2010年3月6日土曜日

3月6日(土)新採用教員の登校日






















・ 今日は新入生となる「専願合格者の制服採寸の日」であった。昨日まで併願からの転向者などが居たがそれも全て昨日で締め切られ、今日が「具体的な入学準備が始まる日」である。まず時間のかかる「制服製作」である。数が361名と新記録だから制服店の皆さんも大変だが、こういうのを「嬉しい悲鳴」という。
・ 又今日は「来年度採用の常勤講師・非常勤講師の先生方の登校日」であった。種々の事務連絡のためである。次は「4月1日の辞令交付」となる。総勢23名の内定であったが今朝になって「内定辞退」というか「契約解消」の電話が一本あったという。
・ 今頃になって内定辞退とは困ったものでマナーやルール違反である。正式に仮契約書まで交わしているのに「極めて不快」に思う。担当の副校長は早速、替わりの教員手配に入っていた。
・ この人は社会科の「非常勤講師契約」であった。辞退の理由は他校で「常勤講師」の契約が成ったと言うものらしい。もう新年度まで3週間強しか残っていないこの時期はたまにこのような考えられない出来事がある。
・ それは他校も教員手配を同じようにかけているから「常勤講師の口を餌」にして呼び寄せると言う方法である。学校社会には不文律みたいなものがあって「ご本人の利益に繋がる職位」の場合はそれを優先できると言うものがあるのである。今回はその手で非常勤よりは常勤のほうが処遇は良いからこの先生も常勤講師の口を選んだと言うことであろう。しかし私はこれはこれで致し方ない面があると思う。
・ 従って1名欠の22名の先生方が集合してくれたらしい。副校長は「素晴らしい先生方ばかり」とは鼻高々の様子で「この年度も期待できる」と言っていたのである。何と22名の内11名が「新卒」である。
・ 如何に教員志望の新卒の教員の卵が「就職難」にあるかを一面示すようなもので、本校みたいに上り調子の大規模校だからこそこのように新卒が10名も確保できるのである。大学の就職関係者からは大変に有り難がられているのである。
・ この中には本校に初めて「音楽の先生が二人誕生」する。高校で1単位の芸術選択があるが、従来の美術に音楽が加わる。これも私の「学校改革の一つ」である。この芸術選択作業も新しい仕事であるが、改革が進めば業務は増えていく。しかしそれは仕方がないことである。すべて生徒の為である。
・ お一人は男性の先生でもうお一人は女性の先生である。お二人とも偶然「大阪音大のご出身で器楽専攻、声楽専攻」である。25歳前後のフレッシュコンビで「生徒の歌う音楽の声が4月以降は校内にこだまする」ことになろう。楽しみである。

・ 新1年生の担任団に新採用がいるかも知れない。常勤講師の数が半数と極めて多く、学年主任には「目配り、気配り」、「種々の場面で指導が必要」だと思うが来年以降も継続して担任が務まるようにサポートして欲しいと思う。
・ そして常勤講師の内何名の先生が担任に入るかまだ決まっていないが恐らく多くの先生が入られると思う。是非全力で頑張って欲しいものである。来週早々担任団の発表となるだろう。
・ 新入学生を迎える準備が着々と進んでいる。「新入生心得」が完成した。「心得」とはいかにも「古めかしい」言い方であるが昔からこのようである。学校生活を円滑に送って貰うための「情報集」で、結構中味が濃い。

・ 重要なものに「募金のお願い」がある。これは入学金、授業料等とは別に有志の保護者から寄付金を募るもので昔からやっているものである。他校では「授業料等」に入る強制的なものであるが本校は強制ではない。あくまで「任意のご意思」である。
・ 正直今までは「補足率」が小さくて私は問題と感じていたが学校改革が進み、「多聞尚学館、新武道館、堺の校外グラウンド(第2グラウンド)」など施設設備の充実が進みつつあり、これらはすべて新一年生から「メリットを享受」するもので、ぼつぼつ「胸を張ってお願いしてもよかろうと本腰を入れた」のである。
・ 事務長はわざわざ「お願い文」を刷った紙まで透かしの入った一段高級なものを使って用意している。高級な紙に印刷したからと言って寄付金が増えると言うものでもあるまいが気合の入っているのは判る。
・ 「一口5万円で出来れば二口の要請」である。特定公益法人に対する寄付は税金の控除になるから是非ご支援を頂きたいと願っているのである。今年は「新武道館と第2グラウンドの資金手配」で金融機関からの融資が大幅に増えるだけに私は「保護者の支援」を期待しているのである。

・ もう一つ大きな企画にこの新学年から「ニュージーランド研修」がある。1昨年まで実施していたカルガリー語学研修を「衣替え」したもので今回から「エージェント」も「行き先」も変えた。
・ 30名程度を選んで年末に「オークランド郊外」の教育機関にて語学研修をさせるものである。ニュージーランド政府に公認されている非営利の教育機関であり「ホームステイ」しながら様様なことを学ぶもので今までの実践で極めて効果の高いことを確認している。
・ 生徒の中には「是非行かせたい」とわざわざ「海外語学研修制度はありますか」と問い合わせがあるような学校だから私は「私立高校の品揃えの一つ」として注力しているのである。これも修学旅行と同じで海外である。
・ このようなことを考えていたから新1年生の学年主任には英語の先生を発令している。多種多様な生徒を育成していくことが今後の私立高校の生きる道と私は判断した。単に「カチカチの進学校にする積りはない」。
・ 芸術家、海外志向、法律家、医薬関連、公務員、銀行家、アスリート、自衛官、サラリーマン、自営業、企業家、研究者、技術者、教員、演劇関係等々様々な展望が若い世代にはある。我々の時代は「欧米に追いつけ追い越せ」で来たがこれからは違う。子ども達が夢を育むような教育の中味が問われているのである。