2010年3月26日金曜日

3月26日(金)禁煙タクシー







・ 「ヤッホー」と叫びたいくらいだ。遂に「大阪のタクシーも禁煙に踏み切る」らしい。最もまだ6割の会社で、169社のタクシー会社が5月末に禁煙を開始すると今日の朝日の夕刊が報じていた。この日を「待ちに待った」という感じである。
・ 全国乗用自動車連合会によれば、現在すでに「37の都道府県が全車禁煙」で4月には広島、8月には青森が予定している。「近畿では大阪と和歌山が未実施」だったが遂に「年貢の納め時」で大阪も踏み切るのである。
・ しかし「往生際が悪い」。まだ4割が反対らしいが、そのうち転じるのではないか。5月31日の「世界禁煙デー」に始めるという。「車体に禁煙のステッカー」が貼られるらしい。心待ちにしたい。
・ 通勤途中に大阪府立救急医療病院がある。ここを通過する時に国際興行のタクシーの運転手さんが「4月からこの病人に乗り入れることができるのは禁煙タクシーだけで当社がご用命頂きました」と誇らしそうに言われた。
・ 病院内が禁煙であることは知っていたが敷地内や乗り入れタクシーまで禁煙で規制するのかといささかびっくりした。しかし考えてみれば「なるほど」と肯ける部分はある。病院に通ってくる患者さんやその家族にも禁煙タクシーを配慮すると言うことだろう。
・ 確かに「あの狭い密室の箱の中」でタクシーに乗った瞬間、「タバコの臭い」が充満しているようでは「副流煙」問題として健康に良いはずは無い。換気をしたと言っても「臭いはこびりついている」もので、その「独特の臭気が気分を害する」のである。
・ 中には運転手さんそのもののが「ヘビースモーカー」で頭髪や洋服から臭ってくる人がいるがこれも「匂いに過敏な人間」には堪らない。私は「探して、探して」やっとこさ、「禁煙タクシー」を見つけ、この会社に送迎を願いしている。
・ 体質かもしれないが加齢と共に臭いに敏感になってきている。「わがまま」かも知れないが、もう身近で「タバコの臭い」を嗅ぎたくないのである。この年まで生きてきたから、もうこの辺で「これくらいのわがままは許される」と思って「私の周辺2メートルからはタバコの臭いを完全に遮断したい」のである。

・ 「武士の情け」ではないがしばらくの間、禁煙問題でのブログは書いてこなかったが、このようなニュースに接し、久しぶりに触れないわけにはいかなくなった。民主党政権は喫煙者に些か厳しい。これは自民党がタバコ生産者農家に気を使ってきたことへの「裏返し」かも知れない。
・ 来年度予算がほぼ決まったがその中に「タバコ税の増税」がある。10月に大体一本あたり5円値上げするとあるから標準で一箱300円が400円になるのだろう。これは「序章」で、年月をかけながら、最終的には欧米並みに1000円近くまで上がっていくのではないか。
・ 一日一箱吸う人は一ヶ月で12000円を煙にして灰にしてしまう計算になる。年間では144000円だから丁度今の高校授業料無償化のユニット金額とほぼ同じだ。本校で言えば担任手当てのほぼ倍である。まあこんなことはどうでも良いことであるが・・・。

・ 少し前の2月23日の読売新聞は大阪市の新たな動きについて報じている。見出しは「市職員「勤務中は禁煙」とあり、「建物、路上、飲食店まで・・・」との見出しで、この10月から実施するとの内容であった。
・ 大阪市は23000人の職員がおり、「喫煙率は男性で41.3%、女性で11.5%」らしいが今までは職務に支障が出ない範囲なら「分煙ルーム」での喫煙を認めてきたがこれを完全に廃止するのである。「遅すぎる」。とにかくこの市は仕事が遅い。この点は府を見習ったらどうだ。
・ 背景には「厚生労働省が飲食店や百貨店などを全面禁煙にするよう求める旨の通知」を各自治体に出したことを受けてのことであろう。大阪市はまず新年度中に「本庁舎や区役所など関連施設を全面禁煙」にし、「本庁舎周辺では条例で路上喫煙を禁止」しているからこれで昼休みの一服もままならず「事実上の全面禁煙」である。
・ 可哀想だが仕方がない。これが世界の流れである。まだ日本は遅いくらいである。それにしても市役所役人の男性の喫煙率の高さに驚く。41.3%というから異常に高くないか。
・ 昼休みに利用する飲食店も禁煙を勧奨されているから「駆け込み寺がなくなる」と愛煙家の市職員は嘆いているらしいが、これは「勝手な言い草」で周辺で迷惑を蒙る人間のことを考えるべしと言いたい。
・ 厚生労働省は2月15日に全国の自治体に「公共的な施設での原則全面禁煙を通達」した。罰則規定はないが中央官庁の通達であるから重いものである。しかしこういう場合必ず反発の声が上がってくる。
・ 特に深刻だといわれているのが「飲食店やホテル」というが本当にそうか。「酒を飲みながらの一服を楽しみにしている愛煙者は多い」とか「全国旅館生活衛生同業者組合連合会」の幹部も「客が減る」と文句を言っているという。
・ 通達から2週間たって3月8日の日経新聞は「じわり広がる禁煙エリア」の見出しで特集記事を出している。これによれば「喫煙者不採用の企業」も出てきているらしい。福祉や幼児教育を分野への就職が多い中部学院大学では2007年以降の入学者に「禁煙誓約書の提出」を求めているという。
・ 又「リゾート施設運営の会社」では「禁煙意向のない喫煙者は採用していないという」。当たり前だろう。「おいしい空気」を求めてリゾート施設に来るのに「タバコの臭い」がしていたら、客は「興ざめを通り越して腹が立つ」のではないか。
・ 就職活動中の東京都の大学生は「面接1時間前からタバコを控えて」いるというが、それでは駄目だ。まだ1時間では臭う。とにかく肌、髪、洋服から喫煙者は臭ってくるのである。
・ ある人は客先との面談前に「ミント菓子」を口にしているそうだが、これなどはまだ立派である。とにかく「喫煙者で困ることは自分では自分の臭いを感じていない」ことである。だから平気でおられる。「タバコの後や食事の後は歯磨きやお口の中をマウスリフレッシュをするのが喫煙者のマナー」ではないか。そういう時代だ。
・ 大体飲食店の禁煙に反対という経営者の発想は客が減るという視点だけらしいが、アイルランドでは「飲食店にも労働者はいる」という先進的なものである。日本の飲食店でも全面禁煙が当たり前となる時代を期待したい。
・ 私は今年から採用人事で初めて「ルビコン川」を渡った。2月に採用した「校務員さんの採用に非喫煙者を採用」した。そしてこの4月に採用する将来の管理職候補である「事務長代理」には「明確に非喫煙者を確認して採用を決定」したのである。
・ 教員についてはまだ前面に出した形で非喫煙者を優先採用するとは公開していないが「時間の問題」と考えている。タバコに興味がある中学生や高校生を前に学校の先生が体全体からタバコの臭いを発散させていて「良い訳がない」。
・ 今年「常勤講師から専任に採用する男性教諭はすべて非喫煙者」である。これは偶然で意図的にしたものではない。内一人は昨年の1月に禁煙したそうだ。「何とか最後のチャンスで浪速の専任になりたい一心がそうさせた」と本人は述べていた。この心がけが素晴らしい。