2008年4月28日月曜日

4月28日(月)ドリフト族先生

教員の不祥事
・ この事件は今朝の関東の一部テレビでも報道していた。自宅は読売新聞であるが、扱いは小さいが関東版の新聞記事にもなっている。記事の内容が「面白かった」からだろうと思う。関東にまで報道されるとは大したものだ。私も思わず笑ってしまった。
・ 記事というのは「ドリフト走行の高校教諭を逮捕」というものだ。面白いではないか。これが近くの学校であったように女性の下着を盗んで逃げたとか、スカートの中を盗撮したとかというのなら、別に珍しくもないが「ドリフト族」で逮捕されたというのだからこれは珍しい。
・ 大阪府住之江警察署は高速で車を急転回させる「ドリフト族」を警戒中に「府立高校の26歳の教諭がひっかかったとして現行犯逮捕」したという。本人は「車を横滑りさせるのが楽しく南港でこれまで3回練習した」と供述したという。
・ 気になって大阪の新聞をチェックするも実名入りで記事になっている。産経は実名報道としていない。何故だろう。藤井寺工科高校の教諭で昨年4月に採用された教員という。丁度「1年の試用期間の身」を卒業したばかりだというに。試用期間中であれば間違いなく「お仕舞い」だろう。府教委は「本人から事情を聞き、厳正に対処したい。」と言っているそうだが、恐らく「首にはならないだろう。」
・ 飲酒運転なら間違いなく懲戒解雇だが「道路交通法違反容疑のUターン禁止違反」だけでは前例もなく、又被害者も居ないわけで、府教委は「処分に困るのではないか」。警察も教諭をすぐ釈放している。最もこの教諭、大阪府ではもう偉くはなれないだろうが。
・ それにしても「幼いというか稚拙というか、未熟というか」。しかし実際こういうタイプの先生が増えつつあるのではないか。自分の「好きなことをする」「趣味の世界に浸る」という具合だ。車高を下げた国産スポーツカーを運転していたというから「いささかお宅気味」でもある。
・ 名前がYで26才というから最初はびっくりした。本校にもいるからだ。人違いで良かった。本校の教諭は立派で決してこういうことをしない先生だ。数学の授業は素晴らしく、生徒の人気もよく、サッカー指導にも熱心で言うことはない。
・ しかし趣味の世界に浸って午前1時半というから深夜に「車を走り飛ばして」、翌日何食わぬ顔で生徒に授業するというから「これはもう別の人格」だろう。副校長に言わねばならない。採用面接の時に「ドリフトの趣味はありますか?」とね。
・ 教員の不祥事について「あれこれすぐマスコミは騒ぐ」が、「教員も人間だ」と肩を持つ気はない。社会は教職にある者すべてが「謹厳実直、品行方正」と思っていたりすればそれは間違いだ。それを前提にして学校社会を観察すればよい。
・ 教員の不祥事を正当化する気はない。ただ何かあるたびに「マスコミ、社会は徹底的に教員バッシングに走る」。ここ10年、学校改革、教育改革の流れの中で「教職員の質と不祥事は基本的に深い部分では同じ要因であるとの認識が重要である。」
・ 最も大切なことは学校、生徒に向かう意識と姿勢であろう。そこがしっかりと確立されていたら、「身を律する意識は強くなる」筈だ。「教職という職業をなめた若者」が昼は先生、夜はドリフト族、ボーカリスト、演劇人などと「個人の趣味の世界」に入っていく時代となったなら、それは学校に大きな変化をもたらすだろう。
・ 朝から晩まで「教師そのもの」、「生涯現役教師」「不器用だけど先生そのもの」、そういう先生が私は好きだ。器用で要領よく、口先だけで、鼻持ちならないプライドだけの教師も好きではないが、何時も「趣味を語る先生」も如何かと思う。
・ 生徒を語る先生は尊敬を受けるが趣味を語る先生はどうなんだろうと思ってしまうのだ。地域では結構「何々で有名な先生」が「学校ではさっぱり」と言う例は多い。「相撲取りは土俵で勝負」、「教師は学校、教壇で勝負だろう」。朝青龍は土俵ではなくてグラウンドでサッカーをしたから問題になった。藤井寺の先生はドリフトで問題となった。やはり本業以外だ。