2008年7月30日水曜日

現地7月29日(火)修了式

・ 今日は生徒たちの「修了式」」である。それに先立ち「評価面談」というのがあり、その後修了式となる。誰一人事故なくこの日まで来られたのは「大変嬉しい」ことである。その後カレッジのスタッフを交えて市内チャイナタウンにある中華レストランで「ブッフェスタイルのお別れ昼食会」が今日の自程となる。
・ 今日は生徒たちがボンバレー大学の関係者と過ごす最後の機会となる。明日は日本に向けて朝早い出発となる。生徒はステイ先から7時大学に集合だ。修了式に先立って先にご挨拶したカレッジの幹部と「ブランチ付きの会談」となった。ブランチとは朝食と昼食の両方を兼ねた大きめの食事である。
・ 元々は日曜日教会にお参りしたあと、遅い朝食、少し早い昼食のようなものであるがアルコールも許されている。勿論アルコールはスキップだ。アンディ副学長とショーン取締役で本校側からはT教諭を同行させた。先方のご招待を受ける形である。
・ このように夜のディナーよりは昼のランチで会合を持つのが「垢抜けたやり方」だ。夜はそれぞれプライベートという訳である。市内超度級のホテルのレストランで会合は始まった。色々な話題に盛り上がる。もと本校教諭で今春リタイアしたO教諭の話が良く出た。彼がボンバレーから高く評価されていた様子が分かる。「出来る立派な男は何処でもやはり評価されている」のだ。駄目な奴は何処でも駄目だ。そういうものである。
・ 「浪速とボンバレーの関係継続」について今後とも協議していくことで合意した。まず形を変えた「語学研修方式」、カナダのどこかの高校との「交流プログラム」、カナダを含む「北米の大学への進学支援」ほかあらゆるケースを考えて「新しい形を創造」するというものだ。
・ 先方は大いに協力してくれると言う。私が帰国して正式にこの「プログラム開発に当たる教諭を2名指名」し、ショーン氏に連絡すると述べた。旨い朝食と良い天気に恵まれ「良いトップ会談」がなされたと思う。サミット会談とはこういうものだ。
・ 11時30分から「修了式」が始まった。場所は大学の隣の公立図書館である。カレッジのスタッフも勢ぞろいで今日以降彼らも「仕事がなくなる」。このようにしてコース単位でスタッフを用意して、終われば彼らはもともとの仕事に戻っていく。このようにしてコストを削減しているのだ。
・ 底抜けに明るい修了式となった。最初に私が「感謝の言葉」を述べ、ショーン氏は「浪速とは特別な関係である。長い歴史がある」と今後の関係継続に強い期待を示し、担当の教師から生徒一人づつ壇上に上がって修了証と記念品が手渡されていく。それをT先生がデジカメにパチッと撮ると言う訳だ。
・ 生徒は最後の私服と見えて飛び切りおしゃれをしていたな。私は下から眺めていると「格好だけはもうすでに大人の女性」の感じがする。やはりこの3週間に大きく成長したのだと思う。取り終えたあと、全員が又壇上に上がり「英語でスピーチ」をする。それぞれ思いを考えて来たらしく上手くしゃべっていた。
・ そして次は全員による「ダンス」だ。ここで教わったもので、なかなかモダンでよい振り付けであった。私から「浪速祭でやってね」と言ってやった。そして最後は昨夜中に作成したのであろうがT教諭が作った「映像入りのビデオ上映」となる。
・ 関空出発から昨日までの様子が時間を追って映像化されており生徒は「歓声、歓声」だ。「T先生良くやる!立派だ」。学校でもこのように気配り心配り、早い仕事をお願いしたいものだ。実は彼にはこのカナダ語学研修は「特別の思い入れがある」ことが分かった。もう明かしても良いだろう。
・ T先生は浪速高校の卒業生で岸和田では有名な神社の子息である。高校1年の時にこのカナダ語学研修に参加した1回生なのである。朝ブランチを共にしたボンバレーの幹部よりも古くこの研修を知っているのだ。彼らはこの話を知って驚いていた。
・ その時に「英語に目覚め」、普通は国学院か皇學館に進んで将来宮司になるべく準備するのだが天理大で英語の教師の資格を取る。この時もカルガリーに来た。そして母校の浪速で常勤講師として3年間働く中で2回もこのカナダ語学研修を担当することになった。この先生は今回を含めると5回目である。
・ そういうことは一切知らなかったが、私が浪速に来た時には「来年度は契約切れ」を宣告され本人にも通知されていた。前の管理職の評価がよくなかったのだ。複数のベテラン教諭からT先生の有するポテンシャルを聞き、私も面談して「再雇用」し、本年1月に期中であったが「専任教諭」に私が引き上げたものだ。
・ 3月に結婚して、新婚3ヶ月で3週間海外出張させるのも「可哀想」とは思ったが、今回担当の一人として現地に派遣し、期待通りの仕事をしてくれた。そのような背景から彼はこのカナダ語学研修を一生懸命やってくれたのである。
・ 勿論もう一人のベテラン「H教諭はこのクラスの担任」で常に生徒から目を離さず、頑張ってくれかたら「事故なく修了式を迎えることが出来た」わけで、彼も高く評価したい。地味ではあるが押さえるところは押さえてくれていた。今回分かったが「結構笑顔がある」。これは良いことだ。もっと学校でも言葉多く、笑い顔を作って欲しいものだ。実力のあるところを観れたのが嬉しかった。
・ 修了式の後、歩いて10分程度のところにあるチャイナタウンの大きな「中華料理店でバイキング方式のお別れ昼食会」となった。別室が用意されており、円卓に分かれて生徒は座り現地の先生も揃っている。私はその様子を見てホテルに戻った。「打ち上げ」だから校長はいない方が良いと思ったのと、先ほどブランチで済ませたからお腹が一杯だったのだ。
・ 少し時間が取れたので「カルガリータワー」の頂上に上ったが、最高の天気の中で360度のパノラマは遠くロッキーを見ながら、深い感動と生徒の無事な修了に「強い満足感」を覚えた。しんどかったが来て良かったとしみじみと感じた。「見直して最出発を誓った」。
・ 夕方私には最後の仕事、もう一軒ホームステイ先を訪問する仕事が残っており、これをこなしたが、その時に報告を受けたが昼食後ボンバレーの教員が帰る段になって「生徒は泣きじゃくったらしい。」別れが寂しいのであろうが男子生徒は「早く終わってくれよ」というような顔をしていたらしい。
・ ホームステイ先から帰ってこれで延べ3日間に亘る私の「公式日程はすべて終えた」。明日は日本に向けてバンクーバー径由で関空に向かう。帰国の翌日は早朝、京阪電車で京都に向かう。「夏季学習合宿の初日」だ。生徒に「檄を飛ばさねばならない。」頭のギアはもう京都、大津に向かって切り替えているのだ。