2008年5月13日火曜日

5月13日(火)中国内陸部大地震

中国内陸部大地震
・ 中国四川省でM7.8もの大地震が起き、既に12000人以上の死亡が確認されたと言う。学校などが多数倒壊し重慶、都江堰市など「小学生、中学生の被害」が目立っている。中には3階建ての「校舎が全壊」し50人の死亡を確認、まだ生徒数1700人のうち「900名以上が生き埋めとの情報」もあるらしい。別の情報ではまだ生き埋め10000人と言う情報もある。
・ 阪神大震災の20倍ものエネルギーという。長さ100キロの活断層が動いたと言うからすごい規模だ。阪神では20キロだった。それにしても中国政府、素早い動きで首相の現地入りも早い。北京オリンピックを控えて、今回の場所がチベット自治区だけに「必死」なのであろう。長く続いた中国時代であったが、何か「中国の低落」が見えてきた感じがする。踊り場から下降線になったように見えるのだ。
・ 児童生徒学生の被害は痛ましい。胸が痛む。「授業中に突然襲われ命を落とす」なんて「あってはならないこと」だ。学校は地震、火災、外部からの暴漢の侵入など全くない「社会で最も安全な場所」でなければならない。読売夕刊は学校倒壊は「おから工事」が原因とインターネット掲示板に書き込まれているという。おからとは豆腐の殻という意味で「汚職による手抜き工事」が原因という。
・ 企業時代には中国によく出張したが、あちこちの工事現場で見る光景は日本とは根本的に異なり、特に足場は竹で組むのには驚いたものである。鉄筋コンクリート造りなどは余り見られず、レンガを組み上げていく工法で「へー、耐震強度はどうなんだろう」と感じたのを覚えている。確かに夕方のテレビではレンガ構造の崩壊を映していた。
・ 本校でも昔々、現在の新館体育館が新築なった卒業式で当時の校長が得意満面に生徒を舞台に上げたところ、ずるずると舞台の床が下がり始め大変な事故があったという。幸い怪我人はなかったらしいが「原因は容易に想定できるのではないか」。演台を掴んだまま校長の首から上だけが見え、全体がずり落ちていく様を見ていた人々はさぞ「驚いた」ことだろう。笑うに笑えない、あってはならない事故だ。生徒50人が上がったとしても一人50キロの体重として2500キロで「静荷重」だ。揺れる動荷重ではない。設計構造に何かがあったに違いないと思うが・・・。
・ しかし「地震、雷、火事、親父」とはよく言ったもので、中でも「地震は恐ろしい」。私も地震は怖いと感じる。まず昼夜を問わず「突然」ということと、「程度」がさっぱり予測できないということ、それに「時間」が分からないと言うこと、最後に「逃げる場所がない」からだと私は考えている。
・ 本校に突然このような地震が来たらと考えるだけで、「戦慄」を覚える。壁にヒビが入る程度ならまだしも建物全体が倒壊し「ペチャンコ」になるものだけは避けなければならない。
・ しかし地球は間違いなく変わりつつあるのを実感する、特にアジアだ。阪神淡路大震災からこっち、大きな天変地異が続いて起きている。インドネシアの津波、スマトラのサイクロン、今回の中国地震、「何かが地球で起きている」。不気味だ。それだけに「備え」が必要だ。
・ 日本の次は今、まことしやかに「南海沖地震の心配」をしているのが実情だ。本校は上町台地活断層の延長線上に位置し南海沖に近いし大和川は直ぐ傍だ。「危険域に位置する」。一介の私立学校の理事長としては「力はない」がせめて「自校の校舎の耐震強度を上げておく」ことは可能だ。
・ 今回の中国地震で900名の生徒の生き埋めのテレビを見て、つくづくとそう思う。「未来を担う子どもたちを生き埋めにしてはならない」。「鋼鐵の如き新校舎を建設」することが私の最後の仕事だ。自分自身との競争になってきた。この方針に立ちはだかる連中は、最早いないとは思うが「どんなことがあっても私は進む」。悠長なことは言ってはおれない。新校舎の桃山や学芸の生徒は助かり、本校の生徒だけが犠牲になるということはないようにする。「覚悟は出来ている」。