2008年8月17日日曜日

8月17日(日)後半戦始動

・ 久し振りにゆっくりとできました。残念ながらというべきか喜ぶべきというべきか「後半戦の始動」となりました。学校と言うのは面白いもので常に小さな緊張状態が続きます。「ガターンガターン」といった大きな山場がある訳ではありません。「ブルブルブル」といった小さな振動状態が1年中続いているようなものです。
・ かえってこの小緊張状態は疲れるものです。疲労が蓄積されていくのかも知れません。大きな勝負時を過ごせば後は楽だということではないのですね。4月から7月一杯は新入生を迎え、「新学年の立ち上がり」に小さなエネルギー消費が積み重なって消耗するのですね。
・ したがって8月の夏休みは「緊張を解き放ち、ほっと一息する格好の機会」なのかも知れません。昔聞いたことがあるのですが「教育困難校」と言われている学校に勤めている教員は「生徒が学校に出て来ない夏休み」がなかったら「持たない」としみじみ言っていましたね。
・ 本校は教育困難校ではないのでそれほどではないのですが、それでも教員には「つかの間の休息の時期」かも知れません。19日から後半戦が始まります。前半戦と後半戦について言えば、それはもう圧倒的に「後半戦が勝負」ですよ。比較になりません。
・ 来年度の本校の入試説明会が9月から本格化します。これは「学校経営の死活の問題」ですから中学校、塾関係者への訪問や説明会に勢力を注ぎ、本校ブースへの来校者の数や塾関係者のご意見に一喜一憂することになります。これが来年の3月末まで「ジュクジュク」と続くことになります。「大変です」が正直な気持ちですね。
・ そして学校にとって最大のイベントである「卒業式」に向かって3年生の「進路先」を決める必要があります。私学の受験シーズンの到来は早くて9月に始まります。指定校推薦、AO入試などが始まり、山場は年明けの大学入試センター試験と難関私学、国公立大学の受験となります。これも気疲れするものですが高校の責務です。生徒の為に親身になって対応しなければなりません。
・ 前にも書きましたが「夏休み」という概念はもう変わってきています。20日からは3年生は「授業」が始まります。そして8月30日に「2学期の始業式」となります。「始業式の前に授業が始まる」のです。
・ 感覚的に「始業式や終業式の意味合い」が少しづつ変わってきています。昔みたいに式だけに来て校長先生の話を聞いて帰すなども「古い形」になりつつあります。「なんで始業式終業式の後に授業をしないの?」と言われたら「適切な返答」が出来なくなってきているのです。確かにそういうところがあります。
・ 最近は少し話題となっていませんが「3学期制と2学期制」の議論の本質はこの辺にあります。9月中旬までを「前期」とし、秋季休みを取って10月から「後期」に入る2期制というのも始業式や終業式がなくなりその分授業日数が増えます。
・ 問題は前期に「夏休み」が入ることですが、夏休みといってももう生徒には数える日数しか夏休みは無いのです。無かったら2学期制で良いではないかという議論も当然出てきます。「2学期制の問題は本年度中に結論を出す」考えです。そのために今週教員のチームから意見具申があるでしょう。
・ さて「後半戦テーマ」は極めて多くあります。まず「大阪府の私学助成の削減による経営影響度合いと対応策」があります。次に「教職員の人材育成評価システムの試行の総括」が年度末にありますね。これが2大テーマです。
・ 加えて「残業時間管理」について新たなフェーズに9月1日以降移行します。これはイントラネットの改善も含まれており画期的なものだと思います。ポイントは「残留時間ではなくて残業時間管理」です。
・ そして「大学との連携」があります。これは本校の将来に大きな影響が出てきますが、「自信」はあります。まだ急がなくと良いと思っていましたが、近隣の高校が立命館大学とか近畿大学とか「頭に大学名を付けて校名を変更する」ものだから、こちらも受けて立つものです。
・ そして塾や公立中学校を訪問したりして来年度の入学者を確保しなければなりません。おかげさまで昨年は中学校で107名、高校で620名と言う「信じられないくらいの多い入学者」を確保できましたがこれはひとえにご関係の皆様のお蔭で、来年も是非ご支援をお願いしたいと思っています。
・ そのためには「良い教育」をすることが肝要で、結局、「急がば回れ」で、いくら口で上手い事を言っても直ぐに化けの皮は剥がれます。生徒や保護者は鋭いし正直ですよ。「浪速は良い教育をしている」と思って頂いたら「勝負は勝ち」です。
・ 北京オリンッピクと同じです。実力の有る者が最後には勝つ。練習練習、努力努力、打出の小槌などはありません。「奢らず謙虚に」やるべきことをしっかりとやれば結果は付いてくると思います。
・ 頭の痛いのが「教員採用」です。ここ6年ほど「学校改革の言葉の裏」に「教員の資質」がキーワードになってきましたがますますこの傾向は高まるでしょう。特に私学は「教員の総合力で浮沈」が掛かってきますね。
・ 正直言って良い教員を集めるというのは難しい。ポテンシャルの高さを観察していますが「当たり外れ」が結構ありますね。履歴書や一回くらいの面談で「良い教員に突き当たる」というのも甘い考えなのかも知れません。結局「育てる」ということが必要なのでしょう。
・ 「浪速改革の第2章・・後半戦の部」が始まります。「ワンマン、パットン将軍、皇帝、天皇、天の声、絶対君主」などと揶揄されないように「組織のリーダー」として2年目の後半戦、バックナインに入ります。グリーンは遠くとも刻んで行きましょう。
・ 組織のリーダーとは全員の意向を確認・尊重しながら「最後に決めるべき時は責任を持って決める」ことが出来る者のことです。そして組織のベクトルを揃え、十人十色の教員の得失を見極めながら「適材適所の人材配置」を行い、「公平に評価を下し、処遇に反映」できる人間のことを言います。
・ 教員の担ぐ御輿に只乗っているだけの人間ではいけません。140名の教職員と1750名の生徒の為に頑張らねばなりません。このように自分に言い聞かせながら「気分を高めている」のです。課題を整理し思いを込めながら、今仕切りなおしをしているのです。ジワーッと汗が出るくらい「気分を高揚させて勝負の場に出る」のです。これが私のスタイルです。