2009年4月24日金曜日

4月24日(金)その2:私立高校の入学者数

・ 平成21年度大阪府の「私立高校の入学者数の実態」が明らかになった。このデータを待ち望んでいたのであるがようやく入手できた。これを見ることで全てが分かってくる。まだ詳細分析はしていないが、データは容赦なく現実を突きつけてくる。
・ どうも「授業値上げの影響は無い」見たほうが良い。これは予想していたがデータがそのように示している。即ち授業料を上げたところが入学者数を減らしているかというと必ずしもそうではない。授業料を上げていないのに大幅に生徒数を減少している学校も多い。
・ 「戻り率」は公立回帰といわれて、各校軒並み落としているかと言えば必ずしもそうではない。どうも「統計的に明確な性向」は見えない。進学校では全般に戻り率は低いと思っていたが15%以上の高い数値を示しているところもある。
・ その「私立学校のレベルと対応する公立受験校との数値ギャップ」が生み出す「魔法の数」みたいなもので結局は「想定できない代物」と今回思い知った。「人知を超えている」のだ。戻り率に一喜一憂しても仕方がない。しかしそれでも気にはなるが・・・。
・ 本校は「外部入学者数」で言えば共学59校のうち、上から「5番目のトップ5」と数値は示しているが、昨年よりは入学者数は落とした。上位をキープしているが戻り率は低かった。定員に対する過不足率で言えば100%以上が定員確保であるが、「トップは202.8%のOO高校」だ。すごい。2年連続である。何故だろう。
・ 次がOT学院で150%、SE148.4%でDSS140.3%、浪速130.5%と続く。過不足率でも絶対値と同じく本校は5位である。逆に最下位は東京の大学の係属校になった高校で、定員充足率6.0%という信じられない数値である。ここは週刊新潮などに書かれまくられているくらいもうこれは悲惨ではなくて悲劇だ。17人しか入って来なかったとデータにはある。
・ もう一つの大きな特徴は「大学の系列」に入った学校で授業料を値上げし、偏差値を上げた私立が「厳しい状態」になっているのが良くわかる。大学の系列に入っても「持って行き方」が重要であり、「伝家の宝刀にはならない」ことが大変良く分かった。本校も気を付けなければならない。
・ 男子校の外部入学で言えば「KOの一人勝ち」の様相である。従来から「強い、強い」と言われてきた学校も「内部生」即ち「付属中学校から進学」がないと恐らく低下傾向に顔色が青ざめると言うことではないか。それだけ「中学校の有り難味」が分かる。
・ 女子校は相変わらず「SJ」と今回「SE」が気を吐いている。しかし中身を含めると「SI」「PG」「OO」が強くKOを入れて「4強」といえるか。友好姉妹校のKGが健闘している。
・ しかし「女子校では27校のうち100%以上がたった2校」で他はすべて「定員割れ」だ。厳しい状況である。先に事務長を東京の私学財団に出張させた時に得た情報と一致する。70%未満が11校もありこれが続けば経営的には大変なことになる。
・ 入試広報室長が朝入室して来たのだが「今年は私立高校の広報活動がすでに始っている」という。塾訪問で言われたそうだ。例年5月の連休明け、本格的には6月くらいからだが今年は「もう動いている」という。分かるような気がする。
・ 各私立中学校高等学校は「強迫観念」にかられて落ち着いているわけには行かないのだろうが、それは本校とて同じことである。しかし焦っても仕方がない。今までの戦略をぶれることなく「誠意」を持って進めることしかない。
・ 「浪速中学校」を強化する方針に間違いはない。とにかく中学校が「極めて大切である」。「中高一貫教育」である。高校の専願数を増やさねばならない。そのためには「学習強化」である。「部活動強化」である。「文武両道と面倒見の良い学校」をさらに徹底していかねばならない。特に中学生は高校生に比べてまだ成長過程でありその分教職員は「気配り、心配り」をしなければならない。
・ 中学校に勤務する教員は「その気」になって頑張って欲しいと昨日の職員会議でも「」を飛ばした。中学校は高校との渡りなど止めて「自己完結で責任を持て」と私は示した。教員もしがらみのない若手で構成している。「今年から新たな中学校作りへと邁進」だ。
・ 今年入学してくれた高校1年生のレベルが大体分かってきた。昨日理数科長とⅡ、Ⅲ類長が揃って「新1年生のスタディサポート試験結果分析」を報告に来て呉れた。その結果を見て私は小躍りして喜んだのである。「大いに楽しみである」。
・ SS,Ⅰ類、Ⅱ類まで「成績優秀者の数が多い」のだ。」「層が厚い」と言える。それにⅢ類でも大躍進だ。これは間違いなく「鍛えれば伸びる」ことを示している。今の2年生を圧縮した感じの生徒構成に近い感じでありこれは自信が持てる。
・ とにかく「21年度が勝負の年」である。入試広報には「人材も資金を投じて」、後で悔いの残らないように頑張るように言った。平成19年4月を「第2の創業」と位置づけた。即ち「浪速改革」が開始された年であった。それから2年で初期の改革をやり遂げた。生徒も多く来てくれる学校になってきた。進学実績も大きく伸びた。「すべて教職員が頑張ってくれたから」だ。
・ そして21年度から「新経営計画」がスタートした。期間は平成25年までの5年間である。「平成25年が創立90周年」である。「この5年が21世紀の浪速を占う極めて大切な時期」となろう。改めて名誉理事長、理事長職務代理から最低ここまでは私に頑張って欲しいと本日も念を押された。後5年、「気力、体力」が続くか、それが問題だ。
・ まず「生徒保護者に信頼される学校つくり」だ。「改革に終わりはない」。そのことが多くの「小学校6年生と中学生3年生の熱いまなざし」を受ける学校に繋がる。最大の宣伝広告効果は今本校で学んでいる生徒とその保護者が、「浪速、メチャ良い学校よ」と地域で言ってもらえるようになることだ。我々は一丸となって頑張る。