2009年3月31日火曜日

3月31日(火)20年度最終日

・ 「平成20年度最終日」となった。学校の「大晦日」である。3月27日の多聞での理事会でも言ったのだが「順風満帆」の1年であったと言える。“じゅんぷうまんぽではなくてまんぱん”と読まなくてはならない。むかし偉い人でまんぽ、まんぽと読んでいる人が居たのを急に思い出した。
・ 今日は「時程」が定まっており忙しい日となる。明日からの新年度に備え様々なことを決定していくことになる。総じて「年度末会議」と称している。朝9時から旧の学年会議・中学校校務会が開かれ「総括」、言ってみれば「解散会」となる。変化がないのが望ましいのは分かっているが、色々あって担任変更などがあるからだ。
・ 9時30分からは最後の校務運営委員会、10時30分職員会議となり2次の進級判定会議と転入試報告がなされた。その後「定年退職教員の送別」となる。すでに常勤講師の先生方は前回の職員会議で終わっており本日は前校長先生のお別れ会となった。
・ 私の方から先生に対して「慰労と感謝の言葉」を申し述べた。昭和41年から通算43年間の奉職である。アマチュアマラソンランナーであり、最後まで「完走を目指す」とされて見事にそれを成し遂げられた。ご立派であった。
・ 先生は職員会議に先立ち私の部屋で懇談をされたのであるが「実に様々な想い出」があるといわれる。それはそうだろうと思う。勤務して2年目に組合が出来て何も分からない時に学校は組合派と非組合派の別れ次第に荒れていったという。この先生は徹底して反組合を通された。
・ また当時はバリバリの男子校で生徒指導が厳しく「生徒爆弾事件」とかいうのもあったらしい。赤豚とか青豚とかの先生が居て頭に来た生徒が先生の自宅に爆弾を仕掛けた事件らしい。今でも当時のことを覚えていると言われる。
・ 先生は今日あるのはこの学校に入ってきた時の理事長から「完走せよ」と言われたことが忘れられなくて今まで来たが多くの人に支えられてここまで来れたと感謝の言葉を述べられた。
・ 特に過日、先生が面倒をみてきた内部進学の生徒からアシックスのランニングシューズとジャージーを退職祝いにプレゼントされたことが殊の外嬉しかったと話されていた。特に校長をお辞めになってからはこの内部進学の生徒の面倒を良く見て頂いた。
・ 最後に「花束の贈呈」があって先生を拍手でお送りした。今夕は管理職と職員代表で市内のフランスレストランで理事長主催の送別会だった。大変盛り上がったのである。別途法人主催の送別会は5月連休明けとなる。
・ しかし65才と言っても、小柄ではあるが、顔の色艶がよく、余計な脂肪などついていないご体格である。毎日走るとあのような体躯になるのかと思えばうらやましい。私も見習わなければならない。
・ その後明日の「職員室の席の入れ替え」の図面が教頭から発表された。明日から新任の先生方が出勤されてくる。席の配置換えであり、そのために4月1日、2日と目白押しに時程が決まっているのだ。その準備となる。身の回りの整理だがこれが難しい。どうも「捨てることが出来ない」から資料なども溜まりっぱなしとなる。私からも「思い切って捨てるように」言った。
・ そして私からは現在自宅で「リハビリ中の教員の職場復帰」を教職員に説明した。不慮の災害で身体に障害が残ったが職場復帰の要望が強く、それに応えることが現代社会のあり方であるし私の責任と説明し、早速スロープ階段や障害者用トイレを設置することとした。先の理事会でも承認されたことである。

・ さて明日の新年度から「校時」が変更になる。校時とは学校の時間進行の時刻を言い、具体的に言えば1限目の授業開始が今までの8時45分が8時50分となる。5分後にずらすのである。これは高校中学同時である。
・ 理由は簡単で中学は「朝読書」を入れ、高校は「英単語小テスト」を盛り込んだからである。学校遅刻は8時30分、8時35分英単語テスト開始、8時45分英単語テスト終了、そして8時50分授業1限目開始とすることにした。
・ このため従来の「50分休憩時間を45分」とした。今時50分休憩としているような学校は多くない。大体が45分である。本校もようやく人並みに出来たのだ。きっかけは「朝読書事件」であった。災い転じて福と成すだ。
・ 残りの5分は7限の終了時刻を従来の16時10分から16時15分になるだけのことでまったく問題はない。教職員は勤務時間内のことであり、これも問題とはならない。高校は色々考えたが国語の朝読書よりも英単語テストと実践的なことを選んだのである。
・ 本校は21年度から全校生徒に「英検受験」を義務つけることにした。過日大々的に「本校の重点教科は英語」と私は宣言した。将来浪速といえば「英語教育」「英語と言えば浪速」と言われるように高めていきたいと結論を出したからである。
・ これはあくまで「実学的発想」であるが今や「小学校から英語を習い始める時代」となった。ますます国際科は進んでいく。大学受験でもますます英語に重要性が増してくるだろう。
・ TIEICとかブリッジとか色々な学習方法や教材はあるのだが今最も一般的と言われている「英検」が馴染み易いのとインフラが整備されていることで踏み切ったのである。英語検定協会発行の「ステップ英語情報」を読んでも「全員受験」の学校は多い。今後浪速は「全校生徒が英検を受験」し、朝の英単語受験で実力をアップしていくこととした。
・ 今年早稲田大学に現役で2名が合格し、「何で合格したと思うか」と聞くと即座に「英語」と答えてきた。英語の重要性はますます大学でも要求しているのだと思う。今後厳しく英検2級、準2級、3級を目指して生徒に発破をかけることにしている。
・ 丁度英語の教科長はベテランで力のある先生だから彼なら風土つくりにも貢献してくれるだろう。一度英検から人を派遣して貰って生徒向けの講演会なども企画したら良いと思う。
・ ただ本音は英語だけではない。朝静かに机に向かうという「落ち着きを取り戻す」狙いもあるし、勉学に向かうと言う姿勢を醸成したいのだ。成功するもしないも「教員の工夫と熱意」にかかっている。頑張って欲しいと念願している。
・ 新1年生の学年主任から4月6日の「入学式」の式次第について説明があった。私からは「元気が出るような式次第にして欲しい」と要望した。特に併願者については厳しい中で本校を選択してくれた生徒であるし公立失敗の気持ちを早く跳ね返してやりたいと思っているからである。