2010年1月22日金曜日

1月22日(金)第2回進路希望調査その1











・ 今朝は何時もと違って10分程度早い出勤であった。昨夜のNHKテレビでは既に「府内私立高校専願数が増加」とのニュースは流れていたが、「個別の詳細内容」が早く知りたくて、早く家を出たのである。幾分「高揚」しているのかも知れない。我ながら少し恥ずかしい気がする。
・ 時刻は6時30分である。まず「大阪日日新聞」を広げる。前にも書いたが、この新聞は「表も文字のフォント」も大きくて、とにかく「読み易い」のだ。自分の学校の数値は「教育相談件数」で既に分かっていたが、「知りたいのは私立全体の傾向と特定の学校の状況」である。これらから「大局的判断」をしなければならない。それが私の仕事である。
・ このブログに名前の挙がった学校からすれば「大きなお世話だ。ほっといてくれ」と言われそうだが「公開された数値」であり、ご迷惑だろうがお許し頂きたい。3年連続である。公金の入っている学校だから、私学と言えども「まな板の鯉」なのである。
・ 老眼鏡レンズを今のメガネの上にひっかけて私は数値を追っていたら、入試広報室長が幾分「興奮した面持ち」で新聞片手に部屋に入って来たのである。彼もまた大阪日日新聞であった。「まだ体が震えています」と言ってはいるが「顔は笑っていた」のである。
・ 待ちに待った「進路希望調査の第2回目発表」である。各紙一斉に「平成22年度入試第2回大阪府進路希望調査」として昨日中学校サイドが発表した内容を記事にしている。
・ 1昨年が1月19日、昨年が21日であった。例年同じようなタイミングである。学校社会とはこういうものなのである。公立、私立ともに生徒の志願先が専願、併願別で数値で出ており、これをみれば「各校の入試状況が一目瞭然」で分かる「恐ろしい内容」なのである。
・ 特に本年は「公立高校の授業料が無償」となり、「公立回帰」がささやかれている中で私立高校の希望者はいったい全体どうなるのか、「社会的関心事」となっていただけに私は言うに及ばず府内の多くの方がこの日を待ち望んでいたのではないか。
・ 特に私の場合、2月号だからもうすぐ発刊される「教育雑誌」に論文を投稿しており、ここに書いたことと本日の発表内容が大きく異なったら「まずいなー」と思っていただけに本日の内容は私の「論文を補強」するようなものになっており「大いに気を良くしたのである。」
・ 大阪府私学課の関係者は「ほっと安堵?」あるいは「してやったり!」と、どのように本日の内容を分析しておられるのであろうか。「公立回帰が少なくとも大阪府では止まった、歩みを遅くした」と言える記事内容であった。
・ 大阪府が他府県に先駆けて導入した「年収制限はあるが私立高校も授業料無償化とする施策」が大いに効いたと考えるのが自然であろう。私学関係者の中には「これで前の状態に戻っただけだ」とコメントする向きもあるやに聞くが、ここは慎重に分析したい。
・ 私学課の施策が「歯止め」になったことは間違いないと私は思うが、それだけではない気もするのだ。どの新聞も「無償化が浸透」「私立専願7年ぶりに上昇」との論調であるが、それだけではなくて公立高校が無償化されたら「どのような事が公立高校の内部に起きるのか?」という問いの答えの一つになっているのかも知れないと考えるのである。

・ 中学3年の卒業見込み者数は74196人で専願志願者は12279人、前年同期比0.86ポイント増で「16.55%」となった。これは「2003年以来の7年ぶりに上昇に転じた数値」となった。
・ 本校も専願数が新聞紙上の数値である263名よりは更に増えて今朝「現在287名」となっている。これに「浪速中学から内部進学」する生徒が専願で加わるから合計で327名程度になり「新記録」となった。
・ 専願総数で327名だから悪くはないが、私はやはり「募集定員400人には届きたい」と思っている。これからの私学は「如何に専願で生徒を集めるか」である。「併願戻り」を期待していては駄目だ。「浮き草みたいな併願戻り」を当てにしていては確固とした学校の戦略は立てられない。
・ 今日の新聞発表の数値で「学校の実力」など図れるものではない。しかし一応「専願数値と併願数値の合計数値は現在の人気度を示すバロメーター」といっても間違いではなかろう。
・ さて今日の新聞数値で言えばおかげさまで「浪速、トップの2517名」であった。しかし「実際は2568名が手元の数値」である。20年度が同じタイミングで2090人、21年度が2415名であったから「併願人気校の地位」を徐々に固めてきていると言って良いのか?
・ 「総合倍率が20年度5.7倍、21年度6.58倍で今年は7.48倍」となった。「私学平均が2.78倍」だから7.48は大きい数値だと言うことが分かる。実力はまだないが、一見「難関校」に列せられるくらいの倍率を示している。「いささか恥ずかしい気もする」が正直この7.48倍は「嬉しい数値」である。
・ 昨年の新聞各紙は揃って「私立髙 専願者11%減」と書き、「大阪府の助成カット影響も」との見出しが躍った。とにもかくにも「昨年の専願率15.69%が16.55%と増」に転じたことは大阪の私学としては「安心安寧の気分」を共有できるはずである。
・ 本校においても教職員は何か嬉しそうであった。本日のご来客の皆さん、新聞を読まれたのであろうか、「すごいですね」と言われた。「いや、入試広報が頑張ってくれました、しかしまだ分からないのですよ」と私は答えるようにしている。一般のお方は併願戻りなどご存じないからである。
・ 本日は「中学校二次試験の日」であったが得点の良い生徒も居て、明日の発表の準備もあった。浪速中学校の入学者予想は総勢120名を超えて125名に膨れ上がりそうである。「嬉しい悲鳴」である。               (その2に続く)