2008年4月19日土曜日

4月18日(金)その2:65才超え勤労者

企業で働く高齢者200万人
・ 4月18日の日経新聞1面トップに「企業で働く高齢者200万人」の見出しが躍る。昨年度65才以上を対象にした調査で、65才以上の勤労者が4年間で3割も伸びているらしい。大変良いことで、この種の記事からは「元気を貰える」。
・ 背景には勿論「人手不足の企業が経験豊かな高齢者を雇っている」からだ。こういう企業は概して「立派な企業」が多い。団塊世代の大量退職で「技術伝承」などが大きな問題として捉えられたこともある。
・ しかし企業が門戸を広げても「働く意欲」がないと困るわけで、この伸びは「定年後も働き続けたい人が増えているから」と記事にはある。人口が減り始めた日本で経済成長を支える労働力の確保にも繋がり、大変結構なことだ。
・ 若者の就業機会を忘れず「老壮若の、いや高壮若のバランスが大切」だ。07年度全国労働力は総務省の調査によれば5200万人、このうち65才以上は209万人で4年前の比べ32%増えたという。「企業に勤める人の25人に1人は65才以上」だ。
・ ただ高齢者雇用には「待遇が不安定」と言う指摘もある。65歳以上の雇用者のうち、非正規社員は70%を超えているというが、それは「順序の話し」ではないか。母船が沈没したら雇用も何もなくなる。
・ 一旦企業を退職し、「退職金」を貰った上で、更に「公的年金」が受け取れる65才以上でも「働きたい」という人々は「お金の問題ではなかろう」。要は「社会との関わり」「社会への貢献」が主な理由ではないか。立派だ。尊敬する。
・ 日本は総人口に対する65歳以上の比率が05年度で20%になり、先進国で最も高くなった。10人のうち2人の65才以上の方が庭の草取りや地域の老人会館で囲碁将棋で日永過ごす光景とはならず、「外に出る」ことのほうが逆に元気が出るのではないか。
・ 「本校は65才定年」である。昨年度61歳からの「選択定年制」を導入したが人それぞれに人生の選択はあって良いが、まず元気で65才まで働き続けることが大切だ。今私は世の中の動きを見ながら「65才超えの人にも働く機会を与える」ことを考えている。
・ 学校と言う現場で「どのような仕事が65才超えの教員に相応しいか」考えているところだ。今60才未満の教員が後5年以上経ち65才になったときに「働く気があるなら、仕事はあるよ!」と言いたいのだ。勿論「誰彼に声をかけるわけではない」。
・ 問題は「教員のプライド」だ。「門衛など出来るか、バカにするな!」、「校内清掃?!ふざけるな!」となるだろう。「ウヌ、図書館管理なら、考えても良いぞ!」「理科の実験助手、やっても良いかな!」かも知れない。その点事務室の人間は「つぶしがきくし、プライドなど教員ほどないから」から彼らは何でもできる。
・ 可能性が最も高いのが「入試広報室」勤務だ。教員経験を経て、今年お辞めになった先生がいるが何と70歳近くまで頑張って来られた。これなら対面は保てるし、緩急がある。暇な時と忙しい時の区分がはっきりしているから働きやすい。
・ 公的年金を100%貰いながら忙しいときに「助っ人」にくると言う寸法だ。ところがこの仕事は誰でも出来るというわけにはいかないところがあるから難しい。入試広報勤務で逆に志願者を減らしたら大変なことになる。
・ 結局「非常勤講師の身分」で「6時間か8時間くらい持ち、週に3日」くらい出てくるといいうのが最も分かり易いのかなとも思う。後の2日は家庭サービスで1日、ボランティアで1日だ。日曜日は郊外のアウトレットに出かけるッテ?、優雅だなー。
・ もう一つの方法は「本校にとってかけがえのない存在」となることだ。「余人を持って代えがたい存在」になることだ。特別の力量と経験を有し、衆目一致する人材は「間違いなく学校が頼みに行く筈だ。」例えば数学のO先生だ。理数科SSの3年生だけの「数学演習」に来ると言う寸法だ。「可能性」としてはあり得る話だ。英語のK教諭も可能性がある。でもいずれも20年後、31年後の話しだ。私はもう死んでこの世にはいない。
・ そのためには何はさておき、「健康」だ。「清潔」だ。「身だしなみ」だ。まずその頃は「喫煙者には依頼にも行かないだろう」。「非喫煙者」に限られる。見るからに年寄りくさい服装、15年前に作ったとしか見えない洋服、ぼさぼさの頭、傍によると加齢臭で「生徒から臭い」と言われたらそれで「おしまい」だ。返って真っ赤なシャツに蝶ネクタイくらいの派手な方が良い。しかしやはり「気持ちの持ち方」か。「若い者にまだ負けぬという気持ち」さえあれば「通用する。」
・ 「後期高齢者医療負担制度」など訳の分からない制度が出てきたが、人間は働けるうちは働くということが後10年もすれば常態化するのではないか。確かに60才から趣味の世界に生きると言うのも悪くはないが、先行きそのような行為は「些かの罪悪感を伴う」かも知れない。
・ 「そう言う理事長はどうするのかって?」。「ウーン、そこが難しい。」生まれてこのかた、「元気ですね」以外に言われたことのない身で、「元気が病気!」と言い返してきたが、最近年を感じる。急速に弱くなって来た感じがする。そうすると人生の整理のために「学校以外でやらねばならないこともある。」
・ 今61歳だ。最高経営執行者に定年はない。健康次第だ。しかし65才を過ぎても働く人ッテ、尊敬だよなー。すごい。副校長と事務長は私の一つ上だがとても元気だよなー。エンジンをずっと、低回転で回して来た人たちだからエンジンが傷んでいないのだ。私は生まれてからこの方最高出力で走りっぱなしだから、相当ガタが来ている。オーバーホールする暇もなかった。しかしこれが天から与えられた「我が人生」なのだろう。
・ 今日、昨年4月専任教諭に採用され「1年の新任研修」が終わった3人の先生、及びその指導教諭と会食したが、「若い」。うらやましいがこればかりは仕方がない。中で最も若い教諭はこれから本校で40年間の勤務だ。「長いなー」と思う。皆さん健康でとにかく65歳までたどり着け。