2008年11月9日日曜日

11月9日(日)泉大津2008進路相談会

・ 今朝の朝日などにはやはり大阪府の新教育委員、藤原先生のコメントなどが扱いは小さいながらも出ている。私などは「目を皿」にして教育記事を追っているから分かるのだがそういう意識がないと見過ごすだろう。
・ 想像通り藤原さんは「夜スペの大阪版」を言いだしているらしい。自分が東京品川の和田中学でやった「塾を使った放課後塾講習」を大阪でもやりたいと府教委と暗闘の様子だ。又30台、40台の「民間人校長」を連れてきたいらしい。私の書いた通りだ。
・ その塾も東京から連れて来たいらしい。府教委はまだ難色を示しているとの記事だが知事が「出来ない理由を言う前に出来る方法を考え出せと応援演説」しているとのこと。藤原さんはこれが出来なきゃ辞めて東京へ帰ると伺えるような記事内容であるが果たしてどうなのだろう。
・ 府教委は困惑して、「反対ではないが」検討する項目がまだあるということらしい。しかし塾を東京から連れてきたら「大阪の塾業界が不愉快」にならないか。私はそのように感じる。
・ 考えても見よ。今まで「大阪の大小の塾の先生方」が如何に大阪の子どもたちの学力や教育活動にどれくらい力を入れて頑張って来てくれてきたのか。それを今までは無視して言うことを聞かず、一挙に東京からというのはおかしいのではないか。
・ まず知事のやることは「大阪の塾業界と一回虚心坦懐に話し合う機会」を持ち、意見を聞く姿勢が大切だ。今まだハザマ業界ということで教育委委員会と塾業界の接点はない。まず民間教育機関との流動的な非公式な関係を公的レベルに持ち上げれば橋下知事は歴史に残る名知事になるだろう。
・ 「大阪教育日本一」のためには「大阪塾業界の理解と協力」が必要である。現実を直視せよ。難関大学に行かせるためには今や河合塾、駿台、代々木、ベネッセ、栄光とにかく塾予備校の力は絶対的だ。良い悪いを議論しているのではない。まず現実を直視せよといいたいのだ。
・ 午後「泉大津市のテクスピア大阪」というところに行く。難波から結構近い。今日は2008進学ガイダンスという「泉州私塾連合会」というところが主催する「進学相談会」である。「私立公立合同」であるがとにかく驚いた。規模が大きい。
・ 私が到着したのは13時30分であったが会場は超満員で歩行にも困難をきたすような人ごみであった。参加した「私学は64校府内殆どの私立高校」だ。公立は泉州地域で市立も含めて38校だから凄い数である。
・ 本校は私学の会場の入ったすぐのところ右側であると会場に入った瞬間、誰か知らないけれど向こうは私を知っているらしく親切に教えて頂いた。心配はやはり本校のブースが「閑古鳥が泣いている」ことであった。
・ ところがそれはまったく杞憂に終わり、「本校のブースは超満員で大変な混雑状況」であった。説明の先生は7名、それに予約方式で順番整理をする担当に女性の先生2名が当たり総勢9名である。
・ 女性の先生は「14時ご予約の○○さん、○○さん」と呼んでは空いた席に案内するのだ。何かデパートの「特別売り出し」みたいな感じだった。私に予約表を見せて「もう16時30分まで予約一杯です」と嬉しそうなお顔をしている。
・ そりゃそうだろう。少なくて説明員が手持ち無沙汰では元気が出ない。ところが他校には人がいないブースもあるのである。大体説明員4名を配置している学校は少なく、普通は2人か多くても3人くらいのところに本校は7名だから如何に多いか分ろう。
・ 徐々に「私は機嫌が良くなる」。現金なものだ。その後私は会場の中を廻り、注目の学校を視察だ。まず桃山、学芸、初芝立命館、近大泉州などだ。特に初芝立命館はそれほどの人出ではなかったなー。どうしてだろう。桃山、清教はやはり強い感じがした。驚いたのは愛知県の海陽学園がブースを持っていたことだ。土佐塾も来ていた。
・ 本校の担当の管理職に私は言ったのだが、「説明要員をもう少し増やしたら」に対して「もう会場が狭くてこれ以上要求も出来ないらしい。」費用は説明員一人当たりいくらで決まるというから本校は最も多く支出しているのだが費用ではない。生徒や保護者をお待たせしないように私は気を使っているのだ。
・ 14時30分過ぎ「公立のブース」を一回りした。見知った教員や校長が私を見つけて駆け寄って来てくれたりして暫し旧交を温めたのであるが、公立の賑わいに比べ「私立の賑わいは数倍上」である。
・ これは当然であり、ほぼ公立中学の進路指導は「学力の輪切り」が強く、進学する公立高校はほぼ学力で決まっており、それほど説明会での情報が決め手にはならない。それよりも「併願者の場合どこの私学を狙うかは一生の問題」であり、同じ学校でも「科コース」などに神経を使って熱心に説明を聞いている生徒や保護者のお顔が印象的であった。
・ したがって大体2ないし3校の説明を聞いている様子であった。私はじっと中学3年生の顔を見ていたのだが皆真剣であり、ふざけた感じがするような生徒は一人もいなかったのである。考えてみれば人生で「初めて受験というものを体験」するのである。これからこの子達は「死ぬまで競争の中に身を置く」のだなと思えばいとおしいのだ。
・ このようにして段々と「高校受験のシーズンが深まっていく」。来年の本校受験者数は最終何名になってくれるのか、心配の種は尽きないがこのようにして「日曜日返上で頑張ってくれている教員」を見ていると私は感動する。「来て良かった」とつくづく感じながら泉大津を後にしたのである。