2008年4月14日月曜日

4月14日(月)教員間の礼節

1.教職員間の礼節
・ 生徒指導のために朝の立ち番で色々と「教職員間の軋轢」があるらしい。当然軋轢はあって良い。あるのが自然だ。全ての教職員が同じであれば「それは北朝鮮となる」。しかしだ、そこには当然教職員間には「礼節」がなければならない。これにより「組織の秩序」は保たれる。
・「上司に無礼な態度」などはあってはならない。橋下知事を「あなた」呼ばわりした府庁のあの女性職員はあれから大変なことになったらしい。端から見ていて見苦しいのだ。「人間の品性の問題」である。静かに丁寧に攻めれば良い。その方が相手には「パンチ」が効く。
・ プロ野球でもJリーグでも「監督の権限は絶対」だ。中にはここでバントが良いと思う選手がいても監督がスクイズのサインを出せば選手は走らなければならない。その代わり「結果の責任はすべて監督」にある。
・ 指示を守らなかったり、監督の采配に文句を言おうものなら「厳しい処分」が待っている。それは厳しいものだ。罰金刑もあるし、これらは「内規」で規定されている。「ベンチがアホやから野球は出来ない」と言った江本は野球界にいられなくなった。例えば「生指部長が駄目だから生指の仕事は出来ない」と言っているようなものだ。
・ 学校は「勝負の世界ではない」からそこまで色は濃くないが、「学校も一つの組織」だから、校長を筆頭に副校長、教頭、各分掌長、学年主任、類科長と「組織化」を図っている。意見がすべて揃うことは望ましいが、中には多種多様な意見が交錯するのは当たり前だ。
・ だから「責任ある決断をするために“長”と名の付く人々がいる」。最後は「辞表を胸に長が決定する」ものだ。教員は多数決が好きだが、元来多数決で決めるべきものではない。「多数決は責任の所在を不透明にする」。まずこのことを理解しなければならない。
2.教員は十人十色
 ・ 本校には140名近い先生方がいる。これらの教師集団が各分掌、学年団に分かれて教育活動を行っているが、まず教科の違いは当然として、「生い立ち、学歴、職歴、キャリア、経験がそれぞれ異なる」。誰一人顔立ちが似ている人さえいないものだ。
・ そこまでの違いは誰でも言えるが、教員が口に出して言えないものに「個々の意欲と能力の違い」があるのだ。誰もが分かっているはずなのに口に出しては言えないパラメーターである。しかし実はこの部分が問題となるのである。
・ 加えて「性格の違い」もある。「紫式部」的か「清少納言」的か、人さまざまだ。吉永小百合みたいな感じもあれば、上沼恵美子みたいに喋りっぱなしの人もいる。「田中真紀子が吼えても」動けない人はいる。それを頭から「全否定」しても解決にはならない。
・ 「じっくりコース」の人や「激走型」の教員、それぞれである。それに担任などは「生徒の最近の状況」を知っているから「ここでは優しく、今日は少し厳しく」と息遣いを心得ているに違いない。それを「あるべき論」で迫ったら余計に反発を招くだけではないかという意見もある。
・ そんなことを言ったら『やらない人は得で、一生懸命やった人が損をする』という向きもあろうが、そのために「人材評価育成システム」を導入したのだ。見るべき人がしっかりと見ているから「安心」すれば良い。「能力・意欲・努力を評価し処遇に反映する」ということはそういうことなのである。「逃げ得は許さない」。心配しなくて良い。
3.校務運営委員会
 ・ 新1年生は生徒の数が増えたから「伊勢修養学舎」は3班に分けて実施するしかない。「校長講話」があるため、私は7月21日から27日まで間、神宮会館を行ったり来たりしなければならない。今回から近鉄電車ではなくて「バス」を使うことにした。
 ・ 私からは「五十鈴川で裸で禊をする」ことを前もって初めての常勤講師の先生に言っておいた方が良いと念を押した。一昨年か、「裸にはならない」といって、辞めた、or 辞めさせられた先生がいたらしい。
 ・ 「高校生の北海道修学旅行の付き添い」が固まった。総勢428名に付き添い教員は団長を入れて17名で、一人当たり教員25.2名の生徒数だ。丁度良い数値ではないか。
 ・ 尚、同時期に出発する「中学校の修学旅行には校長が同行」することになった。前の学校では結局修学旅行に行けなかったが、初めて実現する。修学旅行とは私が高校生以来の44年ぶりのことで、本当に楽しみだ。中学になったのは「強く誘われたから」で、高校側にはまだ歓迎されていない気がするから、行かないのだ。
 ・ 保健体育部長から「カフェテラスの利用規約」の説明がある。利用する生徒の数がうなぎのぼりだとのことで、席をもう少し増やしたい旨の話しがあった。大変結構なことだ。
・ 図書研修部長から「図書管理」について報告あり、私から「緊急事態は脱したので必要な図書は購入する。ただし管理は適切に」と述べる。公的な図書を1年も自宅においていた先生など無茶苦茶なことが昨年あったし、某教科では紛失し皆で弁償した事件があったからだ。
・ 又図書室管理の常雇い職員先生に校内イントラネットシステムに入って頂く為、個人パソコンを貸与するよう事務長に指示したが、すでに手を打っているみたいで大変結構である。この先生、立派なご経歴をお持ちだ。
4.生徒生活指導と授業・講習
 ・ 例えば理数科の生徒が煙草を吸って「停学処分」を受けたときに、この子は理数科だから授業に出させますとはならないだろう。遅刻も同じことだ。遅刻の多い生徒を放課後指導する場面はあって当然である。「放課後講習より生活指導が優先」されるのは当然だ。
 ・ 本校は「生指と進学の浪速」を標榜している。科コースで温度差などあってはならない。「全ての生徒に公平に生活指導」をかけなければならない。この点で理数科が何か特別なコースと考えるのは間違っている。普通科と違わない。
・ 理数科が他のコースと異なるのは「学習レベルが比較的高く、難関大学に進学希望している生徒」だということで、そういう「条件を公表して募集」をかけて、入学して来て呉れた生徒だ。
5.SSとⅠ類について
・ SSとⅠ類を他の類コースと一緒にして将来の「転科転コースの為」といって授業の進度を遅い方に合わせ、授業の中身も普通のレベルなら「約束違反」になる。これは区分して考えねばならない。生指については普通科も理数科もまったく差はないが、「習熟度別授業は当然」のことだ。「理数科、Ⅰ類はⅡ類、Ⅲ類と全く異なる」。勘違いしてはならない。
・ 理数科SS、普通科Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ類は、言い換えれば「形を変えた習熟度別」だということを理解しなければならない。又「理数科とⅠ類の間に塀を立ててはいけない」。そのために科長類長を一人の先生にお願いしたのだ。理数科のことは、科員で議論した後、最後の局面では「理数科とⅠ類の責任者であるO教諭」が決めれば良い。当然学年主任との調整は必要であるが。
・ 理数科SSとⅠ類については「入学式の後の保護者集会で校長が明確に方針」を述べた。これがすべてである。勝手に判断してやり方を変えることは許さない。「そういう教員は即刻SSとⅠ類から交替」してもらう。本日副校長と理数科長兼Ⅰ類長に厳しく理事長の考えを伝えている。
・ もし、Ⅱ類、Ⅲ類からSSやⅠ類に転科、転コースするケースが1年後にあるとすれば、その生徒には特別補講をして「追いつかせる」ことが教師の役目だ。中高一貫や高校で外部編入させる進学校などは皆そのようにしている。
・ それを考えないで「伸ばせる生徒を伸ばさない」のは犯罪行為だ。そのようなことをしていたら学力など付くわけが無い。「試験の範囲も問題のレベルもⅡ類、Ⅲ類と異なって当然」だ。ただし「SSとⅠ類は同じ」でなければならない。
・ 「 SSとⅠ類は将来再編成」することがありうる。「文転」もあるだろうし、「国公立から難関私大に変える」こともあり得るからだ。同じように進めるように、これも本日「厳命」した。しかし入学式であれほど言ったことが今頃「ふらふらする」のはどういうことか。
・ 前から「本年度からはSSとⅠ類の教師団はしばらく固定する」と言ったのはそのような目的の為である。3年の課程を2年で済ませ、3年生は「演習」で埋めることが「勝つ秘訣」だ。進学校といわれているところはすべてそのようにしている。「呆けたことを言うから腹が立つ」のだ。
・ 言い換えれば「本校には二つの学校がある」と考えよ。一つは「SSとⅠ類の進学重点校」だ。もう一つは「Ⅱ類とⅢ類の文武両道の学校」だ。ごちゃごちゃ言うようだったら、この二つに体制も中身も教員も完全に分離する。放課後講習や実力アップ講座は受益者負担だけではなくて法人からも「応援をする」から「頑張って欲しい」。