2010年3月25日木曜日

3月25日(木)教員の休みと時間割































・ 今朝も雨が降っていた。今日で三日目である。ここまで雨が降ると「堺市の校外グランウンド」が気になる。「水はけ」がどういう状態になっているかと気になるのである。元々あそこは「堺市の産業廃棄物廃棄処分地」だったところで「完全無欠の土地」ということではない。だから安かったとも言える。
・ どのようなものが廃棄され地中の中の状態はどうなっているのか、勿論購入前に堺市まで行って「情報公開」を求め調査し、又実際に「ボーリングして地質調査」を行った。又隣の土地の地主さんとお知り合いになる機会があって詳しく「土地の歴史」を聞いたのも「この土地の由緒」が気になっていたからである。
・ 結果は「ラッキー」と言うか、かえって良い結果を得て安堵したのである。しかしこのように三日三晩雨が降り続けると「水の沈積」と「地表面の状態」がどのようになっているのか私は気にかかるのである。今日は時間を見つけてこれらを観察に堺に行こうと通勤途中の車の中で思ったのである。

・ 運転手さんが言う。「ところで理事長の春休みは何時からですか?」と聞いてきた。「ハハーン、やっぱりそうか!」と「苦笑い」せざるを得なかったのである。「学校の先生に春休みなどありません。春休みは生徒のもので教員のものではないのです」とここでも私は答えたのである。今までに何十回となくこのような事を言われて来た。
・ 社会一般の人たちは「学校の先生は休みが多くあって良いなー。夏休み、冬休み、春休みとあって良いですねー。」と半ば「皮肉とも怨嗟」とも取られるような事を口にするが、明確に言っておこう。教員にそのような休みは勤務表を見ても就業規則を探しても何処にも無い。
・ あくまで「生徒の春休み」であって教職員のものではないのである。就業規則に規定されている休み以外は「有給休暇を取るしか休めない」のである。教員は「口下手」だし「分からない人に言っても無駄」と割り切っているから、過去積極的に説明して来なかったからこのようが「誤解」が生まれてきたのだと思う。
・ 確かに夏の暑い日に隣のサラリーマンは汗を流しながら仕事をしているのに、教員の家庭では先生がウィークデイに半ズボンをはいて車を洗っていたりするから、このような誤解を与えた面もある。「オンブズマン」などが教育委員会に通告したりして大きな騒動になった。
・ しかし「学校改革」が始まり、教員の「服務規律」が厳しくなってきて以来公立学校でも無くなったと思う。大阪でも発端は定時制教員の勤務管理の問題からだった。又いわゆる「自宅で出来る研修」、すなわち「宅研」という奴である。
・ 自宅で研修すると言って、旅行に行ったり映画を見に行ったりしたことも大きな騒動になった。とにかく教員の服務というのは「様々に権益が守られており」本人の自覚がない限り過去は「どうにでもなった」のである。
・ ただが学校が長期休業の場合は、生徒が少なくなるから「有休取得」をしてリフレッシュする先生は当然いるし、これは別に企業社会と同じでごくごく普通の当たり前のことだから全く問題は無い。
・ 一昔前は本校でも1学期の終業式から2学期の始業式まで全く学校に出て来ないなどの「不届き者」が居たらしいが今は全くそのような者はいなくなった。少なくとも本校の勤務状態は正常化され現在は全く問題ないと思っている。

・ それよりも私立学校はこの時期「来年の準備で大忙し」となるが、それも昨日までが作業のピークで今日辺りから「年休を取る」教員も出てくる。次の重要な出勤日は31日の「年度末職員会議」だからこれには全員が出勤してくる。従って今日から来週火曜日の30日までが「束の間の有休取得可能日」なのである。私は「有休を奨励」しているのである。
・ ところが運動部の顧問は「待ってました」とばかり合宿に出かける。今朝一番にラグビー部の主顧問が嬉しそうな顔をして部屋に入ってきて「今から名古屋合宿に行って参ります」だ。そうこうしていたらサッカー部の顧問が同じように「明日から宮崎合宿に行って参ります」と来た。これらは「勤務」である。このタイミングを狙っての「合宿」なのである。
・ もう一団の「超忙しいグループが教務部」である。彼らは新年度の「時間割」を作らないといけないから大変なのである。これは府立高校も全く同じ現象でクラス数と教員の顔ぶれが定まってから「時間割作成」がスタートするのである。
・ 学校の時間割を作成できる「コンピューターソフト」は良いのがあるらしい。新潟県の越後電子と言う会社のソフト「タキオン」というのが有名で本校もこれを使っていると次期教務部長は言っていた。
・ 昨日からこのソフトに「各教科会議の時間割」を次々とインプットをしていきまず「総合時間割原案を作成」するのだそうだ。「マトリックス」に個人教員の条件をインプットしていくのだが名前、教えに行くクラス、科目、条件など「1000件を超えるアイテム」を高校だけで43クラス分、120名を超える教員分をマトリックスとして作るのだから大変なことは容易に分かる。
・ 大体90%程度の完成度になるまで「ソフトを走らせる」のだと言う。それでもある人は毎日の授業が午前中だけとか逆に午後だけとかなったりして「修正が必要」となるとのことである。特に今年の苦労は新たに「芸術選択」が出てきたことらしい。
・ 今までは美術だけだったらなんら問題は無かったが「音楽科目」が出来てこの選択割合から時間割を組まねばならないから確かに複雑にはなった。もう一つは体育の授業である。基本は「3クラス2展開」で時間割を考えているとのこと。
・ 「男子が2クラス、女子が1クラスでの体育の展開授業」だから男性教諭2名と女性教諭1名の3名の教師が同時刻に男女別々に授業をするように組まねばならない。特に展開だから中学の体育も同時に条件に入れなければならないとのことで、体育の場合は「授業をする場所」も条件となる。
・ 又どうしても火曜日と金曜日の午後は「人権の研究会で出張」というのがあったりするとこれも考えねばならないわけで、とにかく「大規模校」の時間割は作業が複雑になるのは致し方のない面もあるのである。本校の教務部員は「IT達人」が多く、この点では安心である。
・ 最後はこうしてアウトプットされた時間割を「こま揃え」といって「パズル」みたいな「こま」で人間の判断で最後の修正をして行くという。こうして作った時間割が31日の年度末職員会議にて公表されるのだが、それでも「必ず修正が入ってくる」という。
・ それでも昔に比べたら「相当楽になった」とY時期教務部長は言う。今日現在でも教員手配が出来ておらずマトリックスには「英語教員A」「数学教員B」とかまだ顔も知らない教員がおり、時間割が出来てから人事担当の副校長が教員手配に入っていったと言う。
・ 私が着任してからはこう場面は無くなった。「専願数、併願戻り数のデータ予測」からある程度「自由度」を与えてあらかじめ「教員手配」をしているから今は時間割作成の時点で全ての教員名が分かっているのである。今年も「ぴったり」一致し、まさに無駄の無い教員配置となった。しかし私は教務部にはどうも弱い。頭が下がるのである。彼らは休みが取れない。