者」である。多聞も堺の「浪速ふくろうスタジアム」も素晴しい施設で、これで2箇所行けるところが出来る。時間が空けばどちらかに行ける。今日の多聞は2年生が3クラスであった。
・ すべて「数学の特別講習」で今日はS1、R1、T4T5混成の3クラスで実施分野は「平面ベクトル」「平面図形・三角比」であった。全てのクラスが「理系志望」であり、難しい範囲を徹底して講習してくれていた。
・ 昨日から明日までの「2泊3日」であるから「長丁場」である。「参加希望者が一向に減らない」というのは「生徒自身がこの多聞学習を評価」していることに他ならない。「こま数は13コマに確認テストが2こま」の計15コマが設けられている。
・ これは通常の学校での授業以上のこま数でそれも数学ばかりをやるのだから私に言わせれば「理解できないほうがおかしい」と言っても過言ではないが、それでも私は先生方に「学校の授業とは違う。理解させてやってください」「生徒は分かったフリをしているだけです」とまで言ってお願いしているのである。
・ 23時15分に講習が終わる。23時15分ですぞ。それから「居残り指導・個別質問時間」が取られており「24時に消灯」だから「楽ではない」。それが2日間続く。私は「厳命」している。「甘ったれた遠足みたいな学習合宿なら行くな」と。
・ 多聞の合宿は「単元の集中した特別講義」で「徹底してやることこそ意味がある」のであって「ちんたらちんたら」した「お遊び合宿」なら全く効果はないと。それに20時頃止めて後は生徒が「キャーキャー」遊んでいるようでは駄目だ。
・ 「くたくた」になって「自己を鍛え、分からないところを分かるよう努力する」ことを生徒に伝えたいのである。二日間24時に寝たからといって「睡眠不足」で体調を壊すか。大体この3クラスも2ヶ月や3ヶ月ぶりで毎週毎週多聞に来ているわけではない。それを本校に元居た訳の分からない奴が「生徒も先生もくたくた」と影で悪口を言っているような話を聞いたがとんでもない話だ。
・ これは「受益者負担」で「希望制」である。その気になっている生徒と保護者が「期待と覚悟をして」生徒を送り込んでおり「北朝鮮拉致」みたいにして連行してきているわけではない。
・ だから私は今多聞の講師の先生についても「人選には慎重」である。「誰彼良し」というわけには行かない。まず「教科指導力」である。保護者からのコストがかかっているのである。それほど多くはないが「多聞講習手当て」として特別な配慮をしているのである。
・ 今日で言えば講師の先生が数学ばかりで3名、それに「付き添いの女性の先生」が1名と4名体制である。女生徒がいるからどうしても1名は女性の教員が要るのである。4名の教員が二泊三日常時付き添っているのだからそれだけでも大変なことなのである。
・ 私は多聞では「生徒にも厳しい」。「発破をかけ激励する」。不真面目な態度や学習意欲のない生徒は次回から外すこととしている。教員にも「真剣勝負」をお願いしており「教材の吟味」は特別に配慮して欲しいとお願いしているのである。
・ 今回のチーフHA教諭は一時期私の信頼を落としかけたが今日観察するとかなり「骨が太く」なってきており信頼感が出来始めた。大切なことは「身のこなし」「態度」である。着るもの、物言い、組織人として緊張感が欲しい。将来を期待しているだけに厳しいのだ。もう少し様子を見たい。
・ 新任のIM教諭は「授業は上手い」と私は思う。何時見てもそのように感じる。常勤講師の時から見込んでこの4月に専任になって貰ったが「苦労人」だからその味も出ている。そこが私は気に入っている。運動クラブの顧問などどうでも良い。私は「先生は数学で採用した」と言っている。数学指導で貢献して欲しい。
・ 常勤講師のOO先生は正直まだ良く分からない。言葉が聞き取りにくいし、簡潔だから本当に生徒の頭に入って行っているのか気にかかる。それに前述した二人に比べて「発する言葉」が「体育会系」で少し数学の先生という感じからの違和感を私は感じている。
・ 8年間校長をやっており今まで多くの数学の先生の授業を見てきたが大体数学の授業には「インテリジェンスの香り」が漂うものだがどうも少し違うのだ、単なる個性であり、ちゃんと生徒に伝わっているというなら安心であるが・・・。優秀なことは間違いないだろうが。
・ 今回初めておそば近くで話すことが出来た付き添いの女性常勤講師の先生は英語の教員で短い間であったが「中々の資質の先生」であることが分かった。これだけでも今日多聞に来た意味はあったと思った。中々の先生とは「動き、気配り、会話の応答など全て」である。
・ 津田塾大学の才媛であるが将来が楽しみである。ただ兵庫県から通勤されておられるとか。朝6時にご自宅を出るということであるが、「ウーン」という感じもする。本年度の兵庫県の公立教員の採用試験を受けるお積りかどうかだろう。8月には全国で公立教員の採用試験がある。
・ 私立高校の辛さはここにある。良い先生と思っても「故郷に帰って地元の学校の先生になる」と言われたら「押し返す術」はない。又私もそうすべきではないと思っている。「人生いろいろ」であり本校での経験を生かして公立試験に頑張って欲しいのである。