2009年4月28日火曜日

4月28日(火)多聞快調

・ 初めての試みである「高校1年生対象の中学校復習講座」が始まった。今年からの企画であり、私が大いに期待している「目玉商品」と言って良い。4月6日に入学して極力早い段階で生徒の「実力」を測定してレベルに合わせて「気になる生徒」に「数学と英語」で「中学3年生の復習」を受けて貰うのである。半ば強制的でもある。
・ 雨の土曜日25日に1回目の一泊二日「数学復習講座」参加対象の高校1年生84名がバス2台で多聞に向けて出発した。初めての試みであり,私は成り行きに些かの心配もあり、外出先から急いで戻り生徒たちを見送った。生徒は大きなかばんを持って修学旅行にでも行くような楽しそうな顔をしていた。
・ その結果を27日に主担の先生から報告を受けた。一言で言えば「大成功」と言える。府内の私立高校で中学3年生の数学の復習をここまで「システマティック」にやるような「サービスの良い学校」は他にあるだろうか。入学早々に診断テストを実施してから「いささか課題を抱えている」生徒を選び、まず生徒保護者宛に私から「手紙を出す」。
・ その手紙は「今のままでは高校のスピードについて行けない可能性があるのでもう一度中学校の復習が必要で講習会に参加を促す」という趣旨の内容である。これを読んで「希望した生徒」が第一回目としては84名も集まったのである。レベルは悪くはないが「」としておこう。
・ この講習への参加を恥ずかしいと思ってはいけない。レベルにあった講義の展開で「分かるようになる」ことを期待してのことだ。これを「習熟度別」という。中学校のレベルがある程度完成していると考えられる生徒は参加して貰っては困るのである。これは「上級レベル」への参加を促すのだ。
・ 今回の講座の生徒アンケート分析結果は「二日間全力で取り組みましたか?」という設問については「とても出来た、まあ出来た」を合わせて81%、「普通」が残り19%で「あまり出来なかった、「ほとんど出来なかった」はゼロであった。
・ 「自分の実力が上がったと思いますか」いついては「かなり上がった」が29%、「少し上がった」が52%、「代わらなかった」が19%と出た。こんなものだろうと思う。正直なデータである。一泊二日で「快刀乱麻」の如く数学が出来るようになったら教師は苦労はしない。しかしかなりの改善だ。これを期待していた。
・ 今回は元々4名の教諭団で2名は今後の為の「ボランティア参加」であったが、合計6名で丁度良かったという。今までのクラス単位ではなくて各クラスからの混成部隊であったから「行動指導」に幾分苦労があったという。
・ 面白いのは「ご飯を良く食べた」そうで「急遽追加でお米を炊いた」そうだ。それに今回は初めて「バイキング形式」としたらしい。副校長は運動部の子が多いので良く食べるといったので私はおかずがバイキングだからではないかと言うのだが付き添い教員に言わせると炊飯サービスの方から今までと「食べっぷりが違う」と言われたらしい。学力レベルと食欲は関係があるのかと思ってしまう。
・ 生徒は大変喜んで「綺麗だ」「環境が良い」とか「賞賛の嵐」だったらしい。特に「3段ベッドが評判」で皆最上部の奪い合いだったという。自宅では個室で兄弟もいなく、このように一室で大勢が寝泊りするのは「楽しい経験」だったのだと思う。
・ これで既に4回目の学習合宿であるが今まで生徒は「多聞尚学館」を「極めて、極めて好意的に誇りと受け止めてくれている」のが分かる。私はこういう状況に「嬉しさがこみ上げてくる」のだ。「多聞尚学館を手に入れて良かった」とつくづく思う。
・ これがもし「逆の現象だったら」恐らく「批判の陰口も出る」だろう。「それ見ろ、誰も生徒は行きたくないといっているではないか」「無駄なお金を使ったものだ」「お金があるなら教員の給料に回せば良いものを」などとね。 私は誰がこういうことを言いそうなのか分かるのである。
・ 第二回目の数学復習講座は明日から一泊二日で始る。これはレベルとしては「中の上」だ。その次は5月1から2日にかけて「中学校の長文英語」で中学3年生と2年生、引き続いて3日から4日にかけて「中学校英語復習講座」が高校1年生で実施される。そして4.5.6日が学力高レベルの「春のトップセミナー」となる。
・ 引きもきらない「人気の多聞」である。その後は通常の「週末スペシャル」が1年生の理数科とⅠ類で二泊三日の「特訓講座」となる。完全に軌道に乗ってきた。加えて千早赤阪村の村長からも神社界からも「夏休み中の借用」の依頼があった。良い傾向である。外部の方もどんどん使って欲しい。
・ こういう状況で私は今日28日に「多聞尚学館のネット接続工事」を行った。元々小学校の時代から「光ケーブル」が敷設されており、これを復旧し新たに「ネット講義」が可能なように一つの教室に「52インチの大型テレビ画面とスピーカー設備」をつけた「特別視聴覚教室」を作ったのである。
・ 当面は1教室である。成果が出ればもう一教室作っても良いが当面は一つで良い。前にこのブログでも書いたが「インターネットを使った電子学習E~ラーニング」が脚光を浴びつつある。
・ 企業社会では「ノウハウの伝授」や「OJT」などに有効な手段としてもう古い話であるがようやく学校にも登場し始めた感じだ。特に「生徒の家庭学習用」にこの仕組みを活用した「通信教育的活用」が人気になっているらしい。
・ 子どもを塾に通わせることに比べてお金がかからず、塾からの往復の時間も節約でき、安全であると言うこともあるだろう。しかし背景には「インターネットが家庭に波及」したということがある。私などの子どもの時代には考えも及ばなかった光景である。
・ 教師の人件費の削減、「地方や田舎に居ても東京や大阪の大手の塾や予備校の教材をそのまま学べる」と言うことは画期的なことである。特に「トライグループ」が積極的である。難関大学向けのZ会、城南進学研究社、ベネッセコーポレーションなども教材開発に積極的であるという。
・ また「代ゼミのサテラ講座や河合塾のDVD」など広範囲に広がってきており多聞尚学館でも教師の講義の合間や自学自習用に活用できればと今回の設備増強を「決心」したもので教師や生徒に喜んでもらえるだろう。今後とも「多聞を更に武装」して行くつもりだ。すべて「生徒のため」である。