2008年8月29日金曜日

8月28日(木)学校自己診断

・ 来年度に向けた「入試広報の活動が本格化」してきた。今日も公立中学校から12名の生徒が来てくれていた。中学校単位で高校訪問となる。この「訪問者数が実際の受験人数に関わってくる」ので入試広報は「慎重に親切に対応」してくれている。会議室を覗いてみると冒頭は「ビデオ」を見せていた。例の「ガクナビ」を編集したもので、これは大変良く出来ているから、格好のツールだ。
・ 一方「ビッグイベント」として9月10日には「塾長様対象の学校説明会」が10時から「堺ロイヤル」で行われる。こちらの準備もある。特に今年は多くの生徒を送って頂いたから「そのお礼」と生徒たちの「学力の伸び」について報告する積りだ。
・ 私が言うよりと思って今年は理数科長兼普通科Ⅰ類長の数学科O教諭が行う。彼は「データ」を多く有しており、適任者だが「プレゼンテーション」はあまり上手い方ではない。「練習と時間制限を注意」した。やってくれるだろう。彼の熱心さは全ての人が容易に理解すると思う。本校の進学実績を上げるエンジンの一つだ。もう一人エンジンがいるがこちらの方は時々遅れて到着するので気をつけなければならない。
・ 私からは「大学との連繋」について「初めて公式に発表」する積りだ。今のところ新聞紙上とか電車のつり看板等でPRする積りはない。デパートの催事でもなければスーパーの安売りチラシではない。じっくりと生徒と保護者に伝われば良いと思っている。
・ 浪速高校は既に部活動体験や中学生の学校訪問を受け入れており、徐々に活動を拡げてきているが次は「浪速中学校」だ。9月27日第一回目の「浪速中学校入試説明会」を開くことになっている。こちらの方も資料はほぼ準備できつつある。
・ 本校は高校も中学も「パソコンの使い手」の先生が多く本当に助かっている。「資料作りは上手い」。これが「パソコンなど不得手」などの教職員ばかりだったら「大変な事態」となっていただろう。今指で数え上げても直ぐ20人くらいにはなる。その「レベルも相当なもの」だから「これは浪速の財産」だ。今後採用していく教員も「条件としてはITに強い」ことは有力なアドバンテージになろう。
・ 昨日中学校「各教室にモニター用テレビ画面が設置」された。42インチの大型液晶画面である。パソコンとDVDから映像を取り出し「教育ツール」として大いに武器になる。早速3年生の講習に使った教員がいる。授業に変化が出来、生徒が「意識を盛り上げて」呉れれば「高い投資」もすぐ取り戻せる。
・ 最も中学校教育後援会からの「支援」だから嬉しい反面、成果を出さないと申し訳ない。しかし中学は今本当に良い教育をしてくれているとの実感が私にもあるので、「大きな武器」になるだろう。間違いない。
・ 「平成20年度学校自己評価中学校の部」がまとまった。今年から学校自己評価を本格的にスタートした。その始めにまず「全中学生のアンケート」をとりそれをまとめたものだ。評価基準はA:大変良く当てはまる、B:やや当てはまる、C:あまり当てはまらない、D:当てはまらない の4段階評価とした。
・ 大項目として「豊かな心と健やかな体」「確かな学力の向上」「信頼される学校」の3区分で「経営目標」を定め「自己点検の細目」を決め生徒に問うたものである。最初の項目は「学校が楽しいと思うか」に始まり、「分かり易い授業が多いと思うか」「宿題は多いと思うか」等等が並んでいる。
・ 分析では「浪速がめっちゃ楽しい」という比率が群を抜いている。又自分自身が「浪速中学校で成長しているという実感」を有しているのが大変良く分かるデータだ。これらは大変素晴らしいことで校長としては極めて嬉しいし、「中学校の教員が良い教育を展開」してくれている証拠だ。
・ ところがデータを見ると課題も浮かび上がってくる。「学校で将来の進路について考える機会」の項目では生徒は「少ないと感じている」のだ。最も特段のことが無ければ自動的に「浪速高校に進学」するのだから「進路指導」といった形だったものが少ないのが影響しているものと考えられる。中学生は正直だ。
・ しかしこれはいささか不味い。「軌道を修正」しなければならない。中学生ゆえに早い段階から「進路指導」して悪い筈はない。「知恵と工夫」が必要である。また保護者とも将来の目標について話しあっったりするのはCとD併せて64%にもなる。これも問題だ。次回の保護者懇談会では学校から言及しなければならない。しかし今度の大学との連携は「中学校から始める積り」だからこれは意識改革につながるだろう。
・ 「個人に応じたきめ細かな指導が行われていると思うか」の項目では各学年とも74%の高い数値だ。しかし正直言えば80%以上は欲しいと思う。意外に思ったのは「校内は整理整頓され安全であると思うか」に対しては79%の数値が出ており私の感覚とは違う。生徒はそれほど綺麗でなくとも綺麗に感じるのかなと思う。
・ さて29日は先の5月に行われた「小中全国学力調査の結果が発表」される。学力低下問題で数十年ぶりに何十億もかけて行われた第2回目の結果が出る。これも「学校診断に使える貴重なデータ」だ。浪速中学はどういうことになっているのか。
・ 関心は自校と「大阪府のポジション」だ。昨年と同じように大阪の小学6年生と中学3年生が全国45位。47位とか底辺レベルであったら「大変なことに」になる。橋下知事は「怒り狂う」のではないか。又教育委員が責められる。
・ 恐らく明日以降しばらく新聞紙上を飾ることになるだろうが,大阪市の公立の先生も昨年の実績で頑張った筈だから「昨年みたいな悲惨な状態」とはならないだろう。本校は全国の数値と昨年の数値、それに今年の数値と徹底的に分析する。昨年は数学と英語が大変良い数値で国語に課題を残したが果たして今年の3年生はどうなるのか興味ある。
・ このようにして「教育成果を数値化」して眺める努力が必要だ。「やりました、ただやりました」では駄目だ。「教えた結果、どうなった」が一番重要なことだ。中学の教務部長は「胃が痛い」と言っているがそれが当たり前で3年生の担任も気が気ではなかろう。責任感が強いとそうなるものだ。それがストレスだ。「ストレスの伴わない仕事なんてある訳がない。仕事は遊びではない」。
・ 一部の勢力は「教育の数値化は悪い」ことだ。「数値目標は過度の競争を煽る」とか言って反対するけれども、ならば自分たちの教育活動をどのようにして解析、分析するのか教えて欲しいくらいだ。
・ 結果を受け止めてそれを分析し次ぎに対応していくというごくごく一般社会で行われている当たり前のことがようやく学校にも到来してきた。歓迎する。尚私は「データの開示」については現段階では慎重である。その学校の校長と教師が知れば良いわけで生徒や保護者に結果をすべて開示する必要性は感じていない。