2010年1月15日金曜日

1月15日(金)その1:3年生は今日で授業が終わり







・ 今日は1月15日である。昔風に言えば「小正月」という。元旦の「大正月」に対する表現で旧暦では新年の最初の満月の日であるという。日本にはこの小正月の風習が今でも残っている。
・ 昨日藤井寺市の道明寺にある「道明寺天満宮」に打ち合わせがあってちょっと行って来たのであるが境内で多くの人が何かをされているので、理事長職務代理に「あれは何ですか」とお聞きしたら「どんと焼き」の準備だとのことであった。
・ 最初は気づかなかったがこの地方では今でもこれが残っているのだと思った。最も由緒ある道明寺天満宮だからかも知れないが。「5メートルは超える高さの竹の円錐形のやぐら」が組まれ、そこに氏子さんや近所の人たちが門松や注連縄などの正月飾りを持ち寄られる。
・ そして火を放ち、「めらめら、ぱちぱち」と燃え盛る火に、人々は竹の棒に刺した団子を炙って食べるのが正式なものというが、その前に私は失礼したので、道明寺天満宮で団子を食べられたかどうかは知らない。
・ こうすれば1年間病気をしないといわれている。その他小正月は「女正月」と言われ正月に忙しかったお嫁さんがようやく「里帰り」出来る日だというのでこのような言い方もある。
・ 昔は成人式も1月15日であったのは、もともとこの日が「元服」の日であったからだが、今は第二月曜日となった。このようにして風習も変化していくのが寂しい気がする。「どんと焼き」と言ったり「さいと焼き」「鬼」と言ったりと地方で様々な言い方があるが、「燃え上がる火の粉を見たかったなー」と帰りの車の中で思ったのである。

・ 本日は「朝礼」の日で、本校にとっても特別な日となる。言ってみれば今日で「正月気分とはバイバイ」となるのである。明日の16日は「浪速中学校受験日」となり学校は「試験シーズン」に入った。私立学校にとっても1月15日は特別な日となる。3月末までこの緊迫した臨戦状態が続くことになる。
・ 今日で「高校3年生の授業が終了」した。3年生は後は自宅で「センター試験」の準備に入り、学校は1年生と2年生だけになる。450人の生徒が一度にいなくなるので校内は静かに、寂しくなるのである。
・ 私は今日の朝礼で3年生の3年間の健闘を祝し「2月27日の卒業式」までしばしの別れを惜しんだのである。1年生と2年生が「拍手」で3年生が教室に戻るところを見送るのである。これが浪速の15日の習慣である。「良い光景」である。
・ 午前中で授業が終わり、3年生は私物を手に持って三々五々と帰っていった。1,2年生は通常通り授業がある。3年生の中にはスポーツで大学の合宿に参加しているのもいたりでそれぞれが別の道を歩み始める。どことなしに「3年生も寂しそう」であった。

・ 1年間頑張ってくれた「ネイティブの英語教師」がお別れに来てくれた。今日で最後となる。一人はアメリカのコネチカットに帰ると言い、一人はまだ日本で頑張りたいといわれた。非常に気さくで本校に馴染みよく指導して頂いた。
・ 1年契約の外国人教師でもこのような「儀礼」を心得ておられる。昨年の常勤講師の中には全く挨拶も無く去っていった人もおられたというに、素晴らしいことである。本校の生徒は「スマートで愛くるしい」と言っておられた。先生方にとっても良い経験になったのではないか。
・ 私は少ないが「ランチ代」としてご餞別をお出しした。とても喜んでおられた。初めてであるが「記念に写真を一緒に撮りたい」と言われるのでお受けした。派遣会社は果たして来年はどのような先生を寄こしてくれるのであろうか。楽しみである。

・ 今日は本校の「給与支給日」であった。数名の先生が朝部屋に来られたので何かと思ったら「理事長特別手当」のお礼であった。このお正月4日から6日まで自分のご家庭を犠牲にして生徒の為に「多聞尚学館で学習特訓」を行ってくれた先生であった。
・ 私は特別休暇中のご努力に対して手当てで報いるしか方法は無い。「ありがとう」と声に出しても言うが「プロにはプロの処遇」をしなければならない。それは結局は「お金」である。お礼の言葉も大切であるがそれよりも具体的に報いなけらばならない。これは私の不変の考え方である。しかしつい余計なことを言ってしまった。
・ ある女性の先生に「あのごちゃごちゃカラフルなスポルトサックとかいうバッグが買えますね」と。言われた女性の先生は真面目だから本気にして困惑したお顔をしていたのである。一旦お渡しした給料である。本人が何を買おうと好きではないか。余計なことを言うなと反省したのでる。
・ そうこうしていたら事務室の勤務員が「理事長、多聞の寄付金が入りました」と来たので「何で今頃?」と聞くと「どうも正月の多聞での学習合宿に参加された生徒の保護者からでした」と答えるのである。
・ 保護者の中にはあの寒いお正月早々から子供のために頑張ってくれている先生のことを思ったら寄付をと思われたのであろう。恐らく生徒が親に「多聞良かったわ」とでも報告したのではないか。それにしても「嬉しい話」である。

・ 昨日のブログ「堺市グラウンド購入」の話は反響が早速あった。皆さん、ブログを読んでくれているのである。昨日の都市計画申請の受理から次の段階に進むことになる。私は野球、サッカー、ラグビー関係の主な先生を呼んで具体的な「グラウンド付属物の検討」に入るよう指示したのである。
・ 多くの皆さんのおかげで堺市との関係も極めてスムースに順調に進んでいる。有難いことである。一日も早く戦力化して「グラウンド開き」を挙行したい。最初の「打ち始め」はオリックスバッファローズの大引選手だ。「ポン」と100万円も寄付してくれた卒業生である。