常勤講師からのメール
・ 本日のもう一つのブログで「教師の健康」について述べた。それは4月に採用した某常勤講師の先生が「体調を崩して」、一向に学校に出て来れないからだ。余程悪かったに違いない。
・ 管理職の朝会でも話題で、抜けた授業は振り替えたり、管理職が授業に出たりで大変だったが、この先生の「ポテンシャルの高さ」を買っていた副校長は辛抱強く回復を待っていた。幸いにも先週の金曜日くらいから「回復」し朝から出勤しているらしい。良かった。
・ 要因は色々あるだろう。想像だが「適応障害」あるいは「心因性のもの」、「持病」「疲れ」「ウイルス性」若い先生にはあり得ることだ。それで私は「全常勤講師にメール」を打った。丁度採用後3週間経ち、個人パソコンを渡しており、「頃は良し」と判断したものである。「学校に遅くまで居残って」いると聞いたから、体調を心配してである。
・ 「その文章は以下」のものである。
“ 常勤講師の先生方へ 頑張って頂いており感謝致します。どうか体調に気をつけてください。さて、聞くところによるとどうも常勤講師の先生方の学校におられる時間が長いようです。まだ着任後1ヶ月にもならないから色々と調べたり、調査研究に時間は取られるのは理解できますが、今後長続きさせなければなりません。工夫をしてなるべく早くご自宅にお帰りください。このことをお願い致します。個人の勉強にかかわるものはご自宅でもできる筈であり、やはり初期段階から全力疾走は思わぬ体調変化を起こしかねません。関係する専任の先生方も宜しくアドバイスなどご配慮願います。
(学)大阪国学院 理事長 浪速中学校・高等学校長 木村 智彦
・ これに対して「メール返信」があった。代表的なものを記載してみよう。文章はそのまま。
* お気遣いありがとうございます。メールにて失礼します。私たちのような常勤にまでお気遣いいただき恐縮です。まだまだ、業務や生徒の対応が遅れ、毎日に奮闘するばかりでベテランの先生方のように帰ることができませんが、これからもがんばりたいと思います。
* 本日慌ただしく(数人の生徒の相談(クラブ指導並びに学業指導)に乗っていたため),返信が遅くなり申し訳ありません。お気遣いありがとうございます。本件かしこまりました。
* お心遣いありがとうございます。仕事の処理能力が遅く、勉強しなければならないことが多いという現状についつい遅くまで残ってしまっておりました。本日からは、効率よく仕事を行い、自宅での仕事とは分けて就業させていただきます。 ありがとうございました。
* 常勤講師の数学科のXXと申します。先日は、お気遣いのメールを下さりまことにありがとうございました。理事長・校長先生のお気遣い・激励の言葉、大変うれしく思います。浪速に赴任してから20日ほど経ち、少しづつですが環境にも慣れ生徒とのコミュニケーションが深まってきていることをうれしく感じています。今後とも浪速の教員として誇りをもち、時間を工夫しながらよりよい授業、よりよい生徒指導を実践し、生徒のために尽くしていきたいと思っております。今回はご配慮ある言葉をいただきありがとうございました。
* 私も遅くまで残っていたうちの一人であり、部活動顧問や放課後講習などで遅くなることが多く、さらに自分の要領の悪さから、その後さまざまな作業を行っていた結果、遅くまで残ってしまいました。先生のおっしゃるように、体調管理だけには気をつけて、遅くなりすぎることのなく、より自分のスキルを高めていけるよう今後一層がんばりたいと思います。
* メール有り難うございます。教師となり二週間が過ぎ、学校の雰囲気にも少しずつではありますが慣れてきました。 初心を忘れず日々切磋琢磨し頑張っていきたいと思いますので、今後とも宜しくお願い致します。
・ 40名近い常勤講師のうち13名の先生から返信があった。「嬉しいし、立派な態度」だと思う。間違いなく理事長・校長の思いを受け止めた人たちだ。理事長・校長の「心証は当然高くなる」が、ただそれだけの話だ。
・ いくらメールで返信したからと言って「専任教諭になれるほど甘いものではない」ことをこの先生方は知っているにも関わらず、返信をしてきた。「最新鋭の個人パソコンを貸与」して貰って、「体を気遣ってくれて、初めて自分に理事長からメール」が来たのだ。普通の感覚だったら「返信」はするわなー。それが「社会的社会人の常識」、「ソーシャルインテリジェンス」というものだろう。
・ が、そういう感覚を有していない先生もいる。それが人間社会の常で、そういう先生の中に「すごい指導力を有した先生」が居たりするものだ。それはそれで良い。大した問題ではない。40人の常勤講師の先生方の「この1年の行動様式とご活躍」が本当に楽しみだ。「体に気をつけて」1年を乗り切って欲しいと念願するばかりだ。