2009年6月21日日曜日

6月21日(日)今朝の読売新聞


・ ここまで大きく、それも1面の右側だから間違いない「トップニュース」である。でも「これがトップニュースになるか?」という疑問の思いもする。スクープならいざ知らず、もう何回も報道されている内容だが「読売新聞」は違った。今朝の朝刊である。「大阪府内私立高入学者 今春最低」との大見出しである。「一文字5センチ角」はあるくらい大きな字だ。
・ 他の見出しは「27821人 公立に人気集中」。中見出しも「有名大連携も苦戦」とある。もう「いい加減しにして、お願い!」と言いたい気分である。先には産経が報道し、朝日も済んだ。毎日もやった。最後のトリが読売というところであろうか。
・ 折角の日曜日朝から気分が悪くなると思ったがよくよく読み、「記事のトーン」を考えて見ると「私学サイドに応援?」と受け止めることも出来るし、「微妙」なところだ。勿論公正中立な新聞報道(?)を信じるとしても、私には私学サイドに厳しいトーンの記事では無いように見えたがどうであろうか。
・ 大体記事の扱いは当然各新聞社「競争」であるが、それぞれ「視点が違うのは当たり前」である。特に朝日と産経は異なる。最近読売はどうも正直よく分からない。毎日はミニ朝日と言ったら叱られるであろうか。日経は間違いなく無色透明である。
・ 社会を震撼せしめるような事件報道は各社一斉に扱う。ところが紙面を埋めるような記事がないときに私の経験では「隠し記事」、懐に温めていた「温め記事」を持ってきて「埋めるやり方」をする。私みたいに「365日、6紙をなめるように読む人間」にはよく分かるのだ。
・ ある新聞が報道した翌日ではいかにも「後追い」と見えるので、間を離すのも常套手段である。そのようにして読売新聞は今日大阪の私学問題を持ってきたのか、「何か意図があって」このような扱いをしたのか大変興味がある。今朝の読売のトップ記事を当然各社は知るところになり、その反応も知りたい。恐らく「ひややか」な見方ではないか。
・ 読売の内容は今まで報道されているものと同じだが少し変えている。これも当然である。今朝の記事では具体的に学校名が入っていたのに私は驚いた。ご存知だと思うが教育担当記者は「社会部」に属する。言い換えれば社会部の記者の中に教育担当記者が居るのが普通のスタイルである。したがって「花の社会部記者」は事件事故があれば「すっ飛んで現場にとび」事件報道の記事にする。
・ ところが教育問題はそれほど緊急性などがない場合が多いので、そういう場合は社会面やトップ面を飾る記事がないときに「蔵出し」して教育問題の記事を載せるのだ。恐らく勝手な想像だが今世間を騒がすような大きな事件がなくて記事を埋めるものが無いときに「教育記事は大変に助かる」のである。
・ 今日の読売の記事の特徴は前述したように具体的であった。まとめて見れば「大阪私学の入学者数は4年ぶりに減少に転じ、27821人と過去最低の数値となった。減少幅は過去10年で2番目で94校のうち定員割れは62校あり、前年よりアップしている学校は38校、ダウンが56校」だ。本校はこの56の中に入っている。100人以上減らした学校が8校で本校はこの中にも入っている。また「専願比率も21%と過去最低」と報じている。
・ そしてわざわざ早稲田摂稜さんが40人の早大進学コースには40名の募集で17名となり、併願中学内部進学を入れても「定員346人に対して82人の入学者」だったとか、初芝立命館さんは対前年度100人近く減らし「定員400人に対して219人の入学者」とか「生々しい」のである。
・ 府北部の私立高校の関係者のコメントとして3年連続して定員割れしており、「教職員の給料をカットしている」のにこれでは「先行き経営不安で仕方が無いとの嘆き節」まで載せている。
・ 一方公立高校は入学者が増えて「192校中定員割れはわずか4校」で昨年が21校だったから明らかに「公立回帰」が分かる。しかし以上のような内容は今まで報道されていることであり、このブログでも何回も言及してきていることであるが、やはりこのように書かれていると気分は良くない。
・ 本校は減らしたと言っても500人以上の入学者の話で摂稜さんの82人とか初芝さんの219人とのレベルの話ではないが、それでも「明日は我が身」と思えば体が震えるのである。
・ この夏「公私比率」が撤廃されるだろう。確かに規制で30%の中学3年生が私学の枠ということはあったが、「助成費を削減」してこの比率を撤廃して「大阪の私学はどうせよ」と知事は考えているのか。

・ 今日の午後は年に一度の「同窓会総会」であった。場所は学校のカフェテラスを貸してあげているので、余分な費用も要らないだろう。「平成25年の創立90周年」には新校舎を建てねばならず「同窓会には1億円くらい支援」をお願いしたいと私は明確に述べた。
・ 同窓会はまったく任意の民間の組織であり、「公的な学校」と一線を敷かねばならない。したがって本日の私の会費も「公費の入っている学校の資金」から流用するわけには行かない。管理職にも出席を義務付けたので会費はすべて個人のポケットマネーとした。こういうことは大切なのである。
・ 同窓会も「新しい同窓会つくり」を進めていくとのことで大変結構であるが、まず財政について公私を峻別し、母校のためにご支援をお願い致したいと思う。今日は50枚のスライドを使って最近の学校事情をご説明したのである。ほとんどすべての参加者から「私への賛意とエール」を頂いた。