2008年5月23日金曜日

5月23日(金)その2:私学助成削減

私学助成9県で削減
・ 昨日の朝日夕刊に「私学助成削減」で注目すべき記事がある。朝日新聞の調査によると今年度全国で9県が財政難を理由に私学への運営費助成をカットしたとある。岩手、秋田、福島、石川、滋賀、兵庫、島根、広島、愛媛、大阪の「9県」である。
・ 減額幅は児童生徒一人当たりに換算して「最大で5.4%」である。従って現在の大阪府の橋下改革の案「小中学校で30%、高校で10%の数値はとんでもない高い数値」であることが分かる。
・ 私学助成金は私学の「運営費への助成」と保護者の「授業料負担の軽減助成」の二つに分かれているのだが、大阪府は授業料軽減の部分にも手をつける。普通はこれには手をつけないのだが橋下さんはやるといっている。もうなりふり構わずだ。
・ 実際全国で踏み切ったのは滋賀と奈良県だ。滋賀は一人当たり1000円から2000円の減額、奈良県は対象の年収上限を1155万円から756万円に引き下げた。大阪府のプロジェクト案は年収に応じて4万円から9万円に減額するという。加えて保護者の年収規模が600万円台に落ちる。
・ 確かに運営費助成は全国最低レベルであるが授業料軽減分は結構手厚く全国平均の4倍強である。私学助成で「09年度33億円程度」の財政好転を目指しているというが、どうも仕方がないという感じだ。
・ しかし実現すれば助成水準は07年度の全国27位だった小学校と15位だった中学校はいずれも「全国最低」に、45位だった高校も最低の位置になる。一人当たりの運営費助成は10%カットされたとして「26万4204円」となり、平成18年度の「全国平均32万732円」を大きく下回る。
・ トップは鳥取県48万円、もうライバルとは言えないが東京が365000円、関西県で言えば京都328000円、兵庫335000円、奈良312500円、和歌山320524円だから「大阪は完全に取り残されてしまった」。
・ 前にも書いたが「どうして大阪はこうなってしまったのか」と言う問題だ。ここを明確にしないとちゃんと納税してきた大阪府民にとっては割り切れない話しだ。しかしとにかく橋下知事は「現状をブレイクスルー」しようとしている。数値合わせだろうとナンだろうと現状を変えよ。そうしたら見えてくる。
・ 一部の人間は「壊し屋」というが、皆の言うことを聞いていたら改革など出来るはずがない。もっと時間をかけてと言う人は「するな」と言うことだ。私は基本的に橋下改革を支持する。「壊し屋は名誉な呼称である。」と思う。「頑張れ、壊し屋 橋下知事!」。