1.初任給給与
・ 産業界は景気回復と質の良い人材確保の狙いで「初任給をここ数年上げ続けている」。電機大手の松下は今年もまた初任給をあげることを内定したと報じているが、これで3年連続だ。
・ 組合側の要求に満額で応えた形で今年4月に入社する「大卒社員の初任給を月額205500円」とするもの。大体電機大手や鉄鋼などは初任給について「横並び」が普通であり、他社も同じ水準になる可能性が高い。
・ 少子化の中で優秀な人材の確保に向けて走りだしている産業界であるが、「教育界の初任給はどうなんだろう」と思ってしまう。本校では「大卒22才で新採の教諭の号俸当て嵌めは1号俸で月額222000円の本俸」である。その差は徐々に詰まってきた。
・ 初任給を上げることはその後の社員全体に大きく影響するわけで簡単な話ではないが負けているわけにはいかない。やはり「教員の給料が社会一般の勤労者給与より安いということは良くない」と考えている。
・ 初任給のアップで全体が底上げされれば私立学校は幾らかでも「授業料の値上げをお願いできる環境が整う」から基本的には歓迎する方向だが、格差が縮まるのは「学校経営者としては辛い話」である。
・ 一方では教員の質を謳いながら「給料は低い」のでは矛盾する。頑張って給料をアップさせてやりたいが「順番」もある。本校ではまず「メタボの体質改善」を図り、足腰を強化し、筋肉質の体を有した学校作りだ。盤石な防災防震構造の教育環境作り、生徒の集まる学校、質の高い教職員、そのために優秀な人材の確保、バランスを取りながら進めなければならない。
2.2008年度ブラスバンド部楽器購入依頼
・ 昨年300万円を投じて管弦楽部の楽器を購入し、「強化クラブ」と位置づけてきたが、「想定以上に頑張ってくれた」。部員も大きく増え、先般の卒業式では新校歌を見事に演奏してくれた。
・ これは顧問の先生を始め指導者の成果であると同時に生徒の潜在的能力の高さを示したものだ。財政的に苦しい時であったが「投資に見合う効果」を上げてくれたことは間違いない。
・ そのように思っていたところ、おずおずとしずしずと顧問の先生が入ってきて「来年もお願いします」という。来年度は完全共学で女生徒も増え、部員数が伸びる、又クライネットなど、まだおもちゃみたいなプラスッチックの楽器もあり本格的なものを用意してやりたいと依頼に来たのだ。
・ それに持っていないと恥ずかしいという「バスクラリネット81万円、ソプラノサキソフォン46万円、ホルン48万円、バストロンボーン45万円など本格的なものも欲しい」という。目がくらくらしてきた。
・ 一個で81万?「高いなー」というと「これでも安くしてもらっての値段です」という。「ウーン、仕方がない。購入するから、頑張ってくださいよ。」出入りの楽器会社の社長が本校OBで、お嬢さんが本校の生徒である。すごい値引きをしてくれた。
・ 例年3月20日頃メーカーが値上げするので、今日にも発注したほうが良いと急かすので「じゃ、内示を出すが支払は4月以降」と言った。この間およそ10分間。時間掛けても仕方が無い。要るものは要るのだが、「些か他のクラブに悪いな」という気がした。しかし楽器がなければ練習も出来ないし。サッカーはボール一個あれば良いのだが、ブラスバンド部は高くつく。